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大災害級魔獣・角竜王ライゼン
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――ソルジャーアント。
この魔物はあらゆる動植物、時には巨大な竜さえ大群で押さえ込み、食い殺してしまう危険な魔物だ。
だが、奴らには意外と知られていない特性がある。
それは奴らに"目が無い"ことだ。
「うそっ……ソルジャーアントが勝手に村から出てゆく……?」
モニカの目の前では、ソルジャーアントの大群はまるで波を引くように村から居なくなっている。
「ソルジャーアントには目が存在しない。しかしそれでも集団行動が取れるのは、仲間を牽引する、特殊な匂いを発する分泌液を撒いているからだ」
「特殊な分泌液を?」
「ああ。やつらはそれを放って、目印にし、集団行動をとる。しかし逆に分泌液がなければ混乱する。だから奴らは陽の出ている間は分泌液が蒸発してしまうため、行動をしない」
「なるほど! トーガ様は、放たれた炎魔法の熱によって、その分泌液とやらを蒸発させているのですね!」
俺が言わんとしていた結論を、パルが代弁してくれた。
自分で語るよりも、こうして誰かに言われたほうが、褒められているようでとても嬉しい。
「そっか! この方法なら村を炎で焼いたり、水浸しにせず、ソルジャーアントが撃退できますね! さすがトーガくんです!」
「あ、ありがとう……」
生来、あまり褒められたことのなかったので、とても恥ずかしかった。
しかも相手がモニカなのだから、尚のこと嬉しい。
しかしこうやって朗らかでいられたのは、ここまでだった。
「うわぁ……やっぱり食われちゃってるよ……」
ソルジャーアントがいなくなった先には、ほぼ骨しか残っていない一角竜の骸が転がっていたからだ。
それを見た俺たちを含む、ランク上昇希望者たちは、一様にため息を吐く。
「トーガ様、どうなさいますか?」
「仕方ない……他を探そう……」
とはいえ、一角竜は基本的に地中を潜航して進むため、新たな個体を探すのは容易ではない。
ここに皆が集っているのも、ギルドから発布された観測情報を元に、集まっているし、探すのが容易ではないのは明らかだ。
「とりあえず、村の復興を手伝おう!」
どこからから1人の冒険者が声をあげ、Eランク冒険者諸君は件の村へ向かってゆこうとする。
「トーガ様、我々も……」
だが俺はパルの言葉を聞き流し、地面へ意識を集中させていた。
俺の魔力経路の疼きが止まらない……これはやっぱり……!
「止まれ! 奴が来るぞ! 衝撃に備えろ!」
俺が叫ぶのと同時に、目下の村に転がっていた一角竜の骨が、空高く打ち上げられた。
大地がまるで地殻変動のように隆起し始める。
蒼天さえも、"奴"が体内に有する、偉大な力によって一瞬で黒雲へと代わり、激しい嵐に見舞われる。
そして遂に地中の奥深くから"奴"が現れた。
「ガオォォォォォーーーーーーン!!!!」
激しい咆哮を受け、村へ向かおうとしていたE ランク冒険者一同は一斉に顔を真っ青に染める。
「あわ……あわわわわ……!」
俺の傍にいたモニカ至っては、あまりの恐ろしさに少しちびってしまったのか、必死に股の間を隠そうとしていた。
だが、皆がそんな風に混乱している最中、俺1人だけは興奮を隠しきれず、口元を歪ませている。
「この身体になってから、俺は本当についてるぞ……まさかここで出会えるとはな……角竜王ライゼンっ!!」
――角竜王ライゼン。
こいつは一角竜の希少種であり、頭部にはなんと5本もの巨大な角を有していた。
体躯は城ほど大きく、その巨体から繰り出される突進力は、一撃で都市の城門が破られたという事例もあるほど。
まさに大災害級の巨大な魔獣であり、さらに冒険者の最高位Sランク昇段要件として討伐が必須クラスな輩である。
「に、にげろぉ! 俺らじゃ敵わん!」
「ど、どこかにSランクはいないのか!? Sランクぅー!」
「おい、誰かさっさと王国騎士団に連絡を! このままじゃ村が、いや、フルツが滅びるぞぉ!」
勇敢が取り柄なはずの冒険者たちは、情けない声を吐きつつ、我先にとその場から逃げ出していた。まぁ、ここにいる皆は等級の上では俺と同じくEランクの新人ばかりなので仕方がいない……でも、それは好都合だ。
皆を危険に巻き込まずに済むからだ。
「ふふ……みなさん、あんなにも慌てちゃって……でもトーガ様は、とても楽しそうですね?」
さすが俺のパートナーだけあって、パルも平然とライゼンを見上げている。
「ああ、楽しいさ。なんてたって、Eランクの昇段要件が、Sランクに変わってくれたんだからな。これほどありがたいことはない」
「なるほど、そうでしたか! 確かにこいつを倒せば、余計な手間が省けますね!」
「余計な手間って……も、もしかしてトーガくん、ライゼンと戦う気なんですか!?」
かろうじて錫杖に縋って立ち上がったモニカは、驚きを口にする。
「もちろんだ。そしてこいつを倒し、俺たちはすぐさまSランク冒険者へ上り詰める! 良いな、パル、ピル、モニカ! 覚悟を決めろ!」
「かしこまりました!」
「はーいっ!」
俺の声にパルとピルの姉妹は臆した様子もなく返事を返してきてくれた。
この2人には日頃から、濃密な魔力注入をしているので、あまり心配はしていない。
だが、万が一のことも考えられるので、保険をかけておこうとまずはパルを呼びつける。
「念の為ためだ。行くぞ」
「はいっ! 続きは今夜ゆっくりお願いしますね……んっ……んちゅ……んはぁ……」
パルと濃厚に唇を重ね、唾液を通じて俺の魔力を流し込んでゆく。
うっかり、このまましてしまいそうになった気分をグッと抑え込み、唇を離した。
「ピル!」
「はーい! ちゅぅー……んんっ!」
ピルともディープなキスを交わして、魔力を分け与える。
「はわ……! はわわわわ……!」
そんな俺たちの様子を、モニカは顔を真っ赤に染めて見入っていった。
ウブそうなモニカには少々刺激が強めの光景だったかもしれない。
しかし、そんな少々間の抜けた光景はここまで。
次の瞬間にはもう、パルとピルの中で、俺の与えた魔力が激しく燃え上がり始めていた。
俺たち3人は、山のように巨大なライゼンを見上げ、睨みつける。
「行くぞぉ!」
「「はいっ! トーガ様ぁ!」」
俺の魔力を受け取ったパルとピルは、目の前に佇むライゼンへ先行してゆく!
この魔物はあらゆる動植物、時には巨大な竜さえ大群で押さえ込み、食い殺してしまう危険な魔物だ。
だが、奴らには意外と知られていない特性がある。
それは奴らに"目が無い"ことだ。
「うそっ……ソルジャーアントが勝手に村から出てゆく……?」
モニカの目の前では、ソルジャーアントの大群はまるで波を引くように村から居なくなっている。
「ソルジャーアントには目が存在しない。しかしそれでも集団行動が取れるのは、仲間を牽引する、特殊な匂いを発する分泌液を撒いているからだ」
「特殊な分泌液を?」
「ああ。やつらはそれを放って、目印にし、集団行動をとる。しかし逆に分泌液がなければ混乱する。だから奴らは陽の出ている間は分泌液が蒸発してしまうため、行動をしない」
「なるほど! トーガ様は、放たれた炎魔法の熱によって、その分泌液とやらを蒸発させているのですね!」
俺が言わんとしていた結論を、パルが代弁してくれた。
自分で語るよりも、こうして誰かに言われたほうが、褒められているようでとても嬉しい。
「そっか! この方法なら村を炎で焼いたり、水浸しにせず、ソルジャーアントが撃退できますね! さすがトーガくんです!」
「あ、ありがとう……」
生来、あまり褒められたことのなかったので、とても恥ずかしかった。
しかも相手がモニカなのだから、尚のこと嬉しい。
しかしこうやって朗らかでいられたのは、ここまでだった。
「うわぁ……やっぱり食われちゃってるよ……」
ソルジャーアントがいなくなった先には、ほぼ骨しか残っていない一角竜の骸が転がっていたからだ。
それを見た俺たちを含む、ランク上昇希望者たちは、一様にため息を吐く。
「トーガ様、どうなさいますか?」
「仕方ない……他を探そう……」
とはいえ、一角竜は基本的に地中を潜航して進むため、新たな個体を探すのは容易ではない。
ここに皆が集っているのも、ギルドから発布された観測情報を元に、集まっているし、探すのが容易ではないのは明らかだ。
「とりあえず、村の復興を手伝おう!」
どこからから1人の冒険者が声をあげ、Eランク冒険者諸君は件の村へ向かってゆこうとする。
「トーガ様、我々も……」
だが俺はパルの言葉を聞き流し、地面へ意識を集中させていた。
俺の魔力経路の疼きが止まらない……これはやっぱり……!
「止まれ! 奴が来るぞ! 衝撃に備えろ!」
俺が叫ぶのと同時に、目下の村に転がっていた一角竜の骨が、空高く打ち上げられた。
大地がまるで地殻変動のように隆起し始める。
蒼天さえも、"奴"が体内に有する、偉大な力によって一瞬で黒雲へと代わり、激しい嵐に見舞われる。
そして遂に地中の奥深くから"奴"が現れた。
「ガオォォォォォーーーーーーン!!!!」
激しい咆哮を受け、村へ向かおうとしていたE ランク冒険者一同は一斉に顔を真っ青に染める。
「あわ……あわわわわ……!」
俺の傍にいたモニカ至っては、あまりの恐ろしさに少しちびってしまったのか、必死に股の間を隠そうとしていた。
だが、皆がそんな風に混乱している最中、俺1人だけは興奮を隠しきれず、口元を歪ませている。
「この身体になってから、俺は本当についてるぞ……まさかここで出会えるとはな……角竜王ライゼンっ!!」
――角竜王ライゼン。
こいつは一角竜の希少種であり、頭部にはなんと5本もの巨大な角を有していた。
体躯は城ほど大きく、その巨体から繰り出される突進力は、一撃で都市の城門が破られたという事例もあるほど。
まさに大災害級の巨大な魔獣であり、さらに冒険者の最高位Sランク昇段要件として討伐が必須クラスな輩である。
「に、にげろぉ! 俺らじゃ敵わん!」
「ど、どこかにSランクはいないのか!? Sランクぅー!」
「おい、誰かさっさと王国騎士団に連絡を! このままじゃ村が、いや、フルツが滅びるぞぉ!」
勇敢が取り柄なはずの冒険者たちは、情けない声を吐きつつ、我先にとその場から逃げ出していた。まぁ、ここにいる皆は等級の上では俺と同じくEランクの新人ばかりなので仕方がいない……でも、それは好都合だ。
皆を危険に巻き込まずに済むからだ。
「ふふ……みなさん、あんなにも慌てちゃって……でもトーガ様は、とても楽しそうですね?」
さすが俺のパートナーだけあって、パルも平然とライゼンを見上げている。
「ああ、楽しいさ。なんてたって、Eランクの昇段要件が、Sランクに変わってくれたんだからな。これほどありがたいことはない」
「なるほど、そうでしたか! 確かにこいつを倒せば、余計な手間が省けますね!」
「余計な手間って……も、もしかしてトーガくん、ライゼンと戦う気なんですか!?」
かろうじて錫杖に縋って立ち上がったモニカは、驚きを口にする。
「もちろんだ。そしてこいつを倒し、俺たちはすぐさまSランク冒険者へ上り詰める! 良いな、パル、ピル、モニカ! 覚悟を決めろ!」
「かしこまりました!」
「はーいっ!」
俺の声にパルとピルの姉妹は臆した様子もなく返事を返してきてくれた。
この2人には日頃から、濃密な魔力注入をしているので、あまり心配はしていない。
だが、万が一のことも考えられるので、保険をかけておこうとまずはパルを呼びつける。
「念の為ためだ。行くぞ」
「はいっ! 続きは今夜ゆっくりお願いしますね……んっ……んちゅ……んはぁ……」
パルと濃厚に唇を重ね、唾液を通じて俺の魔力を流し込んでゆく。
うっかり、このまましてしまいそうになった気分をグッと抑え込み、唇を離した。
「ピル!」
「はーい! ちゅぅー……んんっ!」
ピルともディープなキスを交わして、魔力を分け与える。
「はわ……! はわわわわ……!」
そんな俺たちの様子を、モニカは顔を真っ赤に染めて見入っていった。
ウブそうなモニカには少々刺激が強めの光景だったかもしれない。
しかし、そんな少々間の抜けた光景はここまで。
次の瞬間にはもう、パルとピルの中で、俺の与えた魔力が激しく燃え上がり始めていた。
俺たち3人は、山のように巨大なライゼンを見上げ、睨みつける。
「行くぞぉ!」
「「はいっ! トーガ様ぁ!」」
俺の魔力を受け取ったパルとピルは、目の前に佇むライゼンへ先行してゆく!
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