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姫様暗躍

63.強引にも程があるんだが

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やる気がしない・・・

というのも、王都レメディールから戻ったら旅の疲れが出たのか、かったるい。店の方もユアナが問題無く回してくれていたので、特に問題は無かったらしい。
幾つかの依頼はあったが、急ぎでないものは手付かずのままだ。何しろやる気が起きないからな。
アニタも塩を店に置いてみたら売れたとか言って、嬉しそうにしていた。確かにブレンドとかいう高等テクニックをあっさりやってのけたあの塩は、塩なら塩ってだけの家庭料理には革新的だった。
塩は簡単に手に入るが、問題は混ぜるものの方だな。アニタでも準備出来るものもあるだろうが、俺が用意しなきゃならないものあるが、概ね問題無いだろう。
アロマもメイニが容器を見繕ってくれたなら、いよいよ本格的に商品化を考える必要があるし、メイニの店との兼ね合いを話す必要もある。

やる事は色々とあるんだが、どうもな。

それ以上に不可解なのは、今俺の目の前に存在する。存在自体を忘れかけていたが、やはりその存在感は他を圧倒している事を否応なく思い出させてきた。
一度は手に掛けたが、手に入れる事が出来ず、何時しかその思いは希薄となっていたのだろう。
だが、それすら許さんとばかりに目の前に顕現したわけだ。掴もうとするれば嘲笑うように躱すくせに、存在自体は主張して来る。なんて嫌らしいんだ。
「何故伝説の武器が此処に・・・痛い、痛いって・・・」
「その言い方止めてって言ったよね?」
無理に決まってんだろ!
と、声を大にして言いたいが、自分の身に降りかかる危険を考えれば、ここは我慢するほかないだろう。頬を抓りながら笑みを浮かべて言ってくるあたり、想像に難くない。
「なんでサーラが居るんだよ。」
薬を買いに来た、ならまだ久しぶり程度で済むだろう。だがこの女は、あろう事か俺の隣に椅子を持って来て座りやがったんだ。
「え、今暇なんだもん。」
暇なんだもん、じゃねぇよ。だったらその伝説の武器を俺に振るわせろ!
「ユアナも何か言ってやれ。仕事の邪魔とか、武器が邪魔いった!!」
「リアちゃん潰れたいの?」
・・・
潰れたいか潰れたくないかは微妙なところだな。伝説の武器に潰されるなら本望だが、サーラの場合は変な圧力を掛けて来るからな。あれが意外と苦しいんだよ。
「いいから足をどかせ、いつまで踏んでんだよ。」
「自業自得でしょ。」
断じて違う、お前が踏んでいる事のどこが自業自得だバカヤロー。
「まぁ、見学したいって言うんだから、良いじゃない。」
良いじゃない、じゃねぇ。元同業の仲良しこよしの場じゃねぇぞ。
「そうそう、いきなり新しい店舗に行って勝手が分からないより、今から慣れておいた方がいいでしょ。」
うぜぇ。

いや、待てよ。店員が二人居ると考えればいいか。だったら俺は珈琲でも飲みにいくかな。そろそろ一服もしたいところだし。
「そうか、じゃぁ頑張って慣れてくれ。」
「あれ、リアちゃん何処か行くの?」
言いながら立ち上がった俺に、サーラは疑問を投げて来る。気にせずに店番していろよ。
「グラードさんの所でしょ?丁度いいからサーラも行って来たら?お店は私一人でも大丈夫だし。」
余計な気を回してんじゃねぇっ!!
俺はゆっくりしたいんだよ。
「うん、じゃぁちょっと休憩してくるね。」
お前も乗ってんじゃねぇよ、さっき来たばっかだろうが!
「いってらっしゃい。」
こいつら、勝手に話しを進めやがって、少しは察しろよ。
言いたい事は色々あるが、うっかり口を滑らせる可能性も高い。そうなれば、こいつらは容赦ないからな。クソ・・・
「ほら、行くよ。」
「お前が仕切るなよ。」
「だったら早く案内してよ。」
何故偉そうなんだよ・・・

「あ、リア!出かけるならちょっと待って。」
「却下だ!」
うるせぇ。
何なんだ今日は。店を出るなり聞きたくもない声で話しかけてきやがって。
たまに襲い掛かってくるよな、こういう鬱陶しい組み合わせが。誰か俺に対しての嫌がらせを仕組んでんじゃねぇのかって疑いたくもなってくる。
「ひどっ。久々に会った友人にそんな事を言うの?」
友人じゃねぇし。
「リアちゃん、姫様と知り合いなんだ。」
あまり知れ渡って欲しくはない。こんな変な女と知り合いだなんて。
「人違いじゃねぇか?」
とりあえず惚けておこうと言ってみたが、ディディはサーラの方を見て硬直している。意味が分からん。
「新しい女・・・」
「言い方!」
どいつもこいつも。どうしてその言い方になるんだよ。
「姫様ってちょっと変な人?」
お前が言うな、お前もだからな。
「あぁ。」
「可愛らしい童顔・・・小動物の様な愛くるしい背丈・・・伝説の武器・・・」
・・・
俺の認識は間違って無いらしいな。それよりも何故こいつまで伝説の武器と言いやがった。
「完敗だわ・・・」
ディディは言うと、その場に崩れ落ちた。
凄くどうでもいいので無視しよう。
「うぐっ・・・」
「二度と言わないでね、姫様でも手加減出来そうにないから。」
「は、はい・・・」
崩れ落ちたところに、サーラの圧力が掛かって潰れたカエルの様にディディは路面に這い蹲った。いやぁ、もう姫の威厳も糞もねぇな。

「って、話しがあるのよ。」
解放され半ば起き上がったディディが、スカートの裾を掴みながら懇願してくる。みっともないから立ってくれないかな。
「却下だって言っただろうが。俺はこれから休憩に行くんだよ。」
「あ、なら私も。」
・・・
俺の平穏が。
「ちゃんとゼフトの許可も貰っているから、今日は時間があるのよ。」
ゼフトの奴、余計な真似を。こいつを外に出すんじゃねぇよ、しっかり首に鎖を付けておけ、まったく。
はぁ、今日は厄日だな・・・



なかなか可愛いな。スタイルも良い。是非ああいう娘とお近付きになりたものだ。そう、後ろから優しく抱きしめ、恥じらいを見せているところで、胸に手をもって・・・
「お待たせしました。」
邪魔だ、アホ女。
「どうしたんですか、私が可愛いからってあまり見とれないでください。」
死ね。
いや、死ね。
人が店内に居る可愛い娘で妄想している邪魔をしやがって。スタイルだけならレアネも悪く無いが、そもそも電波は無理だ。
「リアちゃん、そうだったの?」
「んなわけねぇだろうが!アホか!何処をどう見たらこのアホの言う事を信じられるんだ!」
そんなアホな事を言うくらいなら、俺にその伝説の武器を渡せ。
「アホじゃないですぅ。」
無視だ。
「そうなんだ、てっきり目当てで来ていると思ったよ。」
「くだらない事を言っていると雇う話しは無かった事にするぞ。」
「う、ごめん、知らなかったんだよ。」
お、いいなこれ、効果あるじゃないか。次からサーラがアホな事を言い出したらこの手を使おう。
「俺は珈琲を飲みながら煙草を吸うために来てんだよ。」
「そうよね。ここの珈琲は美味しいし、煙草も吸えて良い場所なのよ。城の中じゃ珈琲を出してくれる人が居ないから。」
姫なら立場を利用する事も出来そうだが。
「立場弱いな。」
「うっさいわね。」
「というか、リアちゃんと姫様ってどういう繋がりなの?」
どういうって言われてもなぁ。と思ってディディを見ると、首を傾げて苦笑いしている。それはあれか、俺にうまく誤魔化せって事か?

「単に薬を売りに行っただけだよ。伝手は多い方が良いからな、ユーリウス経由で売り込みに行ったんだ。」
「まぁ、それもあり、助けてもらった事もあり、現在に至るってとこかな。」
嘘は言っていない。
生前は同じ世界だったから、打ち解けるのが早かったんだと言って通じるなら楽なんだが、それは言っても始まらない。
「そうかぁ。貴族や王族にまで伝手が出来ているなら、ギルドに所属する必要もないもんね。」
「無くてもあんなクソギルドは辞めていたがな。」
「そうだね、確かにリアちゃんなら。」
「あたしとリアの事はどうでもいいから、それより話しを聞いてよ。」
あ、そんな話しだったか。
「いや、聞きたくねぇ、どうせ面倒事だろ。」
「うん、そう。」
はっきり肯定してんじゃねぇよ。
「この王都の北部にね、フルオズ男爵が治めるボーレヌグ領があるの。」
「勝手に話し始めてんじゃねぇよ!」
俺の意向を確認する気すら無ぇじゃねぇか。
「え、話さないとあたしが出て来た意味がないでしょ?」
「知るか!」
勝手に押しかけて来て何を言ってやがる。
「姫様って結構強引。あと、私の気のせいかな、姫様って感じがしないのは。」
サーラが俺の方に言ってくる。
「強引じゃない、単なる自分勝手だ。あと姫っぽくないのは正解だ。」
中身はオバハンだからな。
「あなた達、本人目の前に居るからねー。」
知ってて言ってんだよ。

「実はその領で、反乱が危惧されているのよ。」
・・・
精神強ぇな。
「そんな話しをサーラの前で話していいのかよ。」
国や領地の問題を一般人、つまり俺に話す事自体どうかと思うが、そこは付き合いの範囲で妥協しよう。だが、まったく知らない一般人が居るにも拘わらず話すのは危機感無さ過ぎじゃねぇか。
「え、だってリアのところで雇うんでしょ?」
「おい・・・」
「え・・・」
呆れるしかない事をさらっと言いやがったな。サーラも驚いた顔をしているが、嫌な予感も含んでいるように見える。
「これ、私も巻き込まれる流れ?」
「いや、俺に聞くなよ。」
「旅は道連れって言うでしょ。」
「旅じゃねぇだろ!地獄へ行きたいなら一人で行きやがれ!」
サーラが明らかに嫌そうな表情になった。まぁ、分かる。だから自分勝手な奴だと言っただろうが。
「いや、もうこの国の命運という船から降りられないからね。」
と、ディディは凄くにこやかな笑顔で言いやがった。こいつの中身は人間じゃないんじゃないかという疑惑すら浮かんで来る。
「はぁ・・・」
もう溜息しか出ねぇよ。
「あ、私用事を思い出したからそろそろ帰るね。」
このクソ女。
「ちょ・・・」
「一蓮托生。」
俺は立ち上がろうとするサーラの肩を掴んで笑顔で言ってやった。
「リアちゃんまで!二人とも悪魔かなんかの化身なんじゃないの?」
悪魔で結構。

「話しはまとまったわね、じゃぁ続きを話すわ。」
いや、纏まってねぇよ・・・
「反乱って事は、領主を狙っている組織的なものがあるって事か?」
もういい、こいつには何を言っても無駄だ。
「うん。」
「またくだらない理由でそんな状況になってんじゃないだろうな。」
「何、前にもこんな事があったの?」
「わぁわぁ、そんな事があったかなー?」
・・・
自分の落ち度は語られたく無いらしい。サーラの問いにディディは、平坦な声で斜め上に視線を向ける。
「まぁあったが、話しが進まなくなるから置いておこう。」
「うん、分かった。」
「くだらないと言えばくだらない。外部から見ればだけど、住民にとっては死活問題。」
俺が話さない事に安堵したのか、平常に戻ってディディは話しを続けた。誰も後で話さないとは言ってないが、面倒が増えるだけなので止めておく。
「まともと言うか、聞かされる方は厄介事に感じるな。」
「そこは聞いてから判断してよ。」
「まぁ、分かった。」
サーラも頷くだけで、聞く分にはいいという雰囲気だ。

「フルオズ男爵は典型的な貴族主義、というか自分主義でね。」
お前と一緒じゃん、と突っ込みたい。
「まず税率だけど、基本他の領より高く、その上自分の懐具合に応じて変更するの。」
まぁ、ありそうな話だな。
「外面は良いから、税率を下げた時は得意げに言いふらす。他の領より高いけど。」
高いのは分かったから。
「ボーレヌグ領には孤児院が幾つかあるのだけど、そこへの寄付も、当然自分の良さをひけらかす為に行っているわ。」
「それ自体は良いんじゃねぇか?」
「寄付の金額は口外されてないのよ。でも、実際に確認すると20人ほどいる孤児院に寄付される額は1月分で、大人1食に満たない額。」
・・・
「つまり、主導は孤児院。」
「正解。」
俺だったらそんな領から出るな。まぁ、フルオズを始末するという選択肢もあるかもしれないが。
「反乱が起きるのは自然な流れじゃねぇか。」
「そうなのよ。」
「そうなのよ、じゃねぇ。それこそ爵位を剥奪しやがれ。」
「そこが問題なの。」
なるほど、面倒なのはその辺か。

「貴族って言うほど柔軟じゃないのよ。ユーリウスの様な貴族ばかりならこんな事も起きないのだろうけど。」
まぁ、あのおっさんは確かに。偉そうな雰囲気もさほどないし、何より人の話しはちゃんと聞く。
「横の繋がりが強いし、利得が絡むと尚更よ。」
聞いているだけで面倒くせぇな。
「フルオズ男爵から懇意にされている貴族も多いのよ。単独でやっていれば剥奪の話しまで持っていく事も可能だけど、自分の足場を固めるためにお金を使っているのが質の悪いところなの。」
「つまり、フルオズから金を貰っている貴族は、剥奪に対して首を縦に振らないって事だな。」
「うん、そう。」
自分が楽しく暮らすためには金を惜しまないわけだ。住民が苦しもうが自分が苦しいわけじゃないからな。
「そんなの権力使って無理矢理剥奪してしまえばいいだろう。」
「王室は貴族が納めているお金で生活しているのよ。だから彼らが首を縦に振らない事に対しては強行出来ない。直轄の城下町だけじゃ王城は維持出来ないから、王室の立場は弱いのよ。」
ある意味雁字搦めだな、王室ってのは。
「それで、何故俺にこんな話を?」
「手っ取り早くフルオズを始末出来ない?」
物騒な依頼だな。それをちょっとそこの醤油取ってくれない?くらいの乗りで言うあたり恐ろしい。しかし、国が認めて貴族が領地を管理しているんだろうが・・・

「それに、意味はあるのか?」
「どういう事?」
俺は少し考えると、ディディに質問したが返された。面倒くせぇ。
「反乱ってのはそう簡単に起きるもんじゃねぇ。止むに止まれず起きるんじゃねぇのか?」
「そうよ。生活もままならないし、餓死者や自殺者も出ている。ボーレヌグの住民は限界だと思うわ。」
俺が言いたいのは、そこじゃねぇんだがな。
「現状は分かり切っているからいい。問題はフオルズが死んだ後の話しをしてんだよ。俺が殺したとして、頭がすげ替わるだけだ、住民にとっては何も変わらないじゃねぇか。」
「あぁ、そこに関してはちょっと考えが・・・」
「自分達で勝ち取ってこそ、気持ちが前に進めるもんじゃ・・・あ?考え?」
俺が話していると、途中でディディがボソッと言った。その言葉を理解するのに多少時間が掛かってしまった。
「うん。王室で領地回収して直轄にする。」
「出来るのか?」
「多分。その後、王室管理の下で自治領にする。そうすれば、圧制からの解放感を得て、自分達で街を立て直して行けるんじゃないかと思って。」
なるほど、確かにそれならば。アホに見えて、たまにちゃんと考えるよな。
「あたしは、出来れば孤児院主導で反乱なんて起こして欲しくない。周りの貴族に目を付けられるし、生きて行く事に苦痛を伴う可能性もあるし、人を殺して勝ち得たって、殺したという事実は一生付き纏う。」
「まぁそうだろうよ。」
「王室が主導で領地の正常化に手を貸せば、自分たちでなんとかするよりも進めやすいし、敵も少なくなると思うわ。」
「良く考えているな。」
「まぁね、姫だし。」
うぜぇ。
得意げにすんじゃねぇよ。

「で、具体的な話しは?」
「うん、これから。」
・・・
「帰れ。」
「そう言わないでよ。先ずは話しって思ったんだから。で、受けてくれるの?」
「まぁ、そういう話しであれば。ただし報酬は弾めよ。」
話しは良い気分じゃねぇが、俺も生活が掛かっている以上ただ働きはしたくねぇ。
「うん、もちろん。ただ、時間はあまりないから、王室に戻って相談してからまた来るね。」
「そんなに出れるのかよ?」
「この件に関しては、ゼフトからも容認されているから問題ないわ。」
なるほど、王室側でも問題視しているってわけか。
「分かった。決まったら教えてくれ。」
「うん。」
となると、時間的にあまり猶予はなさそうだな。どんな方法になるか、にもよるが。手段や状況に応じて使う薬も変わって来る。今はまだ準備段階にもならないか。
「じゃ、そういう事でよろしくな。」
「え・・・えぇっ!私も!?」
それまで黙って聞いていたサーラに話しを振ると、戸惑った上に嫌そうな顔をした。
「そりゃそうだろう。新店舗に行く前に、慣れておきたいんだったよな。」
と、笑顔で言ってやる。
「う・・・狡い・・・」
「じゃ、話しもまとまったし、あたしは戻るね。」
「あぁ。」
不服そうな目を俺とディディ、交互に向けているサーラを無視して、ディディは先に店を出て行った。


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