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三章 裏側の暗躍
Ⅰ デグミッドの剣士
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デグミッドへはおよそ一時間で辿り着いた。徒歩で向かうとあって野宿を覚悟していたジェイク達は、歩行距離と時間感覚のズレに疑問を抱いた。
「こんな大移動が出来たのはコレよ」
そう言ってエベックが腰に提げた小袋から取り出したのは透き通っている水色の石であった。
「……宝石? なんでこんなもんが?」
手渡してもらった石をジェイクはまじまじと見るもさっぱり理解出来ずミゼルに渡した。
宝石を観察したミゼルは一つの答えを抱いた。
「もしや、コレと同じ原理では?」
左手首の腕輪を見せた。魔獣から魔力を採取する宝石が埋め込まれている。
「あら、どうして?」
「コレは吸った魔力を精製して別の用途に使うための貯蔵石だ。この宝石も同様の使い方なら、空間転移の応用で移動できると考えたまでさ。似たような宝石を中継地点として置いたか、陣術か印術を仕込んだかまでは分からないがね」
「ご名答。かなり観察慣れしてるみたいね。正解は似たような石を中継地点に置いてきたの。こう見えて、ミゼルちゃんを助けに行った時って地道にデグミッドからあそこまで行ったんだから大変だったのよぉ」
何度転移したか分からないが、これ以上歩いたと考えるとかなり大変である。
しばらく歩くと巨大な窪地地帯に広がる街へと辿り着いた。デグミッドが予想していた以上に栄えた印象を受け、二人は驚いた。
「すげぇ……、本当に禁術の中か? 普通に街としてやっていけてるだろ。ガデアより栄えてるんじゃねぇのか?」
「確かに、ここからでも街から何かしらの音がするということは、そういうことなのだろう」
活気ある賑わいは人が活動している証拠であった。
エベックが「大事な話があるから来て」と行って、街へ向かわず縁に沿って歩き出した。
「お、おい。階段はすぐそこにあるだろ」
「それ降りたら街中まで行っちゃうわ。今のデグミッドは安全だけど危険なのよ」
「どういうことだ?」
エベックはしたり顔をミゼルへ向ける。
「さすがにミゼルちゃんも分からないわよね?」
「ははは。まったくもってさっぱりだ。街を見てもこの状況で賑わいある不自然くらいしか判断できない」
「よかった。これで何が起きてるか読み解いたら貴方、化け物よ」
「俺には十分化け物みてぇな観察眼だけどな」
ここぞとばかりにベルメアが姿を現わす。
「あんたはもうちょっと観察眼を養ってほしいんだけど」
「あら? 何かあったの?」
「色々苦労が絶えないのよ」
疲れた様子のベルメアを見てエベックは同情する。
「守護神様がこうなるって、ジェイクちゃんとミゼルちゃんを足して二で割ったら丁度いいのかもね」
「同感」ラドーリオがこれ見よがしに現われて反応する。
木々で隠れて分からなかったが、デグミッドを見渡せる屋敷が意外と近くにあった。
「あそこに誰か住んでるのか?」
「住んでるっていうか、あそこが拠点みたいなものよ。住むには人が多すぎるから、殆どは向かいの家屋に」
そこはデグミッド内であった。
「どういうこった? さっきは街へ入るなって言って、今度は向かいの家屋に住んでるって。危険なんだろ?」
エベックが説明する前にミゼルは懐かしい気を感じ取った。立ち止まり何気ない表情を屋敷へ向けるミゼルを心配したジェイクも、すぐにその気を感じると、険しい表情を屋敷へと向けた。
「あら二人ともどうしたの?」
屋敷から、”今から狩猟にでも赴く準備万端”とばかりな装いの男性が、鬱陶しい感情を表情に若干滲ませて現われる。しかしジェイクとミゼルを見るや、喜びの感情が微かに表われたのか、口元にやや笑みを浮かべる。
「あらドラール。これから狩り?」
思っていた人物と名前が違うことにミゼルは反応するも、少し様子を伺う。
(ミゼル、ヤツは)
(事情が知りたい。ここは私に任せてくれ)
念話のやりとりを知らず、エベックとドラールと呼ばれた男性は話を続ける。
「食い気に負けた子らが取り合いで干し肉が尽きた。丁度良い、お前が子らを宥めてこい」
声、顔つき、体格。どれをとっても意図する人物と同一としかジェイク達は思えなかった。
「あらぁ、それだとあたしも狩りに出たいんだけど。元気真っ盛りの子供の相手って大変なのよ」
「お前が行かねばパッズが喚くぞ。俺が怒鳴って多くを泣かせてきたばかりだからな」
さも今気づいたとばかりにジェイク達へ目を向ける。
「そこの連中は?」
「ああ、禁術に巻き込まれた戦士よ。かなり貴重な人達だから連れてきちゃった」
「体格、魔力、気功ともに申し分ない。奴らを狩りに連れて行くぞ」
「ちょっとぉ、あたし一人で子供達の相手を?」
ドラールは疲れた顔になり息をつく。
「俺が残ってもいいが、お前が狩りから帰ると泣き疲れすぎて死ぬ奴らがいるやもしれん。それでいいなら」
「はいはい分かりました」
エベックは『頭が痛い』といわんばかりの気怠い表情になり言葉を遮った。
簡単な紹介をしようと、ジェイク達の方を向く。
「彼はドラール。さっき話した強い剣士よ。かなり頼り甲斐があって色々協力してくれてるの。デグミッドのことは彼から聞いてちょうだい」
すかさずドラールは反論する。
「デグミッドの事を俺が?」
「それぐらいいいじゃない。子供相手より千倍は楽でしょ」
ついでのように「いっぱい獲ってきてねぇ」と告げたエベックは屋敷へ向かった。
改めて三人は向かい合う。
「これは初めましてかな? ……見るからに、私の知る者とよく似ているようだが」
ドラールは軽く笑みを浮かべる。
「久しいな。が正解だ」
ドラールがガイネスだと判明するや、ジェイクは周囲を警戒した。それがバッシュへ向けたものだとガイネスは読み取る。
「案ずるな、ここにバッシュはおらん」
ジェイクは眉間に皺を寄せ、ガイネスを見る。
「おいおいそう怖い顔をするな。見ての通り俺はこれから食料調達でな。憂さ晴らしで剣を交えようなら喜んで受けるが」
腰に備えた剣を左手で掴むと、ジェイクも古代の剣に手をかける。見かねたミゼルが両者の間に入る。
「今は争う時ではないだろ」
ジェイクを宥めるとガイネスを見た。
「そちらも退いて頂こう。あまりにも謎が多い奇怪な状況だ。ここは休戦し、現状改善に協力しあいたいのだがね」
両者ともゆっくりと一息つき、先にジェイクが手を剣の柄から離した。
合せた訳ではないが、ガイネスは鼻で笑って警戒を解いた。
「来る者拒まずだ。剣を交えるならいつでも相手をしてやろう」
「けっ。随分と好戦的だな」
このまま言い合えば収拾がつかないと判断し、ミゼルは「おい」の一言で鎮めた。
「ちょっといい加減にしなさいよジェイク」
「こんな所で争ってもいいことなんてないよ」
ベルメアとラドーリオに指摘され、ジェイクはそっぽを向いた。
「けしからん騎士団長だな。二柱の神の言葉は聞いておくものだぞ」
守護神が見えてる。
驚きの表情をミゼルとジェイクは向けた。
「その辺の事情も話してやろう。ついてこい」
不本意だが従うしかない。
デグミッドの近況。
この異変がどうして起きたのか。
ガイネスが偽名を使いながら滞在する理由。
どうして守護神が見えるのか。
多くある謎を知る手がかりはガイネスにある。どこまで判明するかは分からないが。
鬱憤を腹に蓄えたまま、ジェイクは後についていった。
「こんな大移動が出来たのはコレよ」
そう言ってエベックが腰に提げた小袋から取り出したのは透き通っている水色の石であった。
「……宝石? なんでこんなもんが?」
手渡してもらった石をジェイクはまじまじと見るもさっぱり理解出来ずミゼルに渡した。
宝石を観察したミゼルは一つの答えを抱いた。
「もしや、コレと同じ原理では?」
左手首の腕輪を見せた。魔獣から魔力を採取する宝石が埋め込まれている。
「あら、どうして?」
「コレは吸った魔力を精製して別の用途に使うための貯蔵石だ。この宝石も同様の使い方なら、空間転移の応用で移動できると考えたまでさ。似たような宝石を中継地点として置いたか、陣術か印術を仕込んだかまでは分からないがね」
「ご名答。かなり観察慣れしてるみたいね。正解は似たような石を中継地点に置いてきたの。こう見えて、ミゼルちゃんを助けに行った時って地道にデグミッドからあそこまで行ったんだから大変だったのよぉ」
何度転移したか分からないが、これ以上歩いたと考えるとかなり大変である。
しばらく歩くと巨大な窪地地帯に広がる街へと辿り着いた。デグミッドが予想していた以上に栄えた印象を受け、二人は驚いた。
「すげぇ……、本当に禁術の中か? 普通に街としてやっていけてるだろ。ガデアより栄えてるんじゃねぇのか?」
「確かに、ここからでも街から何かしらの音がするということは、そういうことなのだろう」
活気ある賑わいは人が活動している証拠であった。
エベックが「大事な話があるから来て」と行って、街へ向かわず縁に沿って歩き出した。
「お、おい。階段はすぐそこにあるだろ」
「それ降りたら街中まで行っちゃうわ。今のデグミッドは安全だけど危険なのよ」
「どういうことだ?」
エベックはしたり顔をミゼルへ向ける。
「さすがにミゼルちゃんも分からないわよね?」
「ははは。まったくもってさっぱりだ。街を見てもこの状況で賑わいある不自然くらいしか判断できない」
「よかった。これで何が起きてるか読み解いたら貴方、化け物よ」
「俺には十分化け物みてぇな観察眼だけどな」
ここぞとばかりにベルメアが姿を現わす。
「あんたはもうちょっと観察眼を養ってほしいんだけど」
「あら? 何かあったの?」
「色々苦労が絶えないのよ」
疲れた様子のベルメアを見てエベックは同情する。
「守護神様がこうなるって、ジェイクちゃんとミゼルちゃんを足して二で割ったら丁度いいのかもね」
「同感」ラドーリオがこれ見よがしに現われて反応する。
木々で隠れて分からなかったが、デグミッドを見渡せる屋敷が意外と近くにあった。
「あそこに誰か住んでるのか?」
「住んでるっていうか、あそこが拠点みたいなものよ。住むには人が多すぎるから、殆どは向かいの家屋に」
そこはデグミッド内であった。
「どういうこった? さっきは街へ入るなって言って、今度は向かいの家屋に住んでるって。危険なんだろ?」
エベックが説明する前にミゼルは懐かしい気を感じ取った。立ち止まり何気ない表情を屋敷へ向けるミゼルを心配したジェイクも、すぐにその気を感じると、険しい表情を屋敷へと向けた。
「あら二人ともどうしたの?」
屋敷から、”今から狩猟にでも赴く準備万端”とばかりな装いの男性が、鬱陶しい感情を表情に若干滲ませて現われる。しかしジェイクとミゼルを見るや、喜びの感情が微かに表われたのか、口元にやや笑みを浮かべる。
「あらドラール。これから狩り?」
思っていた人物と名前が違うことにミゼルは反応するも、少し様子を伺う。
(ミゼル、ヤツは)
(事情が知りたい。ここは私に任せてくれ)
念話のやりとりを知らず、エベックとドラールと呼ばれた男性は話を続ける。
「食い気に負けた子らが取り合いで干し肉が尽きた。丁度良い、お前が子らを宥めてこい」
声、顔つき、体格。どれをとっても意図する人物と同一としかジェイク達は思えなかった。
「あらぁ、それだとあたしも狩りに出たいんだけど。元気真っ盛りの子供の相手って大変なのよ」
「お前が行かねばパッズが喚くぞ。俺が怒鳴って多くを泣かせてきたばかりだからな」
さも今気づいたとばかりにジェイク達へ目を向ける。
「そこの連中は?」
「ああ、禁術に巻き込まれた戦士よ。かなり貴重な人達だから連れてきちゃった」
「体格、魔力、気功ともに申し分ない。奴らを狩りに連れて行くぞ」
「ちょっとぉ、あたし一人で子供達の相手を?」
ドラールは疲れた顔になり息をつく。
「俺が残ってもいいが、お前が狩りから帰ると泣き疲れすぎて死ぬ奴らがいるやもしれん。それでいいなら」
「はいはい分かりました」
エベックは『頭が痛い』といわんばかりの気怠い表情になり言葉を遮った。
簡単な紹介をしようと、ジェイク達の方を向く。
「彼はドラール。さっき話した強い剣士よ。かなり頼り甲斐があって色々協力してくれてるの。デグミッドのことは彼から聞いてちょうだい」
すかさずドラールは反論する。
「デグミッドの事を俺が?」
「それぐらいいいじゃない。子供相手より千倍は楽でしょ」
ついでのように「いっぱい獲ってきてねぇ」と告げたエベックは屋敷へ向かった。
改めて三人は向かい合う。
「これは初めましてかな? ……見るからに、私の知る者とよく似ているようだが」
ドラールは軽く笑みを浮かべる。
「久しいな。が正解だ」
ドラールがガイネスだと判明するや、ジェイクは周囲を警戒した。それがバッシュへ向けたものだとガイネスは読み取る。
「案ずるな、ここにバッシュはおらん」
ジェイクは眉間に皺を寄せ、ガイネスを見る。
「おいおいそう怖い顔をするな。見ての通り俺はこれから食料調達でな。憂さ晴らしで剣を交えようなら喜んで受けるが」
腰に備えた剣を左手で掴むと、ジェイクも古代の剣に手をかける。見かねたミゼルが両者の間に入る。
「今は争う時ではないだろ」
ジェイクを宥めるとガイネスを見た。
「そちらも退いて頂こう。あまりにも謎が多い奇怪な状況だ。ここは休戦し、現状改善に協力しあいたいのだがね」
両者ともゆっくりと一息つき、先にジェイクが手を剣の柄から離した。
合せた訳ではないが、ガイネスは鼻で笑って警戒を解いた。
「来る者拒まずだ。剣を交えるならいつでも相手をしてやろう」
「けっ。随分と好戦的だな」
このまま言い合えば収拾がつかないと判断し、ミゼルは「おい」の一言で鎮めた。
「ちょっといい加減にしなさいよジェイク」
「こんな所で争ってもいいことなんてないよ」
ベルメアとラドーリオに指摘され、ジェイクはそっぽを向いた。
「けしからん騎士団長だな。二柱の神の言葉は聞いておくものだぞ」
守護神が見えてる。
驚きの表情をミゼルとジェイクは向けた。
「その辺の事情も話してやろう。ついてこい」
不本意だが従うしかない。
デグミッドの近況。
この異変がどうして起きたのか。
ガイネスが偽名を使いながら滞在する理由。
どうして守護神が見えるのか。
多くある謎を知る手がかりはガイネスにある。どこまで判明するかは分からないが。
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