33 / 38
第30話 白山菊理は傍観する
しおりを挟む
いきなり中水美衣奈に襲われるとは予想していなかったのだろう。
崎代咲綾の体が前に倒れ――いや、腹部を思い切り強打されたことで、自ら前のめりになっていた。
そのすぐ傍には、赤黒い殺意に染まったナイフが一本。
ああ、納得した。
彼女は許してはいなかったのだ。
私を連れて来させた目的は、私を殺すことが一番の理由じゃあなかったのだ。
復讐……は少し語弊があるだろう。
彼女がしたかったのは――処刑。
「クハッ」
中水美衣奈の口から転び出た失笑が、私の予想を肯定する。
彼女はもう殺人鬼になってしまっていた。
しかも、夜見坂くんと同じ、殺人を心から楽しむタイプの殺人鬼に。
「――っ」
崎代咲綾もそのことに気づいたのだろう。
声にならない悲鳴をあげ、必死に体をよじってナイフから遠ざかろうとする。
しかし、その行動はあまりにも遅すぎた。
中水美衣奈は崎代咲綾の頭髪を掴んで固定すると、そのまま首筋にナイフを突き立てる。
上良栄治の手を使い、間接的にナイフを持っている以上、刺突の力は弱い。
せいぜい1、2センチ程度、皮膚を抉って刃を潜り込ませるくらいのものだ。
でも、場所によっては命を奪うに事足りる。
「あ――っ。ぐ――っ」
崎代咲綾の首筋からは、あざやかな朱色の鮮血が放物線を描いて飛び出してくる。
頸動脈。
心臓と脳という、命と直結している場所に繋がっている大切な血管。
事件や事故が起きた時に、最も取り返しのつかない場所が傷つけられてしまった。
「な、ん、で……」
「あー、沙綾だいじょうぶー?」
中水美衣奈は白々しくも心配しているふうを装う。
「ほら~、しっかり止血しないとダメだよ~。してあげるから、ね」
もちろん形だけだ。
実際には、首筋を押さえて血を止めようと必死にもがいている崎代咲綾の手をそれぞれ掴み、傷口から引きはがしていた。
「やめ……て」
「やめてじゃねえよ、裏切り者。私が同じことを言った時、お前はどうしてた?」
中水美衣奈が上良栄治から暴行を受けていた時、崎代咲綾は何もしなかった。
黙ったまま、じっと自体を静観していただけ。
動いたのは、教室の鍵を開けたのは、私。
「ち、が――」
「違わねえよ。トモダチ? 見殺しにするような奴がトモダチなはずないだろ、考えろよ」
生命の源が溢れ出すにつれ、崎代咲綾の言動は弱々しくなってくる。
顔色は血の気が引いて急速に青白くなり、額には玉のような汗が浮かび始めた。
「そっちの奴隷どもより、裏切り者のお前の方が信用できないんだよ」
もはや血が飛び出る勢いも減じており、弧を描いていた血の筋が、今は鼓動に合わせて時折吹き出すだけになっていた。
崎代咲綾はもうすぐ死ぬ。
中水美衣奈に殺される。
「み、い……」
「私の名前を呼ぶんじゃねえよ、気持ちわりぃ」
中水美衣奈は崎代咲綾の体を、血で制服が汚れるのも構わず抱きとめる。
もちろんそれは助けるためではなく――。
「お前ら。さっき言った通り、栄治が立ち上がって殺した。私はコイツを助けようとしたけど助けられなかった、だ。分かってるな? 間違うなよ」
――証拠隠滅のためだ。
人を刺殺したら、目に見えないくらい小さな血しぶきが飛び散ってしまう。
崎代咲綾の真正面に居た中水美衣奈はそれを浴びた可能性が高い。
だから、助ける際に血がかかってしまったと言えば、服に血が付いていても言い訳がきく。
中水美衣奈はそこまで考えていないかもしれないが、殺人鬼としての本能から自ら血を浴びたのだろう。
「響、分かってんな?」
「――――え、あ、え……」
中水美衣奈はわざとらしく特大のため息をつきながら崎代咲綾の体を2、3メートルほど引きずっていく。
「いいや、よく覚えてないとかないでいいよ。その代わり――」
べしゃりと音を立てながら崎代咲綾を乱雑に床へと転がしてから、上良栄治の隣に転がっている消火器を指差した。
「ソレ使って栄治の頭を潰せ」
中水美衣奈は煩わしそうに告げた途端、私の左腕に振動が伝わって来る。
響遊が、恐怖に震えているのだ。
「な、な、え? そ、そんなことっ」
「じゃあ、お前も死ぬ?」
震えが大きくなる。
私の腕にしがみついたまま、首を左右に振っているからだ。
「なら言うこと聞けよ。でないとバラすぞ」
私の左腕が、強い力で握りしめられる。
痛みが強くなればなるほど、響遊の焦りと恐れが伝わってきた。
「で、でもそうする理由が……」
はぁっと、またもわざとらしくため息をついてから、中水美衣奈は人差し指で指し示す。
「私がコレを助けようとしたでしょ。それで――」
実際には助けたのではない。
殺したのだ。
中水美衣奈はこれから警察に証言するべき内容を、私たちに指示していた。
「アンタは上良栄治を殴り殺した。いい?」
「そ、そんなっ」
響遊は、弱みを握られ、中水美衣奈の言う事を聞かざるを得ない状況にある。
その上拒めば殺されるかもしれないとあれば……。
「私を助けたヒーローになれるのに、なんか文句でもあるわけ?」
命令に従う道しか残されていなかった。
「う……あ……そ、の……」
「夢中だったから覚えてませんでしたって言い訳もたつでしょ。勉強はできるくせに馬鹿じゃん」
「…………わ、わかり……ました」
響遊は言われるがまま、渋々消火器を拾いに行く。
その足取りは、重い。
「急げってまた言われないと分かんない? 愚図。マジ使えない」
「……はい、すみません」
悪態で背中を蹴り飛ばされた響遊は、急いで消火器を拾うと、頭上に持ち上げたまま上良栄治の体を跨ぐ。
そのまま振り下ろせば終わる。
でも……響遊はそこで止まった。
真っ青な顔をしているのは、死体とはいえ人間に対して殺害し得る行為をする事に抵抗があるからだろうか。
とにかく、上良栄治の後頭部を睨みつけ、消火器を振り上げたまま、じっと立ち尽くしていた。
「おい、早くしろっつってんだろっ!」
「…………こ、これじゃあバレますよ」
「あぁ?」
響遊はただためらっていたわけではなかった。
それ以上に、気にしていることがあったのだ。
生きている人間ならば、誰しもが考えるであろうこと。
自分を守ること、だ。
「せ、生活反応といって、生きてる時についた傷と死んでからついた傷には違いが生まれるんです。後からやったんじゃ……」
響遊は医者になりたいと言っていた。
そのため、そういった知識も多少持っているのだろう。
だからこそ、中水美衣奈の命令に従っていてはまずいと判断したのだろう。
「なら潰せよ」
「え?」
「馬鹿じゃねえの。見分けがつかなくなるまで潰せよ。死んでも殴ってましたって言えばいいだけの話だろ」
しかし、なんと言われようと中水美衣奈は己の考えを曲げるつもりなど毛頭ないようだった。
彼女にとって響遊は脅して言うことを聞かせる道具でしかなく、共犯者ではない。
所詮、奴隷ごときの進言を、まともに取り合うつもりもなかったのだ。
「で、でも……」
「いいからしろよ。時間がねえっつってんだろ」
恐らく中水美衣奈は響遊の弱みを更に握り、より強く彼の手綱を握りたいのだろう。
だから罪を犯させようとしている。
一方、響遊はこれ以上なにもしたくはない。
でも強請るネタを掴まれているから、中水美衣奈の命令を聞かざるを得ない。
「べ、別のことをしてたでいいじゃないですかっ」
「ダメに決まってるだろ。証言がズレたらまずいんだよ」
本当にそれが理由だろうか。
恐らくは、更に大きな弱みを握るため、共犯としての意識を持たせるためではないだろうか。
「し、白山さんが居るじゃないですか!」
「白山?」
ふっと鼻で嗤う音が聞こえてくる。
「この頭のネジが飛んだ状態でか? つうか、コイツは私の怖さを嫌ってほど知ってるから逆らえねぇよ。――なぁ?」
私は何も応えない。
何も反応しない。
ただ黙って正面を、上良栄治の死体を眺めているだけ。
私は私の行く末すら、どうでもよかった。
「だから、問題はお前だけなんだよ。早くしろよっ」
再三に渡る命令を受けて、響遊は――消火器を勢いよく投げつけた。
崎代咲綾の体が前に倒れ――いや、腹部を思い切り強打されたことで、自ら前のめりになっていた。
そのすぐ傍には、赤黒い殺意に染まったナイフが一本。
ああ、納得した。
彼女は許してはいなかったのだ。
私を連れて来させた目的は、私を殺すことが一番の理由じゃあなかったのだ。
復讐……は少し語弊があるだろう。
彼女がしたかったのは――処刑。
「クハッ」
中水美衣奈の口から転び出た失笑が、私の予想を肯定する。
彼女はもう殺人鬼になってしまっていた。
しかも、夜見坂くんと同じ、殺人を心から楽しむタイプの殺人鬼に。
「――っ」
崎代咲綾もそのことに気づいたのだろう。
声にならない悲鳴をあげ、必死に体をよじってナイフから遠ざかろうとする。
しかし、その行動はあまりにも遅すぎた。
中水美衣奈は崎代咲綾の頭髪を掴んで固定すると、そのまま首筋にナイフを突き立てる。
上良栄治の手を使い、間接的にナイフを持っている以上、刺突の力は弱い。
せいぜい1、2センチ程度、皮膚を抉って刃を潜り込ませるくらいのものだ。
でも、場所によっては命を奪うに事足りる。
「あ――っ。ぐ――っ」
崎代咲綾の首筋からは、あざやかな朱色の鮮血が放物線を描いて飛び出してくる。
頸動脈。
心臓と脳という、命と直結している場所に繋がっている大切な血管。
事件や事故が起きた時に、最も取り返しのつかない場所が傷つけられてしまった。
「な、ん、で……」
「あー、沙綾だいじょうぶー?」
中水美衣奈は白々しくも心配しているふうを装う。
「ほら~、しっかり止血しないとダメだよ~。してあげるから、ね」
もちろん形だけだ。
実際には、首筋を押さえて血を止めようと必死にもがいている崎代咲綾の手をそれぞれ掴み、傷口から引きはがしていた。
「やめ……て」
「やめてじゃねえよ、裏切り者。私が同じことを言った時、お前はどうしてた?」
中水美衣奈が上良栄治から暴行を受けていた時、崎代咲綾は何もしなかった。
黙ったまま、じっと自体を静観していただけ。
動いたのは、教室の鍵を開けたのは、私。
「ち、が――」
「違わねえよ。トモダチ? 見殺しにするような奴がトモダチなはずないだろ、考えろよ」
生命の源が溢れ出すにつれ、崎代咲綾の言動は弱々しくなってくる。
顔色は血の気が引いて急速に青白くなり、額には玉のような汗が浮かび始めた。
「そっちの奴隷どもより、裏切り者のお前の方が信用できないんだよ」
もはや血が飛び出る勢いも減じており、弧を描いていた血の筋が、今は鼓動に合わせて時折吹き出すだけになっていた。
崎代咲綾はもうすぐ死ぬ。
中水美衣奈に殺される。
「み、い……」
「私の名前を呼ぶんじゃねえよ、気持ちわりぃ」
中水美衣奈は崎代咲綾の体を、血で制服が汚れるのも構わず抱きとめる。
もちろんそれは助けるためではなく――。
「お前ら。さっき言った通り、栄治が立ち上がって殺した。私はコイツを助けようとしたけど助けられなかった、だ。分かってるな? 間違うなよ」
――証拠隠滅のためだ。
人を刺殺したら、目に見えないくらい小さな血しぶきが飛び散ってしまう。
崎代咲綾の真正面に居た中水美衣奈はそれを浴びた可能性が高い。
だから、助ける際に血がかかってしまったと言えば、服に血が付いていても言い訳がきく。
中水美衣奈はそこまで考えていないかもしれないが、殺人鬼としての本能から自ら血を浴びたのだろう。
「響、分かってんな?」
「――――え、あ、え……」
中水美衣奈はわざとらしく特大のため息をつきながら崎代咲綾の体を2、3メートルほど引きずっていく。
「いいや、よく覚えてないとかないでいいよ。その代わり――」
べしゃりと音を立てながら崎代咲綾を乱雑に床へと転がしてから、上良栄治の隣に転がっている消火器を指差した。
「ソレ使って栄治の頭を潰せ」
中水美衣奈は煩わしそうに告げた途端、私の左腕に振動が伝わって来る。
響遊が、恐怖に震えているのだ。
「な、な、え? そ、そんなことっ」
「じゃあ、お前も死ぬ?」
震えが大きくなる。
私の腕にしがみついたまま、首を左右に振っているからだ。
「なら言うこと聞けよ。でないとバラすぞ」
私の左腕が、強い力で握りしめられる。
痛みが強くなればなるほど、響遊の焦りと恐れが伝わってきた。
「で、でもそうする理由が……」
はぁっと、またもわざとらしくため息をついてから、中水美衣奈は人差し指で指し示す。
「私がコレを助けようとしたでしょ。それで――」
実際には助けたのではない。
殺したのだ。
中水美衣奈はこれから警察に証言するべき内容を、私たちに指示していた。
「アンタは上良栄治を殴り殺した。いい?」
「そ、そんなっ」
響遊は、弱みを握られ、中水美衣奈の言う事を聞かざるを得ない状況にある。
その上拒めば殺されるかもしれないとあれば……。
「私を助けたヒーローになれるのに、なんか文句でもあるわけ?」
命令に従う道しか残されていなかった。
「う……あ……そ、の……」
「夢中だったから覚えてませんでしたって言い訳もたつでしょ。勉強はできるくせに馬鹿じゃん」
「…………わ、わかり……ました」
響遊は言われるがまま、渋々消火器を拾いに行く。
その足取りは、重い。
「急げってまた言われないと分かんない? 愚図。マジ使えない」
「……はい、すみません」
悪態で背中を蹴り飛ばされた響遊は、急いで消火器を拾うと、頭上に持ち上げたまま上良栄治の体を跨ぐ。
そのまま振り下ろせば終わる。
でも……響遊はそこで止まった。
真っ青な顔をしているのは、死体とはいえ人間に対して殺害し得る行為をする事に抵抗があるからだろうか。
とにかく、上良栄治の後頭部を睨みつけ、消火器を振り上げたまま、じっと立ち尽くしていた。
「おい、早くしろっつってんだろっ!」
「…………こ、これじゃあバレますよ」
「あぁ?」
響遊はただためらっていたわけではなかった。
それ以上に、気にしていることがあったのだ。
生きている人間ならば、誰しもが考えるであろうこと。
自分を守ること、だ。
「せ、生活反応といって、生きてる時についた傷と死んでからついた傷には違いが生まれるんです。後からやったんじゃ……」
響遊は医者になりたいと言っていた。
そのため、そういった知識も多少持っているのだろう。
だからこそ、中水美衣奈の命令に従っていてはまずいと判断したのだろう。
「なら潰せよ」
「え?」
「馬鹿じゃねえの。見分けがつかなくなるまで潰せよ。死んでも殴ってましたって言えばいいだけの話だろ」
しかし、なんと言われようと中水美衣奈は己の考えを曲げるつもりなど毛頭ないようだった。
彼女にとって響遊は脅して言うことを聞かせる道具でしかなく、共犯者ではない。
所詮、奴隷ごときの進言を、まともに取り合うつもりもなかったのだ。
「で、でも……」
「いいからしろよ。時間がねえっつってんだろ」
恐らく中水美衣奈は響遊の弱みを更に握り、より強く彼の手綱を握りたいのだろう。
だから罪を犯させようとしている。
一方、響遊はこれ以上なにもしたくはない。
でも強請るネタを掴まれているから、中水美衣奈の命令を聞かざるを得ない。
「べ、別のことをしてたでいいじゃないですかっ」
「ダメに決まってるだろ。証言がズレたらまずいんだよ」
本当にそれが理由だろうか。
恐らくは、更に大きな弱みを握るため、共犯としての意識を持たせるためではないだろうか。
「し、白山さんが居るじゃないですか!」
「白山?」
ふっと鼻で嗤う音が聞こえてくる。
「この頭のネジが飛んだ状態でか? つうか、コイツは私の怖さを嫌ってほど知ってるから逆らえねぇよ。――なぁ?」
私は何も応えない。
何も反応しない。
ただ黙って正面を、上良栄治の死体を眺めているだけ。
私は私の行く末すら、どうでもよかった。
「だから、問題はお前だけなんだよ。早くしろよっ」
再三に渡る命令を受けて、響遊は――消火器を勢いよく投げつけた。
0
お気に入りに追加
32
あなたにおすすめの小説
The Last Night
泉 沙羅
ホラー
モントリオールの夜に生きる孤独な少女と、美しい吸血鬼の物語。
15歳の少女・サマンサは、家庭にも学校にも居場所を持てず、ただひとり孤独を抱えて生きていた。
そんな彼女が出会ったのは、金髪碧眼の美少年・ネル。
彼はどこか時代錯誤な振る舞いをしながらも、サマンサに優しく接し、二人は次第に心を通わせていく。
交換日記を交わしながら、ネルはサマンサの苦しみを知り、サマンサはネルの秘密に気づいていく。
しかし、ネルには決して覆せない宿命があった。
吸血鬼は、恋をすると、その者の血でしか生きられなくなる――。
この恋は、救いか、それとも破滅か。
美しくも切ない、吸血鬼と少女のラブストーリー。
※以前"Let Me In"として公開した作品を大幅リニューアルしたものです。
※「吸血鬼は恋をするとその者の血液でしか生きられなくなる」という設定はX(旧Twitter)アカウント、「創作のネタ提供(雑学多め)さん@sousakubott」からお借りしました。
※AI(chatgpt)アシストあり

どうしてもモテない俺に天使が降りてきた件について
塀流 通留
青春
ラブコメな青春に憧れる高校生――茂手太陽(もて たいよう)。
好きな女の子と過ごす楽しい青春を送るため、彼はひたすら努力を繰り返したのだが――モテなかった。
それはもうモテなかった。
何をどうやってもモテなかった。
呪われてるんじゃないかというくらいモテなかった。
そんな青春負け組説濃厚な彼の元に、ボクッ娘美少女天使が現れて――
モテない高校生とボクッ娘天使が送る青春ラブコメ……に見せかけた何か!?
最後の最後のどんでん返しであなたは知るだろう。
これはラブコメじゃない!――と
<追記>
本作品は私がデビュー前に書いた新人賞投稿策を改訂したものです。
[全221話完結済]彼女の怪異談は不思議な野花を咲かせる
野花マリオ
ホラー
ーー彼女が語る怪異談を聴いた者は咲かせたり聴かせる
登場する怪異談集
初ノ花怪異談
野花怪異談
野薔薇怪異談
鐘技怪異談
その他
架空上の石山県野花市に住む彼女は怪異談を語る事が趣味である。そんな彼女の語る怪異談は咲かせる。そしてもう1人の鐘技市に住む彼女の怪異談も聴かせる。
完結いたしました。
※この物語はフィクションです。実在する人物、企業、団体、名称などは一切関係ありません。
エブリスタにも公開してますがアルファポリス の方がボリュームあります。
表紙イラストは生成AI
シカガネ神社
家紋武範
ホラー
F大生の過去に起こったホラースポットでの行方不明事件。
それのたった一人の生き残りがその惨劇を百物語の百話目に語りだす。
その一夜の出来事。
恐怖の一夜の話を……。
※表紙の画像は 菁 犬兎さまに頂戴しました!
【完結】人の目嫌い/人嫌い
木月 くろい
ホラー
ひと気の無くなった放課後の学校で、三谷藤若菜(みやふじわかな)は声を掛けられる。若菜は驚いた。自分の名を呼ばれるなど、有り得ないことだったからだ。
◆2020年4月に小説家になろう様にて玄乃光名義で掲載したホラー短編『Scopophobia』を修正し、続きを書いたものになります。
◆やや残酷描写があります。
◆小説家になろう様に同名の作品を同時掲載しています。
不労の家
千年砂漠
ホラー
高校を卒業したばかりの隆志は母を急な病で亡くした数日後、訳も分からず母に連れられて夜逃げして以来八年間全く会わなかった父も亡くし、父の実家の世久家を継ぐことになった。
世久家はかなりの資産家で、古くから続く名家だったが、当主には絶対守らなければならない奇妙なしきたりがあった。
それは「一生働かないこと」。
世久の家には富をもたらす神が住んでおり、その神との約束で代々の世久家の当主は働かずに暮らしていた。
初めは戸惑っていた隆志も裕福に暮らせる楽しさを覚え、昔一年だけこの土地に住んでいたときの同級生と遊び回っていたが、やがて恐ろしい出来事が隆志の周りで起こり始める。
経済的に豊かであっても、心まで満たされるとは限らない。
望んでもいないのに生まれたときから背負わされた宿命に、流されるか。抗うか。
彼の最後の選択を見て欲しい。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる