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第21話 羽は連なり空を飛ぶ翼となる
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「操縦桿はもっと繊細に。なるべく大回りで避けろ! 直進が多ければ多いほど速度は落ちないから結果的に速くたどり着ける!」
「はいっ!!」
私の見ている前で、最近よく顔を出すようになった水原さんがパソコンに向かって大声を出す。
最初はびっくりしたけれど、美弥さんや由仁さんが真剣な顔でそれに従っているから、それは必要な事なんだって思ったら、だんだん怖くなくなってきていた。
……まだちょっとだけ苦手だけど。
「由仁は判断が遅いっ。考え過ぎだっ」
「はいっ!!」
長細いカプセルに鉄骨が付いたシミュレーターの中に居る由仁さんが返事をする。
あの中で何度も何度も訓練を続けているのだ。
……私は始めの頃の様に、パニックを起こすような事は無くなったけれど、怖くて怖くて乗るどころか近づくことも出来ない。
こうして傍でじっと座ったまま、美弥さんと由仁さんが訓練する姿を見ているだけだ。
まだあの装置、桜花が怖かった。
……死ぬのが怖かった。
理由は分からないけど、死ぬのは嫌だ。
なんで二人はああして訓練できるんだろう。
怖くないのだろうか。
いやじゃないのだろうか。
分からない……分からない……。
「恋、どうかしたかな?」
「……先生」
先生は私の傍に居てくれる人。
怖い時もずっとずっと一緒に居て抱きしめてくれた人。
味方だって言ってくれた人。
でも、こうして私をまた桜花に乗せようとしている人。
優しい人なのか、怖い人なのかよく分からない。
「なんで、私がアレに乗らないといけないの?」
そう私が聞いた途端、先生はくしゃっと泣きそうな顔をする。
そして私の前でしゃがみ込むと、頭と頬に手を添えて、まっすぐと目を合わせて、
「乗りたくないなら、乗らなくていいよ」
そう言ってくれた。
「でも、先生は私達をアレに乗せるのがお仕事なんだよね?」
「……そうだね。そうなんだよね」
私が聞くたびに先生はもっともっと顔を歪めて辛そうな顔をする。
「本当はアレには僕が乗りたいんだけどね……」
先生の手は、氷の様に冷たくて、ぶるぶると震えていて、なんでそんなに辛そうな事をしなくちゃいけないんだろうって……そう思った。
でもそれを聞いてしまったら、先生は泣いてしまいそうだったから、私はただ黙るしかなかった。
「……僕の左目、見える?」
「見える」
右も左も黒い色をした瞳だ。変な所はどこにもない。
「手術でだいぶ治ったんだけどね。僕の左目は、ほとんど見えないんだ」
見えないから、戦えない。
戦えないから、他人を戦わせる?
「だから君たちに戦ってもらっているんだ。……本当に、汚いよね。ごめんね」
確かにそれは汚い行為かもしれない。
でも……でも先生は……、
「……ごめんね」
とっても辛そうで、泣きそうで……本当は自分が真っ先に戦いに行きたいんだって事が、痛いほど分かったから。
「先生……」
だから私はそれ以上何も言えなかった。
声を押し殺して、涙を必死にこらえながら、それでも目を逸らさずに謝り続ける先生を、ただ見つめ返すことしかできなかった。
訓練が終わり、私は先に行く二人の先輩の背中を見つめながら部屋までの道のりを歩いていた。
由仁さんも美弥さんも心底疲れ切っており、なんとかギリギリ歩けているだけという感じだ。
「美弥……あなたあと何秒まで行ったの?」
「私はあと1.12秒……」
「0.86秒よ……勝ったわ」
「どっちもクリア出来てないんだから意味ないと思う……」
「そうね……」
ぼそぼそと覇気のない会話を打ち切って、二人は「はぁ……」とため息をつきながら肩を落とす。
「このままじゃ作戦に参加できないかもしれないわね……」
由仁さんは特に出撃に対して積極的だから、シミュレーションで一度も成功しない事がかなり堪えているのだろう。
ただ、私はそれが正しいとは思えなくて……。
「それって、ダメなの……?」
つい、そう漏らしてしまった。
ピタリと由仁さんの足が止まる。
ああ、怒ってるんだって事が、顔を見なくても分かった。
「駄目に決まっているでしょう!」
「ひぅっ」
由仁さんが怖い顔で迫って来て、私は言わなきゃよかったって後悔する。でも、もう遅かった。
私は由仁さんの地雷を踏みぬいてしまったのだ。
「私達は生体誘導機よ。敵を倒すために作られたの。それが出来ないのなら、存在している価値なんてないのっ」
私の肩を掴んで無理やり引き寄せられる。
痛いと言っても聞いてくれない。
「私達の後ろには何億っていう人たちが居るの! だから戦える私達がやらなきゃいけないの! 私達がオームを倒すために、何千何万の人たちが既に死んでいるの!」
「や、やめて……」
「由仁ちゃんっ」
「会った事もないパイロットの人たちが死んだの! 顔も見たこともない生体誘導機たちも死んだの! 先生や博士のご家族だって亡くなったの!」
美弥さんが由仁さんの手を掴み、引きはがそうとする。それでも由仁さんは止まらない。
私の肩が潰れてしまうんじゃないかと思ってしまうほど激しい痛みが私を襲う。
「陽菜だって死んだの! 結だって! 湖々乃だって! いっぱいいっぱい死んだの!」
知らない名前が沢山出て来る。
それは多分、私の前に居た生体誘導機たちだろう。
感情を持ったのは、私の前にも沢山居たはずだから。
「みんな飛んでいったの……! みんなみんな……」
――また、あの顔だ。
先生と同じ、泣きそうで、痛そうで、辛そうな顔。
そんな由仁さんを見ていたら、私もたまらなく胸が痛くなって……でもどうしようもなかった。
どうにもできなかった。
よく分からない感情が私の中で渦を巻き、ただただ苦しかった。
「だから今私はまだこうして居られるの……。私がやめたら……みんなが死んだ意味がなくなっちゃうじゃない……」
「由仁ちゃん……」
美弥さんは多分私と同じ様にあまり桜花に乗る事に対して積極的じゃあない。でも、それでも今の由仁さんには何も言えずに居た。
「だから私も飛ぶの。飛んで敵を倒すのそうしたら……」
肩にかかっていた圧力がふっと消える。
そして、何かとても熱いものが、私の体を包み込んだ。
「あなたに、少しだけ時間が出来るから」
それが由仁さん自身だという事に、遅れて気付く。
「先生にも、安寿博士にも。顔の知らない誰かにも。……少しだけ、少しだけ時間が出来るの」
「え……?」
「だから私は飛ぶの。きっと私の命よりも価値があると思うから」
わた……し……?
私の為でもあるの? なんで?
「私はそんな事頼んでないよ。それよりも私は、由仁さんとお別れになってしまう方がいや」
「頼んでなくても、そうなっちゃうの」
「なんで? なんで?」
「オームには、ごめんなさいってしても……意味ないから……」
美弥さんがそう言いながら私達に抱き着いてくる。
美弥さんの顔も、由仁さんと同じ――ううん。もう、泣いていた。
そんな濡れた瞳の奥にある感情は、諦めという昏い色を宿していた。
「いやだって、来ないでって。仲よくしようって言っても聞いてくれないの。私達を、殺しに来るの……」
「なんで? なんでそんなことするの?」
死ぬのは嫌。
殺されるのは怖い。
まだ私はみんなと居たいのに。
オームだってそうじゃないの?
「分かんないんだって」
「安寿博士も、色んな人達も、必死に研究しているけど分からないそうよ。そもそも言葉が通じないからごめんなさいも出来ないの。だから……」
だから。
その先の言葉が、聞かなくても私にはわかった。
自分の意思ではどうしようもなくて、でも嫌で。やりたくなくて。
でもやらなくちゃいけなくて。
なら、ならせめて――。
「私は戦うの。他の人が少しでも生きていける様に。私もそうしてもらったから」
由仁さんは私に怒っていた。でも同時に、自分にも怒っていたのだ。
現実を変えられない自分を。
せっかくもらった命なのに、死ぬことしかできない自分を。
死にたい人なんていない。でもそれしか出来ないからそうするんだ。
そうすることで、繋がっていくって信じているから。
今初めて、私は由仁さんの心に触れた気がして……。
「だからお願い。あなたも――」
「はいっ!!」
私の見ている前で、最近よく顔を出すようになった水原さんがパソコンに向かって大声を出す。
最初はびっくりしたけれど、美弥さんや由仁さんが真剣な顔でそれに従っているから、それは必要な事なんだって思ったら、だんだん怖くなくなってきていた。
……まだちょっとだけ苦手だけど。
「由仁は判断が遅いっ。考え過ぎだっ」
「はいっ!!」
長細いカプセルに鉄骨が付いたシミュレーターの中に居る由仁さんが返事をする。
あの中で何度も何度も訓練を続けているのだ。
……私は始めの頃の様に、パニックを起こすような事は無くなったけれど、怖くて怖くて乗るどころか近づくことも出来ない。
こうして傍でじっと座ったまま、美弥さんと由仁さんが訓練する姿を見ているだけだ。
まだあの装置、桜花が怖かった。
……死ぬのが怖かった。
理由は分からないけど、死ぬのは嫌だ。
なんで二人はああして訓練できるんだろう。
怖くないのだろうか。
いやじゃないのだろうか。
分からない……分からない……。
「恋、どうかしたかな?」
「……先生」
先生は私の傍に居てくれる人。
怖い時もずっとずっと一緒に居て抱きしめてくれた人。
味方だって言ってくれた人。
でも、こうして私をまた桜花に乗せようとしている人。
優しい人なのか、怖い人なのかよく分からない。
「なんで、私がアレに乗らないといけないの?」
そう私が聞いた途端、先生はくしゃっと泣きそうな顔をする。
そして私の前でしゃがみ込むと、頭と頬に手を添えて、まっすぐと目を合わせて、
「乗りたくないなら、乗らなくていいよ」
そう言ってくれた。
「でも、先生は私達をアレに乗せるのがお仕事なんだよね?」
「……そうだね。そうなんだよね」
私が聞くたびに先生はもっともっと顔を歪めて辛そうな顔をする。
「本当はアレには僕が乗りたいんだけどね……」
先生の手は、氷の様に冷たくて、ぶるぶると震えていて、なんでそんなに辛そうな事をしなくちゃいけないんだろうって……そう思った。
でもそれを聞いてしまったら、先生は泣いてしまいそうだったから、私はただ黙るしかなかった。
「……僕の左目、見える?」
「見える」
右も左も黒い色をした瞳だ。変な所はどこにもない。
「手術でだいぶ治ったんだけどね。僕の左目は、ほとんど見えないんだ」
見えないから、戦えない。
戦えないから、他人を戦わせる?
「だから君たちに戦ってもらっているんだ。……本当に、汚いよね。ごめんね」
確かにそれは汚い行為かもしれない。
でも……でも先生は……、
「……ごめんね」
とっても辛そうで、泣きそうで……本当は自分が真っ先に戦いに行きたいんだって事が、痛いほど分かったから。
「先生……」
だから私はそれ以上何も言えなかった。
声を押し殺して、涙を必死にこらえながら、それでも目を逸らさずに謝り続ける先生を、ただ見つめ返すことしかできなかった。
訓練が終わり、私は先に行く二人の先輩の背中を見つめながら部屋までの道のりを歩いていた。
由仁さんも美弥さんも心底疲れ切っており、なんとかギリギリ歩けているだけという感じだ。
「美弥……あなたあと何秒まで行ったの?」
「私はあと1.12秒……」
「0.86秒よ……勝ったわ」
「どっちもクリア出来てないんだから意味ないと思う……」
「そうね……」
ぼそぼそと覇気のない会話を打ち切って、二人は「はぁ……」とため息をつきながら肩を落とす。
「このままじゃ作戦に参加できないかもしれないわね……」
由仁さんは特に出撃に対して積極的だから、シミュレーションで一度も成功しない事がかなり堪えているのだろう。
ただ、私はそれが正しいとは思えなくて……。
「それって、ダメなの……?」
つい、そう漏らしてしまった。
ピタリと由仁さんの足が止まる。
ああ、怒ってるんだって事が、顔を見なくても分かった。
「駄目に決まっているでしょう!」
「ひぅっ」
由仁さんが怖い顔で迫って来て、私は言わなきゃよかったって後悔する。でも、もう遅かった。
私は由仁さんの地雷を踏みぬいてしまったのだ。
「私達は生体誘導機よ。敵を倒すために作られたの。それが出来ないのなら、存在している価値なんてないのっ」
私の肩を掴んで無理やり引き寄せられる。
痛いと言っても聞いてくれない。
「私達の後ろには何億っていう人たちが居るの! だから戦える私達がやらなきゃいけないの! 私達がオームを倒すために、何千何万の人たちが既に死んでいるの!」
「や、やめて……」
「由仁ちゃんっ」
「会った事もないパイロットの人たちが死んだの! 顔も見たこともない生体誘導機たちも死んだの! 先生や博士のご家族だって亡くなったの!」
美弥さんが由仁さんの手を掴み、引きはがそうとする。それでも由仁さんは止まらない。
私の肩が潰れてしまうんじゃないかと思ってしまうほど激しい痛みが私を襲う。
「陽菜だって死んだの! 結だって! 湖々乃だって! いっぱいいっぱい死んだの!」
知らない名前が沢山出て来る。
それは多分、私の前に居た生体誘導機たちだろう。
感情を持ったのは、私の前にも沢山居たはずだから。
「みんな飛んでいったの……! みんなみんな……」
――また、あの顔だ。
先生と同じ、泣きそうで、痛そうで、辛そうな顔。
そんな由仁さんを見ていたら、私もたまらなく胸が痛くなって……でもどうしようもなかった。
どうにもできなかった。
よく分からない感情が私の中で渦を巻き、ただただ苦しかった。
「だから今私はまだこうして居られるの……。私がやめたら……みんなが死んだ意味がなくなっちゃうじゃない……」
「由仁ちゃん……」
美弥さんは多分私と同じ様にあまり桜花に乗る事に対して積極的じゃあない。でも、それでも今の由仁さんには何も言えずに居た。
「だから私も飛ぶの。飛んで敵を倒すのそうしたら……」
肩にかかっていた圧力がふっと消える。
そして、何かとても熱いものが、私の体を包み込んだ。
「あなたに、少しだけ時間が出来るから」
それが由仁さん自身だという事に、遅れて気付く。
「先生にも、安寿博士にも。顔の知らない誰かにも。……少しだけ、少しだけ時間が出来るの」
「え……?」
「だから私は飛ぶの。きっと私の命よりも価値があると思うから」
わた……し……?
私の為でもあるの? なんで?
「私はそんな事頼んでないよ。それよりも私は、由仁さんとお別れになってしまう方がいや」
「頼んでなくても、そうなっちゃうの」
「なんで? なんで?」
「オームには、ごめんなさいってしても……意味ないから……」
美弥さんがそう言いながら私達に抱き着いてくる。
美弥さんの顔も、由仁さんと同じ――ううん。もう、泣いていた。
そんな濡れた瞳の奥にある感情は、諦めという昏い色を宿していた。
「いやだって、来ないでって。仲よくしようって言っても聞いてくれないの。私達を、殺しに来るの……」
「なんで? なんでそんなことするの?」
死ぬのは嫌。
殺されるのは怖い。
まだ私はみんなと居たいのに。
オームだってそうじゃないの?
「分かんないんだって」
「安寿博士も、色んな人達も、必死に研究しているけど分からないそうよ。そもそも言葉が通じないからごめんなさいも出来ないの。だから……」
だから。
その先の言葉が、聞かなくても私にはわかった。
自分の意思ではどうしようもなくて、でも嫌で。やりたくなくて。
でもやらなくちゃいけなくて。
なら、ならせめて――。
「私は戦うの。他の人が少しでも生きていける様に。私もそうしてもらったから」
由仁さんは私に怒っていた。でも同時に、自分にも怒っていたのだ。
現実を変えられない自分を。
せっかくもらった命なのに、死ぬことしかできない自分を。
死にたい人なんていない。でもそれしか出来ないからそうするんだ。
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