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第10話 白山菊理は揺り篭を出る
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「それで……どんどん、エスカレートしてきて……」
私は借りたばかりなのにもう涙でぐちゃぐちゃになってしまったハンカチを口元にあてる。
それでもこみあげてくる嗚咽は抑えきれず、まともに聞き取ることも出来ないであろう言葉を、必死に紡ぎ続けた。
「辛かったんだね、白山さん」
刑事さん――暮井伊佐緒は、どんな表情を作っても相手を威圧させてしまうほど厳めしい顔を、極力和らげるように努めながら私の肩に手を置いた。
「は――んんっ」
はい、と言いたかったのにそれも出来ず、私は申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
なにせ、暮井刑事は、本当にわたしがうけたいじめについてだけしか聞かなかったのだ。
「無理しなくていいよ」
最初の戯れ程度のいじりから、無視や陰口に強めの接触といった、次第に酷くなっていく過程。
それから死にたくなるほど辛い、罵倒、人格否定、恐喝、暴行の数々を、じっと、ただじっと、真剣に聞いてくれた。
たったそれだけのことが私には嬉しくて嬉しくて、どうしようもなかった。
「あの、係長。軽率に女の子に触れるのは問題がありますから」
「え、ああ、すまない」
肩の上に置かれていた、大きくて少しごつごつしているけど温かい手が遠のいていく。
別にいいのに。
私は問題だなんて思わないから。
でも、私はそんなこと言う勇気も無くて、流されるままだった。
「って、海星君がいち個人に入れ込むなって言ってなかったっけ?」
パソコンを使って陳述調書を取っていた女性警察官は「みほしですっ」と言い返してから私にティッシュペーパーを箱ごと手渡してくれる。
彼女の手つきは暮井刑事が突っ込んだ通り、他人として扱っているとは思えないくらいに優しかった。
「今の話を聞いて何も思わないのなら、警官やっていませんよ……」
「正義感が強いと殉職率も高いらしいから気を付けなよ」
「交通部じゃないので」
「ほら、主人公やヒロインを守って殉職とかドラマでよくあるじゃない」
「フィクションと現実の区別はつけてください」
警察官のふたりは私の前だというのにずいぶんと軽いやり取りを交わす。
仲が良くとも公私のメリハリをきちんとつけることが出来ているのだろう。
今は少しそれが崩れているようだが。
「白山菊理さん。今のは恐喝、暴行、傷害と、警察が動くのに十分な案件ですから安心してください」
こくりと私がうなずくと、海星さん――たぶん苗字なのだろう――は返事の代わりとばかりにうんうんとうなずき返してくれた。
「確か、宮苗瑠璃の所持していた財布に何枚か紙幣が入っていたな」
「ええ、それがなにか?」
ふと思い出したように暮井刑事がぽつりとつぶやく。
今なぜそんなことを、という疑問は海星さんも抱いたようで、眉をひそめていた。
「白山さんの指紋が出たら恐喝の証拠になる。あとで鑑識に回しといてくれ」
「あっ、そうですね。分かりました」
私が宮苗瑠璃の財布を触れるタイミングはほぼ無いと言っていい。
一応、私が死体を見つけてから警察に通報するまでの時間で指紋を付けられる可能性はあるが、宮苗瑠璃の財布に私の指紋が付いていないだとか、紙幣から私のお母さんの指紋が出てくる可能性だとか、私の財布から宮苗瑠璃の指紋が出てくる可能性を考えたらもはや決定打と言ってもいい物証になるだろう。
ただ――。
「そういうわけで、君の指紋を貰ってもいいかな?」
急速に私の意識が氷点下まで下がる。
まさかこのために同情するふりをしていたのだろうか。
そうではないと信じたい。
でも、表情だけでは判別できなかった。
「…………」
私の情報を渡すことにためらいが生まれなかったわけではない。
だが、ここで断って殺害に関与したことの疑惑を持たれてしまっては最悪だ。
私は不自然ではない程度の間の後に、暮井刑事の提案を受け入れた。
「はい」
私の呼吸が緩やかなものになったのは、時間だけが理由ではない。
緊張したことで、気持ちが引き締まったこともあった。
「本当は専用のキットを使うんですけど、今は持ってきていないので手間を取らせちゃってごめんなさいね」
「……いえ」
渡されたセロハンテープに一本ずつ指を押し付け、すべての指紋を写し取っていく。
指紋採取は暮井刑事たちにとっても偶発的なことだったのだろうか。
私には、分からない。
でも、悪い方には考えたくなかった。
「よし……」
暮井刑事は、二つ折りにしたセロハンテープに指紋が写っているか確認した後、満足そうに頷く。
そして私の指紋を音楽室にあった適当なプリントの上に集めると、包みながら何気ない世間話をするような口調で私に提案してくる。
「君がされたことについては変な勘繰りをされても嫌だから、基本的に公表はしないつもりだけど……公表した方がいいかな?」
なるほど、確かに誰かをいじめていたグループの中心人物が殺された、ということと同時にいじめがあったことを公表すれば、口さがない人は私が犯人だと噂するだろう。
私を傷つけることは本意ではない、ということなのかもしれなかった。
でも私は思う。
なんで私は我慢してこなければいけなかったのか。
私だって怒ったり恨みを持ったりする。
夜見坂くんの行動を止めないのだって、私が倫理的に正しいことを求めているわけじゃないからだ。
「……いつかは、公表して欲しいです」
私を傷つけた人たちがひどい目にあえばいい。
私を見捨てた人たちが傷つけばいい。
私を拒絶した学校という世界が壊れてしまえばいい。
そんなことをまったく思わなかった、これっぽっちも考えたことがなかったなんていうのは嘘になる。
本当のところ、私は復讐したかったんだ。
力がなかったから、今までできなかっただけで。
「そうか。君が望むならそうしよう」
「犯人が確定した後なら問題はないかと」
「ああ、それも考慮に入れようか」
海星さんの提案に、暮井刑事は同意の首肯を返してからまた私に視線を戻す。
彼の顔は今までの優しそうなオジサンのものとは違って、
「さて、それじゃあ事件があった時のアリバイを……話せるかな?」
刑事の顔に戻っていた。
私に事件が起こった時間帯のアリバイはない。
放課後、宮苗瑠璃たちを避けるために隠れていたから、私のことを見ていた人も、私の姿を映した監視カメラも存在しなかった。
そのことを告白し終わった私は、腫れぼったくなった目元を人差し指でこすり、鼻をすすってから立ち上がる。
ちらりと暮井刑事の事を一瞥すると、にこりと笑顔を作ってくれたのだが……。
私は最後までこの人の目をまっすぐ見ることは出来なかった。
「それでは、失礼します」
「ああ、待って待って」
海星さんはそう言うと、腰を宙に浮かせてガチャガチャと忙しくキーボードを叩く。
「トラブルが起きないように、念のため私が教室まで送ります」
「っとそうだそうだ、海星君」
「みほしですっ」
暮井刑事はひらひらと手を振って海星さんの抗議を軽くいなしてから話を続ける。
「中水美衣奈さんを連れてきてくれるかな」
「はい?」
「彼女が一番白山さんに突っかかっていてね。とりあえず頭が冷えるまでふたりを離しておいた方がいいだろう」
「なるほど」
そういえば私を教室から連れ出す時に暮井刑事がそんなことを言っていた覚えがある。
少しは安全な時間があるのかもしれなかった。
「あの、もしかして……い……」
いじめ。
私がされていたことだったが、それを口にしてしまうのが、何か悪いことをしているようでためらわれた。
「ああ」
口ごもっている私を見て察してくれたのだろう。
暮井刑事は確認の質問をしてくれる
「事件以外のことについて事情聴取をするかどうかを聞きたいのかな?」
「……」
わたしは黙って首肯した。
「まだしないよ。本陣に切り込むのはある程度証拠がそろってからになるね」
「そう……ですか」
正直、ホッとしている私が居た。
また叩かれるのは嫌だ。
「悪い様にはしないから、安心して」
すべての作業を終えたのか、海星さんが私の隣にやってきて凛々しい顔でそう言ってくれる。
「それじゃあ行きましょうか」
「はい……ありがとうございました」
私は暮井刑事に一礼し、向きを変えて海星さんへも頭を下げる。
なにかと情報を引き出されてしまったものの、私を助けようとしてくれることも事実だ。
このふたりには感謝しかない。
そのまま海星さんに促されるままに、音楽室を出て――。
「危ないっ」
私の脳天へ向かって、なにかが振り下ろされた。
私は借りたばかりなのにもう涙でぐちゃぐちゃになってしまったハンカチを口元にあてる。
それでもこみあげてくる嗚咽は抑えきれず、まともに聞き取ることも出来ないであろう言葉を、必死に紡ぎ続けた。
「辛かったんだね、白山さん」
刑事さん――暮井伊佐緒は、どんな表情を作っても相手を威圧させてしまうほど厳めしい顔を、極力和らげるように努めながら私の肩に手を置いた。
「は――んんっ」
はい、と言いたかったのにそれも出来ず、私は申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
なにせ、暮井刑事は、本当にわたしがうけたいじめについてだけしか聞かなかったのだ。
「無理しなくていいよ」
最初の戯れ程度のいじりから、無視や陰口に強めの接触といった、次第に酷くなっていく過程。
それから死にたくなるほど辛い、罵倒、人格否定、恐喝、暴行の数々を、じっと、ただじっと、真剣に聞いてくれた。
たったそれだけのことが私には嬉しくて嬉しくて、どうしようもなかった。
「あの、係長。軽率に女の子に触れるのは問題がありますから」
「え、ああ、すまない」
肩の上に置かれていた、大きくて少しごつごつしているけど温かい手が遠のいていく。
別にいいのに。
私は問題だなんて思わないから。
でも、私はそんなこと言う勇気も無くて、流されるままだった。
「って、海星君がいち個人に入れ込むなって言ってなかったっけ?」
パソコンを使って陳述調書を取っていた女性警察官は「みほしですっ」と言い返してから私にティッシュペーパーを箱ごと手渡してくれる。
彼女の手つきは暮井刑事が突っ込んだ通り、他人として扱っているとは思えないくらいに優しかった。
「今の話を聞いて何も思わないのなら、警官やっていませんよ……」
「正義感が強いと殉職率も高いらしいから気を付けなよ」
「交通部じゃないので」
「ほら、主人公やヒロインを守って殉職とかドラマでよくあるじゃない」
「フィクションと現実の区別はつけてください」
警察官のふたりは私の前だというのにずいぶんと軽いやり取りを交わす。
仲が良くとも公私のメリハリをきちんとつけることが出来ているのだろう。
今は少しそれが崩れているようだが。
「白山菊理さん。今のは恐喝、暴行、傷害と、警察が動くのに十分な案件ですから安心してください」
こくりと私がうなずくと、海星さん――たぶん苗字なのだろう――は返事の代わりとばかりにうんうんとうなずき返してくれた。
「確か、宮苗瑠璃の所持していた財布に何枚か紙幣が入っていたな」
「ええ、それがなにか?」
ふと思い出したように暮井刑事がぽつりとつぶやく。
今なぜそんなことを、という疑問は海星さんも抱いたようで、眉をひそめていた。
「白山さんの指紋が出たら恐喝の証拠になる。あとで鑑識に回しといてくれ」
「あっ、そうですね。分かりました」
私が宮苗瑠璃の財布を触れるタイミングはほぼ無いと言っていい。
一応、私が死体を見つけてから警察に通報するまでの時間で指紋を付けられる可能性はあるが、宮苗瑠璃の財布に私の指紋が付いていないだとか、紙幣から私のお母さんの指紋が出てくる可能性だとか、私の財布から宮苗瑠璃の指紋が出てくる可能性を考えたらもはや決定打と言ってもいい物証になるだろう。
ただ――。
「そういうわけで、君の指紋を貰ってもいいかな?」
急速に私の意識が氷点下まで下がる。
まさかこのために同情するふりをしていたのだろうか。
そうではないと信じたい。
でも、表情だけでは判別できなかった。
「…………」
私の情報を渡すことにためらいが生まれなかったわけではない。
だが、ここで断って殺害に関与したことの疑惑を持たれてしまっては最悪だ。
私は不自然ではない程度の間の後に、暮井刑事の提案を受け入れた。
「はい」
私の呼吸が緩やかなものになったのは、時間だけが理由ではない。
緊張したことで、気持ちが引き締まったこともあった。
「本当は専用のキットを使うんですけど、今は持ってきていないので手間を取らせちゃってごめんなさいね」
「……いえ」
渡されたセロハンテープに一本ずつ指を押し付け、すべての指紋を写し取っていく。
指紋採取は暮井刑事たちにとっても偶発的なことだったのだろうか。
私には、分からない。
でも、悪い方には考えたくなかった。
「よし……」
暮井刑事は、二つ折りにしたセロハンテープに指紋が写っているか確認した後、満足そうに頷く。
そして私の指紋を音楽室にあった適当なプリントの上に集めると、包みながら何気ない世間話をするような口調で私に提案してくる。
「君がされたことについては変な勘繰りをされても嫌だから、基本的に公表はしないつもりだけど……公表した方がいいかな?」
なるほど、確かに誰かをいじめていたグループの中心人物が殺された、ということと同時にいじめがあったことを公表すれば、口さがない人は私が犯人だと噂するだろう。
私を傷つけることは本意ではない、ということなのかもしれなかった。
でも私は思う。
なんで私は我慢してこなければいけなかったのか。
私だって怒ったり恨みを持ったりする。
夜見坂くんの行動を止めないのだって、私が倫理的に正しいことを求めているわけじゃないからだ。
「……いつかは、公表して欲しいです」
私を傷つけた人たちがひどい目にあえばいい。
私を見捨てた人たちが傷つけばいい。
私を拒絶した学校という世界が壊れてしまえばいい。
そんなことをまったく思わなかった、これっぽっちも考えたことがなかったなんていうのは嘘になる。
本当のところ、私は復讐したかったんだ。
力がなかったから、今までできなかっただけで。
「そうか。君が望むならそうしよう」
「犯人が確定した後なら問題はないかと」
「ああ、それも考慮に入れようか」
海星さんの提案に、暮井刑事は同意の首肯を返してからまた私に視線を戻す。
彼の顔は今までの優しそうなオジサンのものとは違って、
「さて、それじゃあ事件があった時のアリバイを……話せるかな?」
刑事の顔に戻っていた。
私に事件が起こった時間帯のアリバイはない。
放課後、宮苗瑠璃たちを避けるために隠れていたから、私のことを見ていた人も、私の姿を映した監視カメラも存在しなかった。
そのことを告白し終わった私は、腫れぼったくなった目元を人差し指でこすり、鼻をすすってから立ち上がる。
ちらりと暮井刑事の事を一瞥すると、にこりと笑顔を作ってくれたのだが……。
私は最後までこの人の目をまっすぐ見ることは出来なかった。
「それでは、失礼します」
「ああ、待って待って」
海星さんはそう言うと、腰を宙に浮かせてガチャガチャと忙しくキーボードを叩く。
「トラブルが起きないように、念のため私が教室まで送ります」
「っとそうだそうだ、海星君」
「みほしですっ」
暮井刑事はひらひらと手を振って海星さんの抗議を軽くいなしてから話を続ける。
「中水美衣奈さんを連れてきてくれるかな」
「はい?」
「彼女が一番白山さんに突っかかっていてね。とりあえず頭が冷えるまでふたりを離しておいた方がいいだろう」
「なるほど」
そういえば私を教室から連れ出す時に暮井刑事がそんなことを言っていた覚えがある。
少しは安全な時間があるのかもしれなかった。
「あの、もしかして……い……」
いじめ。
私がされていたことだったが、それを口にしてしまうのが、何か悪いことをしているようでためらわれた。
「ああ」
口ごもっている私を見て察してくれたのだろう。
暮井刑事は確認の質問をしてくれる
「事件以外のことについて事情聴取をするかどうかを聞きたいのかな?」
「……」
わたしは黙って首肯した。
「まだしないよ。本陣に切り込むのはある程度証拠がそろってからになるね」
「そう……ですか」
正直、ホッとしている私が居た。
また叩かれるのは嫌だ。
「悪い様にはしないから、安心して」
すべての作業を終えたのか、海星さんが私の隣にやってきて凛々しい顔でそう言ってくれる。
「それじゃあ行きましょうか」
「はい……ありがとうございました」
私は暮井刑事に一礼し、向きを変えて海星さんへも頭を下げる。
なにかと情報を引き出されてしまったものの、私を助けようとしてくれることも事実だ。
このふたりには感謝しかない。
そのまま海星さんに促されるままに、音楽室を出て――。
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