勇者がパーティ―をクビになったので、山に囲まれた田舎でスローライフを始めたら……勇者だった頃よりもはるかに幸せなのですが?

シトラス=ライス

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第一部 四章【新たなる物語の幕開け】

白を超え、黒を超え――黄金の勇者フェニクス(*ロト視点)

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 最初はただの憧れだった。
 おおらかで、優しくて、強くて……そんな兄弟子のバンシィは今やロトの心に深く根付いていた。

 ロトはリディに拾われ、修行を始めた頃、兄弟子のバンシィへはたくさん迷惑をかけた。
だけど、彼は、そんなロトに呆れることなく、付き合ってくれた。
そんな過程があったからこそ、彼を兄弟子以上に強く想うようになったのだと思う。

 両親を目の前で殺され、故郷が滅ぼされた心の傷は未だ完全には癒えていない。
しかし、兄弟子さえ、バンシィさえ側にいればきっと大丈夫。
そしてこれからは、たくさん迷惑をかけた分、お返しをしたいと願った。

 だからロトはリディの厳しい修行にも耐えた。
 そんなある日のことだった。

「ロト、そろそろ君にも戦うものとしての名前を授けよう」
「戦う者としての名前を、ですか?」
「ああ。言葉には魂と力が宿る。君はこの名前を得ることで新たな力を獲得することになる。どうだろうか?」

 更に力を持つ……すなわち、兄弟子のバンシィの力になれるということに他ならないと思った。

「是非! よろしくお願いします、リディ様!」
「うむ! ではロト君は……【黄金の戦士 フェニクス】だ! これは数多の戦神束る至高戦神に由来する」
「そ、そんなすごい名前を!? ちょっとそれは……」
「気に入らないか?」
「い、いえ! そんなことはありません……ありがとうございます、リディ様」

 しかし今の自分はバンシィの足元にも及ばず、名前負けしているのは理解している。

(この名前はもっと力を付けてから名乗ろう……)

 そう決意したロトは更に修行に励むのだった。


⚫️⚫️⚫️


「ロトよ、これまでの非礼の数々を詫びる! 今更こうしてきさまに頼るのは心苦しい。申し訳なくも思っている。しかし余は次代の王として、大陸を民を守る責務がある!」

「殿下……」

「余をバカにしたければ存分にするがいい! 靴を舐めろと言われれば、喜んで舐めさせていただく! 代わりにどうか、大陸を、民を邪悪な魔族の手から救ってくれ! お願いだっ!!」

「どうしてそんないきなり……?」

 ロトが困惑するのも無理はなかった。
しかしユニコンは地面へ膝を着いたまま、真剣な眼差しでロトを見上げて来る。

「余は一人となり、己が如何に未熟で、阿呆だったのかと思った。己の弱さを痛感した。余が阿呆だったために、多くの兵が死に、そしてブラノア将軍までもが……だから今の余にできるのは、こうしてお前に頭を下げ、願いを叫び続けることしかできん! そう考えたのだ!」

「……!」

「偉大なる剣聖リディの愛弟子、盾の戦士ロトよ! 聖剣を余から継承し、皆を救ってくれ! 聖剣の加護の苦しみは余も身をもって経験した。だからこそ、もしも貴様が勇者になってくれるのなら、余は余の生涯をかけて貴様の苦しみを和らげて見せると、ここに宣言する!」

 聖剣タイムセイバーを置いたユニコン=ネルアガマは更に頭を砂浜へ擦りつける。

「頼む! 心の底より、お願い申し上げる! どうか、どうか、エウゴ大陸を、そこに暮らす民を、この未曽有の災禍から守ってくれ、偉大なる盾の戦士ロトよぉ!」

 あのプライドが高いユニコンがこうまで頼み込んでいる……きっと、これは本気なのだとロトは思った。

 ロトの手が一瞬、タイムセイバーを掴みかける。
しかし躊躇いが生じて、指先が止まった。

(これを手にしたら私は人でなくなってしまう……)

 料理が好きになったのも、幼い頃一生懸命美味しいものをたくさん作ってくれたバンシィへ……ノルンへ恩返しがしたかったからだった。
 いつかは長年抱いき続けていた想いを伝え、兄と妹ではなく、夫婦になりたいという気持ちもあった。
 だがタイムセイバーを手にしてしまえば、その一切合切を捨て去ることになってしまう。

(だけど、今の兄さんにはリゼルさんがいる……)

 ヨーツンヘイムへ行き、もはや兄は兄以上の存在にならないと痛感した。
とても悲しかった。辛かった。
しかし同時に、修行時代のように、よく笑う兄を見られて嬉しかった。
幸せそうな兄の顔が見られて、とても心が温まった。
そしてそんな兄を、兄を幸せにしてくれた人々を守りたいと強く思った。

「頼むロト! 頼むぅっ!!」
「……わかりました」

 ロトは決意を固め、地面へ置かれたタイムセイバーを強く手に取った。

「殿下、引き受ける代わりに約束をしてください。もう二度とわがままは言わないと。自分のわがままで他人を傷つけたり、不幸にしないと。良きを王を目指すと。良いですね?」
「う、うむ! 任せよ! 余の治世の目標は一万年の太平である! ははは!!」

 相変わらずユニコンの物言いは不遜である。スケールも馬鹿馬鹿しい。
しかし目は真剣そのもの。どうやら信用しても大丈夫らしい。

「約束ですよ! 破ったら私は勇者として、貴方を悪と認識し、この世から跡形もなく消し去りますからね!」

「心得た! 余は良き王を目指す! 期待を裏切らないとここに誓う!」

「ふふ……あと、殿下……」

「ひぃ! な、なにか……?」

「お口の匂い治りましたね。ちゃんと反省して改善できる人って素敵ですよ! これからもその調子で頼みますね!」

 ロトはそう言って、ユニコンの頭をポンポン撫でてみた。
ユニコンは恥ずかしそうにしていたが、ロトの行為を素直に受け取っている。

「な、なにをいきなり……恥ずかしいのだが……」

「良くできた子へのご褒美です! 剣聖様もそう仰っていて、良くこうしてくださいました」

「う、むぅ……そうか。剣聖様がそう仰っていたならば仕方がない……」


――意外とユニコンは純粋な人なんだと思った。
だからこそ、これからのユニコンに期待することができた。

「あと、殿下もう一つ!」

「なにか?」

「なんか、私の面倒を一生見る的なこと仰ってましたよね?」

「う、うむ! その点は任せよ! 不憫な思いはさせないと余の人生をかけて誓うぞ!」

「ありがとうございます。だけど私、殿下の妻や嫁にはなりませんから。てか、聖剣持ちの勇者はそういう感情なくなりますから!」

「あっ……! い、いや、あの面倒を見るというのは、妻や嫁という意味では……! うう……やはり余は阿呆かっ……!」

 ユニコンは子供のようにしょげた様子を見せている。
そんな彼をみてなんとなく可哀そうで、ほんのちょっぴり可愛いと思ったロトだった。

「では、白の勇者ユニコン=ネルアガマ様より、盾の戦士ロトは謹んで聖剣タイムセイバーをを拝領し、勇者を継承いたします!」

 ロトは聖剣タイムセイバーを掴む。
やはり聖剣からの拒否反応は発生しなかった。

「へへ……へへへっ……行かせるかよ……これ以上先に行かせてたまるかよォォォ!!」

 血塗れのアンクシャは、それでも果敢に杖を振りかざし、魔法で押し寄せる魔族軍に応戦していた。

「滅べ! 滅べ! 滅べぇ!! がぁぁぁっ!?」

 満身創痍のデルタは懸命に竜牙刀で応戦するも、敵の波に飲まれてしまってる。

「ま、負けん……また行くんだ……アイツのいる……ヨーツンヘイムへ! あいつと一緒にまた葡萄園を……うわぁぁぁ!!」

 ジェスタは血の滴る脇腹を抑えつつ、必死にレイピアで戦い続けている。

「しぶといなぁ……全く……デフェンサ、もう一回やっちゃうよ!」
『応ッ! 暴風炉最大出力――!』

 そんな三姫士を空から見下ろす風のマクツは周囲に風を呼び起こしている。
 もはや壊滅は時間の問題。
それでもロトにはまだ躊躇いがあった。

(ううん……良いんだ、これで……)

 和解はしたものの、ノルンがリゼルを大切に想っているのは、やはり辛かった。
今でも彼女と立場が代われるならば、代わりたいとさえ思っていた。
しかし、仮にそうなれたところで、自分がノルンを笑顔にしてあげられるのか、自信はなかった。
 やはり今のノルンはリゼルという心優しい女性が側にいるからこそ、成り立っているのだと思った。

 代わりたくても代われない。
 自分はノルンをリゼルのように幸せにすることはできない。
今のままではまたリゼルを、彼女を愛するノルンでさえ、傷つけてしまう。

 大切な人々を守りたい……精神的に未熟な自分が、この気持ちだけに向き合うためには、聖剣の加護が必要不可欠だと思った。

(私の想いさようなら……リゼル、兄さんのことをこれからもよろしくね!)

 ロトは涙を振り払い、タイムセイバーをゆっくりと抜いていった。
 力あるもののみが抜くことのできる剣が、あっさりと鞘から解放されてゆく。
瞬間、彼女の魔力が聖剣へ流れ込こんだ。

 強い金色の輝きが発せられ、辺りの明るく照らし出す。

「この光……?」
『――ッ!? 危険増大! マクツ坊ぉっ!!』
「えっ……?」

 突然、ディフェンサはマクツとの合体を解除した。
鋼の鳥人はマクツを守るように前へ立ち、大きく体を開く。

「FENNSAAAA!!」

 鳥人形態のディフェンサの腹に、翡翠の輝きを放つ、鋭利な剣が突き刺さった。

「ディフェンサぁっ!」
「そ、某、これまで……逃げよ、マクツ坊ぉ……! こいつは、危険……!」 

 ディフェンサは煙のように消滅した。
 しかしマクツは悲しみに暮れる間もなく、回避運動を始めた。

「くっ!? なんだ、これは!?」

 無数の翡翠の剣が空を縦横無尽に舞い、執拗にマクツを付け狙う。
 いくらマクツが風で吹き飛ばそうとも、その度に無数の翡翠の剣は軌道を変えて、マクツへ飛んでくる。

「翠輝剣クシャトリヤを改め……我意思の代行者【飛翔竜牙ドラグーンファング】!……邪悪なる存在を余すことなく根絶せよ!」

 冷たさと暖かさを孕ん少女の声が戦場に響き渡った。
彼女の声に従って、数え切れないほどの、翡翠の剣――ドラグーンファング――が宙を舞う。

 翡翠の剣は縦横無尽に戦場を飛翔し、上陸を果たした魔物を、洋上の戦艦を次々と駆逐してゆく。

「ディフェンサの仇! KUTUAAAA!!」

 マクツは目下の黄金の輝きへ向けて風を放つ。
しかし風は、円状に陣を組み、障壁を展開したドラグーンファングに防がれる。

「KUTUAAAA!!!」

 飛来した翡翠の剣が、様々な角度からマクツを串刺した。
 マクツの翼から力が失われ、地面へ真っ逆さまに落ちてゆく。

「こ、この力はなに……ひぃっ!」

 マクツは己を照らし出す黄金の輝きに悲鳴をあげる。
 そんなマクツを聖剣タイムセイバーと、魔盾シフトシールドを持ち、周囲に無数の翡翠の剣をしたがえたロトが悲哀な視線で見下ろしている。

「今、楽にしてあげます。安心してください。苦しみはわずかです」
「お、お前はなんだ……なんなんだぁ!?」
「私は……【フェニクス】」
「フェニクス!?」
「白を超え……黒を超える……黄金の勇者!」
「冗談じゃない! 僕はまだ死ねない……死んでたまるか! KUTUAAAA!!」

 マクツの叫びが嵐を巻き起こす。
 盾の戦士ロトを改め――【黄金の勇者フェニクス】は巨大なシフトシールドを押し出し、マクツの風から身を守る。
 盾の向こうではマクツが、風船のように膨らんで、醜い肉塊へと変貌してゆく。

 テラエフェクト――危機的状況になると魔族が自らの体組織を変化させ、巨大化する現象である。
しかしテラエフェクトを前にしても、フェニクスの心は森の静謐のように穏やかなままだった。

「KUTUA! KUTUA! KUTUAAAA!!」

 巨大な肉達磨となったマクツは、フェニクスへ向けて、ワームのような牙を持つ触手を差し向ける。

「フレイムフィンガー……!」

 しかし触手は炎で肥大化したフェニクスの手に掴まれた。
真っ赤な炎が肉を焼き、数瞬間で灰へ返してしまう。

 怒り狂った肉塊のマクツは、全身のあらゆるところから、嵐のような風をフェニクスへ向けて発する。
嵐は砂浜を深く穿ち、巻き上げた砂粒さえも、細かくすり潰す。
しかし嵐の中にはすでに、フェニクスの影も形も存在していなかった。

「時の彼方へ消え去れ……!」
「KTUA!?」

 飛び上がったフェニクスは目下にマクツを収める。
そして上段に構えたタイムセイバーが、壮絶な金色の輝きを放った。

「運命断絶剣! タイムセイバー!!」
「KU――KUTUAAAA!!!!」

 金色の刃が肉塊をあっさりと両断する。
しかし血は流れず、皮が、肉が、時間の彼方へその存在を消し去ってゆく。

「アトは、タノミマス……ゼタサン……ミンナノ、ネガイヲ……フルサトヘノ、キカンヲ……KUTUAAAA!!!!」

 マクツは激しい断末魔を上げながら、地上よりその存在を消し去ってゆくのだった。
 
 次いで着地したフェニクスはシフトシールドを高く掲げる。

「タイムシフト、ユアセルフ!」

 フェニクスの言葉が新たな奇跡を呼び起こした。
 奇跡は黄金の輝きとなって、深く傷ついた三姫士たちへ降り注ぐ。

「すげぇ……傷が治ってく……てか、無かったことにされてるよ……」

 瀕死の重傷を負っていたアンクシャは、時間が戻るように塞がってゆく傷を見てそうこぼす。

「ロト、君は……」

 傷の癒えたジェスタは、フェニクスとなったロトへ切なげな視線を寄せていた

 そんな中、フェニクスになったことで拡大した意識が、遥か遠方の危機を感じとる。
 彼女の頭に浮かんだのは、震える山と炎に巻かれた寒村。
そこで必死に、邪悪の眷属と懸命に戦う、一人の男の姿。

 もはや彼を見ても、かつてのような思慕は浮かばない。
 彼もまた、黄金の勇者フェニクスが守るべき、愛する神の子の一人でしかない。

「皆さん、ヨーツンヘイムが危機に見舞われています。私はすぐに向かいます。戦う気力がありましたらついてきてください」

 フェニクスはそう告げると、黄金の翼を生やして、空へ舞い上がる。
 そしてあっという間に姿を空の向こうへと消し去った。

「ロトの奴、言ってくれる……我らも続くぞ! デルタ頼む!」
「ガウッ! ンガァァァ!!」

 デルタは白竜へ姿を変え、その上にジェスタとアンクシャは飛び乗る。
白竜もまた、フェニクスを追って、飛び立って行く。

「黄金の勇者フェニクス、そして運命の三姫士たちよ……ネルアガマを、エウゴ大陸の未来をどうかよろしく頼む……!」

 そんな勇者一行へ、“元白の勇者”となったユニコンはずっと深々と頭を下げ続けるのだった。
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