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恋の香り
第二話
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「待ってください。まだ、話は終わっていません」
「こんなバカな話。付き合っていられない」
「静かになさい」
ピシャリと敦正様が鋭い声で諫めた。
大納言より、はるかに歳若い敦正様なのに、今はどちらが年上なのかわからないほどだ。
それほど、敦正様は凜としているし、大納言は明らかに慌てふためいている。
「検非違使の中には、どうやら貴方と手を組んでいる輩がいますね」
「なんのことだか?」
「ふふ、今更しらばっくれても遅いですよ。すでに彼は自白しました」
「なっ!?」
「それは仕方がないでしょう。だってボスが頼りない上に、受領の事故も女房の件もすべて大納言が仕組んだと東宮が知ってしまったのですから」
「っ!?」
「東国の武士と繋がっているという証拠の文もみつかりましたし、なにより女房殿が目を覚ましましたから」
ガクガクと震えだした大納言は、ただ虚ろな目で床を見つめている。
敦正様は、そんな大納言を見下ろして冷たく言葉を吐いた。
「彼女がすべて話してくれましたよ。あの遺書のような物は、貴方が自分の女房あたりに書かせて持ってきたのでしょう。彼女は書いていないと言っていました」
「どうして、なぜバレたんだ? うまくいっていたはずだ。それにあの女・・・・・・生き返ったなんて! それに、どうしてあの女が我が家秘伝のお香を持っていたんだ!?」
血眼で敦正様を睨み付けた大納言に、彼は悲しそうに顔を歪めた。
「女性は強いですね」
「は?」
「愛する男に、自分が愛されていないとわかっていても尽くし続けた。それもいじらしいことに、愛する男と一緒にいると夢みたいがために一人で研究して練り香を作ったそうですよ。ただ、日頃からその香りを纏っていたら愛する男に迷惑がかかる。だからこそ、自分の着物には実家伝統の香りを焚きしめ、こっそりと香り袋を持ち歩いていたようです」
藤壺女御付きの女房は昨日、目を覚ましたのだ。奇跡だと言っても過言ではないと医師が言っていたらしい。
彼女は忍ぶ恋をしていた。たまにしか顔を見せてくれない男を思って、彼と同じ練り香を作り上げたという。
彼が傍にいてくれるという、儚い夢を見るためだけに・・・・・・
だけど、麝香は入れることができなかったと言っていたそうだ。
大納言はいつも女房に言っていたそうだ。
いずれ自分は高い地位につく。そう言って屈託なく笑っていた、と。
自分は陰の身。だからこそ、貴い人にはなれない。そう思って、神の使いから取れると言われている麝香を入れず、不完全のままの香りを隠し持っていたらしい。
万が一、練り香のことで大納言との関係が疑われたときに、大納言が言い逃れできるように麝香を入れることを止めたのだ。
前に大納言とすれ違ったときに香った匂いが忘れられず、自分で試行錯誤して作ったと言えばなんとかなると思っていたという。
そこには、彼女の大納言に対する愛が込められていた。
「検非違使の捜査結果に不審がったのは、東宮です。なぜ、不審がったのか。大納言にわかりますか?」
「わ、わかるわけがないだろう!! あの女・・・・・・ぬけぬけとしゃべりよって!」
怒り狂っている大納言に、敦正様は冷たい目で睨み付けた。
「貴方には一生わからないことでしょう。自分のことだけしか考えない貴方には、香りに込められた愛に気づかなかった。だから、香りに足元を掬われたというわけですね」
清貴、と敦正様が声をかけると、兄様を始め、検非違使たちが庭より部屋に入って大納言を取り囲んだ。
そして、大納言はそのまま彼らたちの手により連れて行かれたのだった。
「ねぇ、香姫。本当に帰ってしまうのですか」
「帰りますわよ。だって、私のうちはこの中務卿宮邸ではありませんし」
兄様が迎えに来てくれましたから、と兄様を見上げると、彼は苦笑している。
私に縋っているこの足元の御人を見て笑っているのだ。
大納言の件は、すでに東宮様の手に委ねられている。私はお役御免というわけだ。
となれば、この中務卿宮邸にいる理由が見当たらない。
それでもいてほしい、と強引に私を止まらせていた敦正様だったが、兄様の登場で私を帰さなければならなくなったというわけだ。
「だって、お香の解明も無事終了しましたし。事件の後始末は、敦正様たちがなさるんでしょう?」
「そうですが・・・・・・」
「ほら、この邸にいる理由がありません」
きっぱりと言い切る私を、敦正様はジトッと恨みがましい目で見つめてくる。
「理由ならあります」
「ありますか?」
「あります! 貴女は、私の妻となる身。放しませんよ!」
「あら? 私はいつ、敦正様の妻になるといいましたか?」
「グッ・・・・・・」
押し黙る敦正様を見て、ちょっと意地悪をしてしまったかと肩をすくめた。
敦正様は私を見上げ、縋るような目で見つめてくる。本当に困ったわ。
最初こそ、敦正様からのアプローチに困り果てていた。
なんとかして諦めてもらおう。そんなふうに考えていたのに・・・・・・
いつの間にか、変人の宮にほだされてしまったようだ。
しゃがみこむと、敦正様と同じ目線になる。
敦正様は今でこそ縋るような目で私を見つめているが、これが仕事となるとキリッと凜々しくなるのだから反則だ。
色々な表情を見てしまったら・・・・・・もう、敦正様から抜け出せないかもしれない。
「敦正様」
「帰しませんよ、絶対に」
「敦正様」
「君は少納言邸に帰ったら、二度と私に会ってくれなくなってしまう!」
ガシッと私を掴む腕を強める敦正様に、私はゆっくりと近づいて・・・・・・唇を頬に押し当てた。
「ひ、姫?」
「いっつもやられっぱなしですから、お返しです」
「お返し・・・・・・?」
敦正様は自分の右頬を押さえて、顔を真っ赤にさせている。
そのあと、敦正様は私を掴んでいた腕を緩め、唖然として座り込んでしまった。
私だって恥ずかしいけど、たまには敦正様の驚く顔だって見たい。
スッと立ち上がると、兄様に駆け寄った。そして、敦正様を振り返る。
「もし、私のことが欲しかったら・・・・・・熱烈な恋文をください」
「恋文を送ったら・・・・・・君は返事をしてくれる?」
「さぁ、どうでしょう?」
ニッコリとほほ笑むと、私は兄様の腕を掴んで中務卿宮邸をあとにした。
初めて会ったとき、私にいきなり「結婚してください」と求婚してきた敦正様。
今思えば、それもとってもロマンチックな出来事だったと思う。
だけど、私は面と向かって「はい」なんて返事は今更できない。
だから、敦正様からの熱烈な恋文が届いたら、生まれて初めての恋文を書こうと思う。
今度は正攻法でゆっくり愛を育みたい。敦正様には内緒だけどね。
「香、お前もなかなかに意地悪だな」
「あら? なんのことかしら? 兄様」
「くせ者同士でお似合いだな」
クツクツと笑う兄様に、私は抱きついた。
「あと少しだけ、兄様の妹でいさせてね」
「何を言っている。敦正に香をあげても、ずっと私はお前の兄だろう?」
「そうだけど、もう一番大好きな男性って言えなくなるかなって」
敦正様のことを思い浮かべて頬を赤らめると、兄様はゆっくりと頭を撫でてくれた。
それでいいんだよ、そう言うみたいに・・・・・・
兄様と少納言邸に帰った私を待っていたのは、敦正様からの求愛の文だった。
私の到着より早く文が届くとは思わなかったので面食らったが、嬉しさが込みあげてくる。
「さてと・・・・・・返歌はどうしようかしら」
私は幸せな気持ちを抱きながら、敦正様のことを想って筆を走らせたのだった。
FIN
「こんなバカな話。付き合っていられない」
「静かになさい」
ピシャリと敦正様が鋭い声で諫めた。
大納言より、はるかに歳若い敦正様なのに、今はどちらが年上なのかわからないほどだ。
それほど、敦正様は凜としているし、大納言は明らかに慌てふためいている。
「検非違使の中には、どうやら貴方と手を組んでいる輩がいますね」
「なんのことだか?」
「ふふ、今更しらばっくれても遅いですよ。すでに彼は自白しました」
「なっ!?」
「それは仕方がないでしょう。だってボスが頼りない上に、受領の事故も女房の件もすべて大納言が仕組んだと東宮が知ってしまったのですから」
「っ!?」
「東国の武士と繋がっているという証拠の文もみつかりましたし、なにより女房殿が目を覚ましましたから」
ガクガクと震えだした大納言は、ただ虚ろな目で床を見つめている。
敦正様は、そんな大納言を見下ろして冷たく言葉を吐いた。
「彼女がすべて話してくれましたよ。あの遺書のような物は、貴方が自分の女房あたりに書かせて持ってきたのでしょう。彼女は書いていないと言っていました」
「どうして、なぜバレたんだ? うまくいっていたはずだ。それにあの女・・・・・・生き返ったなんて! それに、どうしてあの女が我が家秘伝のお香を持っていたんだ!?」
血眼で敦正様を睨み付けた大納言に、彼は悲しそうに顔を歪めた。
「女性は強いですね」
「は?」
「愛する男に、自分が愛されていないとわかっていても尽くし続けた。それもいじらしいことに、愛する男と一緒にいると夢みたいがために一人で研究して練り香を作ったそうですよ。ただ、日頃からその香りを纏っていたら愛する男に迷惑がかかる。だからこそ、自分の着物には実家伝統の香りを焚きしめ、こっそりと香り袋を持ち歩いていたようです」
藤壺女御付きの女房は昨日、目を覚ましたのだ。奇跡だと言っても過言ではないと医師が言っていたらしい。
彼女は忍ぶ恋をしていた。たまにしか顔を見せてくれない男を思って、彼と同じ練り香を作り上げたという。
彼が傍にいてくれるという、儚い夢を見るためだけに・・・・・・
だけど、麝香は入れることができなかったと言っていたそうだ。
大納言はいつも女房に言っていたそうだ。
いずれ自分は高い地位につく。そう言って屈託なく笑っていた、と。
自分は陰の身。だからこそ、貴い人にはなれない。そう思って、神の使いから取れると言われている麝香を入れず、不完全のままの香りを隠し持っていたらしい。
万が一、練り香のことで大納言との関係が疑われたときに、大納言が言い逃れできるように麝香を入れることを止めたのだ。
前に大納言とすれ違ったときに香った匂いが忘れられず、自分で試行錯誤して作ったと言えばなんとかなると思っていたという。
そこには、彼女の大納言に対する愛が込められていた。
「検非違使の捜査結果に不審がったのは、東宮です。なぜ、不審がったのか。大納言にわかりますか?」
「わ、わかるわけがないだろう!! あの女・・・・・・ぬけぬけとしゃべりよって!」
怒り狂っている大納言に、敦正様は冷たい目で睨み付けた。
「貴方には一生わからないことでしょう。自分のことだけしか考えない貴方には、香りに込められた愛に気づかなかった。だから、香りに足元を掬われたというわけですね」
清貴、と敦正様が声をかけると、兄様を始め、検非違使たちが庭より部屋に入って大納言を取り囲んだ。
そして、大納言はそのまま彼らたちの手により連れて行かれたのだった。
「ねぇ、香姫。本当に帰ってしまうのですか」
「帰りますわよ。だって、私のうちはこの中務卿宮邸ではありませんし」
兄様が迎えに来てくれましたから、と兄様を見上げると、彼は苦笑している。
私に縋っているこの足元の御人を見て笑っているのだ。
大納言の件は、すでに東宮様の手に委ねられている。私はお役御免というわけだ。
となれば、この中務卿宮邸にいる理由が見当たらない。
それでもいてほしい、と強引に私を止まらせていた敦正様だったが、兄様の登場で私を帰さなければならなくなったというわけだ。
「だって、お香の解明も無事終了しましたし。事件の後始末は、敦正様たちがなさるんでしょう?」
「そうですが・・・・・・」
「ほら、この邸にいる理由がありません」
きっぱりと言い切る私を、敦正様はジトッと恨みがましい目で見つめてくる。
「理由ならあります」
「ありますか?」
「あります! 貴女は、私の妻となる身。放しませんよ!」
「あら? 私はいつ、敦正様の妻になるといいましたか?」
「グッ・・・・・・」
押し黙る敦正様を見て、ちょっと意地悪をしてしまったかと肩をすくめた。
敦正様は私を見上げ、縋るような目で見つめてくる。本当に困ったわ。
最初こそ、敦正様からのアプローチに困り果てていた。
なんとかして諦めてもらおう。そんなふうに考えていたのに・・・・・・
いつの間にか、変人の宮にほだされてしまったようだ。
しゃがみこむと、敦正様と同じ目線になる。
敦正様は今でこそ縋るような目で私を見つめているが、これが仕事となるとキリッと凜々しくなるのだから反則だ。
色々な表情を見てしまったら・・・・・・もう、敦正様から抜け出せないかもしれない。
「敦正様」
「帰しませんよ、絶対に」
「敦正様」
「君は少納言邸に帰ったら、二度と私に会ってくれなくなってしまう!」
ガシッと私を掴む腕を強める敦正様に、私はゆっくりと近づいて・・・・・・唇を頬に押し当てた。
「ひ、姫?」
「いっつもやられっぱなしですから、お返しです」
「お返し・・・・・・?」
敦正様は自分の右頬を押さえて、顔を真っ赤にさせている。
そのあと、敦正様は私を掴んでいた腕を緩め、唖然として座り込んでしまった。
私だって恥ずかしいけど、たまには敦正様の驚く顔だって見たい。
スッと立ち上がると、兄様に駆け寄った。そして、敦正様を振り返る。
「もし、私のことが欲しかったら・・・・・・熱烈な恋文をください」
「恋文を送ったら・・・・・・君は返事をしてくれる?」
「さぁ、どうでしょう?」
ニッコリとほほ笑むと、私は兄様の腕を掴んで中務卿宮邸をあとにした。
初めて会ったとき、私にいきなり「結婚してください」と求婚してきた敦正様。
今思えば、それもとってもロマンチックな出来事だったと思う。
だけど、私は面と向かって「はい」なんて返事は今更できない。
だから、敦正様からの熱烈な恋文が届いたら、生まれて初めての恋文を書こうと思う。
今度は正攻法でゆっくり愛を育みたい。敦正様には内緒だけどね。
「香、お前もなかなかに意地悪だな」
「あら? なんのことかしら? 兄様」
「くせ者同士でお似合いだな」
クツクツと笑う兄様に、私は抱きついた。
「あと少しだけ、兄様の妹でいさせてね」
「何を言っている。敦正に香をあげても、ずっと私はお前の兄だろう?」
「そうだけど、もう一番大好きな男性って言えなくなるかなって」
敦正様のことを思い浮かべて頬を赤らめると、兄様はゆっくりと頭を撫でてくれた。
それでいいんだよ、そう言うみたいに・・・・・・
兄様と少納言邸に帰った私を待っていたのは、敦正様からの求愛の文だった。
私の到着より早く文が届くとは思わなかったので面食らったが、嬉しさが込みあげてくる。
「さてと・・・・・・返歌はどうしようかしら」
私は幸せな気持ちを抱きながら、敦正様のことを想って筆を走らせたのだった。
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