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不審な香り
第三話
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「苦戦していますよ。最初にいきなり驚かせてしまいましたからね。距離を取られているようです」
「おお! さすがの色男も型落ちだ。それは手こずっていそうだな」
「ええ。さて、どうやって香姫をたぶらかそうか。そんなことばかり考えておりますよ」
ニヤリと口角をあげると、東宮は一瞬驚いた顔をしたが、すぐに楽し気に笑った。
「全く、人の悪そうな笑みをするのだからな、お前は」
「そうでしょうか?」
「ああ、少しだけ香姫に同情したくなったな」
それは聞き捨てならないと眉を顰める私に、東宮はフフンと鼻を鳴らす。
「お手並み拝見といったところだな」
「ええ、高見の見物をなさっていてください。絶対に姫を手に入れますから」
だから余計な詮索などは遠慮申し上げます、そう釘を刺すと東宮は「わかった、わかった」と苦笑した。
口ではこうは言っているが、東宮のことは昔からよく知っている私としては油断ならないと思っている。
三の姫と結託し、根掘り葉掘り調べて楽しむ姿が目に浮かぶようだ。
結果、楽しいことばかりで香姫を我がモノにできればそれに越したことはない。
だが、東宮には大見得を切ったが自信なんて、どこをどう探してもない。
だけど、彼女以外は欲しくないのだから何が何でも手に入れなければ仕方がないだろう。
どんなに練り香をうまくつくる姫君が他に現れようとも、もう気持ちが動くことはないのだろうと確信している。
香姫は、特技の香りだけではない。それを知ることが出来たのは、思わぬ収穫だ。
香姫は私が言葉を投げかければ、面白いほどにポンポンと返してくる。
大人しいだけ、美しいだけの女には興味がない。だからこそ、香姫がいいのだ。
また私につれない、そこがいい。
陥落させたくなるというものだ。
とにかく香姫は、クルクルと表情が変わるのもとてもかわいらしい。
絶対に彼女が欲しい。手に入れる。
そう心に誓っていると、東宮は目の前にひとつの香り袋を差し出してきた。
「……これは?」
綺麗な織りから、香りがしている。
あまり好きではない香りに顔を歪めていると、東宮はそれに気が付いたようで私からその香り袋を遠ざけた。
脇息に肘を置き、東宮は神妙な顔つきで口を開く。
「先日、後宮で藤壺女御の女房が毒薬を呑み、意識不明の重体になっているだろう」
「ええ……検非違使の調べでは、自殺だろうという見立てだと聞きましたが……それがどうしましたか?」
その事件は、すでに解決済みということで収まっているはずだ。
あとは女房の意識が戻れば、事件の調書ができるのだが……未だに目は硬く閉じたままだという。
それなのに東宮は難しい顔をしたまま。一体どうしたというのだろうか。
不審に思って東宮を見つめていると、東宮は私に視線を向けたあと天井を仰ぐ。
「この香り袋は女房が懐にいれていたもの。そしてこの文は、女房が終わってしまった恋を嘆いて書いたもの。というのが見解だ」
「この香りからして、男性物のようですね。辛い恋をしていた相手の物なんでしょうね」
「ああ、そうだと思う。しかし、この文が妙なのだ」
「妙……ですか?」
東宮からその文を預かると、ふいにつく香の香り。
その香りは、さきほどの香り袋の香りとよく似ている。文の香りを嗅いでから香り袋を嗅ぐと、香り袋の方の香りは何かが物足りない。
二つともよく似た香りなのだ。しかし、文から匂う香りが完璧なものとすれば、香り袋の香りは物足りなさを感じる。
私が怪訝そうに眉を顰めていると、東宮は腕組みをしながら唸った。
「お前も、感じたか?」
「ええ、この文から仄かに匂う香りですが、香り袋のものと類似していますが、少し違いますね」
なにが違うのかは、香にあまり詳しくない私にはわからない。
それは東宮も同じようで頭を悩ませている様子だ。
「ちょっとしたことではあるが、どこか引っかかるのだ」
東宮の気持ちもわかる。なにかが違うような気がしてならない。
しかし、何度匂いを嗅いでもわからないものは、わからない。その前に、あまり好きではない匂いが鼻について気持ちが悪くなる。
文から微かに香るこの匂い。嗅いだことがあるような香りでもある。
だからこそ、すっきりしない。
考えこんでいると、東宮が身を乗り出してきた。
「検非違使の手前、このことは内密に調べてみたい」
「そうですね。検非違使がすでに調べ終えたもの。再調査していることが公になってしまっては、いらぬ反感を買うことになりかねないですね」
そのとおりだ、と東宮は腕組みをし、小さく唸る。
そして、何かを決意したように私に頼んできた。
「そこで、だ。この捜査を香姫にお願いできないだろうか」
「香姫に……ですか?」
「ああ、彼女ならこの香の配分などを調べることができるであろう」
確かに東宮の言う通り、彼女に任せれば、この香の謎を突き止めてくれるだろう。
それだけの能力と力が彼女にはある。しかし、それはあまり気乗りしない。
彼女にいらぬ危険が及ばないとも限らないのだ。
そんな危ない橋を香姫に渡らせたくはない。
顔を歪める私を見て気持ちを悟ってくれたのだろう。東宮も難しい顔をしている。
それなら、と私はひとつ提案をしてみる。
「香姫ではなく、彼女の父親である薫の少納言にお願いしてみてはいかがでしょう?」
私の意見はもっともだと思う。
東宮は神妙な顔をして頷いた。
「それは私も考えた。だが、女性のことは女性に聞くのが一番だと思わないか」
そう言われてしまえば頷くしかほかない。
薫の少納言がダメなら、その息子である清貴にと提案しようとしたが、それを先回りして潰されてしまった。
相手は従兄と言えど、東宮。
歯向かうことなどもできないし、東宮からの命令だと聞けば香姫も承諾するしかほかないだろう。
東宮は女房が持っていたという香り袋と文、そして一つの白い包み紙を私に差し出した。
「これは?」
「白檀だ。このように立派な白檀はなかなか手には入らないのだぞ」
包み紙を開くと、そこには香り立つ白檀がある。
あまり香に詳しくない私には、どれほどの価値があるのかわからないが。
それを丁寧に包み直していると、東宮はその白檀を指さした。
「それを香姫に渡してくれないか」
まさかの命令に私は目を丸くさせる。
「私がですか? 東宮御自ら渡されたほうが、姫もお喜びになるかと思いますが」
身分のこともあり、そんなに簡単に香姫が東宮と会えることはない。
色々な手順を踏まない限り、この地に足を踏み入れることは不可能だ。
そんなことは普通に考えればわかること。
本心半分、嫉妬半分。香姫が関わると、急に思考が子供になってしまう。
彼女より六つも年が上なのだから大人の余裕を見せたいのだが、それができない。
香姫と出会ってからというもの、どうも自分の感情をもてあましているように思う。
私の戸惑う気持ち、焦る気持ちを感じたのか。
東宮は優しく三日月のように目を細めた。
「これを口実に会いにいけばよいだろう?」
「は?」
「捜査協力をお願いするのだから、それなりのものを渡さなくてはな。それに、お前は他のどの男であっても姫に近づけたくはないのだろう。それが東宮の私だったとしても」
「当たり前です」
言い切る私に、一瞬目を白黒させた東宮だったが、次の瞬間腹を抱えて笑い出した。
「ああ、たまらん。この男がこんなこと言い出すことになるとは。香姫もなかなかにやる」
「……」
からかわれていることがわかり顔を歪めたのだが、そんな私を見て東宮は楽しくてしかたがないといった様子でますます笑い転げている。
私は、それを無視して白檀の包みと文、香り袋を大事に懐にしまう。
まだ笑い続けている東宮を横目で見たあと、大きくため息をついた。
「わかりました」
「お!? 頼まれてくれるか?」
目をキラキラと輝かせて私を見つめる東宮を見て、一気に脱力してしまった。
口に出してなんて絶対に言えないが、この人がいずれこの国の頂点に立つけど本当に大丈夫だろうかという一抹の不安を覚える。
まぁ、こんなことをするのは私の前だけだとわかっているから、大丈夫だとは思うけど。
再びため息をついたあと、諦めて頷く。
なんと言ってもこの国のナンバー2だ。逆らえる者などいやしない。
「では、香姫にお願いしてみましょう」
「ああ、頼んだぞ。私の勘違いならそれでいい。そのほうがよっぽどかいいからな。しかし、もしこの事件の裏に重大な真実が隠されているとしたら……その根源をつぶさねばならない」
扇をハラリと開き、東宮は厳しい視線で私を見つめた。
それを見て、私は背筋を伸ばす。
「御意」
深く頷いて承諾する私を見て、東宮は深くため息を零した。
「おお! さすがの色男も型落ちだ。それは手こずっていそうだな」
「ええ。さて、どうやって香姫をたぶらかそうか。そんなことばかり考えておりますよ」
ニヤリと口角をあげると、東宮は一瞬驚いた顔をしたが、すぐに楽し気に笑った。
「全く、人の悪そうな笑みをするのだからな、お前は」
「そうでしょうか?」
「ああ、少しだけ香姫に同情したくなったな」
それは聞き捨てならないと眉を顰める私に、東宮はフフンと鼻を鳴らす。
「お手並み拝見といったところだな」
「ええ、高見の見物をなさっていてください。絶対に姫を手に入れますから」
だから余計な詮索などは遠慮申し上げます、そう釘を刺すと東宮は「わかった、わかった」と苦笑した。
口ではこうは言っているが、東宮のことは昔からよく知っている私としては油断ならないと思っている。
三の姫と結託し、根掘り葉掘り調べて楽しむ姿が目に浮かぶようだ。
結果、楽しいことばかりで香姫を我がモノにできればそれに越したことはない。
だが、東宮には大見得を切ったが自信なんて、どこをどう探してもない。
だけど、彼女以外は欲しくないのだから何が何でも手に入れなければ仕方がないだろう。
どんなに練り香をうまくつくる姫君が他に現れようとも、もう気持ちが動くことはないのだろうと確信している。
香姫は、特技の香りだけではない。それを知ることが出来たのは、思わぬ収穫だ。
香姫は私が言葉を投げかければ、面白いほどにポンポンと返してくる。
大人しいだけ、美しいだけの女には興味がない。だからこそ、香姫がいいのだ。
また私につれない、そこがいい。
陥落させたくなるというものだ。
とにかく香姫は、クルクルと表情が変わるのもとてもかわいらしい。
絶対に彼女が欲しい。手に入れる。
そう心に誓っていると、東宮は目の前にひとつの香り袋を差し出してきた。
「……これは?」
綺麗な織りから、香りがしている。
あまり好きではない香りに顔を歪めていると、東宮はそれに気が付いたようで私からその香り袋を遠ざけた。
脇息に肘を置き、東宮は神妙な顔つきで口を開く。
「先日、後宮で藤壺女御の女房が毒薬を呑み、意識不明の重体になっているだろう」
「ええ……検非違使の調べでは、自殺だろうという見立てだと聞きましたが……それがどうしましたか?」
その事件は、すでに解決済みということで収まっているはずだ。
あとは女房の意識が戻れば、事件の調書ができるのだが……未だに目は硬く閉じたままだという。
それなのに東宮は難しい顔をしたまま。一体どうしたというのだろうか。
不審に思って東宮を見つめていると、東宮は私に視線を向けたあと天井を仰ぐ。
「この香り袋は女房が懐にいれていたもの。そしてこの文は、女房が終わってしまった恋を嘆いて書いたもの。というのが見解だ」
「この香りからして、男性物のようですね。辛い恋をしていた相手の物なんでしょうね」
「ああ、そうだと思う。しかし、この文が妙なのだ」
「妙……ですか?」
東宮からその文を預かると、ふいにつく香の香り。
その香りは、さきほどの香り袋の香りとよく似ている。文の香りを嗅いでから香り袋を嗅ぐと、香り袋の方の香りは何かが物足りない。
二つともよく似た香りなのだ。しかし、文から匂う香りが完璧なものとすれば、香り袋の香りは物足りなさを感じる。
私が怪訝そうに眉を顰めていると、東宮は腕組みをしながら唸った。
「お前も、感じたか?」
「ええ、この文から仄かに匂う香りですが、香り袋のものと類似していますが、少し違いますね」
なにが違うのかは、香にあまり詳しくない私にはわからない。
それは東宮も同じようで頭を悩ませている様子だ。
「ちょっとしたことではあるが、どこか引っかかるのだ」
東宮の気持ちもわかる。なにかが違うような気がしてならない。
しかし、何度匂いを嗅いでもわからないものは、わからない。その前に、あまり好きではない匂いが鼻について気持ちが悪くなる。
文から微かに香るこの匂い。嗅いだことがあるような香りでもある。
だからこそ、すっきりしない。
考えこんでいると、東宮が身を乗り出してきた。
「検非違使の手前、このことは内密に調べてみたい」
「そうですね。検非違使がすでに調べ終えたもの。再調査していることが公になってしまっては、いらぬ反感を買うことになりかねないですね」
そのとおりだ、と東宮は腕組みをし、小さく唸る。
そして、何かを決意したように私に頼んできた。
「そこで、だ。この捜査を香姫にお願いできないだろうか」
「香姫に……ですか?」
「ああ、彼女ならこの香の配分などを調べることができるであろう」
確かに東宮の言う通り、彼女に任せれば、この香の謎を突き止めてくれるだろう。
それだけの能力と力が彼女にはある。しかし、それはあまり気乗りしない。
彼女にいらぬ危険が及ばないとも限らないのだ。
そんな危ない橋を香姫に渡らせたくはない。
顔を歪める私を見て気持ちを悟ってくれたのだろう。東宮も難しい顔をしている。
それなら、と私はひとつ提案をしてみる。
「香姫ではなく、彼女の父親である薫の少納言にお願いしてみてはいかがでしょう?」
私の意見はもっともだと思う。
東宮は神妙な顔をして頷いた。
「それは私も考えた。だが、女性のことは女性に聞くのが一番だと思わないか」
そう言われてしまえば頷くしかほかない。
薫の少納言がダメなら、その息子である清貴にと提案しようとしたが、それを先回りして潰されてしまった。
相手は従兄と言えど、東宮。
歯向かうことなどもできないし、東宮からの命令だと聞けば香姫も承諾するしかほかないだろう。
東宮は女房が持っていたという香り袋と文、そして一つの白い包み紙を私に差し出した。
「これは?」
「白檀だ。このように立派な白檀はなかなか手には入らないのだぞ」
包み紙を開くと、そこには香り立つ白檀がある。
あまり香に詳しくない私には、どれほどの価値があるのかわからないが。
それを丁寧に包み直していると、東宮はその白檀を指さした。
「それを香姫に渡してくれないか」
まさかの命令に私は目を丸くさせる。
「私がですか? 東宮御自ら渡されたほうが、姫もお喜びになるかと思いますが」
身分のこともあり、そんなに簡単に香姫が東宮と会えることはない。
色々な手順を踏まない限り、この地に足を踏み入れることは不可能だ。
そんなことは普通に考えればわかること。
本心半分、嫉妬半分。香姫が関わると、急に思考が子供になってしまう。
彼女より六つも年が上なのだから大人の余裕を見せたいのだが、それができない。
香姫と出会ってからというもの、どうも自分の感情をもてあましているように思う。
私の戸惑う気持ち、焦る気持ちを感じたのか。
東宮は優しく三日月のように目を細めた。
「これを口実に会いにいけばよいだろう?」
「は?」
「捜査協力をお願いするのだから、それなりのものを渡さなくてはな。それに、お前は他のどの男であっても姫に近づけたくはないのだろう。それが東宮の私だったとしても」
「当たり前です」
言い切る私に、一瞬目を白黒させた東宮だったが、次の瞬間腹を抱えて笑い出した。
「ああ、たまらん。この男がこんなこと言い出すことになるとは。香姫もなかなかにやる」
「……」
からかわれていることがわかり顔を歪めたのだが、そんな私を見て東宮は楽しくてしかたがないといった様子でますます笑い転げている。
私は、それを無視して白檀の包みと文、香り袋を大事に懐にしまう。
まだ笑い続けている東宮を横目で見たあと、大きくため息をついた。
「わかりました」
「お!? 頼まれてくれるか?」
目をキラキラと輝かせて私を見つめる東宮を見て、一気に脱力してしまった。
口に出してなんて絶対に言えないが、この人がいずれこの国の頂点に立つけど本当に大丈夫だろうかという一抹の不安を覚える。
まぁ、こんなことをするのは私の前だけだとわかっているから、大丈夫だとは思うけど。
再びため息をついたあと、諦めて頷く。
なんと言ってもこの国のナンバー2だ。逆らえる者などいやしない。
「では、香姫にお願いしてみましょう」
「ああ、頼んだぞ。私の勘違いならそれでいい。そのほうがよっぽどかいいからな。しかし、もしこの事件の裏に重大な真実が隠されているとしたら……その根源をつぶさねばならない」
扇をハラリと開き、東宮は厳しい視線で私を見つめた。
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