99 / 140
第98話 復活のK
しおりを挟む
各地への伝達から始まり、帝国への外交的アプローチ、戦争が始まった場合に備えての徴税、募兵、矢の調達から補給路の確保等々やれることは何か議題に上がっていく。
懸命に、真剣に。命を懸けて。
相手はカシミールである。
もし負けた場合、裁判の時にカシミールを支持しなかった貴族たちに対して何をするのか分からない。
少なくとも、命と領地の没収ですめば御の字といったレベルだろう。
最後のキレっぷりを考えれば、その手は国民にも及ぶかもしれなかった。
「以上でいいな。それでは全員急いで取り掛かってくれ」
白熱した会議の末、とりあえず今出来る事は全て決まり、各々自分の役目をこなすために散っていく。
今、謁見の間に残っている人は、グラジオスの認《したた》める帝国への親書を待つ文官たちを除けば、私とグラジオスとエマの三人だった。
「雲母、この後俺は執務室に籠ることになる。すまないがさっそく傍に居るという約束を守れそうにないが……」
申し訳なさそうなグラジオスに対して私は頭を振って応える。
そんな事無いよ、と。
だってグラジオスは私のために動いてくれるのだから、私が不満に思うはずなんか……。
ううん、ちょっとだけ嘘ついた。
寂しいよ。せっかく好きだって素直に言えるようになれたのに……。
でも……我慢しなきゃ。
「夕食は一緒に食べよう」
私は頷くと、グラジオスの首筋に抱き着く。
そのまま見も元に唇を寄せ、
「だい……好き」
振り絞ってなんとかその言葉を伝えた。
硬直しているグラジオスから体を放すと、私は一歩後ろに退く。
今更ながらにその告白が私の人生でも初めてのものだと思い至り、顔から火が出そうなくらいに恥ずかしくなってしまった。
「雲母……お前……」
グラジオスは突然の告白に顔を押さえ、指と指の隙間から私を覗いている。
その顔……というより首筋も手も真っ赤になってしまっており、それだけでグラジオスが今の私の告白を喜んでいるのか分かろうものであった。
「ああ、くそっ」
グラジオスが毒づくと、思いきり頭を振る。
「雲母。今度から不意打ちはやめてくれ……。離れられなくなるじゃないか」
グラジオスの方こそそういう不意打ちは卑怯だ。
せっかく……せっかく頑張って我慢しようって思ってたのに……。
「別に執務室で静かにしているのなら雲母さんが居ても問題ないのでは?」
あはは。エマ、それは今までの話でね。こんな関係になった私達が密室で顔を向かい合わせてたら色々とヤバいんだってば。
「いや、だが……」
それはグラジオスも同じなのか、私の方をチラチラ見ながらエマに何と言い訳したものかと困り果てている様だった。
「まさか王になろうというお方が、我慢できなくて襲ってしまうとかそんな事あり得ませんよね?」
「いや、それは……だな」
たじたじになっているグラジオスを攻めるエマ。
普段とは明らかに逆転した関係に違和感を覚えて……理解した。
これは私がしてたことと一緒なんだって。
私は、早くエマがグラジオスとくっ付いてしまえば諦められると思って二人を応援していた。
今度はエマがそうしている番なのだ。
じゃあきっと今のエマは辛い想いを抱えているはずで……。なんて思ったところで私は自分の思考を止める。
これじゃあ堂々巡りになってしまうだけだから。
今の私に出来る事は多分、受け入れる事。
そしてエマが次の恋に心を切り替えられる様に応援する事だ。
私はそう考えなおすと、一歩前に踏み出した。
「き、雲母?」
――行こ。
私はグラジオスの袖を掴むと執務室へ向かって歩き出す。
「お、おい雲母? ちょっ、待っ」
「往生際が悪いですよ、殿下」
私に引っ張られ、つんのめる様に歩くグラジオスの背中を、更にエマの声が押す。
そうなってはグラジオスも従うしかなかったようで、渋々ながら歩き出した。
「後程お茶をお持ちしますね」
エマの声が聞こえる。
それに私はありがとうと心の中で答えながら歩くのを止めない。
止められなかった。
エマは今、無理しているだろうから。
そしてそれは私が受け止めちゃいけない想いだから。
ついつい謝りそうになってしまう自分の心を戒めながら、私はもう一度心の中でありがとうと呟いた。
執務室ではペンが紙を引っ掻き続ける音以外何も聞こえない。
部屋の中に居るのもグラジオスと私だけ。
グラジオスは椅子に座ってずっと書き物を続けていて、私はそのすぐ左横の地べたに直接座り、グラジオスの腿に後頭部を預けていた。
位置的には私の頭がちょうどグラジオスの肘置き辺りになる。
この絵面だけ見たらとんでもなく背徳的な感じがしてしまうだろうが、私がそう望んだのだから仕方がない。
例えこの部屋に入って来た人が居たとしても、私は机の死角に入っているのだから見えないだろう。
「ふぅ……」
親書を書き終わったのだろう。
グラジオスが細く息を吐き出す。
私はちょっと視線をあげてグラジオスの真剣な顔を眺める。
彼は私の為にこうして動いてくれている。……じゃあ、私はどうなのだろう。
私に任されている事は、今は何もない。
強いて言うなら早く体調を回復させなければならない程度だ。
今の私は誰かに何かをしてもらってばかり。グラジオスに守ってもらって、みんなに守ってもらって。エマには心配をかけて。
――本当にダメダメだ。
な~~んにも出来てない。
迷惑をかけただけ。
……でもこうして罪悪感に苛まれて自分を攻め続けても、それは何の解決にもならない。
頭を動かせ、私。
私が出来る事を考えろ!
何が出来る?
私は歌える。
軍楽隊とか現代にはあったし、きっとモチベーションを保つために歌が有効だろう。
それから戦争をすれば傷つくから、応急処置を覚えていてそんはないはず。
そういえば傷ついた人のショックを和らげるために、砲弾が飛び交う中子守唄を歌うなんて話聞いたことある。
私ならそれが出来るはず。
他に……他の貴族を訪問して軍を出してもらったお礼をしたり……そうだ、レオ……じゃなかった、カール皇帝陛下に説得の手紙を書いてもいいかな。
考えてみれば色んなアイデアが泉の様に湧き出てくる。
そうだ、私はいつまでもこうして塞いでるわけにはいかない。
私は私らしくいなきゃ。
こんな暗い私、私じゃないっ。
「雲母?」
私は――私だ。井伊谷雲母はこの世界の歌姫だ。
よしっ、と決意した私は立ち上がる。
そのまま振り返り――。
「ぐらっ……こふっ、けふっ」
「無理するな。今まで話せなかったんだ。急ぐことはないから」
失敗失敗。ちょっと話し方を忘れちゃってた。
落ち着け私。深呼吸してー……。よし、落ち着いた。
もっかい。
「グラジオス」
「なんだ?」
グラジオスの背は高い。
椅子に座っていても私と目線がほとんど変わらないくらいだから相当なものだ。……私がちっさいからもあるけど。
二次性徴来てるからもう身長伸びないよなぁ……くそう。
じゃないや。今は私の目的のために私が頑張らないと。
「ピアノ、借りてって、いい?」
まだ少しつっかえるけど、大丈夫、話せる。
「……別段いいが、何をするつもりだ?」
「町のみんなに、話す」
これから何が起こるか城下町に住んでいる市井の人々はまだ知らされていない。
今まで通りなら、兵士の人がやってきて正門辺りで紙を広げて宣言し、お触れみたいな感じで一方的に知らせるんだろう。
でもそれじゃダメだ。
それは私がやらなきゃいけない。私が原因を作ったんだから。
「ダメだ。お前がそんなに自分を追い詰める必要は……」
「うるさい」
グラジオスを手っ取り早く黙らせる一番の方法は、物理的に口を塞ぐこと。
ちょうどいい事に、私には口があって、グラジオスは座っているから簡単に届くのだ。
だから私は自分の唇を、グラジオスの唇に押し付けた。
グラジオスの言葉が、ついでに動きも思考も呼吸も止まる。
――よし、これで静かになった。文句は言わせない。
私はビシッとグラジオスに指を突き付ける。
「私がするのっ。要らない心配なんてするなっ」
グラジオスから勇気を貰ったというか奪ったからか、だんだん口が滑らかに動く様になってくる。
同時に私の中に私自身が帰ってくるのも感じた。
うん、これが――これが、私だ。
「これは私の役目。グラジオスは黙ってて」
黙ってるというか、未だにグラジオスは固まっていて反論も何も出来ないみたいだった。
いいや、勝手にやっちゃお。
「じゃあ行ってくるね」
私はグラジオスを置いて部屋を出たが……ちょっと言い忘れたことがあったので引き返した。
ドアから首だけ伸ばして部屋の中を確認すると、グラジオスはまだ先ほどの姿勢で固まっている。
ホンッとだらしないなぁ。
「あ、そうそうグラジオス。今のって雲母ちゃんの初ちゅーだから絶対忘れちゃダメだからね」
ファーストキスなのにうるさいとか言いながら強引に私からするなんて思ってもみなかったなぁ。
あんまりロマンチックじゃなかったけど……まあいいや。
「それじゃ」
私はそれだけ言い残すと、手の空いている人を探しに走り出した。
懸命に、真剣に。命を懸けて。
相手はカシミールである。
もし負けた場合、裁判の時にカシミールを支持しなかった貴族たちに対して何をするのか分からない。
少なくとも、命と領地の没収ですめば御の字といったレベルだろう。
最後のキレっぷりを考えれば、その手は国民にも及ぶかもしれなかった。
「以上でいいな。それでは全員急いで取り掛かってくれ」
白熱した会議の末、とりあえず今出来る事は全て決まり、各々自分の役目をこなすために散っていく。
今、謁見の間に残っている人は、グラジオスの認《したた》める帝国への親書を待つ文官たちを除けば、私とグラジオスとエマの三人だった。
「雲母、この後俺は執務室に籠ることになる。すまないがさっそく傍に居るという約束を守れそうにないが……」
申し訳なさそうなグラジオスに対して私は頭を振って応える。
そんな事無いよ、と。
だってグラジオスは私のために動いてくれるのだから、私が不満に思うはずなんか……。
ううん、ちょっとだけ嘘ついた。
寂しいよ。せっかく好きだって素直に言えるようになれたのに……。
でも……我慢しなきゃ。
「夕食は一緒に食べよう」
私は頷くと、グラジオスの首筋に抱き着く。
そのまま見も元に唇を寄せ、
「だい……好き」
振り絞ってなんとかその言葉を伝えた。
硬直しているグラジオスから体を放すと、私は一歩後ろに退く。
今更ながらにその告白が私の人生でも初めてのものだと思い至り、顔から火が出そうなくらいに恥ずかしくなってしまった。
「雲母……お前……」
グラジオスは突然の告白に顔を押さえ、指と指の隙間から私を覗いている。
その顔……というより首筋も手も真っ赤になってしまっており、それだけでグラジオスが今の私の告白を喜んでいるのか分かろうものであった。
「ああ、くそっ」
グラジオスが毒づくと、思いきり頭を振る。
「雲母。今度から不意打ちはやめてくれ……。離れられなくなるじゃないか」
グラジオスの方こそそういう不意打ちは卑怯だ。
せっかく……せっかく頑張って我慢しようって思ってたのに……。
「別に執務室で静かにしているのなら雲母さんが居ても問題ないのでは?」
あはは。エマ、それは今までの話でね。こんな関係になった私達が密室で顔を向かい合わせてたら色々とヤバいんだってば。
「いや、だが……」
それはグラジオスも同じなのか、私の方をチラチラ見ながらエマに何と言い訳したものかと困り果てている様だった。
「まさか王になろうというお方が、我慢できなくて襲ってしまうとかそんな事あり得ませんよね?」
「いや、それは……だな」
たじたじになっているグラジオスを攻めるエマ。
普段とは明らかに逆転した関係に違和感を覚えて……理解した。
これは私がしてたことと一緒なんだって。
私は、早くエマがグラジオスとくっ付いてしまえば諦められると思って二人を応援していた。
今度はエマがそうしている番なのだ。
じゃあきっと今のエマは辛い想いを抱えているはずで……。なんて思ったところで私は自分の思考を止める。
これじゃあ堂々巡りになってしまうだけだから。
今の私に出来る事は多分、受け入れる事。
そしてエマが次の恋に心を切り替えられる様に応援する事だ。
私はそう考えなおすと、一歩前に踏み出した。
「き、雲母?」
――行こ。
私はグラジオスの袖を掴むと執務室へ向かって歩き出す。
「お、おい雲母? ちょっ、待っ」
「往生際が悪いですよ、殿下」
私に引っ張られ、つんのめる様に歩くグラジオスの背中を、更にエマの声が押す。
そうなってはグラジオスも従うしかなかったようで、渋々ながら歩き出した。
「後程お茶をお持ちしますね」
エマの声が聞こえる。
それに私はありがとうと心の中で答えながら歩くのを止めない。
止められなかった。
エマは今、無理しているだろうから。
そしてそれは私が受け止めちゃいけない想いだから。
ついつい謝りそうになってしまう自分の心を戒めながら、私はもう一度心の中でありがとうと呟いた。
執務室ではペンが紙を引っ掻き続ける音以外何も聞こえない。
部屋の中に居るのもグラジオスと私だけ。
グラジオスは椅子に座ってずっと書き物を続けていて、私はそのすぐ左横の地べたに直接座り、グラジオスの腿に後頭部を預けていた。
位置的には私の頭がちょうどグラジオスの肘置き辺りになる。
この絵面だけ見たらとんでもなく背徳的な感じがしてしまうだろうが、私がそう望んだのだから仕方がない。
例えこの部屋に入って来た人が居たとしても、私は机の死角に入っているのだから見えないだろう。
「ふぅ……」
親書を書き終わったのだろう。
グラジオスが細く息を吐き出す。
私はちょっと視線をあげてグラジオスの真剣な顔を眺める。
彼は私の為にこうして動いてくれている。……じゃあ、私はどうなのだろう。
私に任されている事は、今は何もない。
強いて言うなら早く体調を回復させなければならない程度だ。
今の私は誰かに何かをしてもらってばかり。グラジオスに守ってもらって、みんなに守ってもらって。エマには心配をかけて。
――本当にダメダメだ。
な~~んにも出来てない。
迷惑をかけただけ。
……でもこうして罪悪感に苛まれて自分を攻め続けても、それは何の解決にもならない。
頭を動かせ、私。
私が出来る事を考えろ!
何が出来る?
私は歌える。
軍楽隊とか現代にはあったし、きっとモチベーションを保つために歌が有効だろう。
それから戦争をすれば傷つくから、応急処置を覚えていてそんはないはず。
そういえば傷ついた人のショックを和らげるために、砲弾が飛び交う中子守唄を歌うなんて話聞いたことある。
私ならそれが出来るはず。
他に……他の貴族を訪問して軍を出してもらったお礼をしたり……そうだ、レオ……じゃなかった、カール皇帝陛下に説得の手紙を書いてもいいかな。
考えてみれば色んなアイデアが泉の様に湧き出てくる。
そうだ、私はいつまでもこうして塞いでるわけにはいかない。
私は私らしくいなきゃ。
こんな暗い私、私じゃないっ。
「雲母?」
私は――私だ。井伊谷雲母はこの世界の歌姫だ。
よしっ、と決意した私は立ち上がる。
そのまま振り返り――。
「ぐらっ……こふっ、けふっ」
「無理するな。今まで話せなかったんだ。急ぐことはないから」
失敗失敗。ちょっと話し方を忘れちゃってた。
落ち着け私。深呼吸してー……。よし、落ち着いた。
もっかい。
「グラジオス」
「なんだ?」
グラジオスの背は高い。
椅子に座っていても私と目線がほとんど変わらないくらいだから相当なものだ。……私がちっさいからもあるけど。
二次性徴来てるからもう身長伸びないよなぁ……くそう。
じゃないや。今は私の目的のために私が頑張らないと。
「ピアノ、借りてって、いい?」
まだ少しつっかえるけど、大丈夫、話せる。
「……別段いいが、何をするつもりだ?」
「町のみんなに、話す」
これから何が起こるか城下町に住んでいる市井の人々はまだ知らされていない。
今まで通りなら、兵士の人がやってきて正門辺りで紙を広げて宣言し、お触れみたいな感じで一方的に知らせるんだろう。
でもそれじゃダメだ。
それは私がやらなきゃいけない。私が原因を作ったんだから。
「ダメだ。お前がそんなに自分を追い詰める必要は……」
「うるさい」
グラジオスを手っ取り早く黙らせる一番の方法は、物理的に口を塞ぐこと。
ちょうどいい事に、私には口があって、グラジオスは座っているから簡単に届くのだ。
だから私は自分の唇を、グラジオスの唇に押し付けた。
グラジオスの言葉が、ついでに動きも思考も呼吸も止まる。
――よし、これで静かになった。文句は言わせない。
私はビシッとグラジオスに指を突き付ける。
「私がするのっ。要らない心配なんてするなっ」
グラジオスから勇気を貰ったというか奪ったからか、だんだん口が滑らかに動く様になってくる。
同時に私の中に私自身が帰ってくるのも感じた。
うん、これが――これが、私だ。
「これは私の役目。グラジオスは黙ってて」
黙ってるというか、未だにグラジオスは固まっていて反論も何も出来ないみたいだった。
いいや、勝手にやっちゃお。
「じゃあ行ってくるね」
私はグラジオスを置いて部屋を出たが……ちょっと言い忘れたことがあったので引き返した。
ドアから首だけ伸ばして部屋の中を確認すると、グラジオスはまだ先ほどの姿勢で固まっている。
ホンッとだらしないなぁ。
「あ、そうそうグラジオス。今のって雲母ちゃんの初ちゅーだから絶対忘れちゃダメだからね」
ファーストキスなのにうるさいとか言いながら強引に私からするなんて思ってもみなかったなぁ。
あんまりロマンチックじゃなかったけど……まあいいや。
「それじゃ」
私はそれだけ言い残すと、手の空いている人を探しに走り出した。
0
お気に入りに追加
430
あなたにおすすめの小説
行き遅れにされた女騎士団長はやんごとなきお方に愛される
めもぐあい
恋愛
「ババアは、早く辞めたらいいのにな。辞めれる要素がないから無理か? ギャハハ」
ーーおーい。しっかり本人に聞こえてますからねー。今度の遠征の時、覚えてろよ!!
テレーズ・リヴィエ、31歳。騎士団の第4師団長で、テイム担当の魔物の騎士。
『テレーズを陰日向になって守る会』なる組織を、他の師団長達が作っていたらしく、お陰で恋愛経験0。
新人訓練に潜入していた、王弟のマクシムに外堀を埋められ、いつの間にか女性騎士団の団長に祭り上げられ、マクシムとは公認の仲に。
アラサー女騎士が、いつの間にかやんごとなきお方に愛されている話。
命を狙われたお飾り妃の最後の願い
幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】
重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。
イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。
短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。
『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。
私はただ一度の暴言が許せない
ちくわぶ(まるどらむぎ)
恋愛
厳かな結婚式だった。
花婿が花嫁のベールを上げるまでは。
ベールを上げ、その日初めて花嫁の顔を見た花婿マティアスは暴言を吐いた。
「私の花嫁は花のようなスカーレットだ!お前ではない!」と。
そして花嫁の父に向かって怒鳴った。
「騙したな!スカーレットではなく別人をよこすとは!
この婚姻はなしだ!訴えてやるから覚悟しろ!」と。
そこから始まる物語。
作者独自の世界観です。
短編予定。
のちのち、ちょこちょこ続編を書くかもしれません。
話が進むにつれ、ヒロイン・スカーレットの印象が変わっていくと思いますが。
楽しんでいただけると嬉しいです。
※9/10 13話公開後、ミスに気づいて何度か文を訂正、追加しました。申し訳ありません。
※9/20 最終回予定でしたが、訂正終わりませんでした!すみません!明日最終です!
※9/21 本編完結いたしました。ヒロインの夢がどうなったか、のところまでです。
ヒロインが誰を選んだのか?は読者の皆様に想像していただく終わり方となっております。
今後、番外編として別視点から見た物語など数話ののち、
ヒロインが誰と、どうしているかまでを書いたエピローグを公開する予定です。
よろしくお願いします。
※9/27 番外編を公開させていただきました。
※10/3 お話の一部(暴言部分1話、4話、6話)を訂正させていただきました。
※10/23 お話の一部(14話、番外編11ー1話)を訂正させていただきました。
※10/25 完結しました。
ここまでお読みくださった皆様。導いてくださった皆様にお礼申し上げます。
たくさんの方から感想をいただきました。
ありがとうございます。
様々なご意見、真摯に受け止めさせていただきたいと思います。
ただ、皆様に楽しんでいただける場であって欲しいと思いますので、
今後はいただいた感想をを非承認とさせていただく場合がございます。
申し訳ありませんが、どうかご了承くださいませ。
もちろん、私は全て読ませていただきます。
裏切りの代償
志波 連
恋愛
伯爵令嬢であるキャンディは婚約者ニックの浮気を知り、婚約解消を願い出るが1年間の再教育を施すというニックの父親の言葉に願いを取り下げ、家出を決行した。
家庭教師という職を得て充実した日々を送るキャンディの前に父親が現れた。
連れ帰られ無理やりニックと結婚させられたキャンディだったが、子供もできてこれも人生だと思い直し、ニックの妻として人生を全うしようとする。
しかしある日ニックが浮気をしていることをしり、我慢の限界を迎えたキャンディは、友人の手を借りながら人生を切り開いていくのだった。
他サイトでも掲載しています。
R15を保険で追加しました。
表紙は写真AC様よりダウンロードしました。
王宮に薬を届けに行ったなら
佐倉ミズキ
恋愛
王宮で薬師をしているラナは、上司の言いつけに従い王子殿下のカザヤに薬を届けに行った。
カザヤは生まれつき体が弱く、臥せっていることが多い。
この日もいつも通り、カザヤに薬を届けに行ったラナだが仕事終わりに届け忘れがあったことに気が付いた。
慌ててカザヤの部屋へ行くと、そこで目にしたものは……。
弱々しく臥せっているカザヤがベッドから起き上がり、元気に動き回っていたのだ。
「俺の秘密を知ったのだから部屋から出すわけにはいかない」
驚くラナに、カザヤは不敵な笑みを浮かべた。
「今日、国王が崩御する。だからお前を部屋から出すわけにはいかない」
みんなが嫌がる公爵と婚約させられましたが、結果イケメンに溺愛されています
中津田あこら
恋愛
家族にいじめられているサリーンは、勝手に婚約者を決められる。相手は動物実験をおこなっているだとか、冷徹で殺されそうになった人もいるとウワサのファウスト公爵だった。しかしファウストは人間よりも動物が好きな人で、同じく動物好きのサリーンを慕うようになる。動物から好かれるサリーンはファウスト公爵から信用も得て溺愛されるようになるのだった。
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる