転生。神も仏も手助けしてくれるわけではない！

第１章

本で知識を高めてみた。

さすがに、１歳が理解できる内容でない話を理解できたことで、家族からは頭の良い息子と認識され、村の中でも神童と呼ばれ始めてしまった。

だが、騎士爵が王都へ呼ばれたりすることもないので、村限定での神童という感じだった。

そのおかげで、いろんな本を読み、勉強する生活が始まった。
いや、まだ１歳なんだけど・・・

娯楽、歴史、宗教・・・そして魔法。
いろんな種類の本を読むことで、この世界を知ることができた。

この世界には、西暦などという年号は存在していなかった。
ただ、国ができて１９０年がたっていること。

これまでに、国同士の戦争は多々起こっており、世界を巻き込んでの戦争いうのは１回。
その１回というのが、濡れ衣を着せられた騎士と魔導士が貴族社会を無くそうと自らを魔王と名乗り、小さな村から始まり、いくつかの国を滅ぼしていった魔王戦呼ばれた戦争だった。
その戦争では、１２人の選ばれた騎士・魔導士たちが、戦火をかいくぐり、本体を撃破し、戦争をなくそうとそれぞれ１２人が国を興したと言われている。
そのうちの１人が起こした国が今いるカプサイン国だった。

そして、その１２の国には、人族、獣人族、エルフ族、ドワーフ族、ホビット族という５つの人種が存在するらしい。
まだ、人族にしかあったことはない・・・はずだが！

森や洞窟には、多くの動物の他、ドラゴン、ゴブリンといった魔物も存在している。
また、洞窟など魔物が多く集まる場所が放置され、ダンジョンと呼ばれる密集地帯もあるという。
俺の住むクライン村の近くには、ダンジョンと呼ばれるものはないが、近くの山脈には多くの魔物が見つかっているらしいがそれほど危険な村ではないようだ。

魔法は、現代でいう気というものに近く、その気を集約し、イメージを放出したり、空間に干渉することで発症するのが基本原理のようだ。
実際の本には、長々とした呪文や魔法陣という図式が描かれ、水や火を放ったりするという書き方だったため、現在の魔法は、呪文詠唱によるもののようで、火の玉、水の塊を飛ばすという程度のものだった。
大魔導士と呼ばれる人たちは、呪文や魔法陣を作ったり、研究しており、本の最後には呪文は書いてなかったが、

『あなたも魔道を極めれば、火の壁や石の壁を作る魔法が使えるので、頑張って』

そんな一文があった。
俺がなぜ、基本原理思ったか！それは、呪文や魔法陣を描かなくても、火の玉、火の壁など、書いてあった魔法ができたからだ。

そして技能。
多くの人は、技能を持たずに生まれてきており、２つあるというのは確かに稀のようだ。
また、大半の技能も武闘、商才、農耕、家事という４大技能で、それらの技能は生まれてから、
剣や格闘訓練をしていくことで、武闘
物の売買をしていくことで、商才
畑を耕したり動物を家畜としていくことで、農耕
炊事、洗濯をしていくことで、家事
と自分の努力で得ることができるようだ。
また、武闘も剣を鍛えることで、剣技という上位の技能が派生するようだ。

どうやら、俺の持つ技能は、術理・叡智で、本を読み知識を得る際の習得速度が速く、その本質を捉え、活用できるというもののようだった。