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七章 死する地
Ⅰ デルバを前に
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ルバートが消えて四日後。
ポラの村へ到着したゼノア、四人の団員、スビナ、フーゼリア、ディロは、休む間もなく村長の家の広間へと招かれた。
デルバの出現と状況、ルバートが消えた経緯、ジェイクとビンセントはクーラスポラの塔を拠点に活動していること。情報量の多さに一同は驚いた。
刻一刻を争う事態にゼノアはいてもたってもいられなかった。団員達と先に合流すると意見し、残りは明日明後日にと提案した。しかし他の者達もデルバが気がかりなのは同じであった。
結果、馬を借りて全員で現場へと向かうことになった。
クーラスポラの塔が見える峡谷へと到着すると、視界に飛び込んだ黒い巨大な山に一同は驚愕し、絶句して見入った。
「おう、お前等」
坂を登ってきたジェイクがゼノア達を見つけて駆けてきた。
ビンセントはデルバの周辺調査に向かい、ジェイクの傍にはいなかった。
初対面のフーゼリア、ディロ、スビナ、団員四人の紹介が簡単に済むと、一同は再びデルバへと目を向けた。
「正直ルバートが消えたのはかなり痛ぇ。デルバを調べようにも、行けるとこまで近づいて観察するしかできん」
現在判明しているのは、近づくだけで吐き気を催す空気へと変わり、無理して深入りすれば命の危険を感じるぐらいだ。
スビナは村で悪性の気を敏感に感じ取っていた。これほど離れている状態で発せられるのだから、さらに近づけば猛毒に侵されるほど悶え苦しみ死に至ると直感した。
「無理に近づかないでください。今は無事でもあれほどのゾグマが体内に蓄積すれば、後遺症が残るかもしれません」
忠告は全員へと向けられる。
接近戦が危険とはいえ、近づかなければ対処しようがない。遠距離攻撃も強力な術でもあれば話は別だが。
トウマと同じガーディアンであるジェイクも、巨大な敵に対抗する力があるのではないかとディロは思った。
「ジェイクさん、デルバに強力な術か技を放ったりしました?」
「俺は術がからっきしでな。大技は一応あるが、ぶっ放して良いかどうか迷ってる所だ。反撃が強かったら対抗出来るか分からんからな。ゼノアはどう見る?」
率直な意見では、”術師が攻撃の術を放ったとてビクともしない”、であった。
「……警戒しますね。あそこまで図体が大きいなら当てるのは容易だ。しかし今言った通りどれ程強い反撃があるか分からない」
団員達も同意見であった。
フーゼリアはデルバの進行方向と、地図で見たバルブラインの土地を照らし合わせる。
「奴の目的は何でしょうか? このまま真っ直ぐでしたら、かなり離れたところの海に近いミルシェビス王国との国境でしょうが」
スビナは眼前に見える神性な力の質を感じ取る。
「真の目的は分かりませんが、まずはクーラスポラの塔でしょう。あのゾグマと神性な力、共に巨大です。それが合わさった時、ゼルドリアスの魔力壁のような竜巻が起こるかもしれません」
まだ仮説だが、ルキトスであり優秀な巫女であった者の観察眼と情報。信憑性は高く、一同に反論の意見はなかった。
「おいおい、あんなデカブツが魔力壁なんか起こしたらどうなんだよ」
「分かりません。この辺りまで及ぶ風害は当然でしょうが、魔力も狂うでしょう。基礎知識から引用すれば、どちらかの力が崩壊するかどちらとも崩壊なのですが。……デルバは何かが分かって塔へと向かってるように見えます。崩壊ではなく、自らが有利になるようなことかも」
「じゃあ、あれよりもっと巨大な山になるって考えられるの?」
想像するだけでディロは震えが止まらなくなる。
スビナはそれもあり得るとしか言えない。
常識からかけ離れた化け物が起こすことを、現状では誰も理解も考察も出来なかった。
「……そういやぁ」
ふとジェイクが思い出したのは、ルバートとエベックの会話で話題に上がり、”調整”が告げた”クーラスポラの塔の史実”であった。
説明をして相関性が分からない者が多い中、ただ一人スビナだけは何か考え込む。
「何か倒すきっかけになるか?」
聞いたゼノアは、スビナの芳しくない表情から良い返事は期待しなかった。
「……難しいです」
それはいくつか浮かぶ、『浄化の術』に関するものであった。
「神性な力が元々あったものでしたら私では未熟ですから完全にお手上げです。そもそも古来から存在する神性な力は人体の魔力を整える力はありますが、綺麗すぎて密度の濃すぎて、術として扱うには人数がかなり必要となります」
ジェイクは頭が痛くなりだすも、説明は続く。
「人の犠牲からなる歴史を経た神性な力でしたら方法はあります。しかし私が扱えたとして浄化の術ぐらいですが……デルバへ傷を負わせるものではありません。数秒ぐらいの足止めぐらいしか」
気になる言い方にフーゼリアが反応した。
「今の説明では、神性な力を武器としてデルバを倒す術があると?」
「現状では打開策にもなりません。概要は複雑ですが簡単に言うなら、地に染みついた神性な力の根源。クーラスポラの塔では史実の出来事による人間の魔力を無理やり性質変化して、それを相手にぶつける術です」
簡単に言われてもジェイクにはさっぱり分からず、「どういう事だ?」と返される。
「“調整”の言葉をそのまま信じるのでしたら、人間の負の感情が膨大に集っている事になります。人柱となって死んだ場合、その人達の魔力はゾグマ溜まりとなりますが、それを長い年月をかけて自然の魔力と混ざり、負の力が転化して神性な力へと変わったことになります。塔周辺に魔獣が近寄りづらいのは、それほど強力な力という証拠です」
「その力を使うのか?」
「扱うとすればそうですね。、力を感じて波長を合わせ、性質を変異させます。しかし一度神性な力へと転じたゾグマは変異がかなり困難です。しかしこの術はそれを成し、ゾグマほど強力な別の魔力へと変えるのです」
再びジェイクは頭が痛くなり、分かった風を装っている。
「それをスビナは使えんと?」
ゼノアの質問に、申し訳なさそうに頷いて返される。
「これは禁術ではありませんが、超上級の秘術です。そして熟練の術師が三十名以上揃わなければ不可能な術ですから」
デルバ討伐の突破口となる術かもしれないが、どう足掻こうと実行は出来ない。運よく手練れの術師が近くにいても、往復する日数が足らず、戻ってくる前にデルバが塔を潰しているだろう。
「とりあえず、近づける所まで行くか塔から眺めてみないといけないんじゃないですか?」
ディロの意見に全員が従い、塔へと向かった。
夕暮れ時、一同が塔へ辿り着いた頃、既に戻っていたビンセントが岩に腰かけて項垂れていた。
「ビンセント無事か!」
真っ先にゼノアが駆け寄り身を案じた。
「ゼノア? ……来たのか」
「事情は後だ。それより無事か」
頭を左右に振られた後、血色の悪い顔を上げた。
「おい、大丈夫かよビンセント」
続くジェイク達は、状態が悪いビンセントを気遣った。
「……吐きそう」
告げた途端、腹からこみ上げるものを感じ、口を手で押さえて近くの茂みへと向かうと、嘔吐の声と吐瀉物の音がした。
革水筒をゼノアは手渡し、背を摩った。
「す……まん」
「何があった? ジェイクの話では、デルバに近づいたと」
吐き終え、水を飲んで落ち着いたビンセントは、再び岩に腰かけた。
「何があったんだよ」
聞きつつジェイクはビンセントの身体を気遣う。
「ここから、あの峡谷ぐらいまで進んだ所でゾグマが濃すぎて近づけなかった。あれは無理だ、気持ちの問題じゃなく、踏み込めば焼け死ぬような感覚だった」
意図をスビナが語る。
「でしょうね、ゾグマの密度が濃いと生物は生きてはいけませんから」
「死獣デルバの言い伝えにある、通った所は死地と化すというものですね」
ディロの意見にスビナは頷いた。
再びビンセントは経緯を語る。
「退くしかないってなって。……退いてる時にあの野郎が現われやがった」
「“調整”か?」
「いや、“運命”だ」
思い出すだけでビンセントは嫌な気分になった。
ポラの村へ到着したゼノア、四人の団員、スビナ、フーゼリア、ディロは、休む間もなく村長の家の広間へと招かれた。
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「おう、お前等」
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ビンセントはデルバの周辺調査に向かい、ジェイクの傍にはいなかった。
初対面のフーゼリア、ディロ、スビナ、団員四人の紹介が簡単に済むと、一同は再びデルバへと目を向けた。
「正直ルバートが消えたのはかなり痛ぇ。デルバを調べようにも、行けるとこまで近づいて観察するしかできん」
現在判明しているのは、近づくだけで吐き気を催す空気へと変わり、無理して深入りすれば命の危険を感じるぐらいだ。
スビナは村で悪性の気を敏感に感じ取っていた。これほど離れている状態で発せられるのだから、さらに近づけば猛毒に侵されるほど悶え苦しみ死に至ると直感した。
「無理に近づかないでください。今は無事でもあれほどのゾグマが体内に蓄積すれば、後遺症が残るかもしれません」
忠告は全員へと向けられる。
接近戦が危険とはいえ、近づかなければ対処しようがない。遠距離攻撃も強力な術でもあれば話は別だが。
トウマと同じガーディアンであるジェイクも、巨大な敵に対抗する力があるのではないかとディロは思った。
「ジェイクさん、デルバに強力な術か技を放ったりしました?」
「俺は術がからっきしでな。大技は一応あるが、ぶっ放して良いかどうか迷ってる所だ。反撃が強かったら対抗出来るか分からんからな。ゼノアはどう見る?」
率直な意見では、”術師が攻撃の術を放ったとてビクともしない”、であった。
「……警戒しますね。あそこまで図体が大きいなら当てるのは容易だ。しかし今言った通りどれ程強い反撃があるか分からない」
団員達も同意見であった。
フーゼリアはデルバの進行方向と、地図で見たバルブラインの土地を照らし合わせる。
「奴の目的は何でしょうか? このまま真っ直ぐでしたら、かなり離れたところの海に近いミルシェビス王国との国境でしょうが」
スビナは眼前に見える神性な力の質を感じ取る。
「真の目的は分かりませんが、まずはクーラスポラの塔でしょう。あのゾグマと神性な力、共に巨大です。それが合わさった時、ゼルドリアスの魔力壁のような竜巻が起こるかもしれません」
まだ仮説だが、ルキトスであり優秀な巫女であった者の観察眼と情報。信憑性は高く、一同に反論の意見はなかった。
「おいおい、あんなデカブツが魔力壁なんか起こしたらどうなんだよ」
「分かりません。この辺りまで及ぶ風害は当然でしょうが、魔力も狂うでしょう。基礎知識から引用すれば、どちらかの力が崩壊するかどちらとも崩壊なのですが。……デルバは何かが分かって塔へと向かってるように見えます。崩壊ではなく、自らが有利になるようなことかも」
「じゃあ、あれよりもっと巨大な山になるって考えられるの?」
想像するだけでディロは震えが止まらなくなる。
スビナはそれもあり得るとしか言えない。
常識からかけ離れた化け物が起こすことを、現状では誰も理解も考察も出来なかった。
「……そういやぁ」
ふとジェイクが思い出したのは、ルバートとエベックの会話で話題に上がり、”調整”が告げた”クーラスポラの塔の史実”であった。
説明をして相関性が分からない者が多い中、ただ一人スビナだけは何か考え込む。
「何か倒すきっかけになるか?」
聞いたゼノアは、スビナの芳しくない表情から良い返事は期待しなかった。
「……難しいです」
それはいくつか浮かぶ、『浄化の術』に関するものであった。
「神性な力が元々あったものでしたら私では未熟ですから完全にお手上げです。そもそも古来から存在する神性な力は人体の魔力を整える力はありますが、綺麗すぎて密度の濃すぎて、術として扱うには人数がかなり必要となります」
ジェイクは頭が痛くなりだすも、説明は続く。
「人の犠牲からなる歴史を経た神性な力でしたら方法はあります。しかし私が扱えたとして浄化の術ぐらいですが……デルバへ傷を負わせるものではありません。数秒ぐらいの足止めぐらいしか」
気になる言い方にフーゼリアが反応した。
「今の説明では、神性な力を武器としてデルバを倒す術があると?」
「現状では打開策にもなりません。概要は複雑ですが簡単に言うなら、地に染みついた神性な力の根源。クーラスポラの塔では史実の出来事による人間の魔力を無理やり性質変化して、それを相手にぶつける術です」
簡単に言われてもジェイクにはさっぱり分からず、「どういう事だ?」と返される。
「“調整”の言葉をそのまま信じるのでしたら、人間の負の感情が膨大に集っている事になります。人柱となって死んだ場合、その人達の魔力はゾグマ溜まりとなりますが、それを長い年月をかけて自然の魔力と混ざり、負の力が転化して神性な力へと変わったことになります。塔周辺に魔獣が近寄りづらいのは、それほど強力な力という証拠です」
「その力を使うのか?」
「扱うとすればそうですね。、力を感じて波長を合わせ、性質を変異させます。しかし一度神性な力へと転じたゾグマは変異がかなり困難です。しかしこの術はそれを成し、ゾグマほど強力な別の魔力へと変えるのです」
再びジェイクは頭が痛くなり、分かった風を装っている。
「それをスビナは使えんと?」
ゼノアの質問に、申し訳なさそうに頷いて返される。
「これは禁術ではありませんが、超上級の秘術です。そして熟練の術師が三十名以上揃わなければ不可能な術ですから」
デルバ討伐の突破口となる術かもしれないが、どう足掻こうと実行は出来ない。運よく手練れの術師が近くにいても、往復する日数が足らず、戻ってくる前にデルバが塔を潰しているだろう。
「とりあえず、近づける所まで行くか塔から眺めてみないといけないんじゃないですか?」
ディロの意見に全員が従い、塔へと向かった。
夕暮れ時、一同が塔へ辿り着いた頃、既に戻っていたビンセントが岩に腰かけて項垂れていた。
「ビンセント無事か!」
真っ先にゼノアが駆け寄り身を案じた。
「ゼノア? ……来たのか」
「事情は後だ。それより無事か」
頭を左右に振られた後、血色の悪い顔を上げた。
「おい、大丈夫かよビンセント」
続くジェイク達は、状態が悪いビンセントを気遣った。
「……吐きそう」
告げた途端、腹からこみ上げるものを感じ、口を手で押さえて近くの茂みへと向かうと、嘔吐の声と吐瀉物の音がした。
革水筒をゼノアは手渡し、背を摩った。
「す……まん」
「何があった? ジェイクの話では、デルバに近づいたと」
吐き終え、水を飲んで落ち着いたビンセントは、再び岩に腰かけた。
「何があったんだよ」
聞きつつジェイクはビンセントの身体を気遣う。
「ここから、あの峡谷ぐらいまで進んだ所でゾグマが濃すぎて近づけなかった。あれは無理だ、気持ちの問題じゃなく、踏み込めば焼け死ぬような感覚だった」
意図をスビナが語る。
「でしょうね、ゾグマの密度が濃いと生物は生きてはいけませんから」
「死獣デルバの言い伝えにある、通った所は死地と化すというものですね」
ディロの意見にスビナは頷いた。
再びビンセントは経緯を語る。
「退くしかないってなって。……退いてる時にあの野郎が現われやがった」
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