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20.お土産もらいました
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訓練で少し遠出すると言っていたカイルさんが、夜に帰って来た。
玄関でお出迎えをした僕の額にキスをして、片手に2羽鳥を持っている。その鳥を掲げて僕に見せる。
血とかは見えないけど、これ、死んでるよね?ちょっと怖い。
「以前、美味いと言っていただろう。訓練地の近くにいるんで、狩りをしてきた。」
「狩る?」
「狩る、が分からないか?」
鳥を受け取らない僕を、不思議そうにカイルさんが見ている。
「いえ、分かります。ただ、僕のいたところではお肉の状態で売られてて。鳥のままこうやって実際見たことがなくて、びっくりして、すみません。」
そうだ鳥肉はトレイに最初から存在しているわけではない。改めて認識する。
受け取ろうにもちょっと怖くて、手が出なかった。
「そうか、それはすまなかったな。」
「違うんです!見慣れてなくてびっくりしただけで!お土産嬉しいです。ありがとうございます!」
カイルさんがせっかく僕のために狩をしてきてくれたのに、誤解して欲しくなくて慌てて言う。
「そんなに必死にならなくても。」
ガイルさんは気に留めないみたいに苦笑してるけど、伝わっただろうか。
「わー美味しそう!カイル様今晩の料理に追加しますか?」
雰囲気を変えるような、マリアさんの明るい声が響いた。カイルさんはこんな反応を期待していたのかもしれない。
「いやクロスに渡しといてくれ。明日にでもハルカに食べてもらおう。」
マリアさんが鳥を受け取り、厨房の方へ戻って行く。申し訳い気持ちでカイルさんを見ると、笑顔のままだった。
「ん?どうした。着替えてくるから少し話をしよう。」
僕を安心させるようにそう言ってくれると、自室へと歩いていった。
その日のいただきますとご馳走さまは、生まれてから一番心がこもっていたと思う。カイルさんは何も言わずに、僕を見ていた。
玄関でお出迎えをした僕の額にキスをして、片手に2羽鳥を持っている。その鳥を掲げて僕に見せる。
血とかは見えないけど、これ、死んでるよね?ちょっと怖い。
「以前、美味いと言っていただろう。訓練地の近くにいるんで、狩りをしてきた。」
「狩る?」
「狩る、が分からないか?」
鳥を受け取らない僕を、不思議そうにカイルさんが見ている。
「いえ、分かります。ただ、僕のいたところではお肉の状態で売られてて。鳥のままこうやって実際見たことがなくて、びっくりして、すみません。」
そうだ鳥肉はトレイに最初から存在しているわけではない。改めて認識する。
受け取ろうにもちょっと怖くて、手が出なかった。
「そうか、それはすまなかったな。」
「違うんです!見慣れてなくてびっくりしただけで!お土産嬉しいです。ありがとうございます!」
カイルさんがせっかく僕のために狩をしてきてくれたのに、誤解して欲しくなくて慌てて言う。
「そんなに必死にならなくても。」
ガイルさんは気に留めないみたいに苦笑してるけど、伝わっただろうか。
「わー美味しそう!カイル様今晩の料理に追加しますか?」
雰囲気を変えるような、マリアさんの明るい声が響いた。カイルさんはこんな反応を期待していたのかもしれない。
「いやクロスに渡しといてくれ。明日にでもハルカに食べてもらおう。」
マリアさんが鳥を受け取り、厨房の方へ戻って行く。申し訳い気持ちでカイルさんを見ると、笑顔のままだった。
「ん?どうした。着替えてくるから少し話をしよう。」
僕を安心させるようにそう言ってくれると、自室へと歩いていった。
その日のいただきますとご馳走さまは、生まれてから一番心がこもっていたと思う。カイルさんは何も言わずに、僕を見ていた。
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