烙印騎士と四十四番目の神・Ⅱ 召喚されたガーディアン達

赤星 治

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三章 騒乱の種火

Ⅵ 三つの敗因

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 夕方、バッシュが基地へ戻ると広場に奴隷達が集まっていた。中央には焚き火を起こされており、ギルガに焚き火近くまで連れてこられた。
「魔力を見るからに随分と荒々しい気質へと変わってます。今にも一騒動起こしそうな勢いだ」
 焚き火を挟んで向かいに立つワードックは、まるで気にせず平静を保つバッシュを見て小さく溜息をついた。
「……その通り。今夜にでも襲撃を起こそうと判断した」
「私の話を聞いてなかったのですか? まだ準備が整っていません。戦闘訓練により多少は戦えるようには」
「あんたには今ここで決めて貰おう」
 バッシュの言葉を遮ってワードックが意を問うた。それを合図のように、周囲のイーセタの奴隷達は動いて二人を囲む。

(囲まれましたね)レモーラスは念話で事態を述べた。(大丈夫?)
(ええ。あまりに予想通りすぎて呆れてる次第です)
 バッシュの内心の感情を表情にも滲ませず話を続けた。
「決める? 何を」
「俺達と共に戦うかどうかを」
「……まるで私が今まであなた達に手を貸していないような口ぶりですね。散々手助けをしたつもりですが?」
 結界張り。他者から見えづらくする術かけ(主に窃盗目的)。戦闘訓練指導や爆薬の作り方の補足。等々。
 協力した内容に疑われる余地などない。しかし、この集団随一で猜疑心の強いギルガだけは欺けなかった。
「お前、本気じゃないだろ」
 背後から声をかけられた。
「どのあたりを見てそのように判断されたのか、教えてもらえますか?」
「確かに協力してくれた。それは認める。ただ、どこか観察されている印象があった。俺達を見定めているのではなく、興味本位で俯瞰しているような。本心をひた隠し、何かを狙っている雰囲気が終始あったぞ」
(見抜かれてますね)
(気が散りますので黙ってください)
 バッシュは返答せずに黙った。

「な、なあ。あんた、俺等の仲間だよな? ギルガはこう言ってるが、俺等は仲間だと思ってんだ」
 バーズを筆頭に、周囲からバッシュを思う気持ちが口々に出る。
「こんなことして、あんたが俺等を疑い続けるだろうってのは覚悟の上だ。ただ、あんたの心意を知りたかったんだ。あんたは心許して会話しようとかしなかったし、頭が良いから何を話して何を黙るかを選別してるんだろうけど。こんなことされて不快に思ったんなら何度でも謝る。だけど俺等もこの戦争は必要な事なんだ! もし仲間なら、これから起こす聖戦に協力してくれ!」
 熱弁するバーズを余所に、バッシュはジッと見つめるワードックから目を離さなかった。
 緊張が高まり、多くの者達はバッシュの返答を待ち、息をのんでいる。

 しばし気持ちの悪い静寂が訪れ、それを終えるように一息吐いたバッシュが口を開いた。
「仲間には、なりませんよ」
 その一言で空気一変する。
 今の流れでは落胆する者が出そうだが誰一人としてその色は見せず、あちこちで目配せして次の手段へ移る行動が起きていた。事前に計画されている動き、躊躇いなど微塵も感じさせない。さらに、ワードックの表情がみるみる変わり、見下すような冷徹な目となる。
「だろうな。知ってた」
 言葉を合図に、バッシュを中心にして赤い円陣が七重に現われた。
「これはあんたが教えた”縛りの術”だ。俺等の中にも術に関する知識が達者なヤツがいてな。改良版ってわけだ」
 ワードックの口調も変わる。
「だーはっはっはっ! だっせぇ! 自分で教えた術にかかってやんの!」
 バーズも本性を晒している。
 ギルガはあまり変わらない。
「まさか、こうも易々と掛かってくれるとは思ってもみなかったぜ。俺の見立てじゃ、あんたは用心深くいくつも手を考えて行動する策士みたいなヤツだからな。どうせ名前も偽名だろ?」
「見抜かれてましたか。結構気を遣って嘘を貫いていたつもりでしたが、残念。参りました。あなた方の術中にはまった愚か者です。降参しますから術を解いてくれませんか?」
 感情の変化がまるで無く淡々と語るバッシュへ、レモーラスは(嘘バレバレだよ)と告げた。
「するかよ、バァァカ! ぎゃはははは!!」
 周囲の者達が罵声を浴びせ、高笑いを上げた。
「……耳障りですね」
 呟いて手を叩く素振りを見せる。
「警戒しろ! 何かしてくるぞ!」
 ワードックが叫び、一斉に警戒するも、「無駄です」と一言告げてバッシュは手を叩いた。

 パァァン……。

 その一瞬で円陣はバッシュを中心に発生した暴風で消し飛び、広場にいる全員は動けず声も出せなくなった。身体には何かの紋章が張り付いている。
「野蛮人共が発する騒音は嫌いなのですよ。品性はなく、神経を逆なでし、ただただ不快。そのまま黙っていなさい」
 バッシュはワードックと向き合った。
「貴方はこの馬鹿共の代表ですので声だけは出させてあげましょう。でなければ私がただ一人語りをしているだけですので」
「て、てめぇ、始めからこうなると読んでたな」
「勿論。初見から空気の悪い集団と見ていましたので。さすがにそれだけで”私を利用するだけの集団”だとは気づきませんでした。時間はかかりましたよ、確信へ至るまでは」
「いつだ。俺達はあんたの指示に従い、戦力を上げていったぞ」
「疑念を抱いたのはあなた達が奴隷仲間を思う演技に感けていたときです。逃げ延びた奴隷集団にしては、よく世情を理解しているな。と」
 ワードックは目を逸らした。
「追われているのに情報を得すぎ。ガーディアン召喚の陣をいじるのでさえ、術の知識に長けた者がいるのでしたら、違和感は覚えますよ。さすがに私もガニシェッドに住む者達の思想や特性は知らないので。結界を張るとき、周囲を見てようやく確信した次第です、あまりに平穏すぎだと。集団で奴隷が逃げたのでしたら、もっと騒々しくあるべきでしょ」
 悔しがるワードックを余所に、バッシュは続けた。
「……いや、なにより悔しいのは、あなた達の演技で確信を得られなかった自らの不甲斐なさです。私も転生して随分と甘い人間になってしまったものだ」
(どこがです?)
 レモーラスの発言は無視された。
「じゃあ、なんで俺達に手を貸した。確かに術も戦いにおける知識も確かなものだったぞ」
「その点に嘘が生じれば疑われてしまいます。ただでさえ、猜疑心の強い監視役がいるのに」
 ギルガを一瞥する。
「あなた方は飲み込みが早く、先ほどの改良も見事なものです。もう少し時間をかければこの国が苦戦する戦力になったであろうに……勿体ないものですよ。戦闘に特化した性質こそがイーセタという部族の特徴なのかもしれませんね」
「だったら……そんなに早く分かっていたなら、本気で協力してあんたの動きやすい状態にできただろ!」

 バッシュはゆっくり瞬きしながらワードックの背後、そして右へ視線を動かした。

「この基地は、元は格式ある者達が住んでいた場所。宮殿のような遺跡だったのでしょう」
 いきなり話を変えられ、戸惑うワードックに構わず語りは続く。
「壊れた外壁に描かれた絵や文字から窺えますし、破壊されてますが加工した柱が物語っている。ただ、状況から見ても風化では無く人為的な破壊。あなた方が基地にするために壊して回ったのでは? 普段の生活や戦闘訓練からも、壁や柱を傷つけるに躊躇が無かった」
「だったらどうした。イーセタの文化を後から残せば良いだけだろうが」
 バッシュの目つきが鋭くなる。
「この遺跡が築かれた経緯はおそらく権力者の命令でしょう。どこの国でも立場の高い富裕層が仕切るモノですから。ですが後生にまで残るものは、築いた者達の種族の思想や意思、独特なる感性の表われなのですよ。それらの価値をまるで理解出来ず、しようともせず、自らの感情のままに暴力を振るい壊す者など家畜以下。その程度の知性しか持ち合わせん馬鹿共なのですよあなた方は。そんなクズが”聖戦”などと口にするな」
 バッシュがワードックへ向けて手を翳すと、ワードックは声が出なくなった。
「聞いた情報ですが、この国における奴隷制は随分と様変わりしたみたいですね。十数年前に騒乱が起き、三部族の考え方が変わっていった。今尚いざこざや意見の不一致で分かり合えない事態もありますが、ガニシェッドの本国では、あなた方が私に話した凄惨な奴隷の扱いは無いそうで。では、あなた達は何者か? 少しだけ考えましたが、私の仮説では、過激思想を持ち合わせたイーセタ。自分たちの力を誇示し、この国の頂点に立とうと画策する武装組織。でしょうね」
 何か言いた気な視線をワードックは向けるも、バッシュは力を解こうとしない。
「正解かどうかは問いませんよ、どうでもいい事ですので。それより、なぜあなた方は私の術中に嵌ったかだけは話しておきましょう」

 ワードックの胴に張り付いた紋章を指差した。

「それは『業魔の烙印』と言いまして、私の世界に存在した力です。詳細は面倒ですので省きますが、”大きな破壊を起こす力”とでも解釈してください、あながち間違いではありませんので。その烙印が転生先で使えるのは驚きましたが、よくよく調べると力の本質が少々違ってましてね、未だ調べている最中なのですよ。ですが基礎部分の扱いが殆ど同じなのは幸いです。こうしてあなた達を黙らせる成果を果たしたのですから」
 一同、バッシュへ何かを言いたげな視線を送り、中には何をされるか分かって涙を流す者もいる。
「とりあえず話しておきますが、あなた達の敗因は三つあります」
 指を立てて教えた。
「私に時間を与えすぎた。魅力の無さにより私を怒らせた。そして過信か慢心で協力を求める相手を見誤った。個人であれ集団であれ力を得た者は傲る者が多いですから。どの世界でも同じですね」
 淡々と入り口へ向かい、最後の挨拶とばかりに振り返った。
「最後に、貴重な文化を粗末に扱った罰です。烙印の力を味わいながら、存在価値が乏しい、あなた方の命で償ってください」
 言い終えると部屋を後にした。

 ただ足音だけが遠退く。
 静かで、誰一人うめき声もすすり泣く声も出せない。
 微動だにすることも叶わず、目を動かすしか出来ない。

 このまま、ずっと静止したままで死んでいくと思った者は少なくない。しかし、しばらくして誰もがどう死ぬかを理解した。



「筋書きのネタは得られましたか?」
 外に出てゾアへ向けた言葉を口にすると、暗闇から現われるようにゾアが姿を出した。
「なかなか見事な語りだ。聞き心地が良かった」
「こちらとしては気分があまり良くないのですが」
「まあそう言うな。筋書きに必要な良い素材を得られたよ。期待してもらって構わない。……それよりも連中へ聞かせた話で言いたい事があるのだが」
「なんです?」
「我が起こそうとしている災禍は、多くの文明を破壊するに値する災いだ。憎らしくはないのか?」
 バッシュは返答に困った。
「どうでしょうね。規模が大きく、意味のある災禍……でしたら、それはそれとして許せる範疇。……まぁ、あの馬鹿共とは意味合いが違いすぎます。不快ですので早々に去りましょう」
 ゾアが暗い楕円形の空間を出現させ、二人は入っていった。

 二人が消えて間もなく、この遺跡跡地で激しく燃え上がる火柱が上がった。
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