王子の俺が森でポツンと一軒家に住む理由

夏遠

文字の大きさ
上 下
24 / 37

俺がポツンと一軒家に住む理由④

しおりを挟む
「はい。私は以前よりイーゼル様をお慕いしておりました。殿下に唯一を気遣うイーゼル様に何とか近づけないかと考えておりましたところ、他に誰も相手をしない殿下であれば簡単に近づけるのではないかと考え、殿下の護衛を申し出ました。思惑通り、簡単に殿下の護衛の任に就くことができました」

 平然と俺を利用してイーゼルに近づいたと白状する。何が都合がいいだ。都合よく利用されていたのは俺じゃないか……。人の心に触れることに恐れ、何かあってから対処すればいいと思った俺の生ぬるさが招いた結果がこれか……。

「――ですが、すぐにお二人は城を出て行かれました。私もイーゼル様の許に行く為、王太子殿下に申し出ましたところ、『ぜひ、そうしてやってくれ。ここだけの話、イーゼルは魔法で暗示を掛けられイレイザーに騙されている。助けてやってはくれんか? お前に良い魔法を授けよう。”チャーム”だ。この魔法をイーゼルに掛ければイレイザーの暗示は解かれ、救い出したお前を慕うだろう』そう言って王太子殿下は私に魔法を授けてくださいました」

 キャンバス……アイツは俺を陥れるためだけに実の妹を売ったのか!? だが、俺を慕っていると思っている男にそんな真似すれば俺に告げ口される危険性があるのに……もしや、コピックの心を盗聴した!? しかし、どんな方法を使った? 確かに”テレパシー”を応用すれば相手の心は読める。あれはそれほど難しい魔法じゃない。だからこそ、俺は”スケープゴート”で魔法を掛けた者にしか使えないと布石を打っておいた。ならば他の魔法? 書館の魔導書にそんな魔法があったのか? いや、それは考えにくい。俺は森にいる間に城から魔導書を魔法で取り寄せてほとんどの魔導書に目を通したがそういうたぐいの魔法はなかったはずだ。そうか……。奴は俺の言葉なんか端から信じていなかったんだ。テレパシーは”スケープゴート”を掛けた相手と”念話”する魔法だという俺の言葉を疑った。その上で掛けた相手に自分の考えを伝える事と、相手の考えを読み取る事ができる魔法とイメージすれば相手の考えだけを読み取る魔法として応用が利く。奴ほどの魔法センスがあれば可能かもしれない。そして、キャンバスはコピックのイーゼルへの感情を利用したんだ。そして、”チャーム”の魔法。奴にこの魔法の存在を伝えてしまっていたのは他でもない俺だ……。

「――以前から機を伺っておりました。そして、三ヶ月ほど前に、子供が出来ないと落ち込んでいるイーゼル様と二人きりになる機会が訪れ、あの花の川辺に誘いました。そこで”チャーム”を掛けたところ驚くほどの乱れ方で私を求めて来られましたので応じた次第であります」

 コピックは悪びれる様子もなく淡々と話した。

 俺は言い表せない感情に支配されていた。イーゼル、キャンバス、コピックそれぞれへの怒りと悲しみ、そして自分自身への憤り。何が悪かったんだ? どうすればよかったんだ? そもそも俺が悪いのか? 確かに俺の甘さが招いた結果だ。思えば初めて人の心を覗いた時、そのあまりの醜さと俺に対する嫌悪感に触れ、人の心を覗くことに恐怖心を持つようになった。あの時に思い知ったはずだ。この世界では他人を信じてはいけないと。
 俺はそんな他人から逃れ、色々なしがらみから解き放たれ、愛する者と自由に平穏に暮らしたい。そう思っただけだ。精いっぱい愛した。なぜ俺を裏切った? 
 俺は長年苦しめられた恨みをほんの少し晴らしただけだ。だが、その見返りに全ての権利を譲って城まで出てやった。なぜまだ俺を憎む? 
 俺を慕い、忠誠を誓ったのではなかったのか? 高い地位を与え、豊かな暮らしを与えてやったじゃないか? なぜ俺に欺く? 
 どうすればよかった? 
 どうすればいい?
 どうすれば俺の気持ちは晴れるんだ? 
 どうすれば俺の気が収まる? 
 もういい。お前らが俺を陥れるんなら受けて立ってやってやろうじゃないか。俺は復讐を誓った。
 
 キャンバス……アイツが全ての元凶だ。だが、どうすればアイツを生きながらに苦しみ続けさせられる? アイツには”スケープゴート”を掛けている。今この場で俺が手足を切断すればその効果は奴が身代わりとなり激痛に苦しむだろう。だが、そんな傷はすぐに魔法で回復させ、再び俺に復讐をしてくるだろう。奴には一度、この上ないほどの死の恐怖と激痛を与えている。その結果がこれだ。肉体的苦痛ではダメだ。
 ……まあいい。お楽しみは最後に残しておこう。それよりもまずは目の前のコイツだ! 何食わぬ顔で俺を欺き続けたこの男を懲らしめてやる。

「コピック……。お前はイーゼルが好きで今回の事を行ったのだな?」

「はい」

「お前はイーゼルを慕いながら、妻子を得たのは何故だ?」

「私も妻子は欲しかった。だからと言ってこの国最強の魔力を持つあなたからイーゼル様を奪うのは難しい。でも抱きたかった。子を宿していない女性から誘いを受ければ合法的にイーゼル様を抱くことが出来る。私は法に従ったまで。悪いことは一切していない」

「ふざけているのか? イーゼルは俺の妻だぞ? 子を宿していなくてもやっていい事と悪い事の分別もつかないのか?」

「殿下が悪いのですよ。子を宿すことのできなかった殿下が! 女性は皆、強い魔力を持つ子を何より望む。本来なら俺の魔力じゃ殿下ほどの子供を授けることは出来ない。しかし、殿下はイーゼル様に子を授ける事が出来なかった。俺はイーゼル様の願いを叶えただけです」

「……お前はイーゼルを抱ければよかったのか?」

「はい」

 俺はコピックに掛けていた”コンフェッション”を解いた。俺が悪いだと? 確かにこの国の法は強い子を産むためであれば不倫を悪としない。というよりそもそも不倫という文化がない。女性の意志や人権は護るが望めば強い魔力の異性を望んでもいいとされている。だからこそ、国王は妻となった女を外部に出さないのだ。俺は元々地球の日本から来た。倫理観や貞操観念がそもそも違う。
 イーゼルに目を遣る。意識がもうろうとしながら、その一部始終を見聞きしているイーゼルはもはや全ての気力を失ったようにグッタリと天井を見つめている。何かを呟いているようだが、声を封じているので聞こえなかった。

「法が許しても俺は許せない。お前の様な男には躊躇なく罰を与えられるよ。今までの俺が甘すぎたんだ……。そうだ。お前にぴったりの魔法がある。”インポテンツ”。これでもうお前は二度と性交できない。といっても俺が考えた”インポテンツ”は起たないわけじゃない。勃起すると激痛が襲う」

 俺はコピックの股間に向かって両手を合わした。

「お前はもう二度と女を抱けない。性欲を持つことさえ許されない。どんなにしたくても痛みでのたうち回ることになる。毎朝お前の家からは悲鳴が上がるだろう。欲情はするだろうが必死で我慢することだ」

「で、殿下? ご冗談を……。って、え? あれ? そもそも、声が出せなかったのでは? 普通に会話している?」

「今まで気づかなかったのか? おめでたい奴だな。とはいえ俺がしゃべれることを口外されても面倒だ。”オビディエンス”。このことは口外するな。そして、これからは俺の命令だけに従い、死ぬまで馬車馬のように働け。自分を傷つける事も、偽ることも、死ぬことも許さない」

「はっ! ……え? あれ?」

「出来ればお前からイーゼルの記憶を全て消してやりたいが、そうすると、自分がなぜこのような状態になっているかも理解できなくなるだろう。だからお前からは記憶は消さない。餞別だ。せいぜいその思い出を胸に生きていくがいい。ただし、二度とイーゼルに関わることも視界に入ることさえ許さない。去れ!」

「はっ!」

 そう言うとコピックは逃げるようにこの場を去った。直ぐにわかるだろう。もう、思い出の中のイーゼルに会う事すら許されないということを。

「イーゼル。待たせてごめんね」

 俺はイーゼルに掛けていた”クワイエット”を解いた。彼女が最初に俺に放った言葉は「赤ちゃんは?」だった。身を引き裂かれるような痛みにでも、避妊を続けた俺への恨みでも、自分を弄んだコピックに対してでもない。それだけ彼女にとっては大切だったのだ。

「……君の身体は妊娠する前の身体に戻った。今の君は罪を犯す前の君だ。全部許すよ。だからもう一度俺とやり直そう。今度こそ俺たち二人の赤ちゃんを作ろう」

「あっ……あっ……あ゛ぁぁーーー……」

 そう言うとイーゼルはみっともなく涎や鼻水を垂れ流しながら、取り繕う事なくお腹をさすりながら泣きじゃくった。彼女の頭には子供を失った喪失感しかなかった。そして、俺は思い出した。イーゼルが言い放った『私は正常だったのよ』という言葉を。あの言葉や笑顔は妊娠しなかったのは俺のせいだったんという安堵からだったんだ。イーゼルは俺との子どもだから欲しかったわけではない。それを理解した時、俺は無意識の内にイーゼルの記憶を消していた。楽しかった二人の思い出と共に……。
 
 今の彼女は身体も記憶も初めて俺と身体を重ねたあの時のままだ。俺が顔を見つめると顔を赤く染め恥ずかしそうに笑う。俺はそのままイーゼルにキスをしてそのまま抱きしめた。だが俺は、彼女の醜さも愚かさも知ってしまった。今の俺には美しいはずのイーゼルの笑顔が偽りの仮面に見えてしまう。俺は、ただ子供を作る為にイーゼルの体内に射精した。どんなに身体と記憶が元通りに戻ったとしても、もうあの頃には戻れない。俺がイーゼルを抱いたのはそれが最後だった。
 
 その日を境に、夜な夜な村に出向いては未婚の若くてかわいい女を次々と強姦し、気が済んだ後は何事もなかったかのように身体を犯す前に戻して記憶を消すというのが日課になっていた。最初はいろんな女を好き放題犯すことに言い知れぬ快感を得ていたが、翌日には本当に何事もなかったように過ごす彼女らを見てそれにもすぐに飽きた。
 
 幸せだった日常を破壊され、心に大きな傷を負った俺はやはりこのままでは気が済まず、コピックの家に行き、『そこから一歩も動かず、目も逸らすな』とコピックに命令して目の前で妻を犯してやった。最初は抵抗していた妻も、コピックの罪を説明すると俺を受け入れ、今まで味わったことのない極上の快感に夫の前でよがり狂う。それを見て怒りと憎悪、そして勃起の激痛で泣き叫び続けるコピックの姿を見て俺の心は久しぶりに喜びに打ち震え、そのまま中に射精した。

「ああ、これでやっとおあいこだな。これからも仲よくしような」

 コピックの妻の記憶だけを消し、そう言い残してその場を後にした。立ち去る時に見せたコピックの憎悪に満ちた顔が俺の中に眠っていた何かを目覚めさせた。この刺激に味を占めた俺は、それからは結婚している若妻の所に行って、夫に”フリーズ”を掛け、目の前で避妊もせず、気が狂うまで犯し、二人の記憶だけを消して立ち去るという生活が続いた。記憶を消さずに立ち去るのも面白そうではあったが、恨まれるのは御免だ。あの日以来、収集している蝶の鱗粉も興奮剤として活用している。アレを少量でも吸い込むと、夫に見られているにもかかわらず気が狂うほど乱れてくれる。しかも、面白いもので俺の性被害者を受けた後の夫人は、記憶を失っていても身体が快楽を覚えてしまうようで、夫婦の関係はその夜を境により良好になる。そうしてより深い関係を築いた夫婦の間に、知らないうちに宿った俺の子供が生まれる。いずれファーム中が本来生まれるはずの無い高魔力を持った俺の子で溢れる事だろう。

 俺の貞操観念や倫理観はあの一件以来、完全に崩壊していた。最近では犯罪どころか、夫婦の為に文字通り一肌脱いでいる気にさえなっている。この世界では強い魔力を持って生まれることは何よりも優先されるのだ。
 キャンバス……。これはお前の目論見通りなのか? だとしたら今回は俺の完敗だ。俺の心は完全に壊れたよ。満足か? だが、覚えていろ。俺にはもう人としての感情はない。貴様がどうなろうと容赦しない。もちろん殺しはしない。ただ生かさず殺さず、死んだほうがマシだと思える地獄を味わってもらう。

 キャンバスへの最も効果的な復讐を考えている内に、イーゼルの生理が遅れ、二十日も経たないうちにつわりが始まった。イーゼルは辛そうだが、今までで一番幸せそうでもある。唯一の救いは、最初の妊娠が分かった時より今の方が心からの笑顔を見せてくれている事だった。きっとこれでよかったんだ。そう考えれば俺の心にも救いがある。心にしこりは残りつつも平穏な日常を過ごしていると、突然アラームが鳴り響いた。

「誰か来たみたいだ。僕が見てくるよ。イーゼルはゆっくり休んでて」

「うん。いつもありがとう」

 その屈託のない笑顔を見ても、もはや一かけらの罪悪感もわかない俺はやはり壊れてしまっているのだろう。そう考えながら笑みを返し、家を出て街道まで進んでみるとよく見知った人物がこちらに向かって歩いて来た。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

スナイパー令嬢戦記〜お母様からもらった"ボルトアクションライフル"が普通のマスケットの倍以上の射程があるんですけど〜

シャチ
ファンタジー
タリム復興期を読んでいただくと、なんでミリアのお母さんがぶっ飛んでいるのかがわかります。 アルミナ王国とディクトシス帝国の間では、たびたび戦争が起こる。 前回の戦争ではオリーブオイルの栽培地を欲した帝国がアルミナ王国へと戦争を仕掛けた。 一時はアルミナ王国の一部地域を掌握した帝国であったが、王国側のなりふり構わぬ反撃により戦線は膠着し、一部国境線未確定地域を残して停戦した。 そして20年あまりの時が過ぎた今、皇帝マーダ・マトモアの崩御による帝国の皇位継承権争いから、手柄を欲した時の第二皇子イビリ・ターオス・ディクトシスは軍勢を率いてアルミナ王国への宣戦布告を行った。 砂糖戦争と後に呼ばれるこの戦争において、両国に恐怖を植え付けた一人の令嬢がいる。 彼女の名はミリア・タリム 子爵令嬢である彼女に戦後ついた異名は「狙撃令嬢」 542人の帝国将兵を死傷させた狙撃の天才 そして戦中は、帝国からは死神と恐れられた存在。 このお話は、ミリア・タリムとそのお付きのメイド、ルーナの戦いの記録である。 他サイトに掲載したものと同じ内容となります。

転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~

ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。 コイツは何かがおかしい。 本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。 目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-

ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。 その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。 困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。 この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。 はい、ご注文は? 調味料、それとも武器ですか? カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。 村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。 いずれは世界へ通じる道を繋げるために。 ※本作はカクヨム様にも掲載しております。

不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?

カタナヅキ
ファンタジー
現実世界で普通の高校生として過ごしていた「白崎レナ」は謎の空間の亀裂に飲み込まれ、狭間の世界と呼ばれる空間に移動していた。彼はそこで世界の「管理者」と名乗る女性と出会い、彼女と何時でも交信できる能力を授かり、異世界に転生される。 次に彼が意識を取り戻した時には見知らぬ女性と男性が激しく口論しており、会話の内容から自分達から誕生した赤子は呪われた子供であり、王位を継ぐ権利はないと男性が怒鳴り散らしている事を知る。そして子供というのが自分自身である事にレナは気付き、彼は母親と供に追い出された。 時は流れ、成長したレナは自分がこの世界では不遇職として扱われている「支援魔術師」と「錬金術師」の職業を習得している事が判明し、更に彼は一般的には扱われていないスキルばかり習得してしまう。多くの人間から見下され、実の姉弟からも馬鹿にされてしまうが、彼は決して挫けずに自分の能力を信じて生き抜く―― ――後にレナは自分の得た職業とスキルの真の力を「世界の管理者」を名乗る女性のアイリスに伝えられ、自分を見下していた人間から逆に見上げられる立場になる事を彼は知らない。 ※タイトルを変更しました。(旧題:不遇職に役立たずスキルと馬鹿にされましたが、実際はそれほど悪くはありません)。書籍化に伴い、一部の話を取り下げました。また、近い内に大幅な取り下げが行われます。 ※11月22日に第一巻が発売されます!!また、書籍版では主人公の名前が「レナ」→「レイト」に変更しています。

異世界転生ファミリー

くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?! 辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。 アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。 アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。 長男のナイトはクールで賢い美少年。 ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。 何の不思議もない家族と思われたが…… 彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

外れギフト魔石抜き取りの奇跡!〜スライムからの黄金ルート!婚約破棄されましたのでもうお貴族様は嫌です〜

KeyBow
ファンタジー
 この世界では、数千年前に突如現れた魔物が人々の生活に脅威をもたらしている。中世を舞台にした典型的なファンタジー世界で、冒険者たちは剣と魔法を駆使してこれらの魔物と戦い、生計を立てている。  人々は15歳の誕生日に神々から加護を授かり、特別なギフトを受け取る。しかし、主人公ロイは【魔石操作】という、死んだ魔物から魔石を抜き取るという外れギフトを授かる。このギフトのために、彼は婚約者に見放され、父親に家を追放される。  運命に翻弄されながらも、ロイは冒険者ギルドの解体所部門で働き始める。そこで彼は、生きている魔物から魔石を抜き取る能力を発見し、これまでの外れギフトが実は隠された力を秘めていたことを知る。  ロイはこの新たな力を使い、自分の運命を切り開くことができるのか?外れギフトを当りギフトに変え、チートスキルを手に入れた彼の物語が始まる。

処理中です...