8 / 36
8
しおりを挟む翠の園支店のフリースペース
窓際にあるその場所には優しい光とそよ風が入って来ていた。
窓際の少し離れた机の上でデザイン用紙を持ち、何時も下ろしている美しいミルクティーベージュ色のその髪を大きなリボンがついたバナナクリップでまとめ上げているのがリエル・シュルテンヴェル。
そのリエルの前で落ち着きがない様子で辺りをキョロキョロと見渡している亜麻色の髪を持ったリエルより年下であろう男の子の名はディーノ。
今回のリエルのお客様である。
「ではオーダーメイドの手順を先に説明させていただきますね。と、言ってもそう難しいものではないので気軽に聞いてくださいね。
オーダーメイドの手順として、まず初めにディーノ様に金銀、プラチナ、天然の宝石などの中から素材を選んでいただき、その後デザインを描いていきます。
そこで満足が行く出来になったようでしたらそのまま刻印に移ります。
もし満足行かなかった場合も何度でもデザインを描くことは可能ですのでお声がけください。
さて、この当たりで説明は以上になりますが何か質問等ございますか?」
そう手順を手元の液晶を指しながら説明していくリエルにディーノは、首を横に振りながらこう応えた。
「だ、だいじょうぶ、ですっ。でも…呼び方…」
「呼び方?」
「お姫様…に様付けで呼んで貰うの…」
「あぁ、そうですね…ではディー君と、」
ディーノのその言葉を聞いて自分の前世の癖が抜けて居ないことに気がついたリエルは即座に呼び方を変えた。
その事に安心した様子のディーノを見て大丈夫だと判断したリエルは液晶に触れ、画像を出してからディーノに説明を始めた。
「では、素材から決めていきましょう」
「は、はい。よろしくお願いします!!」
____________________
「まず…、お相手は女性で宜しいでしょうか?」
と、資料を見せながら唐突に呟いたリエルにディーノは驚いた表情を浮かべてこう答えた。
「何でわかったんですか…?僕声に……?」と。それに対してリエルは
「いいえ、先程からディー君が見られていたジュエリーの画像がそういった方向けだったので…女性かな?と思ったのですよ」と、何でもないように答え、ディーとの話し合いを始めていった。
「これ…可愛い……」
「これにするなら素材は……」
「ん…でもこうしたくて…」
_____________________
それから数時間ほどたち、素材とデザインが決まった頃には外はもう緋色に染まっていた。
この後用事があるというディーノにリエルは
「ではまた明日、同じ時間帯に来ていただけますか?見本をいくつか作って見ようと思っているので…」
と話をつけたあとディーノを見送るためにフリースペースから立ち上がり、店の入口の方へ向かった。
が、入口に近づけば近づくほど気のせいかと思っていた女性の金切り声が強く聞こえてきた。
リエルはディーノに自分の後ろにいるように言った後、ゆっくりと入口のドアに向かって歩いた。
ドアの直ぐ側まで近づいたことで女性の姿が見えてきた。
髪は焦げ茶、腫れぼったい一重目にアイホール全体を囲む髪色と同じアイシャドウ、ボテッと唇全体に乗せた真っ赤としか言いようのないリップ。
肌荒れしまくりの肌にこれまたど派手なピンクの、今にも裂けそうな程ぴっちぴちのタイトドレス。
ラフレシアの香水でもつけているのかというほど強い匂い。控えめに言って最悪であった。
そんな女性を目の前にして
「(え……?デジャブを感じるのだけれど……)」とものの見事に固まってしまっていたリエルだったが、次に女性が放った言葉に思わず女性の顔面をぶん殴りたくなっていた。
____________________
____________________
「煩いわね!この私の言う事が聞けないって言うの!?早く私にあれを売りなさいよ!早く!」
と言いながら叫び、従業員に抑えられている女性を見てリエルは一瞬にして冷めた目で(前にもあんなお客いたのよね…)と思いつつ他の従業員に説明を求めた。
と、言っても従業員の殆どがお客様への説明と暴れている女性を止めるために必死だったため、すぐ近くにいたアリシアに声をかけた。
アリシアから聞いたリエルは何とか抑え込んだ怒りの感情がまた沸き上がって来るのと同時に己の平常心を保とうとしていた心の糸がプツン、と切れたのを感じていた。
____________________
お気に入り登録してくださった方が123人も!!
前日、前々日と続けて投稿ができていなかったのに…ありがとうございます~、
私感激のあまり涙が……(´;ω;`)ブワッ
改めまして、文章を書いてあとは公開にするだけ、というタイミングで何でかわからないけどデータがぶっ飛んで2000字くらい水の泡になって発狂しそうになりました。結ノ葉です。
あの見習いDJゲームのデータがぶっ飛んでしまったので再ダウンロードして4日ほどで要約1から今配布されているストーリーを全部読むことに成功しました。……あれ、おかしいな、私そんなに隈目立たない肌の色のはずなんだけど……黒いな……アイライン伸びた…、?
本日は朝から時間ギリギリに起きる+髪爆発+アイシャドウ割れる+筆見つからない+アイライン失敗+櫛どっかにやる+髪ゴムも無くす。というフルコンボを経験したのですけれど何とかなりましたわ……まだ大丈夫…前髪は死んだケド…
「ちょっと~?金〇雀ちゃん?????」by.改めて一番最後までやったら感情が抑えきれなかったDJ見習い
「おわっ、何でおんねん!!誕生日やから祝えって…ほら、超特大クリームソーダや!飲んだらはよ帰れ!」by.漫才師に部屋突撃されるあがり症の教師
「さて…と、読書でもしようかな。」by.子供人気も女性人気も抜群なお医者様
「お菓子は持ってへんけど、ネタならぎょーさんもっとるで!爆笑ギャグを見たい子はここに一列に並びや~」by.本日主役の漫才師
因みに本日10回ぶん回して白〇木さんと軍人さんのssrが引けましてよ!今がチャンス!ですわ!
ヒプマイはガチャで夢を見られる数少ないやつ……今のうちにやっておくと(๑•̀ㅂ•́)و✧!!
窓際にあるその場所には優しい光とそよ風が入って来ていた。
窓際の少し離れた机の上でデザイン用紙を持ち、何時も下ろしている美しいミルクティーベージュ色のその髪を大きなリボンがついたバナナクリップでまとめ上げているのがリエル・シュルテンヴェル。
そのリエルの前で落ち着きがない様子で辺りをキョロキョロと見渡している亜麻色の髪を持ったリエルより年下であろう男の子の名はディーノ。
今回のリエルのお客様である。
「ではオーダーメイドの手順を先に説明させていただきますね。と、言ってもそう難しいものではないので気軽に聞いてくださいね。
オーダーメイドの手順として、まず初めにディーノ様に金銀、プラチナ、天然の宝石などの中から素材を選んでいただき、その後デザインを描いていきます。
そこで満足が行く出来になったようでしたらそのまま刻印に移ります。
もし満足行かなかった場合も何度でもデザインを描くことは可能ですのでお声がけください。
さて、この当たりで説明は以上になりますが何か質問等ございますか?」
そう手順を手元の液晶を指しながら説明していくリエルにディーノは、首を横に振りながらこう応えた。
「だ、だいじょうぶ、ですっ。でも…呼び方…」
「呼び方?」
「お姫様…に様付けで呼んで貰うの…」
「あぁ、そうですね…ではディー君と、」
ディーノのその言葉を聞いて自分の前世の癖が抜けて居ないことに気がついたリエルは即座に呼び方を変えた。
その事に安心した様子のディーノを見て大丈夫だと判断したリエルは液晶に触れ、画像を出してからディーノに説明を始めた。
「では、素材から決めていきましょう」
「は、はい。よろしくお願いします!!」
____________________
「まず…、お相手は女性で宜しいでしょうか?」
と、資料を見せながら唐突に呟いたリエルにディーノは驚いた表情を浮かべてこう答えた。
「何でわかったんですか…?僕声に……?」と。それに対してリエルは
「いいえ、先程からディー君が見られていたジュエリーの画像がそういった方向けだったので…女性かな?と思ったのですよ」と、何でもないように答え、ディーとの話し合いを始めていった。
「これ…可愛い……」
「これにするなら素材は……」
「ん…でもこうしたくて…」
_____________________
それから数時間ほどたち、素材とデザインが決まった頃には外はもう緋色に染まっていた。
この後用事があるというディーノにリエルは
「ではまた明日、同じ時間帯に来ていただけますか?見本をいくつか作って見ようと思っているので…」
と話をつけたあとディーノを見送るためにフリースペースから立ち上がり、店の入口の方へ向かった。
が、入口に近づけば近づくほど気のせいかと思っていた女性の金切り声が強く聞こえてきた。
リエルはディーノに自分の後ろにいるように言った後、ゆっくりと入口のドアに向かって歩いた。
ドアの直ぐ側まで近づいたことで女性の姿が見えてきた。
髪は焦げ茶、腫れぼったい一重目にアイホール全体を囲む髪色と同じアイシャドウ、ボテッと唇全体に乗せた真っ赤としか言いようのないリップ。
肌荒れしまくりの肌にこれまたど派手なピンクの、今にも裂けそうな程ぴっちぴちのタイトドレス。
ラフレシアの香水でもつけているのかというほど強い匂い。控えめに言って最悪であった。
そんな女性を目の前にして
「(え……?デジャブを感じるのだけれど……)」とものの見事に固まってしまっていたリエルだったが、次に女性が放った言葉に思わず女性の顔面をぶん殴りたくなっていた。
____________________
____________________
「煩いわね!この私の言う事が聞けないって言うの!?早く私にあれを売りなさいよ!早く!」
と言いながら叫び、従業員に抑えられている女性を見てリエルは一瞬にして冷めた目で(前にもあんなお客いたのよね…)と思いつつ他の従業員に説明を求めた。
と、言っても従業員の殆どがお客様への説明と暴れている女性を止めるために必死だったため、すぐ近くにいたアリシアに声をかけた。
アリシアから聞いたリエルは何とか抑え込んだ怒りの感情がまた沸き上がって来るのと同時に己の平常心を保とうとしていた心の糸がプツン、と切れたのを感じていた。
____________________
お気に入り登録してくださった方が123人も!!
前日、前々日と続けて投稿ができていなかったのに…ありがとうございます~、
私感激のあまり涙が……(´;ω;`)ブワッ
改めまして、文章を書いてあとは公開にするだけ、というタイミングで何でかわからないけどデータがぶっ飛んで2000字くらい水の泡になって発狂しそうになりました。結ノ葉です。
あの見習いDJゲームのデータがぶっ飛んでしまったので再ダウンロードして4日ほどで要約1から今配布されているストーリーを全部読むことに成功しました。……あれ、おかしいな、私そんなに隈目立たない肌の色のはずなんだけど……黒いな……アイライン伸びた…、?
本日は朝から時間ギリギリに起きる+髪爆発+アイシャドウ割れる+筆見つからない+アイライン失敗+櫛どっかにやる+髪ゴムも無くす。というフルコンボを経験したのですけれど何とかなりましたわ……まだ大丈夫…前髪は死んだケド…
「ちょっと~?金〇雀ちゃん?????」by.改めて一番最後までやったら感情が抑えきれなかったDJ見習い
「おわっ、何でおんねん!!誕生日やから祝えって…ほら、超特大クリームソーダや!飲んだらはよ帰れ!」by.漫才師に部屋突撃されるあがり症の教師
「さて…と、読書でもしようかな。」by.子供人気も女性人気も抜群なお医者様
「お菓子は持ってへんけど、ネタならぎょーさんもっとるで!爆笑ギャグを見たい子はここに一列に並びや~」by.本日主役の漫才師
因みに本日10回ぶん回して白〇木さんと軍人さんのssrが引けましてよ!今がチャンス!ですわ!
ヒプマイはガチャで夢を見られる数少ないやつ……今のうちにやっておくと(๑•̀ㅂ•́)و✧!!
0
お気に入りに追加
265
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
君は僕の番じゃないから
椎名さえら
恋愛
男女に番がいる、番同士は否応なしに惹かれ合う世界。
「君は僕の番じゃないから」
エリーゼは隣人のアーヴィンが子供の頃から好きだったが
エリーゼは彼の番ではなかったため、フラれてしまった。
すると
「君こそ俺の番だ!」と突然接近してくる
イケメンが登場してーーー!?
___________________________
動機。
暗い話を書くと反動で明るい話が書きたくなります
なので明るい話になります←
深く考えて読む話ではありません
※マーク編:3話+エピローグ
※超絶短編です
※さくっと読めるはず
※番の設定はゆるゆるです
※世界観としては割と近代チック
※ルーカス編思ったより明るくなかったごめんなさい
※マーク編は明るいです
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

忙しい男
菅井群青
恋愛
付き合っていた彼氏に別れを告げた。忙しいという彼を信じていたけれど、私から別れを告げる前に……きっと私は半分捨てられていたんだ。
「私のことなんてもうなんとも思ってないくせに」
「お前は一体俺の何を見て言ってる──お前は、俺を知らな過ぎる」
すれ違う想いはどうしてこうも上手くいかないのか。いつだって思うことはただ一つ、愛おしいという気持ちだ。
※ハッピーエンドです
かなりやきもきさせてしまうと思います。
どうか温かい目でみてやってくださいね。
※本編完結しました(2019/07/15)
スピンオフ &番外編
【泣く背中】 菊田夫妻のストーリーを追加しました(2019/08/19)
改稿 (2020/01/01)
本編のみカクヨムさんでも公開しました。

白い結婚は無理でした(涙)
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、フィリシアは没落しかけの伯爵家の娘でございます。
明らかに邪な結婚話しかない中で、公爵令息の愛人から契約結婚の話を持ち掛けられました。
白い結婚が認められるまでの3年間、お世話になるのでよい妻であろうと頑張ります。
小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
現在、筆者は時間的かつ体力的にコメントなどの返信ができないため受け付けない設定にしています。
どうぞよろしくお願いいたします。

呪いを受けて醜くなっても、婚約者は変わらず愛してくれました
しろねこ。
恋愛
婚約者が倒れた。
そんな連絡を受け、ティタンは急いで彼女の元へと向かう。
そこで見たのはあれほどまでに美しかった彼女の変わり果てた姿だ。
全身包帯で覆われ、顔も見えない。
所々見える皮膚は赤や黒といった色をしている。
「なぜこのようなことに…」
愛する人のこのような姿にティタンはただただ悲しむばかりだ。
同名キャラで複数の話を書いています。
作品により立場や地位、性格が多少変わっていますので、アナザーワールド的に読んで頂ければありがたいです。
この作品は少し古く、設定がまだ凝り固まって無い頃のものです。
皆ちょっと性格違いますが、これもこれでいいかなと載せてみます。
短めの話なのですが、重めな愛です。
お楽しみいただければと思います。
小説家になろうさん、カクヨムさんでもアップしてます!
根暗令嬢の華麗なる転身
しろねこ。
恋愛
「来なきゃよかったな」
ミューズは茶会が嫌いだった。
茶会デビューを果たしたものの、人から不細工と言われたショックから笑顔になれず、しまいには根暗令嬢と陰で呼ばれるようになった。
公爵家の次女に産まれ、キレイな母と実直な父、優しい姉に囲まれ幸せに暮らしていた。
何不自由なく、暮らしていた。
家族からも愛されて育った。
それを壊したのは悪意ある言葉。
「あんな不細工な令嬢見たことない」
それなのに今回の茶会だけは断れなかった。
父から絶対に参加してほしいという言われた茶会は特別で、第一王子と第二王子が来るものだ。
婚約者選びのものとして。
国王直々の声掛けに娘思いの父も断れず…
応援して頂けると嬉しいです(*´ω`*)
ハピエン大好き、完全自己満、ご都合主義の作者による作品です。
同名主人公にてアナザーワールド的に別な作品も書いています。
立場や環境が違えども、幸せになって欲しいという思いで作品を書いています。
一部リンクしてるところもあり、他作品を見て頂ければよりキャラへの理解が深まって楽しいかと思います。
描写的なものに不安があるため、お気をつけ下さい。
ゆるりとお楽しみください。
こちら小説家になろうさん、カクヨムさんにも投稿させてもらっています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる