王子の俺が森でポツンと一軒家に住む理由

夏遠

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現の実(うつつのまこと)②

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「彼女を行かせてしまった責任。ロジックを教えてしまった責任。そもそもロジックを創造してしまった責任を感じたルーラーは、精神を病んでしまったノートから魔力と記憶を消し去り、全てが元通りになった時に再び目覚めさせて共に生きる事を誓い、彼女自身を凍結させました。そして、彼は世界中からロジックを消し去り、代わりに四属性のみを使える新しい魔法を作り世界に広めることにしました。二度と大きな争いが起こらない様に」

「それが、俺の国にあった星座の魔法」

「はい。世界中からロジックを消し去り、新たな魔法に置き換えるという作業は並大抵の事ではありません。特に、その当時の世界最強の六種族はノートや人間を滅ぼそうと躍起になっていましたから。ルーラーは最初に人間からロジックを消し去り星座の魔法に置き換えました。そしてそのステショナリー王国を元々統治していた一族、後の枢軸院に任せ、ルーラー自身はそれをモデルケースとして世界中に提示し、ロジックを消し去って新しい魔法での生活を提案していく日々に奔走しました。ですが、多くの種族はそれを拒みました。時には争い、話し合い、他種族同士の争いを仲裁する。どれほど強大な魔力を有していても無限ではない。ロジックだけでは全てを変えることは出来ず、地道に説得するしかなかった。しかし、政治の経験のないルーラーが、平和を掲げて世界からロジックという兵器を消し去ると訴えながら、ロジックという兵器を振りかざすその行為はなかなか理解を得られるものではなく、当時世界の六大種族がこの計画に同意するまでにノートを凍結してから四百年もの歳月が過ぎていました」

「よ、四百年!?」

「ええ。たった数年で作り上げてしまった兵器ですが、その有用性は誰もが理解していました。各地に広まったその力を無くすという事はそれほど難しい事だったのです。貴方も知っているでしょう? 核がなくならない世界を。自分達より遥かに劣るたった一人の人間の主張。普通なら聞き入れるわけがない。しかし、核と違いロジックは誰もが真似できるものではなかった。他の種族が研究を重ねましたがルーラーのロジックには遠く及びませんでした。さらに放っておいても百年足らずで死ぬと考えていた人間であるはずのルーラーは年老いる気配もない。結局、人間よりもはるかに強い種族達もルーラーの主張に不本意ながら同意せざるを得なかったのです。そうしてルーラーを含む六大種族の長との七人で七崇官という組織を作り、自らをサンと名乗りその中心となって奔走しました。それから一つ一つの国からロジックを消し、新しい星座の魔法に書き換える。これはルーラー本人にしかできない作業でした」

「そうか。ロジックを使えない人間に魔法の書き換えなんてできるわけがない」

「はい。さらに、全ての種族や民がすんなりとロジックの封印を受け入れるわけはない。アナタはスマホを取り上げられてガラケーと交換してくれと言われてすんなり納得できますか? 各地でテロやクーデター。反政府組織との内戦。彼は何度も肉体を若返らせ、ずっとその中心に立ち続けた。六大種族を脅威に思っていた小さな国から保護を条件に少しずつ各国の了承を得てロジックを封印していきました。気が付けばこの世界に来てすでに六百年以上の歳月が流れていた。その頃になってようやくある変化に気が付きました。転生前のことが思い出せないという事に。長く生きたせいだと最初は深く気にも留めていなかった。しかし、ある日ふと疑問に思った。自分は何のためにロジックを封じているのだろうと。絶対にやり遂げるという使命感とは裏腹にその目的を見失っていた。ノートの存在を忘れてしまっていたんです。その時ようやく気が付いた。記憶容量の限界に」

「それで若返るのを止めたんだな?」

「そうです。ですが、もう遅かった。記憶の消失を恐れ、若返るのを止めた彼はどんどん老けていった。その変化は直ぐに身体に現れ始めた。このままでは自分が弱ってきていることが知れ渡り、今までの努力が無駄になる。そう危惧した彼はダンカロアという『貝』を創造し、その中では決して争いの感情を生まれ無くし、老いていく自分自身を『貝柱』に隠しながら複製を操って誤魔化し続けました。しかし、時は無情にも彼の肉体を老化させ、肉体を動かすのもままならなくなった時、時間の流れを遅くして延命装置を繋ぎ人間であることを辞めました。その時、思いがけない事が起こりました」 

「思いがけない事?」

 エンマはふぅっと一息ついて、もったいぶる様にデバイスの横に置いてあったカップを口に運んだ。一口何かを啜った後、カップを置いたエンマはデバイスを操作し、また違う映像を映し出した。

「はい。アナタの母親であるノートが目を覚ましたのです」

 エンマはそう言ってノートを映し出した。

「魔法はイメージ。既にほとんど記憶になかったノートに掛けられていたロジック徐々に弱まって解け始めていた。そして、彼が『貝柱』になった瞬間に凍結魔法は完全に解除された。しかし、解除を前提とした凍結魔法とは違い、記憶や魔力が戻ることはなかった。何かのきっかけで魔法が解除された時、彼女が暴走しない様に事前に別の場所に記憶と魔力を移していたからです。全てが終わった後に彼女に戻すつもりだったのでしょう。ですが、その機会は訪れなかった。そうして記憶と魔力を失った美しい女性は凍結魔法が解除して間もなく、運よくステーショナリー王国の国王に出会い、気に入られ、拾われた。そうしてアナタが生まれました。ただ、貴方には、……いいえ。王以外に決して明かされることのない知られざる真実がありました」

「知られざる真実?」

「ええ。貴方の母であるノートは国王と出会った時には既に身籠っていた」

「は?」

 俺の心臓が音を立てて鳴る。

「それでも、ノートを深く愛してしまった王は自分の子としてアナタを迎え入れ、不都合な真実を隠すため、酔った勢いで無理やり犯してできた子供だという事にしました。そうやって魔力の無いノートを強引に妻にした。王国内でそのことに感づいている人間もいました。王はノートが貴方を身籠って以来ノートが亡くなるまで頑なに他の者と性交はしなかった。にもかかわらずアナタには同い年の妹がいます。出産のタイミングと国王がノートを連れて来たタイミングにズレがありました」

「ちょ、ちょっと待て! 俺は国王の子じゃない? じゃあいったい誰が……」

「はぁ? 誰って、そんなの決まってるじゃないですか」

 俺は言葉を失った。ノートは封印を解かれて間もなく国王に拾われた。つまり、封印前に俺を身籠っていたってことか!?

「ジジイが? 俺の……」

「……ほとんどの者は魔力の無いノートを第四夫人とすることに反対しました。ノートという最強最悪の魔女と同じ名前であったことも良くなかった。アナタは知らないでしょうが歴史書にはハッキリとノートという魔女の名前が記されています。その名を持った魔力の無い彼女は蔑まれ、疎まれた。ですが生まれてきた子供の魔力が桁違いに高かった為、うまく利用しようとする者と反対する者で城内は荒れました。それなのに、その子供は三歳になると同時に言葉をしゃべれなくなった。アナタを利用しようとしていた連中さえノートを見限り、最後は国王だけがノートの為にアナタたちを城に残すように命令を出した」

「だ、だから俺達は王族であるにもかかわらずあんなボロい部屋に住まわされてたのか……」

「ええ。ノート自身が過去に世界を破壊した最強最悪の魔女と知っている者は本人を含め一人もいない。自分自身が魔法が使えない理由や記憶がない理由も何一つわからない。彼女に残ったのは忌まわしき名とアナタだけでした。ノートは皆から蔑まれ、疎まれ、罵られた。王族の部屋とは名ばかりの物置部屋に住まわされ、それでも必死でアナタを育てました。そして、病に倒れ亡くなりました」

「病に倒れた? 違うね。ノートは殺されたんだ! キャンバスの奴に」

「いいえ。彼女は確かに病気で亡くなりました。元々彼女の体内にはウイルスが潜んでいたんです。ですが、その病は元気で健康な抵抗力の高い身体であれば発症することはなかった。しかし、碌な食事が摂れず、劣悪な生活環境にさらされている間に体力は低下し、抵抗力は衰え病が発症しました」

「うそだ! そんなはずはない。現に、書庫の隠し部屋から呪いの魔導書が見つかった! あれに書かれていたものと同じ症状だったんだ!」

「いいえ。あれは呪いの魔道書ではなく、あの病気に対する魔法を研究した医学の魔道書でした。アナタはそれを見つけた瞬間に誰かに呪いを掛けられたと思い込み、逆上してそれ以上読み進めなかった」

「う、嘘だ。……だったら何であんな場所にあったんだよ!? 医学の魔道書ならあんな場所に隠す必要が無いじゃないか!」

「魔導書をあの場所に隠したのはキャンバスの母のフレームです。あの病はノートが元々暮らしていた時代の流行り病でした。貴方の時代には回復させる魔法が存在した。ルーラーはちゃんと新しく作った魔法にもそれを残していたのです。ただ、既にこの時代にはない古い病気だったため、魔法を覚えている者は皆無でした。そんなノートの病気の正体にいち早く気が付いた聡明なフレームはあの魔導書を地下に隠した。恐らく王の心を奪ったノートに対するただの嫌がらせのつもりだったのでしょう」

「そ、そんな……そんなわけはない! ノートも父王もキャンバスに殺された」

「……国王に病気を移したのは他ならぬノートです。国王は枢軸院の人間がいなくなり、全てを一人でまとめ上げなくてはならなくなりました。そのストレスや過労による抵抗力の低下で病に倒れました。フレームは急いで地下に隠した魔導書を探しに行きました。しかし、魔導書はすでにそこにはなく助けられなかった。アナタが持ち出していたせいで」

「あ、あ……」

「突然、父親が病死し、すぐ目前に迫ったコングレスに出席を強制されたキャンバスはアナタに頼ろうと考えた。ですが、浅はかな復讐心からコピックを使ってあなたを傷つけ、怒らせてしまっていたことでそれも出来なくなった。そもそもコピックを嗾けたのもほんの些細ないたずら心だったんです。あれほどアナタが怒るとは思いもしていなかったのでしょう」

「は? ふざけるな! 自分の女を他の男に寝取られていたずらで済むわけないだろ!」

「それはアナタの前世の記憶が原因です。あの世界では魔力が強い子どもを産むために女性が望めば受け入れて良いという法律がある。ロジックで心を操ったとはいえコピックを受け入れたのはイーゼルです。そして、その”チャーム”のロジックをキャンバスに教えたのもアナタでしょう? イーゼルも法律で許されているとはいえ、後ろめたさがあったから”ヴェール”を使って隠れて逢瀬をした。妊娠が出来ないことがそれだけ辛かったのでしょう。それにアナタはさんざん他の女性を好き放題手籠めにしてたじゃないですか。キャンバスやイーゼルを責めるのはお門違いでは? ハッキリ言って自業自得です」

「くっ……。だが、アイツらが余計な事をしなければ俺は他の女に手を出さなかった!」

「どうでしょうね。私にはアナタがとても楽しんでいるように見えましたが。どちらにしてもキャンバスがプライドをかなぐり捨ててアナタに頭を下げる事が出来ていれば結果は違っていたかもしれません。ですが、プライドが高いキャンバスはアナタに頭を下げることは出来ず、追い詰められ、自分の身を護る一心で多数のヴェノムパピーを船に乗り込ませてダンカロアに向かった。彼は知っていたのです。あの島にいる種族がどれほど恐ろしいものか。前回のコングレスの際は王に同行していましたからね」

「う、嘘だ……アイツは自分の力を誇示するためにヴェノムパピーを連れて行ったんじゃ――」

「自分の力をひけらかしていたのはアナタでしょう? そうしてルーラーは命尽きる目前でキャンバスの口からアナタの存在を知った。ですが、世界を滅亡に導く恐れのあるヴェノムパピーを繁殖させ、封印したはずのロジックを解き放ってしまった貴方を七崇官は許すはずがない。ルーラーは敢えて六種族が全軍を率いてアナタを迎えに行くように指示しました。彼は六種族の性格をよく知っていた。その方が警戒を強めてアナタに容易に手を出せなくなるであろうことを。その作戦は見事に成功し、アナタは無事にダンカロアに到着した。記憶を失い、目的を失っても肉体と精神の限界まで世界と人間と愛する人の為に命を削り続け、ようやく見つかった後継者。しかし、実際に会ってみれば……。ふふ。……彼には同情しますよ」

 俺は膝から崩れ落ち地面に手を付く。

「ですが、ご安心ください。上の者と協議した結果、彼の今回の人生は評価され天国行きが決定しました。何百年という時間を掛けて自分を犠牲にしてでも世界と愛する者を救おうとした彼の行動は我々が求めていた人格そのもの。これは異例中の異例。破棄されるはずだった人格が天国に行くなんて――」

「ジジイの評価とか結果とか、そんなのどうでもいい! 俺はどうなるんだ!?  
 これから世界はどうなる?」

 俺は下を向いたままエンマに訊ねた。話を折られたエンマは冷ややかな目線を俺に向ける。

「……あの続きですか? 知っても意味はないと思いますが……」

 そう言って別の映像に切り替える。そこに映っていたのはまるで災害や戦争で破壊されつくされた国の姿だった。

「どうですか? アナタの行動によって破滅を迎えた世界の姿は?」

 俺は驚いて目線を画面からエンマに移す。

「そう! それ! それですよ。私が見たかったのは。アナタの様な救いようのない奴の絶望に歪んだその顔が見たかったんですよ! あー、幸せー。これだからこの仕事は辞められない」

「あ、アンタ何言って……」

「何って? ですからこれがアナタの作り上げた世界ですよ」

 再びデバイスを操作して俺が去った後の複製人形が映し出された。七崇官の攻撃を直撃寸前ではね返し、無傷でその場に立ち尽くしている。

「アナタが作ったコピーに全力で攻撃した七崇官は跳ね返ってきた攻撃でほぼ全滅。わざわざ二倍の威力で返すなんて余程殺したかったんですね。……その後、ダンカロアに送り込まれた犬達は空腹と花粉のせいで錯乱状態になり、猛毒を辺りにまき散らして『貝』の中にいたほぼ全ての生命を昏睡状態にしました。その後、誰も立ち入れなくなったダンカロアは数日で壊滅します。あ、アナタの可愛いヴェノムパピーだけはそこら中に転がっている昏睡状態の生物を食べ、今も繁殖を続けながら元気に走り回っていますよ」

 活き活きとそう話すエンマは今までに見たことのないくらい幸せそうな顔をしていた。
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