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『母の愛』
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「ルークさんは何か趣味などはあるのですか?」
「趣味、ですか……趣味と言っていいのかは分かりませんが僕は魔法を使って色々してますね。例えば、土魔法で人形を作りその人形に塗料で色を付けたりしてます。人形に関しては優依のリクエストが多いですね。」
アニメの主人公とかね!
「人形、ですか?土魔法でどのように作るのですか?」
「試しに作りましょうか?」
「いいのですか?」
「はい、勿論。」
「でしたら、よろしくお願いします。」
その言葉を聞いた僕はまず、土魔法で大まかな人形の輪郭を作る。それから、水魔法を使って少し湿らせてから火魔法と風魔法を合わせて熱風を出して水分を飛ばす。そして、最後に風で細かいところを削る。
「こんな感じですね。最後の風魔法で削りきれなかったところは後で手で削ります。それから最後の仕上げでヤスリで削った後、色をつけます。」
そう言って教皇さんに作った優依の人形を差し出す。ちなみにポーズは右手でピースしてて服装は前世の中学の制服にしてみたよ!
「まぁっ!とっても可愛いです!」
「ふふ、良かったらプレゼントしますよ。明日の朝までに色をつけておきますね。」
「いいのですか!ありがとうございます!」
そんなに嬉しかったのかな?子供みたいに無邪気に笑ってる。
そんな事をしてると…
「うぅ…ルーク~…」
「優依?起きた?」
「………ぅん…」
…やっぱり、半分以上寝てるね…
「ふふふ、ユイさんそろそろ起きないと夜眠れませんよ。」
「…う~…」
「ほら、優依。一回顔洗ってサッパリしよ?」
「…うん…」
水魔法で水を出して優依に近づける。
バシャッ
「うぅ…ルーク~タオル~」
「…どうして突っ込んだの…」
「ふふふ」
優依は水を掬わずにそのまま水に顔を突っ込んだ。それを見て教皇さんは優しい目で見てるよ…優依、なんだか僕が恥ずかしくなっちゃうよ…
「はい、優依。タオルだよ。」
「へへへ…ありがと。」
僕はとりあえず優依にタオルを渡した。
「…うん!起きた!おはよう、ルーク。」
「…おそよう、優依。」
「ぶー、ヒドイよ!」
優依は頬を膨らませる。
「だってどれだけ起こしても起きないんだもん。」
「ぶー!」
まだ頬が膨らんでるよ!
「ふふふ、ユイさん。おはようございます。もう少しすれば夕食になりますからもう少し待ってくださいね。」
「教皇様!おはようございます。えっと、さっきはありがとうございました。」
「ユイさん、ユイさんがよければ私の事は母と思ってください。」
教皇さんが優しい笑顔で言う。
「…母、ですか…?」
「はい。先程も話しましたが貴女は自覚はなくとも愛に餓えています。ですから、ユイさんさえよければ私を母と思って下さい。私は貴女を『愛して』あげたいのです。母の愛情を貴女に教えてあげたい、そう思ったのです。」
「…教皇様が、私の、『お母さん』…?」
「はい。私では至らない事もあるでしょうが…」
教皇さんはその場で膝を床に付け両手を広げた。
「こんな私でいいと、母になって欲しいと思って貰えたのなら『ここ』に来てください。私は貴女を貴女の『母』として受け入れ、抱き締めます。」
「あ…」
優依の瞳は今にも水がこぼれ落ちそうになっている。
「っ…!お母さん!」
優依は瞳に溜まった水をこぼしながら教皇さんの胸に飛び付いた。
「いっいいんですか?わ、私のお母さんに、な、なってくれますか…?」
「はい、はい。もちろんです。私でよければ。」
教皇さんは優依を優しく、優しく抱き締めた。
「あ、ありがとう…ございます…」
「大丈夫ですよ。私が貴女の…『優依』の母になりたかったのです。」
「う、うぅ…」
優依は母親が出来た嬉しさからか今まで溜め込んでいただろう涙を一気に流した。
…僕は邪魔になるね。一旦部屋から出ようかな。
僕は影魔法で部屋の外に出て城にある庭園で時間を潰した。流石、神聖国の国家元首である教皇さんの城だね!なんか凄いとしか言いようのないくらい凄かったよ!特に薔薇!
……僕だってアフルクみたいに長距離の移動は出来ないけどすぐそこに移動するくらいは出来るんだから!影魔法の適性がCだから皆疑ったでしょ!
「趣味、ですか……趣味と言っていいのかは分かりませんが僕は魔法を使って色々してますね。例えば、土魔法で人形を作りその人形に塗料で色を付けたりしてます。人形に関しては優依のリクエストが多いですね。」
アニメの主人公とかね!
「人形、ですか?土魔法でどのように作るのですか?」
「試しに作りましょうか?」
「いいのですか?」
「はい、勿論。」
「でしたら、よろしくお願いします。」
その言葉を聞いた僕はまず、土魔法で大まかな人形の輪郭を作る。それから、水魔法を使って少し湿らせてから火魔法と風魔法を合わせて熱風を出して水分を飛ばす。そして、最後に風で細かいところを削る。
「こんな感じですね。最後の風魔法で削りきれなかったところは後で手で削ります。それから最後の仕上げでヤスリで削った後、色をつけます。」
そう言って教皇さんに作った優依の人形を差し出す。ちなみにポーズは右手でピースしてて服装は前世の中学の制服にしてみたよ!
「まぁっ!とっても可愛いです!」
「ふふ、良かったらプレゼントしますよ。明日の朝までに色をつけておきますね。」
「いいのですか!ありがとうございます!」
そんなに嬉しかったのかな?子供みたいに無邪気に笑ってる。
そんな事をしてると…
「うぅ…ルーク~…」
「優依?起きた?」
「………ぅん…」
…やっぱり、半分以上寝てるね…
「ふふふ、ユイさんそろそろ起きないと夜眠れませんよ。」
「…う~…」
「ほら、優依。一回顔洗ってサッパリしよ?」
「…うん…」
水魔法で水を出して優依に近づける。
バシャッ
「うぅ…ルーク~タオル~」
「…どうして突っ込んだの…」
「ふふふ」
優依は水を掬わずにそのまま水に顔を突っ込んだ。それを見て教皇さんは優しい目で見てるよ…優依、なんだか僕が恥ずかしくなっちゃうよ…
「はい、優依。タオルだよ。」
「へへへ…ありがと。」
僕はとりあえず優依にタオルを渡した。
「…うん!起きた!おはよう、ルーク。」
「…おそよう、優依。」
「ぶー、ヒドイよ!」
優依は頬を膨らませる。
「だってどれだけ起こしても起きないんだもん。」
「ぶー!」
まだ頬が膨らんでるよ!
「ふふふ、ユイさん。おはようございます。もう少しすれば夕食になりますからもう少し待ってくださいね。」
「教皇様!おはようございます。えっと、さっきはありがとうございました。」
「ユイさん、ユイさんがよければ私の事は母と思ってください。」
教皇さんが優しい笑顔で言う。
「…母、ですか…?」
「はい。先程も話しましたが貴女は自覚はなくとも愛に餓えています。ですから、ユイさんさえよければ私を母と思って下さい。私は貴女を『愛して』あげたいのです。母の愛情を貴女に教えてあげたい、そう思ったのです。」
「…教皇様が、私の、『お母さん』…?」
「はい。私では至らない事もあるでしょうが…」
教皇さんはその場で膝を床に付け両手を広げた。
「こんな私でいいと、母になって欲しいと思って貰えたのなら『ここ』に来てください。私は貴女を貴女の『母』として受け入れ、抱き締めます。」
「あ…」
優依の瞳は今にも水がこぼれ落ちそうになっている。
「っ…!お母さん!」
優依は瞳に溜まった水をこぼしながら教皇さんの胸に飛び付いた。
「いっいいんですか?わ、私のお母さんに、な、なってくれますか…?」
「はい、はい。もちろんです。私でよければ。」
教皇さんは優依を優しく、優しく抱き締めた。
「あ、ありがとう…ございます…」
「大丈夫ですよ。私が貴女の…『優依』の母になりたかったのです。」
「う、うぅ…」
優依は母親が出来た嬉しさからか今まで溜め込んでいただろう涙を一気に流した。
…僕は邪魔になるね。一旦部屋から出ようかな。
僕は影魔法で部屋の外に出て城にある庭園で時間を潰した。流石、神聖国の国家元首である教皇さんの城だね!なんか凄いとしか言いようのないくらい凄かったよ!特に薔薇!
……僕だってアフルクみたいに長距離の移動は出来ないけどすぐそこに移動するくらいは出来るんだから!影魔法の適性がCだから皆疑ったでしょ!
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