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第一章 異界からの姫君
第七話
しおりを挟む金色の太陽が二つ昇り、緑色の空は桜色に染まった。浅葱色の雲の横を、銀色に輝く鳥達が羽ばたいている。太陽の光により、明るくなった廊下を、晧月はスタスタと早足に歩いていた。昨日着ていた色とは正反対の、青いチャイナ服。その背中には、獰猛な虎の姿が刺繍されている。彼は、右手に持っていた暗器を懐にしまい込み、銀色のツンツン頭を手で撫でつけた。だが、なかなか頭のトゲは消えてくれない。エイサフのサラサラヘアーを思うと、何だかあの青髪が憎たらしい。晧月はチッと舌を打つ。
寝惚けた銀色の眼差しで、ぼんやりと前を向くと、派手な赤い頭が見えて眉を寄せた。あれは、ブロリンド王国の第一王子、ザァブリオ・フォイ・ブローリー。好色と名高い、女泣かせの色男。同盟国であるがゆえに、ザァブリオのことはよく知っていた。関わりたくない……と、晧月は無視を決め込もうとする。
「ん?晧月じゃないか!奇遇だな!」
晧月の思いとは裏腹に、ザァブリオは歯を光らせながら、側まで歩いて来た。色気のある垂れ目に、スッとした高い鼻。薄い唇。ふわふわの赤髪を靡かせて、ザァブリオは爽やかに片手を上げた。フリルのついた白シャツは、彼のセクシーな顔立ちによく似合っている。茶色いスボンに編み上げのブーツという、ラフな姿のザァブリオは、嫌そうな晧月に気付いていないらしい。
昨日に引き続き、この廊下は何故こうも嫌な奴と出くわすのだろう。呪われているのだろうか。ぎゅっと眉間にシワを寄せて、晧月は溜め息を吐いた。すると、何を思ったのか、ザァブリオが眉間に指を突き刺して来るではないか。そのまま、モミモミと眉間を揉まれ、晧月は無言で青筋を立てる。
「眉間にシワを寄せると、本当にシワになってしまうんだぞ!」
「別にいいから、手を離せ」
「なんだ、せっかくマッサージをしてやっているというのに……」
渋々手を離したザァブリオに、晧月は隠すことなく舌を打つ。だが、ザァブリオはまったく気にしていないのか、気付いていないのか……嫌そうな顔の晧月にニコッと笑いかけた。晧月以上に空気を読めない男……それが、ザァブリオである。
「どうだ晧月!姫君達の中で、好みの子はいたか?」
「さぁ」
「どの子も素敵すぎて選べないだって?オレも同じだ!三人とも可憐な姫だった!」
「……」
「オレの美貌に、負けてしまいそうだって?確かにオレはカッコイイが、晧月もなかなかだぞ。自信をもて!」
ザァブリオは、一人で会話をしていた。これも、いつもの事なので放っておく。何を言っても、自分の都合のいいようにしか聞こえないらしい彼とは、会話なんて出来るはずもない。
ーーきっと、こいつの耳の中は糞だらけなんだろうよ。
耳掃除がなっていないから、人の話を聞けないのだ。そうに違いない。晧月は自然と、ゴミを見るような目付きをザァブリオに向けていた。すると、嫌な気配を感じて足を止める。前方から、桃色頭の男が現れて、ただでさえシワの寄っていた晧月の眉間に、何本もの縦線が入った。
「うっわ、最悪」
晧月は、隠しもせずに悪態をついた。
桃色のくるんとパーマがかった髪に、同色の大きな瞳。ザァブリオよりもフリルの多いブラウスに、黒いスボン。編み上げのブーツをカツカツと鳴らして、その男は愛らしい顔に笑みをのせた。
「お兄様!せんぱぁい!」
ブロリンド王国の第二王子、キティーリオ・フォイ・ブローリー。自分の可愛い顔立ちを生かした可憐な笑みが、嬉しげにこちらに向かって来る。
「おはようございまーす」
きゅるんと、小動物のような瞳が、上目使いに晧月達を見上げた。晧月のことを先輩と呼び慕ってくる、二つ年下の男が、晧月はあまり好きではない。そもそも、兄弟揃って嫌いだ。
「おお、おはよう我が弟よ!昨日はよく眠れたか?」
「はい!それはもう、ぐっすりとー!」
「そうか、寝る子は育つというからな!睡眠がとれたのはいいことだ!」
21歳にもなる男に、まるで子供に言うような事を言うザァブリオ。バカ兄弟の茶番に、晧月はゲンナリとした。
「俺、もう行くから」
「待て!どうせなら、三人で朝食をとろう!」
ザァブリオの申し出に、晧月は眉を吊り上げて、舌を出す。
「やだね。バカ兄弟二人だけで、食べてろよ」
どうして嫌いな奴と向かい合って、ご飯を食べなくてはならないのか。きっとこの兄弟は、ご飯を食べる時も、延々とくだらないお喋りを続けるに違いない。
ーーとっととトンズラしないと、面倒な事になりそうだな。
晧月は、傍にあった窓を開けた。バサバサとカーテンが揺れて、風が廊下に入ってくる。
「晧月?一体何を……」
間抜けなザァブリオの顔に、鋭い銀の瞳が細まった。ニヤリと口角を上げて笑った晧月の唇から、揃った白い歯がきらりと光る。
「じゃ、さいなら」
晧月は躊躇いもせずに、勢い良く飛び下りた。思わず、キティーリオが「死んじゃうよ!」と悲鳴を上げる。しかし、ザァブリオは晧月の化け物じみた身体能力を知っているため、青ざめて泣き出しそうなキティーリオを宥めるのに必死になった。
ヒュゥゥゥウ!
耳元を強い風が吹き抜け、銀髪がサラサラと靡く。ふわっと内臓の浮く感覚に、普通なら恐怖してもいいはずなのだが、晧月は表情を変えなかった。5階から飛び下りても、彼にとっては何の問題もない。軽やかに宙を舞い、懐から出した暗器を壁に突き刺した。ガガガガ……と城壁の削れる音が鳴り、落下速度を緩ませる。そのまま一気に下りると、最後は軽く飛んで着地した。脱げかけた靴を履き直して、彼は何事も無かったかのように歩き出す。
「もう、あの廊下は歩かないことにしよう」
二日連続で、嫌な奴に出会ったのだ。三日連続になっても、不思議ではないだろう。それこそ、明日はまたエイサフと、ばったり出会ってしまいそうだ。
手に持っていた暗器をしまい込み、晧月は満足げに鼻を鳴らした。我ながら素晴らしい逃走であった。削れた城壁に、レイムホップが悲鳴を上げそうだが、知った事ではない。悪いのはバカ兄弟が、のこのこと自分の前に現れたからだ。そう結論づけて、晧月はその場をあとにした。
開いた窓に、揺れるカーテン。飛び下りた男の背中を見送って、ザァブリオは爽やかに笑う。その横で、涙目になったキティーリオがすんすんと鼻を鳴らした。
「晧月のやつ、照れているな!」
「先輩ったら、恥ずかしがり屋だからぁ……」
何とも見当違いな会話に、突っ込む者はその場には居なかった。
市は、寝起きで重い瞼をこすりながら、自室で朝食をとっていた。窓から射し込む、暖かな太陽の光が、ポカポカと気持ちが良い。
「らび、これは何じゃ?」
「それは、スクランブルエッグです。卵を割って、バターで焼いたものでございます」
「これが、卵……?」
薄い桃色をした物体を見て、市はゴクリと唾を飲み込んだ。卵とは、黄色いものではなかっただろうか。つくづく、この世界のものは、市のいた世界とは異なるらしい。しかし……。市は恐る恐る、使い慣れないスプーンでそれをすくった。戦国時代では、まだ卵は食べられていなかったため、市にとってその味は想像も出来ない。それに、色も桃色という不気味なものだ。昨日の夜は、パスタという麺料理だったが、このような色ではなかったため、市もすんなりと食べれたのだが……。
ぱくりと、それを口に含めば、バターのまろやかな味わいと塩味、卵の風味が口いっぱいに広がる。とろりとした、なんとも言えない食感。その全てが、市にとっては初めての味だった。
「美味しい……」
「それは、ようございました」
見た目はギョッとするものだったが、市はあまりの美味しさに、おかわりまでしてしまった。すっかり、スクランブルエッグを気に入ってしまったらしい。
料理もだが、この世界のお風呂やトイレは、市にとってはとても新鮮なものだった。平成を生きた久美や里奈は、お風呂やトイレに驚くことは無かったが……。慣れないものに驚く市に、ラビアは根気よく丁寧に説明し、教えてくれた。市は、ちらりとラビアの顔を盗み見る。あまり表情の変化のないこの侍女を、市はそれなりに好きになっていた。
朝食を済ませると、ラビアが何着かのドレスを持ってやってくる。たっぷりとしたフリルがあしらわれたドレスを、市は怪訝そうに見つめた。
「本日は、こちらのドレスに着替えて下さいませ」
目の前に並べられるドレスは、丸みを帯びたシルエットが印象的だ。上半身はスマートなのに対して、ウエストから下はふんわりとバルーンのように膨らんでいる。赤、青、黄と色違いのドレスを持つラビアは、何故か不満そうな顔だ。
「本日の顔合わせは、ブロリンド王国の第一王子とでございます。なのでイチ様には、ブロリンド製のこのドレスを着てもらわなければならないのです」
顔合わせと聞いて、市は顔を顰めた。その横で、ラビアがムスッとした顔でドレスを見下ろす。
ーー初めてイチ様のお召し換えをするのに、なぜ我が国のものではなく、ブロリンドのドレスを着せなければならないのか……。
ラビアは苛立ちを抑え込みながら、ザァブリオによって用意されたドレスを、市の体に当ててみた。黄色いドレスは、所々薔薇の飾りが付いており、裾は薄いクリーム色のレースが沢山重ねられている。
「とても……お似合いでございます」
悔しいが、ブロリンドのドレスは、市にとても良く似合っていた。この黄色以外のドレスも、きっと素晴らしく似合うのだろう。
「どの色のドレスになさいましょう?」
「らびに任せる」
市にとって、ヒラヒラとした奇天烈な衣服など、どれも同じに見える。考えるのも面倒だと判断し、優秀な侍女に任せることにした。ラビアは、ドレスと市の顔を見比べて、黄色いドレスを選んだ。淡い黄色が、市の儚さをより一層醸し出すような気がしたのだ。
「では、イチ様。こちらへお掛け下さいませ」
化粧台の前に座らされ、市の顔はたちまちラビアの手腕によって、一層可憐なものへと変化した。瞼を彩る薄い茶のアイシャドウ。長い睫毛をハッキリと印象づけるマスカラ。桃色のチーク。サーモンピンクのリップグロス。市にとって、見たことのないメイク技術は、まるで魔法のようだった。真っ直ぐだった黒髪は、クルクルと巻かれて背中に流される。ラビアが選んだ黄色いドレスに身を包み、市は感激の声を漏らした。
「凄い……化粧で、こうも変わるとは……!」
「イチ様が元より、お美しいので、ラビアも腕がなりました」
ふぅ、とひと息ついて、ラビアはハッと体を硬直させた。ブロリンドなんかのために、何を張り切ってしまったのだろう。元から美しかった市だが、それに磨きをかけてしまった。エイサフのライバルを増やす訳にはいかないというのに……!だが、手を抜くということを、真面目なラビアには出来るはずもなく……。
「ザァブリオ王子が訪れるまで、イチ様は部屋で待っていて下さい」
美しいドレス姿の市を残して、ラビアは部屋を出て行った。何故かがっくりと肩を落としたその後ろ姿を、市は不思議そうに見送る。ブロリンドの王子が、市を気に入ってしまったら……と、唇を噛むラビア。そんなラビアの心境など知る由もない市は、大人しく椅子に腰掛けた。テーブルの上には、ラビアが用意した茶菓子が揃っており、空のティーカップが二つ置かれている。市の正面にある空席に、王子が座る事になっているのだろう。
ーーなぜに、私がこんなお見合いのような事を……。
本来ならば今頃……信長により、浅井長政との顔合わせをしていた筈だったのだ。それがこんなことろで、見知らぬ男と会わなければならなくなるとは。
市は手持ち無沙汰に、立ち上がって窓の前に立つ。見慣れない桜色の空に、昨日は気が付かなかったが、金色の木々。それは、二つの太陽の光により、キラキラと輝いていた。窓を開けて外の空気を吸えば、暖かくも優しい太陽の匂いがする。それは曇った市の心を、少しだけ軽くした。
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