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八章 暗がりより蠢くモノ
Ⅶ 清すぎる森
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空間術で向かった場所は森の中。そこがジュダかクーロか、所変わればミルシェビスかバルブラインかと問われても分からないほどの普通の森である。ただ違うところは漂う魔力だ。
冷ややかで緩やか、微風のように流れる魔力。嫌な感覚がまるでない、大精霊の森よりも清らかと思える森である。
「こんな魔力、感じた事ありません。どうして?」
詳しく性質を調べようとスビナは試みた。
澄み切った魔力の中にミジュナも溶け込んでいるがげとげしさも毒っ気もない。ミジュナだが別の気と疑ってしまいそうなほどだ。
「本当にジュダに来たんだな。……で、どこ行けば良いんだ?」
当たり前だが、正確な場所は告げられていない。二人揃って、幹部のいる場所の近くへと飛ぶものだと考えていた。
説明不足の空間転移。
とりあえずスビナは、巫術を使って人の多そうな方角を探ろうとした。
「ジュダってカミツキばっかりなんだろ? 分かるのか?」
「クーロでカミツキの気質は理解しました。応用技で乗り切れるはずですよ」
言いながら術を発動した。
スビナは驚いた。巫術の抵抗があまりにもなさすぎることに。
本来であれば、術発動時の自然界の魔力による反発力が術の効果を推し量る感覚だったのに、すんなりと術が広がりすぎる効力が恐ろしくもあった。
ルキトスの鍛錬の成果だろうか、と疑うも、巫術とは別の鍛錬だから違うと考えた。おそらくはこの森の気質だろうと考えが至る。
「……結構、遠いですね。……ビンセントさん、あっちです」
示された北東を二人は進んだ。
森の中はどこまで行っても空気も魔力も澄んでおり、途中で川幅は狭いが、足一本分ほど深い小川へ差し掛かった。その水も透き通って清く、飲んでも美味しく問題はなかった。
不思議な清々しすぎる森。しかし奇妙な事に生物も魔獣もオニもいなかった。気配すらない。
「なんなんだろうな、この森。生き物が一匹もいないなんて」
「自然界としては異質ですね。成り立ちませんよ」
心地良さから一転し、二人に冷たい恐怖が押し寄せる。そう感じてから、急に森が怖く感じだした。何かが押し迫ってくるような、緊迫した恐ろしさへと。
「急ぐぞスビナ!」
「はい!」
二人の意思はすぐにでも森を抜けようと急いた。
「お待ちなさい」
突如声をかけられ、二人は足を止めた。
いつの間にか、すぐ後ろに精悍な顔立ちの美丈夫の男が現われた。
「誰だ、あんた」
「それより、動かないでくださいませ」
男は二人へ手を翳した。程なくして空気の感覚が変貌する。先ほどまでの清々しさは消え、どこか鬱陶しい重さのある空気へと変わった。
「なんだ? 真夏の暑い空気が乗っかったような」
「魔力の質ですね。ミジュナがまるで違って見えます。これなら動物が近寄らない理由が分かります」
この異変を質した男を二人は見た。
「貴方が、ヒューガ様の?」
男は丁寧にお辞儀した。
「アブロと申します。極秘裏に行動をしており、この森もその一つ。異変を感じ足を運んだ次第です。要件次第ではこのままお引き取り願います。まだ秘密裏に立ち回らねばなりませんので」
長居は無用と判断し、スビナは言葉を選んだ。
「結論から申します。ある人からジュダの賢師様を探してくださいと頼まれました。アブロ様は御存知ですか?」
「また、途方もない方を……」
知らない反応ではない。ジュダには確かに賢師がいると二人は安堵した。
「やっぱりジュダには賢師様がいるんだ。なんの賢師様ですか? 呪いとかミジュナとかですか?」
はて? と聞き返したそうな、疑問を抱く表情で返される。
「賢師様は賢師様。聞くからに分別があるように思えますが……」
ここで話を途絶えさせないとばかりにスビナが言葉を返した。
「どうやらリブリオスと私達の国では賢師様の在り方が違うようですね。こちらに構わず、ジュダの賢師様についてお話し願えないでしょうか。とても重要なことでして」
アブロの悩む姿から二人は緊張する。
それすらも秘密であり、貫き通されればビンセントとスビナは帰らなければならない。
「もしかして……話せない、とか?」
「いえいえ違います」
またも安堵の息が小さく漏れた。
「賢師様のところへはすぐにでも向えます。ただし、会えるかどうかは賢師様次第でして」
「どういうことですか?」
「あなた方は空間転移でここへ訪れました。方法は同じで御座います。しかし、辿り着くかどうかは賢師様の采配に委ねられます。身の程を弁えない気質の者は、元の場所ではなくどこかへと飛ばされてしまうとも噂も」
果たして向かって良いかどうか、二人に迷いが生じた。
返答に困る中、ビンセントは意を決した。
「サラが言ったんだ。多分、大丈夫だろうさ」
「……です、ね。ジュダの賢師様を探すように頼んだというなら、私達に会える可能性があると見て良いかもしれません」
意見が纏まった。
二人がアブロと向かい合うと、アブロは再び手を翳した。
「それでは行きます。ご武運を」
「なんか、いろいろとありがとう御座いました」
「秘密の任務、頑張ってください」
感謝の言葉を受けたアブロは微笑んで返えし、二人を空間転移でジュダの賢師の所へと飛ばした。
今度は薄暗い、日暮れ時の森の中へと二人は飛んだ。
「おいおい、賢師様の気に障ったのか、俺達」
不安になるビンセントを余所に、スビナは魔力を感じた。こうでもしないと恐れに支配されてしまいそうで。
「ミジュナが濃いですね。けど寄っては来ない感じがします。あまり気分は良くないですけど……」
とにかく、気が変になってしまいそうな森から抜けようと、二人は光刺す場所へと向かった。
「ほほぉ、なかなかに類い希な者どもで」
暗闇から声がした。老爺と思しき声が。
二人は警戒し、周囲を見回す。
「ふむ。とはいえ鍛錬が足りんようじゃ。声を発しておるのに場所も掴めんとは」
言われても分からない。声のする方を向くと、別の方から。その方を向くと、また別の場所から声がする。まったくもって定まらない。
「貴方がジュダの賢師様ですか? お話があります。姿を現わしてくださいませ」
スビナが訴えると、「こっちこっち」と声がした。入り口付近の光が差し込む所の暗闇から老爺が現われた。
「畏まった言葉は無用、サラから話は聞いている。ワシはの名はコルバだ。ビンセントとスビナだろ? こんな辛気くさい所で話はせんぞ。ついてこい」
受け入れられた。そう思って良いか迷いつつ、二人は老爺の後をついていった。
冷ややかで緩やか、微風のように流れる魔力。嫌な感覚がまるでない、大精霊の森よりも清らかと思える森である。
「こんな魔力、感じた事ありません。どうして?」
詳しく性質を調べようとスビナは試みた。
澄み切った魔力の中にミジュナも溶け込んでいるがげとげしさも毒っ気もない。ミジュナだが別の気と疑ってしまいそうなほどだ。
「本当にジュダに来たんだな。……で、どこ行けば良いんだ?」
当たり前だが、正確な場所は告げられていない。二人揃って、幹部のいる場所の近くへと飛ぶものだと考えていた。
説明不足の空間転移。
とりあえずスビナは、巫術を使って人の多そうな方角を探ろうとした。
「ジュダってカミツキばっかりなんだろ? 分かるのか?」
「クーロでカミツキの気質は理解しました。応用技で乗り切れるはずですよ」
言いながら術を発動した。
スビナは驚いた。巫術の抵抗があまりにもなさすぎることに。
本来であれば、術発動時の自然界の魔力による反発力が術の効果を推し量る感覚だったのに、すんなりと術が広がりすぎる効力が恐ろしくもあった。
ルキトスの鍛錬の成果だろうか、と疑うも、巫術とは別の鍛錬だから違うと考えた。おそらくはこの森の気質だろうと考えが至る。
「……結構、遠いですね。……ビンセントさん、あっちです」
示された北東を二人は進んだ。
森の中はどこまで行っても空気も魔力も澄んでおり、途中で川幅は狭いが、足一本分ほど深い小川へ差し掛かった。その水も透き通って清く、飲んでも美味しく問題はなかった。
不思議な清々しすぎる森。しかし奇妙な事に生物も魔獣もオニもいなかった。気配すらない。
「なんなんだろうな、この森。生き物が一匹もいないなんて」
「自然界としては異質ですね。成り立ちませんよ」
心地良さから一転し、二人に冷たい恐怖が押し寄せる。そう感じてから、急に森が怖く感じだした。何かが押し迫ってくるような、緊迫した恐ろしさへと。
「急ぐぞスビナ!」
「はい!」
二人の意思はすぐにでも森を抜けようと急いた。
「お待ちなさい」
突如声をかけられ、二人は足を止めた。
いつの間にか、すぐ後ろに精悍な顔立ちの美丈夫の男が現われた。
「誰だ、あんた」
「それより、動かないでくださいませ」
男は二人へ手を翳した。程なくして空気の感覚が変貌する。先ほどまでの清々しさは消え、どこか鬱陶しい重さのある空気へと変わった。
「なんだ? 真夏の暑い空気が乗っかったような」
「魔力の質ですね。ミジュナがまるで違って見えます。これなら動物が近寄らない理由が分かります」
この異変を質した男を二人は見た。
「貴方が、ヒューガ様の?」
男は丁寧にお辞儀した。
「アブロと申します。極秘裏に行動をしており、この森もその一つ。異変を感じ足を運んだ次第です。要件次第ではこのままお引き取り願います。まだ秘密裏に立ち回らねばなりませんので」
長居は無用と判断し、スビナは言葉を選んだ。
「結論から申します。ある人からジュダの賢師様を探してくださいと頼まれました。アブロ様は御存知ですか?」
「また、途方もない方を……」
知らない反応ではない。ジュダには確かに賢師がいると二人は安堵した。
「やっぱりジュダには賢師様がいるんだ。なんの賢師様ですか? 呪いとかミジュナとかですか?」
はて? と聞き返したそうな、疑問を抱く表情で返される。
「賢師様は賢師様。聞くからに分別があるように思えますが……」
ここで話を途絶えさせないとばかりにスビナが言葉を返した。
「どうやらリブリオスと私達の国では賢師様の在り方が違うようですね。こちらに構わず、ジュダの賢師様についてお話し願えないでしょうか。とても重要なことでして」
アブロの悩む姿から二人は緊張する。
それすらも秘密であり、貫き通されればビンセントとスビナは帰らなければならない。
「もしかして……話せない、とか?」
「いえいえ違います」
またも安堵の息が小さく漏れた。
「賢師様のところへはすぐにでも向えます。ただし、会えるかどうかは賢師様次第でして」
「どういうことですか?」
「あなた方は空間転移でここへ訪れました。方法は同じで御座います。しかし、辿り着くかどうかは賢師様の采配に委ねられます。身の程を弁えない気質の者は、元の場所ではなくどこかへと飛ばされてしまうとも噂も」
果たして向かって良いかどうか、二人に迷いが生じた。
返答に困る中、ビンセントは意を決した。
「サラが言ったんだ。多分、大丈夫だろうさ」
「……です、ね。ジュダの賢師様を探すように頼んだというなら、私達に会える可能性があると見て良いかもしれません」
意見が纏まった。
二人がアブロと向かい合うと、アブロは再び手を翳した。
「それでは行きます。ご武運を」
「なんか、いろいろとありがとう御座いました」
「秘密の任務、頑張ってください」
感謝の言葉を受けたアブロは微笑んで返えし、二人を空間転移でジュダの賢師の所へと飛ばした。
今度は薄暗い、日暮れ時の森の中へと二人は飛んだ。
「おいおい、賢師様の気に障ったのか、俺達」
不安になるビンセントを余所に、スビナは魔力を感じた。こうでもしないと恐れに支配されてしまいそうで。
「ミジュナが濃いですね。けど寄っては来ない感じがします。あまり気分は良くないですけど……」
とにかく、気が変になってしまいそうな森から抜けようと、二人は光刺す場所へと向かった。
「ほほぉ、なかなかに類い希な者どもで」
暗闇から声がした。老爺と思しき声が。
二人は警戒し、周囲を見回す。
「ふむ。とはいえ鍛錬が足りんようじゃ。声を発しておるのに場所も掴めんとは」
言われても分からない。声のする方を向くと、別の方から。その方を向くと、また別の場所から声がする。まったくもって定まらない。
「貴方がジュダの賢師様ですか? お話があります。姿を現わしてくださいませ」
スビナが訴えると、「こっちこっち」と声がした。入り口付近の光が差し込む所の暗闇から老爺が現われた。
「畏まった言葉は無用、サラから話は聞いている。ワシはの名はコルバだ。ビンセントとスビナだろ? こんな辛気くさい所で話はせんぞ。ついてこい」
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