奇文修復師の弟子

赤星 治

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六章 あの子をお願いします

6 疑惑の協力

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「モルド、どういう事だ!?」
「説明は後です。ちょっと待って下さい!」
 モルドは突進する真っ黒いシャイナの様相に恐怖しながらも、ハーネックの会話を思い出した。


「君は秘術が使えない。これはギドと渡り合うには勝負にすらならないという事だ」
「あんたが僕に憑いて秘術が使えるとかじゃないのか?」
 形振り構ってられないらしく、言っている提案はとんでもない内容。
 マージとヘンリーは冷や汗ものだった。

「生憎、秘術の基本原理も理解していない奴に私が憑いた所で何も出来ないさ。それに君はこう思っているのではないかな? 『私が協力すれば、デビッドと手を組んでギドを倒すことが出来る』と」
 モルドの表情から、図星を突かれたのは伺える。
「発想が少年向けの物語のようだ。残念だが君は君の役目を果たしてもらうだけだ。私がデビッドと手を組む事はけしてない。私が許してもあいつが受け入れないだろう。まあ、此方もそのような動きを見せれば隙を伺って此方の有利に事が運ぶように立ち回るだけだが」
「どうしてそんなに協力する事を拒むんだ。相手は強敵なんだぞ」
「我々師弟はそういう間柄というだけだ」
 即答され、返す言葉が止まった。
「損得勘定ですら協力は出来ない。互いの腹の内を知っているから無理なのだろう。理解しあう事を望む時間が無駄というものだよ」

 モルドは反論したい気を抑えた。

「……本題に戻します。僕が師匠を助けに向かって出来る事は何だ?」
 ハーネックはモルドの胸元を指差した。
「その墨壺。君に出来る事はそれを使って攻めの手を止める事だけだ」
 モルドの胸ポケットには自分用の墨壺が入っている。
「墨壺って……そんな、秘術は使えないって」
「秘術ではない。墨壺に入った奇文は所持者の質に変異する。馴染むと言い換えてもいいが、これから向かう場所はギドの質に染まり上がった世界だ。どんな手を相手が使おうと、全てが奴の質なら別質の奇文をぶつければいい。君の兄弟子は墨壺の中身の質をはき違えたが為に手を誤った。どうやら、ギドの質は別の者が長年所持していようと変異しないらしいな。実に厄介で面倒な奇文だ」
「……で、どうやって防ぐんだ」
「方法は単純。蓋を空けてブチ撒くか、そのままぶつけるか。相手が襲って来てもそれを持って当てるだけで防げる。ただ気を付けておきたまえ。何度も使用できるものではない。消費量と残量の比率を把握し、目算を誤れば相手の攻撃を受ける事になるだろう。奴は相手の気を使って手を緩める奴ではないからな。一手一手に気を緩めない事だ」

 ◇◇◇◇◇

(デビッド、今の内にシャイナを)
 今、シャイナはギドの奇文に塗れている。それを剥がすには、秘術を用いるしかない。
 現在、予想外のモルドの防壁によりシャイナは止まっている状態である。これを好機とばかりにデビッドは杖を構えた。しかし、
「師匠! まだ何もしないでください!」
 デビッドの行動を察したモルドに止められた。

「どういう事だモルド」
「もう少し待って下さい。もう少しすればシャイナさんは戻りますので」
 モルドは内ポケットから二つ目の墨壺を取り出し、親指を器用に動かして蓋を開けた。
「お前、その墨壺はどうした」
「まだ言えませんが、これは管理官の方々から預かりました」

 モルドは、自分、マージ、ヘンリー、ハーネック、デビッド。合計五個の墨壺を所持している。
 墨壺の使い方を聞いた後、昨晩の森の中で奇文の檻で使いきったハーネックの墨壺に奇文を補充してもらい、マージとヘンリーから予備として預かっている。

 たった今、デビッドの宿題で八分目まで詰まった墨壺の防壁が尽き、マージの墨壺を使用した。
 モルドの行動を見て、墨壺内の別質の奇文でシャイナの攻撃を相殺して壁を作っている事をデビッドは推測して納得した。しかし、シャイナの纏わりついた奇文が減ってはいない。
 単なる消耗戦にしかならないのに、モルドは一体何を待っているのか疑問を抱きつつ焦った。

 デビッドは考えうる可能性を考えたが、その答えは、あっさりと判明した。
 これ以外考えが及ばない。なぜなら駆け出しの修復師がこんな手は考えつかない。さらに、モルドはデビッドが警戒する人物の御眼鏡にかなっている。

「お前、ハーネックと手を組んだのか!」
「嫌な言い方しないでください! けど、あの人の手を借りないと師匠も皆も救えない」
「馬鹿野郎! あいつは従順に俺らを助ける気はないんだぞ!」
「そんな事分かってますよ! けど、こっちだって方法が無いんです! ギドって人のやろうとしてる事聞かされたら、結局はあの人の力を借りなきゃならないんですから!」
 それでこの防戦。一体ハーネックは何を考えているか分からない。
「で、当のハーネックは何処にいるんだ」
「今、あの人の所へ行ってます」

 それはギドの所では無かった。


 赤黒い奇文の地面の中を、ハーネックは黒ずんだ紫色の塊となり優雅に泳ぐ魚の如く進んでいた。
(ふう。ようやく見つけた)
 ハーネックは目当ての人物が浮遊している所まで向かった。

 ◇◇◇◇◇

 ダイクは弟子時代の光景を思い出していた。
 自分がまだデビッドの弟子をしている時、エメリアとシャイナがハーネックの奇文に呑まれたのを助けに向かった日の事を。
 ギドの言葉を信じ、病室の窓から黒い液体が漏れているかの如く壁を伝い流れる奇文に向かい、環具を使用してエメリアの世界へ入った。
 入った途端、ダイクは何が起きたか把握できなかった。それ程までに唐突な事で、ダイクの意識の中では『突然黒くなった』としか思えなかった。
 目を覚ました時、ダイクは黒紫色の奇文に絡めとられ動けなかった。

「いやはやめでたい。いくら修復経験を積んだとて、いきなりこの世界に飛び込むのだからもう少し警戒すればいいものを。こうなってもおかしくはないと思いそうなものだが」
 遠くから、一人の男性が歩み寄って来た。
「お前は――誰だ」必死にもがいて訊いた。
 どれだけ足掻こうと、黒紫色の奇文は取れない。
「初めましてと言っておこうか。私はハーネック。君の師の元師匠だ」
 ダイクは紹介の間も身体を動かして逃げる手を考えた。
「無礼な奴だ。此方は自己紹介の最中なのに。それよりも、この事実を聞いて驚かないという事は……いや、ここへ来たのだから、事情も知っているのだろうな」
「聖女の儀はやらせない。シャイナさんと奥さんを返せ!」

 火事場の馬鹿力か、ダイクの右腕を絡めとった奇文が、伸びて所々千切れた。

「ほう。大した足掻きだ。まあいい。それで、聖女の儀の果て、私は何を成そうとするか。そこまで理解しているのだろうな」
 ダイクは「え?」と言葉が漏れた。
 ハーネックはすぐ傍まで近寄り、耳元に顔を近づけて囁いた。
「デビッドを殺し、身体の主導権を私の物にするのだよ」
「――き、さまぁ!!」

 ダイクは足掻くも、再び右腕が引っ張られ、元の位置に戻った。さらに事態が悪化した。
 胸ポケットに入れていたギドの墨壺が奪われたのだ。
 ハーネックは墨壺を転がして眺めた。

「成程。秘術の使えない奴がどうしてここへ来たかと思ったが、そういうことか」視線をダイクに向けた。「この奇文を撒き、奇文同士が反発する最中に生贄の二人を連れ去って逃げようというのだな」

 挑発に乗り、騙された事に気づいた。
 ハーネックはわざと奇文の縛りを緩め、あたかも力任せに引っ張れば千切れると見せかけ、ダイクを挑発して何をしようとしているか行動を起こさせた。
 こんな窮地、更にハーネックが傍に居る。この条件だとすぐに事を済ませると予測されてしまい、敢え無く作戦の道具が奪われた。
 ダイクの悔しさは表情で分かる。

「下策にも程があるぞ若いの。よくそのような策で私に挑んだものだ。状況をまるで知らず、猪突猛進に飛び込み、別質の奇文を撒く。工程が単純ゆえに容易と踏んだか。なんにしろ、判断が稚拙としか言いようがない」
「――ちくしょう! 今に見てろ! お前は先生が必ず倒しに来る! 先生が無理でも、俺が隙をみてお前を倒す。絶対だ!」
「ははは――。随分と威勢のいい子猿ではないか。まあ、君がいると言うだけで、私には事が全て優位に運ぶ。すぐに目当てのデビッドがやってくるだろう。そこで見ているといい。先生と呼ぶ者の末路を」
「覚えてろ! 俺は必ずお前を倒す! いいな、お前は俺が……」

 叫びの最中、ハーネックの向こう側から、白い光が仄かに現れ、次第に明るくなって広がり、一定の所で収束した。
 光からデビッドが現れたのを、ダイクは見た。
「……先……生」
「そいつを返してもらおうか。ハーネック」
 儀式の生け贄、自身を定着させる肉体。
 二つが揃ったハーネックは歓喜した。
「先生逃げて下さい!! こいつの狙いは――」
「分かってる。シャイナとエメリアを生贄に、俺の身体を乗っ取る事だ。そうだろ」

 全てを知っているデビッドを見て、ダイクは再び自身の軽率さを嘆いた。

「理解が早くて助かる。そして、お前の妻子に加え、弟子も贄の対象とさせてもらうぞ」
「おいおい、何考えてんだよ元師匠」余裕ある態度は、本心では無理のある演技であった。
 焦る印象を少しでも見せると、ハーネックに付け込まれると分かっているからだ。
「自らの軽率な行動で責任を負って生きていくなどかわいそうだろ? 私からの――!?」
 悠長に語っている最中、ダイクから奪った墨壺から、赤黒い奇文があふれ出した。
「――なんだと!! 貴様、これをどこで!!」
 ハーネックがダイクの方を見ると、墨壺から漏れた赤黒い奇文がダイクの身体に纏わりついていた。

「――ぐっ、がああああ――!!」
 締め付けられる痛みを伴いながらも、ダイクはハーネックの奇文から解放された。
 地面に落ちたダイクは、溢れる事態に乗じて落ちた墨壺を手に取った。すると、その中に、自身の身体に纏わりついた奇文が入っていった。
「ダイク! 無事か!?」
「……先……せ……」
 ダイクは気を失った。

 未だハーネックは自身に纏わりついた奇文と争っている。その最中、デビッドの傍にある奇文の塊からシャイナとエメリアが解放されて倒れた。
 デビッドはダイクを担いで二人の傍まで駆け寄った。
 気を失った三人を傍に置いたデビッドは、自身の上着の内ポケットに入れていた、一回り大きく、ビン全体に金色の粉を塗している墨壺を取り出し、蓋を外した。
 環具を当て、秘術を唱えている最中、ハーネックが叫んだ。

「まだ足掻くかデビッド! 私は諦めんぞ!! 必ずこの儀式を成功に導いてやるからなぁぁ!!!!!! ――――」
 デビッドは白く輝きだした墨壺をハーネック目掛けて投げつけると、白く発光する奇文の液体が辺り一面に広がった。
 対ハーネック用に準備していたものだが、所詮は奇文。
 ハーネックの末路を確認しようとすると、自分まで呑みこまれかねない。何より、救出が優先事項だ。

 デビッドはすぐさま現実世界へ戻った。

 戻って間もなく、病室に蔓延った奇文は瞬く間に消え去った。

 ◇◇◇◇◇

「随分と恥ずかしい過去を思い出してくれるではないか」
 ダイクは二度目の聖女の儀のことを夢のように思い出し、その締めのように、嫌な人物の声で目が覚めた。
「……――貴様! ハーネック」
 まだ力が戻らない。身体も動かし難い。しかし、奇文に纏わりつかれているのではなく、水中を漂っている感覚であった。
「私への怒りを優先するより、そろそろ寝ぼけ眼を覚まし、事態を把握してはどうかね。管理官長」

 嫌味を他所に、ダイクは周囲に視線を向けた。すると、街の住民と思われる者達が周囲に漂って浮いていた。自身もその一人だと、同時に気づいた。

「どういう事だハーネック!」
 身体は動かしにくいままだ。
「どうもこうもないさ。ギドに手柄を霞め盗られ、君の弟弟子に協力を求められ、嫌々危険な場所へ連れてこられた哀れな人型の奇文だよ私は」
 嘘を織り交ぜ、自らを弱者にしようとも、ダイクはそれを信じなかった。
 当然の反応だと、ハーネックは理解している。

「貴様! ギドと何を考えてる!」
「根本的に目的が違う者が協力者だと考えないでくれたまえ。まあ、時間も無いから率直に言わせてもらうが、君の愛しき者。デビッドの娘を助けろ」
「シャイナさんをどうした!」
「私ではない。ギドに操られ、親殺しの命令を遂行している最中だ」
 ハーネックの視線の先、まるで見えないが、そこにいるのだという事は信じた。
「君が止めねば、君の師も弟弟子も死ぬ。親殺しの娘はその記憶を残したまま正気を取り戻される。そんな不憫な娘は、はてさて、これからどのように生きるのだろうか」

 惚けて見せる様を他所に、ダイクの焦りと動けない苛立ちは頂点に達した。

「おい! そんな事をすればお前の目的は破綻するぞ! 俺が助けに行ってやる! この状況をどうにかしろ!」
 言っている事は滅茶苦茶だが、ハーネックは特に揶揄う事をしなかった。
「その命令に従う気は無いが」ハーネックはダイクの肩に手を乗せた。「モルド君の頼みで君を解放しに来たのだよ」
「だったら早く――」

 ハーネックはモルドと何を約束したかを囁いて聞かせた。

「……――貴様! どこまでも外道な!!」
「弟弟子の意向はくみ取るものだよ。それはさておき、特別に教えてやろう。君の墨壺に私の奇文を満たした。それをシャイナ君に投げつけ、【イベラダ戒詩かいしの二章三節】を唱えたまえ。秘術の序盤で覚える技だ。出来るだろ?」
 何もかもがハーネックの思い通りとされるのが不快なダイクは、舌打ちと睨みつけで答えた。
「では此方は別件の用がある。行きたまえ」
 ハーネックはダイクの全身に奇文を纏わりつかせ、右手を払ってシャイナの元へ飛ばした。
 その速度はあまりに早く、瞬く間に彼方へ飛んだ。


「さて、この不快な奇文も邪魔だな」
 ハーネックが両手を左右に伸ばすと、広範囲のギドの奇文は広がった。
 奇文が晴れ、平原の上に立つと、台座に腰掛けるギドと目が合った。
「随分な荒事を始めたではないか」
「やはり来ると思っていたぞ。ハーネック」

 今再び、師弟が向き合った。
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