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第一部 三章【かつての仲間達がヨーツンヘイムへやってきた!】

ジェスタの夢

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「どこまで行く?」
「あと少しだ! もう少しだ!」

 もうジェスタに続いて歩き、どれぐらいの時間が経っただろうか。
 体力的には問題はないが、それでも不安を覚えるのは、きちんと暗くなるまでに山小屋へ帰れるかどうか。
 あまり遅くなりすぎると、絶対にリゼルが心配するはず。

(これ以上山深くに行くのなら引き返そう。ジェスタには申し訳ないが……)

「さぁ、着いたぞ! 見てくれ!」

 と、目の前で立ち止まったジェスタが、自慢げに声を張っている。

「おお! ここは……!」

 木々の間から見えたのは、山間にあった広大な丘陵地だった。
 雑草に覆われてはいるものの、丘の一つ一つが区画に区切られているように見える。
更に、どことなく整列しているように見える緑の塊には見覚えがあった。

「葡萄園か、ここは?」
「ああ! そうさ!」

 ジェスタは足取り軽く、丘を下ってゆく。
 続いて下ってゆくと、彼女は壁のように見える雑草をかき分けた。

 雑草の奥から何本もの鈍色をしたワイヤーと、上までまっすぐと伸びた枝が姿を表す。
更に、萎びたり、色づいてはいないものの、葡萄の房のようなものも見えた。

「垣根仕立てだったか? この仕立て方は?」
「そう! 覚えていてくれて、嬉しく思うぞ!」

 垣根仕立てとは、まず畑へ直線的に支柱を立てる。
その間にワイヤーを地面と平行になるように張って垣根を作り、その垣根に沿って葡萄の樹を植える栽培方法である。
どうやらワイン用葡萄栽培では標準的な仕立て方らしく、ジェスタもジャハナムではこの方法で葡萄を栽培していた。

「どうやらここは、前の山林管理人が所有していた葡萄園らしい。ご覧の通り荒れ放題だがな。しかし!」

 ジェスタは青空へ向かって、大きく胸を開いて見せる。
 燦々と降り注ぐ太陽の光が、ジェスタの白磁の肌を煌めかせる。

「暖かいな。冬だというのにここは」

 ノルンもまたジェスタと同じく、太陽の恵を肌で受ける。
すると彼女は嬉しそうに微笑んだ。

「ここの日照時間はヨーツンヘイムのどこよりも長い。それに標高も高いから暖かい。そして何よりも、夜はあの山から冷たい風が吹き付けてきて、気温がグッと下がる。葡萄にとって最高の寒暖差だ! 最高のテロワールなんだよ! ここは!!」
「テロワール……たしか、葡萄栽培に関する気候条件を総称した言葉だったか?」
「ああ、そうさ! ホント、色々と覚えていてくれて嬉しいよ」

 戦う時はいつも凛然としているジェスタ。
 しかし、今目の前にいるのは、初めて出会った時のような、葡萄とワインを愛する美しい妖精の女性だった。

「こんな素晴らしい土地をこのままにしておくなど勿体無い! ここで真剣に栽培をすれば、きっとネルアガマいち……いや、ジャハナムを凌ぐ、大陸一いちの傑出したワインをかもせると思う! いずれはここで本格的な葡萄栽培ができればと思っている!」
「なるほど……」

 確かにワインは貴族を中心として、人気がある。
 イスルゥ塗りでの丁寧な仕事が評価されている、ヨーツンヘイムの住人ならば、きっといい仕事をしてくれるはず。
更に、栽培と醸造に詳しく腕の良いジェスタが、総指揮を取ってくれるのならば鬼に金棒である。

「しかし、なんだその……今の俺が言えたことではないが……今の君にワインへ情熱を注ぐ余裕があるのか?」

 ジェスタは栽培醸造家の前に、今や大陸の命運を握る、三姫士の一人である。
それはわかっているのか、ジェスタは苦笑いを浮かべた。

「貴方ならそういうと思っていたよ。でも、頑張るさ、私は! やる気さえあればなんでもできる! 貴方と一緒ならばきっと……ここに来て、そんな夢を抱けるようになったんだ!」
「……」

 嬉しそうにそう語るジェスタは、素敵だと思った。
ヨーツンヘイムのためにも、ぜひやって貰いたいとは思った。
しかし同時に、彼女は大陸を魔王軍から守る、唯一無二の戦士である。
そんな彼女をこの場に縛り付けても良いのかどうか。

「どうかしたか? ずいぶん難しい顔をしているぞ?」
「いや……むぅ……」

 その時言い淀んでいるノルンの肌を不気味な気配が撫でた。
 ジェスタも同じ気配を感じ取ったのか、表情を戦う者のそれへと変える。

「どうやら、この葡萄園が放棄されることになった原因が現れたようだな!」

 緑が騒めき、奇怪な生き物が姿を表す。
 鋭い顎に、虫のような複眼を持つ、薪束程度の大きさの地を這う魔物。

「メガフィロキセラか」

 フィロキセラとは、葡萄の木の根に寄生し、枯死させる虫である。
それが魔大陸からやってきた飛龍と同じく凶竜燐によって、巨大化・凶暴化した魔物こそ<メガフィロキセラ>だった。

「ノルン、申し訳ないが害虫駆除の助力をお願いできないか?」
「構わんが、今の俺にかつてのような活躍を期待しないでほしい」

 ノルンは雑嚢から魔法上金属小手取り出し、装備しつつそう言う。

「そうは言いつつやる気満々じゃないか」
「ヨーツンヘイムの新たな利益を邪魔する生き物。更に魔物だ。ここを守ることも今の俺の仕事の一つだ!」
「ふふ。そう言うところは全く変わらず、大変嬉しく思うぞ! 参れ! 我が剣! ナイジェル・ギャレット!!」

 ジェスタの叫びが風を呼んだ。

 風は瞬時に実態を結び、ジェスタの右手へ美しい意匠の施されたレイピアを握らせる。
 ……一振りの剣があった。それはかつて闇妖精ダークエルフが鍛造し、妖精エルフが力を与えた最初で最後の名剣だった。
妖精の勇者のみが所持を許される、神羅万象さえも操る霊剣であった。
名剣であり霊剣である、唯一無二の剣。

その名は――【妖精霊剣ナイジェル・ギャレット】!


「参るぞ、ノルン!」
「ああ!!」

 ノルンはジェスタと共に、地を蹴り、メガフィロキセラの群へ向けて飛び出してゆく。

「ビムサーベルっ! つあぁぁぁ!!」

 ジェスタはレイピアを緑色に輝かせながら振り落とす。
 風の力を纏い、切断力を増した刃が、硬い甲殻で覆われれているメガフィロキセラをあっさりと切り裂く。

 ジェスタはまるで剣舞のように鮮やかなステップを踏みながら、剣を振る。
闇妖精との混血児の証である、紫に染まった髪の一部があざやな残像として浮かぶ。
相変わらず美しく、華麗な戦い方だと感じぜずにはいられなかった。
 
(俺も負けてられんか!)

「ビムサーベル!」

 敵へ拳を叩き込み、そう唱えれば、手の甲から一瞬だけ緑色に耀く刃が現れ、甲殻を叩き割った。
ジェスタのように、常にビムサーベルを発動することはできないものの、こうして止めの一撃として放つことはできるのだった。

「やるじゃないか! さすがは黒の勇者バンシィだ!」
「もう俺は勇者ではないぞ!」
「なにを言う! やはり大陸を救うのは貴方だ! 貴方以外に考えられない!」
「ありがとう! しかし俺はもうそんなに立派なやつじゃない!」

 ノルンとジェスタはそんな会話を交えつつ、次々とメガフィロキセラを駆逐してゆく。
 そんな中、ジェスタの長耳が、ピクリと反応を見せる。

 暫くするとノルンの耳にも、不快な虫の羽音が響き始めてくる。

「成虫もいたか!」

 ジェスタは飛来した羽を持つメガフィロキセラの成虫を見て、眉間に皺を寄せた。
 
 光の翼を持つジェスタにとって、空の敵は得意分野ではある。
しかし光の翼は、その発動時に激しい衝撃を呼び起こしてしまうという欠点があった。

(きっとジェスタは葡萄の樹を気にして光の翼を使えないのだろう……ならば!)

 今日は雲ひとつない快晴。それにこの丘陵地は標高が高く太陽が近い。

「ジェスタ! アサルトハリケーンだ!」
「承知!」

 ジェスタは迷うことなくレイピアを腰いっぱいに引いた。
細身の刀身にはすでに、風が渦を巻いている。

「アサルトハリケーン!」

 突き出されたレイピアから激しい旋風が巻き起こり、葡萄園に集ったメガフィロキセラを空へ打ち上げる。
更に風は空にいる成虫さえも渦の中へ封じ込めた。

「日輪の輝きよ! 眩き光よ! 我が身に集結し、その力を表せ! そして発現せよ! 輝く必滅の力よ!」

 ノルンハ左手を突き上げ、雄々しい詠唱を響かせる。
彼の左手には、太陽から与えられた眩い輝きが収束してゆく。

「滅せよ、邪悪なる存在よ! ライジングサン――ッ!!」

 奇跡の名が叫ばれ、それを合図に膨らみ切った太陽の輝きがノルンの左腕から放たれた。
 太陽の力を収束して放つ、神々しく輝く光の球の魔法ーーまさにそれは夜明ライジングけのサンき! ノルンが生み出したもう一つの太陽であり、彼が今行使できる、最大級の殲滅魔法である。

 輝きの熱は、巻き上げられたメガフィロキセラを燃やし尽くす。
そして丁度良いところで解けて消えてゆく。
以前は、制御が出来ず、滞留させてしまっていた。
しかし少し修練をやり直したので、威力を抑える代わりに制御ができるようになっていたのである。

 それでも熱の力は凄まじく、小手がバラバラに砕け散り、真っ赤に腫れ上がった左手が晒される。

「だ、大丈夫か!?」

 ジェスタはノルンの左手の有様を見て、激しく動揺していた。

「大丈夫だ。慣れている。それにこれが今の俺の身体なんだ。かつてのようにはいかないんだ」
「そうならそうと言ってくれ……」
「お、おい!?」

 ジェスタはノルンの左手を取ると、そっと胸に抱く。

「治療する。少しおとなしくしていてくれ」
「い、いや、この程度は、家に帰れば……!」
「お願いだ! させてくれっ! 私のわがままが、貴方の左手をこんなに痛めつけてしまったんだ! せめてこれぐらいは!!」
「う、むぅ……」

 涙を見せられては、もはや何も言えなかった。
 ジェスタはノルンの左手を抱きしめたまま、身体中から緑の魔力を発する。
暖かく、穏やかな風が、腕の腫れを治め、爛れた皮膚を再生してゆく。

 治してくれるのはありがたいし、治癒魔法を受けている感覚はとても心地が良い。
しかしそれ以上の問題が……

(ジェスタ……せめて、胸で腕を挟むのはやめてくれ……)

 改めてタイムセイバーの、欲を封じる力に感謝するノルンなのだった。
 
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