上 下
78 / 83

78話 柵の状態によって食べ方を変える ⇒イナダの和風カルパッチョ

しおりを挟む
人物紹介
飲みながら料理人:醤子 しょうこ。(醤油と言えば一升瓶。)
飲みながら見守り係:味噌美 みそみ。(味噌ってそのまま食べるよね。)
日本料理に欠かせない二人は、どっちも大豆の精。大豆って、なんていいんだろう。

本日の調味料
ポン酢
大蒜1、2欠
長ネギ(白い部分)
オリーブオイル

胡椒

醤「イナダは安いのよ。近くのスーパーが、そうなだけかも知れないけれど。」
味「調べてみたけど、イナダって呼び名、関東圏だけっぽいね。」
醤「そうね。他の地域だとハマチが多いようだけど、大きさによってまちまち。」
味「関東はわりと大雑把な感じがする。」
醤「まぁ、正直なんでもいいわ。鰤の結構手前の所為か、身も柔らかく脂も少ないから淡白な感じがするわね。」
味「だね。刺身はあたしらにとって生命の源だし。」
醤「それは否定しない。けど、並んでいるものの質や状態によっては、臭いもしたりして当たり外れがあるのよねぇ。」
味「流石に生臭さが強くなってくると、山葵じゃきついよね。」
醤「そうなると大蒜や生姜でってなるかもしれないけど、そんな時は何も刺身に拘る必要はないかなって思ってるのよね。」
味「それで今回はカルパッチョなんだね。」
醤「まぁ、薬味は使うけど。(ぶしゅっ)」
味「生魚に薬味は正義でしょ。(ぶしゅっ)」
醤・味『おつかれー』
醤「ではまず、カルパッチョの定番、玉ねぎのスライスを作ります。」
味「ほんとに定番だね。」
醤「次に長ネギの白い部分を適当な長さにブツ切り、芯は取って白髪葱を作っていく。芯はなんか使える料理に使えばいいのよ。」
味「ネギなんて使い道いくらでもあるしね。」
醤「そうよね。で、玉ねぎスライスと白髪葱は水に晒しておく。」
味「辛み抜きね。」
醤「次に、大蒜を刻んでいくのだけど、ドレッシングとして使うので細かく刻んでいく。通常、カルパッチョなら香りづけで、お皿に香りを付けて薄切りの切り身を乗せていくのだけど、今回はそのまま使う。」
味「ほほう。」
醤「刻んだ大蒜で早速ドレッシングを作る。オリーブオイル、塩、胡椒、ポン酢を混ぜて和風に。」
味「ポン酢なんだ。」
醤「和風の場合、レモン果汁や酢と醤油混ぜたりするけど、面倒なのでポン酢。多めに入れるとさっぱりしやすいわよ。」
味「ポン酢自体が合いそうだもんね。」
醤「さぁ、盛り付けていくわよ。水に晒した玉ねぎスライスを、お皿に敷いていく。さっき言ったお皿に大蒜の香り、切り身の順番ではなく、今回は玉ねぎを先に盛り付ける。」
味「へぇ。」
醤「切り身に関してはカルパッチョと同様に、薄切りにして玉ねぎの上に並べていく。ドレッシングかけた時に、切り身が漬けにならないでしょ、こうすると。」
味「あぁ、なるほど。」
醤「この上に、水に晒していた白髪葱を盛り付け、最後にドレッシングをかけていく。」
味「お、良い感じ。」
醤「好みで細切りにした大葉を散らすと、色が出ていいわよ。」
味「なるほどね。」
醤「しかし、この時期は鰤が食べたいわねぇ。」
味「贅沢は言ってらんない。生魚とお酒があればハッピーじゃん。」
醤「ま、そうなんだけどね。」
味「これは、さっぱりしていて食べやすい。刻み大蒜が香っていいね。」
醤「でしょ、いいおつまみ。」
味「だねぇ。」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

妻がヌードモデルになる日

矢木羽研
大衆娯楽
男性画家のヌードモデルになりたい。妻にそう切り出された夫の動揺と受容を書いてみました。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

後悔と快感の中で

なつき
エッセイ・ノンフィクション
後悔してる私 快感に溺れてしまってる私 なつきの体験談かも知れないです もしもあの人達がこれを読んだらどうしよう もっと後悔して もっと溺れてしまうかも ※感想を聞かせてもらえたらうれしいです

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

エロ・ファンタジー

フルーツパフェ
大衆娯楽
 物事は上手くいかない。  それは異世界でも同じこと。  夢と好奇心に溢れる異世界の少女達は、恥辱に塗れた現実を味わうことになる。

処理中です...