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五章 反動と侵蝕
Ⅷ 時空の力
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『時空』はガイネスとゼルドリアスの因縁を語った。
ゼルドリアスに栄えた大国は、ある一族により滅亡した。その一族の頭領は、バリオットを奪い破壊する力を備えていた。
バリオットを失い、魔力の均衡が大いに崩れたこの地に、魔獣が溢れ、天変地異が発生した。荒れに荒れたこの地の異常が広がらないように巨大な魔力壁の暴風が発生し、ゼルドリアスを包み込んだ。
魔力壁がバリオット破壊後に発生した異変か、ゼルドリアスの異変を外へ出さない為の自然現象か。
『時空』もそこまでは知らなかった。
「そのバリオットを破壊した者が俺の祖先というわけか」
「その者は」
話の途中でガイネスは止めた。
「どうでもよい。荒事を好む血には抗えんというだけの話だ。それより聞かせろ、貴様の言う“力”というものが何かを」
世界を構成した六の力。『世界』、『運命』、『時空』、『調整』、『無限』、『秩序』。
現在の世界は均衡を崩し、六の力が大いなる災禍を起こすことで揺らぎを整える事を目的としている。
その中で『秩序』は傍観に徹し、一切の災いには関わっていないと加えられた。
今、各地で起きている異変はその序章にすぎないと説明された。
無性におかしくなり、ガイネスは高笑った。
「何がそれほど可笑しい?」
疑問視するも『時空』の表情が一つも変わらない。そもそも目も口も動いていない。
すべて声に出しているように聞こえるが念話だろう。
「これが笑わずにおれるか! ガーディアン、魔女、各地の異変、バルブラインの禁術、ゼルドリアスの魔力壁! 秘密主義のリブリオスも大いにその序章に含まれているのだろ? それが、人間風情が手出しなど出来ぬ”大きな力”共の手の平で踊らされているなど、愉快すぎて笑わずにおれるか!」
「悔しいか? どう足掻こうと変えられん”力”に踊らされて」
「馬鹿を言うな。これほど愉快な真理、強者も弱者も隔てなく巻き込む災禍の未来を考えるだけで気が変になってしまいそうだ」
ガイネスの心意を理解出来ない『時空』は首を傾げた。
「お前達の言う大いなる災禍はゾアの災禍のことであろうよ。各地で起きてる異変もバルブラインの禁術災害も序章とは、どれ程の災いを迎えるのやら。こういった企てには、ただ大災害を止める抵抗力も備えておるのではないか?」
「何やら勘違いさせてしまったようだ」
今度はガイネスが首を傾げた。
「”力”の均衡を整えるための大いなる災禍と申したが、それはただ大災が起こるのではない。五の力が次の世の頂点に君臨するための大災。大災後の世代において、君臨した”力”が世界の均衡を保つ中心となるのだ。ゆえに抵抗力というのはそれぞれの”力”から派生した力、もしくは異変を利用して大災を迎えるということ。人間が生き残る術はそれにある」
「言い換えれば、その術を得なければ大災に抗うことが困難と?」
頷く『時空』を、再び雲が包んで通り抜ける。やや近づいていた。
「バルブラインからこの場への転移。お前が時空を司る存在であると信じよう。だが何故俺を選んだ? あの場にはガーディアンが二人もいたのだぞ」
「あなた達の呼ぶガーディアンは他の”力”を受けている存在。妾は”力”の中で酷く損傷を負う立場ゆえ、彼らを利用する力を備えてはおらぬ。そしてあの場では其方に声をかけ、連れてくるしか出来なかった」
「ではあの禁術災害も他の”力”が関係して起こした災害か?」
「先にも申したが、あれら全ては人間の欲が起こした現象だ。しかしそれを知る術はいずれかの”力”が情報を与えたのだろうな」
誰がどのように与えたのか謎が残るも、ゾアの存在を思い出した。
「ゾアは知っているか? 十英雄ランディス=ルーガーに憑きし、ゾアの災禍を起こそうとする者だ」
雲がガイネスを覆い、流れると『時空』はまた近づいていた。
「そやつも“力”が関係している存在。災禍を起こすきっかけ作りか、別の存在理由を植え付けられているかは不明だ」
“力”と何度も告げられるが、六つもあるのだからどうにかして絞り込みたかった。
「目星はないのか? 損傷しているから明確に出来んと言うなら、全ての異変が”力”のどれかとなるが」
「絞り込むとすれば『秩序』と『無限』は省いて構わん。『秩序』は静観のみ。大災後の最終調整を担う存在だからだ。『無限』は個で動き回っている。序章の取り決めで自らの力を使ったが、ガーディアンの転生以降は大きな動きが出来ぬからな」
そして『時空』は損傷している。言葉を真に受けるなら、『世界』、『運命』、『調整』に絞られる。
ガイネスは別の気がかりがあった。
「なぜお前はそれ程損傷している? 『秩序』とやらはこの世界において安全圏にいるようだが、他の”力”と既に争った後か?」
「その情報は妾に残されておらぬ。其方をこれから送る先で奴から聞くといい」
既にこの大災へ繋がる異変を知る人物がいる。それだけで心が逸ってしまいそうであった。しかし今は他の質問を優先する。
「質問を変える。バリオットなる宝剣も”六の力”が関係しているのか?」
「分からぬ。何かの意図をもって存在しているのだろうが、確かなことは大いなる災禍に関係する何かであること」
判然としない答えばかり。
“損傷した”からこういった曖昧な情報ばかりに偏っているのだろう。なら、これ以上は質問するだけ時間の無駄とガイネスは判断した。
「最後だ。なぜ俺を選んだ?」
「強き者だからだ」
あまりにも稚拙すぎる即答。ただ、『時空』がそれほど単純とも思えない。
言葉通りではない理由があると思いガイネスは質問を続けた。
「単純な力の強さ、戦闘経験から見れば、デグミッドにいる者でも強い奴はゴロゴロいるぞ」
「この世界において王は強き存在の象徴。さらに個としても強者であり、揺るぎない信念を持ち、貫き通す意思が強固。その者に妾の力を扱ってもらうと決めた」
「悪用し、世界を滅ぼすかもしれんぞ」
「それがどうしたというのだ?」
眉がピクリと動いて反応した。
「大災後、妾の力が全ての力より秀でていればそれで良いだけのこと。其方がどのように使おうと一向に構わぬ。著しく損傷している妾が力を委ねる術はこの一時しかないだけのことだ」
「断れば?」
「次を探す。そして見つからずに妾が他の力に利用されるとあらば、それはそれまでのこと。コレも力の均衡を整えるのに必要な現象として受け入れるまで」
この力に匹敵する存在が既に個として動いている。つまり魔獣か人間か。
『時空』の望みを蔑ろにすれば、『時空』もゾアの災禍に至る経緯を知る者に会わせる理由がなくなる。
拒んだ際の未開の情報が多すぎる。
何よりガイネスが力を授からないことで一番の不服は、何も知らずに弄ばれ続けてゾアの災禍を迎えなければならない現実。
ここまで真相を知り、謎を多く残したままゾアの災禍を迎えるなど考えられない。
力を得た者にしか分からない真実を知らなければ気が済まない。
これら以上の心外は、『時空』が自分以外の力を授ける存在が現われた時だ。そうなれば激しく後悔し、どれだけ暴れても暴れたりないほど悔しい。
断る理由はなかった。
「良いだろう。俺が時空の力を使いこなす」
ひときわ巨大な雲が二人を包み込むと、流れた後に『時空』がガイネスの背後に立っていた。
背中に手を当てられると、ガイネスはジッとしたまま手から流れる魔力とは違う別の力を感じ取った。
「妾から与える力は、其方をさらなる強者へと引き上げるものではない。そして力の使いどころを見極めて加減しろ。人間が使うには負担の大きいものとなる。大いなる災禍の最中、力は其方と同調し、扱い安くなるだろうがな」
「ふん。力に溺れる間抜けと一緒にするなよ。使われるのは不本意だが、お前に勝利を与える騎士となってやろうではないか」
「長く困難な道のりだが期待する」
『時空』の手から熱い力が注がれる。
ガイネスはぐっと堪え、次第に増す力は二人を眩く発光する。
あまりの眩しさに目を閉じるほどに。
ゼルドリアスに栄えた大国は、ある一族により滅亡した。その一族の頭領は、バリオットを奪い破壊する力を備えていた。
バリオットを失い、魔力の均衡が大いに崩れたこの地に、魔獣が溢れ、天変地異が発生した。荒れに荒れたこの地の異常が広がらないように巨大な魔力壁の暴風が発生し、ゼルドリアスを包み込んだ。
魔力壁がバリオット破壊後に発生した異変か、ゼルドリアスの異変を外へ出さない為の自然現象か。
『時空』もそこまでは知らなかった。
「そのバリオットを破壊した者が俺の祖先というわけか」
「その者は」
話の途中でガイネスは止めた。
「どうでもよい。荒事を好む血には抗えんというだけの話だ。それより聞かせろ、貴様の言う“力”というものが何かを」
世界を構成した六の力。『世界』、『運命』、『時空』、『調整』、『無限』、『秩序』。
現在の世界は均衡を崩し、六の力が大いなる災禍を起こすことで揺らぎを整える事を目的としている。
その中で『秩序』は傍観に徹し、一切の災いには関わっていないと加えられた。
今、各地で起きている異変はその序章にすぎないと説明された。
無性におかしくなり、ガイネスは高笑った。
「何がそれほど可笑しい?」
疑問視するも『時空』の表情が一つも変わらない。そもそも目も口も動いていない。
すべて声に出しているように聞こえるが念話だろう。
「これが笑わずにおれるか! ガーディアン、魔女、各地の異変、バルブラインの禁術、ゼルドリアスの魔力壁! 秘密主義のリブリオスも大いにその序章に含まれているのだろ? それが、人間風情が手出しなど出来ぬ”大きな力”共の手の平で踊らされているなど、愉快すぎて笑わずにおれるか!」
「悔しいか? どう足掻こうと変えられん”力”に踊らされて」
「馬鹿を言うな。これほど愉快な真理、強者も弱者も隔てなく巻き込む災禍の未来を考えるだけで気が変になってしまいそうだ」
ガイネスの心意を理解出来ない『時空』は首を傾げた。
「お前達の言う大いなる災禍はゾアの災禍のことであろうよ。各地で起きてる異変もバルブラインの禁術災害も序章とは、どれ程の災いを迎えるのやら。こういった企てには、ただ大災害を止める抵抗力も備えておるのではないか?」
「何やら勘違いさせてしまったようだ」
今度はガイネスが首を傾げた。
「”力”の均衡を整えるための大いなる災禍と申したが、それはただ大災が起こるのではない。五の力が次の世の頂点に君臨するための大災。大災後の世代において、君臨した”力”が世界の均衡を保つ中心となるのだ。ゆえに抵抗力というのはそれぞれの”力”から派生した力、もしくは異変を利用して大災を迎えるということ。人間が生き残る術はそれにある」
「言い換えれば、その術を得なければ大災に抗うことが困難と?」
頷く『時空』を、再び雲が包んで通り抜ける。やや近づいていた。
「バルブラインからこの場への転移。お前が時空を司る存在であると信じよう。だが何故俺を選んだ? あの場にはガーディアンが二人もいたのだぞ」
「あなた達の呼ぶガーディアンは他の”力”を受けている存在。妾は”力”の中で酷く損傷を負う立場ゆえ、彼らを利用する力を備えてはおらぬ。そしてあの場では其方に声をかけ、連れてくるしか出来なかった」
「ではあの禁術災害も他の”力”が関係して起こした災害か?」
「先にも申したが、あれら全ては人間の欲が起こした現象だ。しかしそれを知る術はいずれかの”力”が情報を与えたのだろうな」
誰がどのように与えたのか謎が残るも、ゾアの存在を思い出した。
「ゾアは知っているか? 十英雄ランディス=ルーガーに憑きし、ゾアの災禍を起こそうとする者だ」
雲がガイネスを覆い、流れると『時空』はまた近づいていた。
「そやつも“力”が関係している存在。災禍を起こすきっかけ作りか、別の存在理由を植え付けられているかは不明だ」
“力”と何度も告げられるが、六つもあるのだからどうにかして絞り込みたかった。
「目星はないのか? 損傷しているから明確に出来んと言うなら、全ての異変が”力”のどれかとなるが」
「絞り込むとすれば『秩序』と『無限』は省いて構わん。『秩序』は静観のみ。大災後の最終調整を担う存在だからだ。『無限』は個で動き回っている。序章の取り決めで自らの力を使ったが、ガーディアンの転生以降は大きな動きが出来ぬからな」
そして『時空』は損傷している。言葉を真に受けるなら、『世界』、『運命』、『調整』に絞られる。
ガイネスは別の気がかりがあった。
「なぜお前はそれ程損傷している? 『秩序』とやらはこの世界において安全圏にいるようだが、他の”力”と既に争った後か?」
「その情報は妾に残されておらぬ。其方をこれから送る先で奴から聞くといい」
既にこの大災へ繋がる異変を知る人物がいる。それだけで心が逸ってしまいそうであった。しかし今は他の質問を優先する。
「質問を変える。バリオットなる宝剣も”六の力”が関係しているのか?」
「分からぬ。何かの意図をもって存在しているのだろうが、確かなことは大いなる災禍に関係する何かであること」
判然としない答えばかり。
“損傷した”からこういった曖昧な情報ばかりに偏っているのだろう。なら、これ以上は質問するだけ時間の無駄とガイネスは判断した。
「最後だ。なぜ俺を選んだ?」
「強き者だからだ」
あまりにも稚拙すぎる即答。ただ、『時空』がそれほど単純とも思えない。
言葉通りではない理由があると思いガイネスは質問を続けた。
「単純な力の強さ、戦闘経験から見れば、デグミッドにいる者でも強い奴はゴロゴロいるぞ」
「この世界において王は強き存在の象徴。さらに個としても強者であり、揺るぎない信念を持ち、貫き通す意思が強固。その者に妾の力を扱ってもらうと決めた」
「悪用し、世界を滅ぼすかもしれんぞ」
「それがどうしたというのだ?」
眉がピクリと動いて反応した。
「大災後、妾の力が全ての力より秀でていればそれで良いだけのこと。其方がどのように使おうと一向に構わぬ。著しく損傷している妾が力を委ねる術はこの一時しかないだけのことだ」
「断れば?」
「次を探す。そして見つからずに妾が他の力に利用されるとあらば、それはそれまでのこと。コレも力の均衡を整えるのに必要な現象として受け入れるまで」
この力に匹敵する存在が既に個として動いている。つまり魔獣か人間か。
『時空』の望みを蔑ろにすれば、『時空』もゾアの災禍に至る経緯を知る者に会わせる理由がなくなる。
拒んだ際の未開の情報が多すぎる。
何よりガイネスが力を授からないことで一番の不服は、何も知らずに弄ばれ続けてゾアの災禍を迎えなければならない現実。
ここまで真相を知り、謎を多く残したままゾアの災禍を迎えるなど考えられない。
力を得た者にしか分からない真実を知らなければ気が済まない。
これら以上の心外は、『時空』が自分以外の力を授ける存在が現われた時だ。そうなれば激しく後悔し、どれだけ暴れても暴れたりないほど悔しい。
断る理由はなかった。
「良いだろう。俺が時空の力を使いこなす」
ひときわ巨大な雲が二人を包み込むと、流れた後に『時空』がガイネスの背後に立っていた。
背中に手を当てられると、ガイネスはジッとしたまま手から流れる魔力とは違う別の力を感じ取った。
「妾から与える力は、其方をさらなる強者へと引き上げるものではない。そして力の使いどころを見極めて加減しろ。人間が使うには負担の大きいものとなる。大いなる災禍の最中、力は其方と同調し、扱い安くなるだろうがな」
「ふん。力に溺れる間抜けと一緒にするなよ。使われるのは不本意だが、お前に勝利を与える騎士となってやろうではないか」
「長く困難な道のりだが期待する」
『時空』の手から熱い力が注がれる。
ガイネスはぐっと堪え、次第に増す力は二人を眩く発光する。
あまりの眩しさに目を閉じるほどに。
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