王子の俺が森でポツンと一軒家に住む理由

夏遠

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夢の異世界生活③

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 魔法の階位は一階位上がるだけで覚える十二字の組み合わせは単純計算でなら十二倍となる。もちろん、その全ての組み合わせが魔法になるわけではない。明確なルールがあり組み合わせられる文字は限られる。五歳から始まる魔法の勉強は、第一階位は暗号のような組み合わせのルールと十二字の意味や読み方。第二階位は組み合わせた十二字の意味の変化と読み方。化学記号やDNA記号の配列を覚える工程に似ている。そして、これ以降はひたすら暗記と理解の繰り返しになる。第三階位以降は魔法として発動できる正しい十二字の組み合わせを覚え、それが発動される明確なイメージをし、正しい詠唱を唱えることで魔力が高まっていく。しかし、イメージが明確でなければ魔法は発動されない。階位が上がる程により高度な詠唱と明確なイメージが要求され、特にこのイメージに多くの時間を要する。階位が高い者ほど魔道書に記された十二字の組み合わせが増える。当然、費やす時間もそれに比例する。正しく意味を理解し、正確に詠唱してもイメージが出来なければその魔法は一生使えない。多くの場合は周りにいる高位の魔導士の魔法を見てイメージを脳内で構築するのだが、周りの人間が使えない魔法はイメージが明確にされないので発現させるのは容易ではない。
 
 第六階位の魔法は十二字の中から六つの文字を組み合わせて使う。現在解明されている第六階位までの魔法を全て覚えようとすれば、早い者で八年の月日を要する。もちろんのその全てを使える者は存在しない。だが、勉強するだけの価値がある。

 魔法は同じ属性の魔法でも一階位上がれば威力は約三倍になると言われている。第三階位の魔法の威力が”1”だとすると、第四階位は三倍、第五階位は九倍、第六階位になると第三階位に比べれば約二十七倍の威力となるのだ。現在確明されている魔法を全て学習した後は自分の得意とする属性や便利な魔法をしっかりと頭に叩き込む。それ以外の魔法は実際に使うことなく忘れていくことがほとんどだ。ほとんどの者はそうして覚えた魔法を駆使して生活を便利で豊かなものにして人生を謳歌する。だが、一部の者は新たな魔法を生み出す事を夢見て生涯を掛けて魔法の研究に取り組む。新たな魔法を開発した者は最高の富と栄誉が与えられるからだ。しかし、その多くは失敗に終わる。治らない後遺症を負った者や生涯寝たきりになった者、命を落とした者もいたそうだ。

 そんな事を考えている間に、詠唱が終わった三人はほとんど同時に俺に向かって魔法を放つ。俺は「”ヴェール”」とつぶやいた。

 次の瞬間、俺の真下から巨大な火柱が立ち上り、無数の真空の刃が俺を切り裂く竜巻が巻き起こった。炎はさらに勢いを増す。直後に俺を水泡が包み込む。俺の周りは幾つもの衝撃が重なり、爆音を鳴らす。 

「第六階位魔法……本気で僕を殺すつもりだったね? ……それにしても危ないなぁ。そんな強力な魔法をこんな至近距離で使ったら兄さんたちを繋いでいる縄まで切れちゃうよ? 僕が皆にバリアを張らなかったら、全員死んじゃってたよ。ねぇ、こういう場合は自殺になるのかな? 他殺になるのかな? どちらにしても僕は皆の命の恩人だよね。……エンマ。君なら今の僕の行動をどう審判する? 今度は褒めてくれるかい?」 

 俺は自分と三人の周りを包み込む水の膜の様なバリアを張っていた。俺がバリアを張っていない場所は辺り一面吹き飛んでしまった。 

「な、なんで!? お前、魔法の詠唱なんてしてなかったじゃないか……」

 クリップが引きつった顔で俺に尋ねた。 

「詠唱? 僕を誰だと思ってるの? 第九階位の魔導士だよ? 本当はその石だって必要なかったんけどね、皆の本心が知りたくて……。もしかしたら石を吐き出した後の第一声は俺の友達を殺してしまったことを誤ってくれるんじゃないかと思ったのに……。まさか、本気で僕の事を殺そうとするなんて……」

 クリップの目をじっと見つめながら言った。クリップは「ヒッ」と怯えた声を漏らしてまた泣き出した。

 三人放った第六階位の魔法を難なく防いだ俺が生まれた時に開いた魔導書は、存在する魔導書の最高位である第九階位だった。でも、実際には第九階位の魔法は存在しない。いや、それどころか第七階位の以上の魔法は記されていなかった。第一階位の魔導書に書かれたルールに従うと、六個以上文字を組み合わせることができないからだ。

 五歳から始まった魔法の勉強は俺がこの森に来るまでの十年間、毎日休むことなく朝から晩まで続いた。もちろん現在も一人で研究を続けている。スマホはおろか、ネット環境もない。ゲームもテレビも漫画もラジオもない。周りの期待の目もあり一人でダラダラと過ごすことも許されない。そんな環境下で、誰も立ち入ることができない第九階位の書庫で魔法の勉強をしている時だけがこの世界での唯一の救いであり楽しみだった。

 この国の魔導書庫は第一階位から順番に奥に続いており、第一階の奥に第二階位の書庫があり、その奥に第三階位という具合に連なってできている。それぞれの書庫には一種の結界が張られており、その階位の魔導書が開けたものしか立ち入ることができない。第六階位までの魔法の勉強を約五年で終わらせた俺は、いよいよ第七階位の魔導書が置かれた書庫に足を踏み入れた。この書庫に入れるのは第七階位の魔導書を開ける者だけだ。しかし、その書庫はまるで泥棒にでも入られたかのように荒らされていた。

 この国で唯一の第九階位の魔導書を開いた人間であるはずの俺は、実際には存在しない第七階位以上の魔法が使えない。そして、その事実を知っているのは俺と第七階位の魔導書を開いたキャンバスだけだ。他の者に知られるわけにはいかない。

 俺が第七階位の魔法の勉強を始めるまではキャンバスだけがその事実を知っていた。今にして思えば第七階位の魔法が使えない事を隠そうと躍起になっていたのだろう。あの頃のキャンバスは常にイライラし、俺を目の敵にしてつらく当たっていた。彼にとって俺の存在は色んな意味で目の上の瘤でしかなかったんだろう。高位の魔導書が開けても、結局第六階位の奴らと同じ魔法しか使えないとわかればその存在意義が失われてしまう。プライドが高いキャンバスにはそれが許せなかった。俺が成長して第七階位の書庫に入れば否応なしにその事実がバレてしまうからだ。キャンバスはよく言っていた『あんな恐ろしい魔法はおいそれと使えない』と。実際彼が第七魔法を使ったことは一度もない。当然だ。ない袖は振れない。その事実を知られない為に彼はよく一人で、第七階位の魔導書庫に籠って研究を続けた。焦りと恐怖を隠す毎日だっただろう。俺も同じだった。だが、キャンバスと違い俺には希望があった。まだ第八階位の魔導書と第九階位の魔導書の書庫が残っていたからだ。

「お、お前……。誰だよ? 本当にイレイザーか? 何だよその魔法……。何で詠唱なしで魔法が使える!?」 

 キャンバスは俺に問いかける。

「ん? そうだよ? 兄さん。僕の顔忘れちゃったの? 僕が再び第一王位継承者に戻るまでは優しく遊んでくれたじゃないか。兄さんも苦しかったよね。ありもしない第七階位の魔法を勉強しているふりをしたり、使えない魔法を使えると偽り続けるのは……」

 俺の言葉を遮る様にキャンバスに答えた。 

「――黙れ! さっきからわけのわからんことをいつまでもダラダラとしゃべりやがって! 次期王命令だ。今すぐこれを外せ!」

 そう言って僕を威圧する。 

「まぁ、待ちなよ兄さん。話はまだ半分も終わっていないよ。それに勘違いしているようだけど兄さんは次期王ではないよ。僕が生きているんだから。次期王は魔力が一番高い僕のはずだよ」

 俺は挑発するように微笑を浮かべる。 

「き、貴様ぁ! ……だが残念だったな。王はお前の死を認め、再び私を第一王位継承者に指名した。つまり、貴様が城に戻りさえしなければ現時点において次期王は間違いなく私だ! 我が国の法では第一王位継承者の命は王に次いで最優先で守る義務がある。そして次期王である私の命はこの場において最も優先される。わかるか? 貴様は死罪だ! 殺してやる!」

 そう言うとキャンバスは再び口をパクパクと動かす。詠唱をしようとしているようだ。 

「”フォビッド”。……もうその魔法は封印したから使えないよ。会話は普通にできるでしょ? この魔法はね。僕が作ったんだよ。君たちが使っている偽りの魔法を封じることができるんだ。便利でしょ? 冷静さを失ってまた強力な魔法を使ったら兄さんたち自身の命が危ないからね。それにしても第一王位継承者の命は最優先で守る義務があるなんてよく言うよね。あの時、第一王位継承者だった僕を誰も助けようとしないで前線に送っておいて――ん? そろそろイーゼル姉さんは限界かな?」 

 イーゼルは既にギリギリの状態で今にも倒れそうになっている。 

「……じゃあ話を進めようか。兄さんたちが僕を陥れたあの日まで――」 

 ――あの日、国の直ぐ近くに真っ赤なドラゴンが姿を現した。初めて見る巨大なファンタジー世界の生物。小さな魔法は日常で使えるものの、第六階位を超える強力な魔法を使う機会なんてそうそうない。俺は空を悠然と飛ぶその姿に心が躍った。ドラゴンが現れた場所は王国にほど近くの小高い丘の上。奴らにしてみればただ一休みするために立ち寄っただけなのだろう。だが、人間にしてみればいつ襲撃されるかもしれないという恐怖で国中が大騒ぎになった。倒すにせよ追い払うにせよ国を挙げての大挙兵だ。ある程度近づいて強力な魔法を放つ。これがこの世界の王道の戦術だ。しかし、この作戦には魔法の詠唱が終わるまで前線で敵を足止めする役目がいる。多くの兵や市民が壁となり時間を稼ぐのだ。当然それには大勢の人間を犠牲を伴う。集められた兵士や国民が不安と恐怖で騒然とする中、キャンバスとクリップの二人が声を上げた。 

「皆、安心しろ! この国には歴代最強の魔法を使い、最強の剣技を極めた我らが自慢の弟、イレイザーがいる。彼は第九階位の魔道を極めた男。あの程度のドラゴンは一人でも叩き伏せられる。そう豪語した! お前たちはイレイザーの後方で待機するだけでいい」 

 俺は唖然とした。そんなことは言った覚えがない。しかし、歓喜する国民の熱いまなざしを一身に受け、拒否することなんてできない状況に追い込まれていた。皆は俺が実際には存在しない第九階位の魔法が使えると思い込んでいる。皆に担ぎ上げられ、気が付くとたった一人で最前線に立っていた。生まれて初めての実践。目の前には国の第一級危険生物に指定されている巨大なインフェルノドラゴン。遠くから眺める姿とは違い、目の前に有るその巨大な獣の姿は畏怖そのものだった。そのおぞましい姿を目の前にしたあの時の恐怖は今でも脳裏に焼き付いている。あれから三年経った今でも、思い出すだけでも吐きそうになる。手が自然と震えだす。気が触れてしまいそうなほどの恐怖を感じたのはあの時が初めてだった。奴に比べたらライオンやトラなんて本当に子猫と変わらない。 

 確かに王国では剣技も魔法でも誰にも負けない自信があった。とは言えこの世界での剣術はあくまで自己防衛の手段でしかない。強力な敵との戦闘では、より強力な魔法の打ち合いとなり、よほどの能力を付加された武具を持っているのであれば話は別だが、ほとんどの場合、前衛で剣を持つというのはほぼ捨て駒を意味する。しっかりと対策を練り、多くの犠牲をいとわず後方から時間を掛けて最高位の魔法を放つことが出来たらドラゴンにも対抗できたかもしれない。でも、俺はすぐ目の前でただうずくまって寝ているだけのドラゴンにさえ恐怖で立ちすくむ事しかできなかった……。足がすくんで逃げることさえできない。怯えている僕に気が付いたドラゴンはホコリでも払うかのようにしっぽを振って俺を払い飛ばした。俺自身は正直何が起きたかわからなかった。 

「あの時、皆は後方から見てたんでしょ? どんな気持ちだった? 憐れだったかい? それとも痛快だったかい?」 

 そう言って三人の顔を見る。誰一人俺を見ようとしない。気にせず話を続ける。 

「――気が付くと僕はこの森に横たわっていた。身体を起こそうと思った瞬間、気が狂いそうなほどの激痛が全身を駆け巡った。何とか動く首を起こし下半身を見てみると手足が折れ曲がりになり、腕や足の骨が皮膚を突き破っていた。自分の姿に卒倒しそうだったよ。でも、そんなぼろ雑巾のような状態でも手足がちぎれ飛んでいなかったことは奇跡だった。首が飛んでいた可能性だってあった。意識が戻るのがもう少し遅くても出血多量で死んでいただろうね」 

 あの魔導書を見つけられていなかったら終わりだった。今にして思えば本当に運が良かった。とはいえ、あの瞬間はこのまま死んでしまえば天国に行けるかな……そう考えた。でもすぐにエンマの顔が脳裏をよぎった。……いや、ダメだ。俺は危険を承知でドラゴンと対峙した。恥も外聞も捨てて逃げる選択肢もあっただろう。エンマの審判では恐らく自殺になる……。 

「死ぬわけにはいかなかった。だからといってこの傷では普通の回復魔法では間に合わない。そう考えた瞬間、復元魔法を唱えた。これは僕が自分で作った初めて使う魔法だ。僕はこの魔法に”リバーシブル”という名前を付けていた。どうにも名前を付けるのが苦手だ」 

 また意味の解らない言葉に困惑する三人。無視して話を続けた。 
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