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美冬 7

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結局わたしも厚かましくも雪彦に頼んで、雪彦父、牧産業社長の牧達彦と会わせてもらうことになった。雪彦は予期してたみたいで嫌な顔一つせず、父の都合きいてまた連絡しますけど、うちまで夜に来てもらうとかできますか?と気さくな感じだった。もちろんと応じたけど、雪彦の家とうちって結構遠いし、夜になりそうだしなってことで、この人に相談。

「ねえ、ちょっと今調べてることがあってちょっと遅い時間帯に牧産業の牧社長の家に行くことになりそうなんだけど、送ってもらえないかな」

父は、リビングに資料撒き散らしつつパソコンでカタカタ何か打って仕事中みたいだったけど、手を止めて言った。
「ふーん、鶴が台だよな、自宅。いいけど?いつだ?」

「まだ未定なんだけど、もし都合あえばでいいから。夜になりそうだし遠いしさ」

「遠い時間なら心配だし、できるだけ送るけど早めに言ってくれよ。この話母さんは知ってる?」

「わざわざ言ってないだけで隠してるわけでもないけど、面倒だから聞かれない限り言いたくない」

父は微妙な表情をした。わかると同意してるようにもみえるし、困ってるようにもみえる顔。

「何の用なんだ?」

「うーん、まだ言えない。取材中だから」

と、悠からグループLINE。

「明日、またお昼部室使っていい?」

了解、と送っとく。悠、千葉先生から何か聞けたのかも。
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