39 / 100
一章 恥と嘘と無情と過酷
Ⅵ バゼル隊、強制入隊
しおりを挟む
往復修行の最中に何が起き、どうやって部屋へ戻ったか、さっぱり覚えていない。目を覚ましたら朝、教会のベッドの上だった。
フェンリル戦で無理をした反動を思い出してビィトラに訊くも、何日も寝ていないことが分かり安心した。
「ビィの加護のおかげだから」
自慢気に言われてもあまり耳に入っていない。それは、“何か違う?”という疑問が強かったからである。
異変の主体は何を隠そうビィトラ本人。
寝ぼけ眼でジロジロと観察すると気づいた。
「ビィ、なんか服の印象変わった?」
ビィトラは嬉しそうに、優雅に飛び回った。
「気づいた? ビィ、ちょっと成長したんだ」
守護神の覚醒。転生者がある程度成長すると比例して守護神も進化する。回数は守護神により様々である。
成長、進化、覚醒。変化の度合いや守護神の表現で呼び名が変わるが、つまりは守護神のレベルアップだ。
「そんな話聞いてないんだけど」
「レベル低いとビィ達だって分かんないよ。こうなってようやく分かるから。けどそんな事どうでもいいよ、ビィが成長したら査定以外でトウマの加護も強くなるし、やがては”カムラ”が使えるようになるし」
「それ前にも聞いた、奥義みたいな力って。術が飛躍的に上がるって事でしょ。他にはどんな事ができるの?」
「それはなってからのお楽しみ。トウマが一撃必殺技を使いたいなら技の想像を考えて、カムラを発動時に使えば良いし、他にも良いこといっぱい」
詳細を求めても、何もかもが簡単に語られてしまいそうで止めた。なれば分かるのだから、それまで修行に励もうと決意する。
話している最中、部屋の扉をノックする音がした。入ってきたのは修道士の男性。朝食の報せであった。
二人で食堂へ向かう途中、男性が苦笑いを浮かべて湯浴みを提案した。
昨日、何があったか分からないが、修行の時のまま寝たらしい。
「あの、昨日、僕どうやって戻ってきたんですか?」
「昨晩は」
どうやら日が暮れるまで修行していたらしい。
ビィトラは成長の喜びに感けて説明出来ない状態なのは見て分かるので訊くのを止めた。
「バゼル様の部下の方がガーディアン様を運んで参りました。部屋にいた時間が短かくガーディアン様のお召し物がそのままですので、そのままベッドに寝かせただけかと」
バゼルの命令か、部下の単独行動か。とにかく、昨日は気を失うまで励んでいたのは分かった。
朝食と湯浴みを済ませ、身支度を整えたトウマは迎えが来るのを待った。しかし、ただ待つだけなのも時間が勿体ないと思い魔力の筋の修行をしようとした。
昨日の昼食後の事を思い出し、少し不安はあるも、頭に魔力で風船を膨らませるイメージを固めた。その矢先。
トントン。
ノックする音がして止める。
「あ、おはようございます! えーっと、ガーディアン様」
膨よかな体格の、一般兵服(訓練用)姿の男性が入室した。
「初めまして! オイラ、バゼル隊長の部下のディロ=ガイバンって言います。ディロでいいです」
深々と頭を下げた。
「あ、トウマって言います。ガーディアンです」
続いて頭を下げる。
毎度思うことだが、相手がフルネームで挨拶するのに自分は名前だけという違和感がどうしても拭えない。
いっそのこと、外国人に挨拶するように自己紹介しようかとも思うも、今まで散々”トウマ”で通してきて、ここへ来てフルネームというのも違う気がする。
葛藤に苛まれつつも、”トウマ”を通すと決めた。
「昨日は大変でしたね」
「いえ。でも、ここまで運んでくれた方に」
「あ、それオイラです!」
言葉を遮られ、満面の笑顔で返される。
「ガーディアン様に出会えた奇跡だけでも凄いことなのに、おんぶ出来るなんて一族の自慢です!」
置いてきぼりで興奮するディロを呼び止めた。
「あの……今から訓練です、よね」
「ああ、ごめんなさい。隊長が怒るから早く行きましょう!」
怒られる事を思い出して焦っているのか、ディロは小走りになる。つられてトウマも小走りとなる。
「あの、ディロさん」
「ディロでいいです。何ですか?」
「昨日、僕、どうなってたんですか?」
「えーっと、魔力切れかけ寸前で、坂の途中で気を失ってて、オイラが運んだんです」
小走りでも息切れする事無く話せている。
ディロの体力が高いのだとトウマは感じた。
「でも、どうして鍛錬区域にいたんですか?」
「隊長命令です。全部自分で見るもんだと思ってたから、思いっきり休んでたときに、急に命令してくるんだから。隊長って人が悪いですよね」
なんと答えて良いか分からないが、その最中、ディロが速度を上げて鍛錬区域へと向かった。時間が無い焦りからだろうが、ついていくのが必死で話などできなかった。
木柵で囲われた場所から少し離れた平原に、バゼルと他に男性一人と女性一人がいた。
「隊長ぉぉ! 連れてきましたぁぁ!」
なぜこの速度で、この体格で、息ひとつ切らせていないのか不思議に思いつつ、トウマは激しく息を切らせて到着する。これから修行と考えるとゾッとした。
ディロが隊列に並ぶと、トウマの傍へバゼルが寄ってきた。
「お前等、今日からこの隊で面倒見ることになった。トウマだ」
「えぇ!! 隊長、ガーディアン様だよ!」ディロが反論する。
「だったらなんだ」
睨みに気圧されてディロは黙る。その目でトウマは理不尽にも睨まれる。
「お前、”ガーディアン様”って呼ばれたいかどうか選べ」
冗談で返す空気ではない。
「いえ、トウマです。召喚前からそう呼ばれてましたので」
「だそうだ。ジール、フー、挨拶しろ」
先に歩み寄ってきたのは、ディロより少し背の低い、赤みの混ざる茶髪の男性。
「ジール=アードックだ。ジールでいいぞ。それと、俺の方が先輩だからな!」
なぜかそこだけ強調された。
続いて女性が近寄る。
「そんな事言ってるからいつまでもチビなのよ」
「なんだと! 胸なし!」
「うっさい!」
「お前等黙れ!」
バゼルが一喝して二人は黙った。
気を取り直して女性が一礼した。
「フーゼリア=アッシュよ。フーゼリアでもいいけど、フーのほうが呼ばれやすいからそう呼んでもいいわ。どちらでも」
逞しく、優しそうな印象の女性である。しかし何がそう思わせるのかは分からないが、初見で戦っても勝てないとトウマは感じた。
「トウマです。よろしく」
挨拶が済み、バゼルが全員を整列させた。
「呼び名はお前等同士で勝手に決めろ。ガーディアンだろうが今はお前等より格段弱い」
朝一番で心的苦痛を負うも、慣れてしまったのか屁でも無くなった。
「だからといって怠けるなよ。すぐに追い抜かれるだろうからな」
けなされているのか褒められているのかまるで分からない。これがバゼルなりの、部下を鼓舞する方法なのかとも考えられる。
「はい!」
一同、はっきりと大きな声で返事する。
今日の訓練が始まった。
フェンリル戦で無理をした反動を思い出してビィトラに訊くも、何日も寝ていないことが分かり安心した。
「ビィの加護のおかげだから」
自慢気に言われてもあまり耳に入っていない。それは、“何か違う?”という疑問が強かったからである。
異変の主体は何を隠そうビィトラ本人。
寝ぼけ眼でジロジロと観察すると気づいた。
「ビィ、なんか服の印象変わった?」
ビィトラは嬉しそうに、優雅に飛び回った。
「気づいた? ビィ、ちょっと成長したんだ」
守護神の覚醒。転生者がある程度成長すると比例して守護神も進化する。回数は守護神により様々である。
成長、進化、覚醒。変化の度合いや守護神の表現で呼び名が変わるが、つまりは守護神のレベルアップだ。
「そんな話聞いてないんだけど」
「レベル低いとビィ達だって分かんないよ。こうなってようやく分かるから。けどそんな事どうでもいいよ、ビィが成長したら査定以外でトウマの加護も強くなるし、やがては”カムラ”が使えるようになるし」
「それ前にも聞いた、奥義みたいな力って。術が飛躍的に上がるって事でしょ。他にはどんな事ができるの?」
「それはなってからのお楽しみ。トウマが一撃必殺技を使いたいなら技の想像を考えて、カムラを発動時に使えば良いし、他にも良いこといっぱい」
詳細を求めても、何もかもが簡単に語られてしまいそうで止めた。なれば分かるのだから、それまで修行に励もうと決意する。
話している最中、部屋の扉をノックする音がした。入ってきたのは修道士の男性。朝食の報せであった。
二人で食堂へ向かう途中、男性が苦笑いを浮かべて湯浴みを提案した。
昨日、何があったか分からないが、修行の時のまま寝たらしい。
「あの、昨日、僕どうやって戻ってきたんですか?」
「昨晩は」
どうやら日が暮れるまで修行していたらしい。
ビィトラは成長の喜びに感けて説明出来ない状態なのは見て分かるので訊くのを止めた。
「バゼル様の部下の方がガーディアン様を運んで参りました。部屋にいた時間が短かくガーディアン様のお召し物がそのままですので、そのままベッドに寝かせただけかと」
バゼルの命令か、部下の単独行動か。とにかく、昨日は気を失うまで励んでいたのは分かった。
朝食と湯浴みを済ませ、身支度を整えたトウマは迎えが来るのを待った。しかし、ただ待つだけなのも時間が勿体ないと思い魔力の筋の修行をしようとした。
昨日の昼食後の事を思い出し、少し不安はあるも、頭に魔力で風船を膨らませるイメージを固めた。その矢先。
トントン。
ノックする音がして止める。
「あ、おはようございます! えーっと、ガーディアン様」
膨よかな体格の、一般兵服(訓練用)姿の男性が入室した。
「初めまして! オイラ、バゼル隊長の部下のディロ=ガイバンって言います。ディロでいいです」
深々と頭を下げた。
「あ、トウマって言います。ガーディアンです」
続いて頭を下げる。
毎度思うことだが、相手がフルネームで挨拶するのに自分は名前だけという違和感がどうしても拭えない。
いっそのこと、外国人に挨拶するように自己紹介しようかとも思うも、今まで散々”トウマ”で通してきて、ここへ来てフルネームというのも違う気がする。
葛藤に苛まれつつも、”トウマ”を通すと決めた。
「昨日は大変でしたね」
「いえ。でも、ここまで運んでくれた方に」
「あ、それオイラです!」
言葉を遮られ、満面の笑顔で返される。
「ガーディアン様に出会えた奇跡だけでも凄いことなのに、おんぶ出来るなんて一族の自慢です!」
置いてきぼりで興奮するディロを呼び止めた。
「あの……今から訓練です、よね」
「ああ、ごめんなさい。隊長が怒るから早く行きましょう!」
怒られる事を思い出して焦っているのか、ディロは小走りになる。つられてトウマも小走りとなる。
「あの、ディロさん」
「ディロでいいです。何ですか?」
「昨日、僕、どうなってたんですか?」
「えーっと、魔力切れかけ寸前で、坂の途中で気を失ってて、オイラが運んだんです」
小走りでも息切れする事無く話せている。
ディロの体力が高いのだとトウマは感じた。
「でも、どうして鍛錬区域にいたんですか?」
「隊長命令です。全部自分で見るもんだと思ってたから、思いっきり休んでたときに、急に命令してくるんだから。隊長って人が悪いですよね」
なんと答えて良いか分からないが、その最中、ディロが速度を上げて鍛錬区域へと向かった。時間が無い焦りからだろうが、ついていくのが必死で話などできなかった。
木柵で囲われた場所から少し離れた平原に、バゼルと他に男性一人と女性一人がいた。
「隊長ぉぉ! 連れてきましたぁぁ!」
なぜこの速度で、この体格で、息ひとつ切らせていないのか不思議に思いつつ、トウマは激しく息を切らせて到着する。これから修行と考えるとゾッとした。
ディロが隊列に並ぶと、トウマの傍へバゼルが寄ってきた。
「お前等、今日からこの隊で面倒見ることになった。トウマだ」
「えぇ!! 隊長、ガーディアン様だよ!」ディロが反論する。
「だったらなんだ」
睨みに気圧されてディロは黙る。その目でトウマは理不尽にも睨まれる。
「お前、”ガーディアン様”って呼ばれたいかどうか選べ」
冗談で返す空気ではない。
「いえ、トウマです。召喚前からそう呼ばれてましたので」
「だそうだ。ジール、フー、挨拶しろ」
先に歩み寄ってきたのは、ディロより少し背の低い、赤みの混ざる茶髪の男性。
「ジール=アードックだ。ジールでいいぞ。それと、俺の方が先輩だからな!」
なぜかそこだけ強調された。
続いて女性が近寄る。
「そんな事言ってるからいつまでもチビなのよ」
「なんだと! 胸なし!」
「うっさい!」
「お前等黙れ!」
バゼルが一喝して二人は黙った。
気を取り直して女性が一礼した。
「フーゼリア=アッシュよ。フーゼリアでもいいけど、フーのほうが呼ばれやすいからそう呼んでもいいわ。どちらでも」
逞しく、優しそうな印象の女性である。しかし何がそう思わせるのかは分からないが、初見で戦っても勝てないとトウマは感じた。
「トウマです。よろしく」
挨拶が済み、バゼルが全員を整列させた。
「呼び名はお前等同士で勝手に決めろ。ガーディアンだろうが今はお前等より格段弱い」
朝一番で心的苦痛を負うも、慣れてしまったのか屁でも無くなった。
「だからといって怠けるなよ。すぐに追い抜かれるだろうからな」
けなされているのか褒められているのかまるで分からない。これがバゼルなりの、部下を鼓舞する方法なのかとも考えられる。
「はい!」
一同、はっきりと大きな声で返事する。
今日の訓練が始まった。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
烙印騎士と四十四番目の神・Ⅲ 封じられし災い編
赤星 治
ファンタジー
【内容紹介の前に】
本作は『烙印騎士と四十四番目の神』を分割し、加筆修正した作品になります。修正箇所は多々ありますが、物語の内容に変化は御座いません。分割投稿にあたりまして、運営様に許可は取っております。
まだ本作は完結に至ってませんが分割本数は全四本を予定しております。
【前回までのあらすじ】
バルブラインの異変、突如として魔力壁が消えたゼルドリアス、未知の脅威。
様々な問題がひしめく中、ジェイクはガーディアンとして戦えるように成長していく。そして、さらなる世界の謎が立ちはだかる。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
地獄の手違いで殺されてしまったが、閻魔大王が愛猫と一緒にネット環境付きで異世界転生させてくれました。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作、面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
高橋翔は地獄の官吏のミスで寿命でもないのに殺されてしまった。だが流石に地獄の十王達だった。配下の失敗にいち早く気付き、本来なら地獄の泰広王(不動明王)だけが初七日に審理する場に、十王全員が勢揃いして善後策を協議する事になった。だが、流石の十王達でも、配下の失敗に気がつくのに六日掛かっていた、高橋翔の身体は既に焼かれて灰となっていた。高橋翔は閻魔大王たちを相手に交渉した。現世で残されていた寿命を異世界で全うさせてくれる事。どのような異世界であろうと、異世界間ネットスーパーを利用して元の生活水準を保証してくれる事。死ぬまでに得ていた貯金と家屋敷、死亡保険金を保証して異世界で使えるようにする事。更には異世界に行く前に地獄で鍛錬させてもらう事まで要求し、権利を勝ち取った。そのお陰で異世界では楽々に生きる事ができた。
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
本当の仲間ではないと勇者パーティから追放されたので、銀髪ケモミミ美少女と異世界でスローライフします。
なつめ猫
ファンタジー
田中一馬は、40歳のIT会社の社員として働いていた。
しかし、異世界ガルドランドに魔王を倒す勇者として召喚されてしまい容姿が17歳まで若返ってしまう。
探しにきた兵士に連れられ王城で、同郷の人間とパーティを組むことになる。
だが【勇者】の称号を持っていなかった一馬は、お荷物扱いにされてしまう。
――ただアイテムボックスのスキルを持っていた事もあり勇者パーティの荷物持ちでパーティに参加することになるが……。
Sランク冒険者となった事で、田中一馬は仲間に殺されかける。
Sランク冒険者に与えられるアイテムボックスの袋。
それを手に入れるまで田中一馬は利用されていたのだった。
失意の内に意識を失った一馬の脳裏に
――チュートリアルが完了しました。
と、いうシステムメッセージが流れる。
それは、田中一馬が40歳まで独身のまま人生の半分を注ぎこんで鍛え上げたアルドガルド・オンラインの最強セーブデータを手に入れた瞬間であった!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる