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第11話「更なる旅立ちと帝国」
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約1ヶ月の修行を終え、エスティと少年は心身共に強靭な体を手に入れた。
少年は新たな魔法を習得し、次の旅に出ようと思っていたのだが。
「ッあ、ッあの! ッこ、ッこれ! ッ返す!」
少年は貰い受けた魔法袋をおばば様に差し出す。
「いいんだよ。それは儂らからのお礼の一部として受け取ってくれりゃいいんじゃ。」
そっと、おばば様は少年に戻す。
「ッあ、ッありがとう!」
「それはよかった。それで、エスティもノーティ達の旅に本当に着いて行くのかい?」
「えぇ、もちろんよ。今の私ならあいつらを倒せる。そう信じてるから。」
「いい表情をするようになったのぅ。」
グッ、と握りしめた拳と目つきが少女の覚悟を物語っていた。
「これからどこに行くんじゃ?」
行き先の決めてない少年達は我に帰ったように焦った。
「はぁ、修行してたとは言え考えていなかったとは。なら、まず先にダークエルフの里へ行くといいと思うぞ。」
「主人に変わり礼を言う。」
コルディスがおばば様に、礼をすると少年とエスティを乗せてダークエルフの里へ向かった。
「では、行ってきます。」
「おばば様! 今までありがとう!」
「元気で行くんじゃぞ。」
おばば様は旅立つ少年達を見送り、部屋に戻った。
少年達はコルディスに乗り、ダークエルフの里に降り立った。
「あ! 救世主様!」
「本当だ! 救世主様だ!」
ダークエルフは少年達が里に着くや否や『救世主様』と、言い里中の全員が跪いた。
「お待ちしておりました救世主様。ささ、どうぞこちらへ」
エルフの里と違うのは多少なりとも男がいる事だ。
戦士の技能に恵まれたダークエルフなら生き残れるのも無理はない。
そんな、ダークエルフの長老に案内され向かったのは里1番の書庫だった。
「儂らは皆、闇の精霊と契約した言わば堕落したエルフとも呼ばれ忌み嫌われてきた。だが、ここ数百年、おばば様が我らとの同盟を結んでくれたのじゃ。そのおばば様の認めた方々じゃ、ここの書物を好きなだけ持っていくといい。」
長老はダークエルフの過去を少しだけ語り、書庫にある物を全て見せてくれた。
少年達は各々、好きな書物を取り出し魔法袋に詰めた。
「主人に変わり、礼を言う。」
コルディスが長老に礼を言う。
「いいんじゃ、救世主様のお役に立てれば。最後に、これは今後の役に立つかもしれん品物じゃ、救世主様方に使っていただきたい。」
長老は少年にナイフや日用雑貨、それに硬貨を詰めた袋を渡した。
そこには、鉱石も入っており使えそうなものばかりだった。
「有り難く受け取ろう。」
「いえいえ、これくらいしか用意出来なくですまない。今後、儂らにも出来そうなことがあればここに寄るといい。ダークエルフに伝わる転移石じゃ。これも持って行くといい。」
「こんな高価な物。本当にいいのか? 長老殿。」
「何度も言っておろう。いいんじゃ。して、救世主様は次の旅先が決まってないとか?」
「えぇ、我らはまだ行先を決めておらんかったのだ。」
「ならば、帝国に行くといい。武具の調達は必須じゃからのぅ。それに、ドラゴン用の武具も作ってくれると思うぞ。」
「なるほど、参考になる。感謝するぞ長老殿。」
「ほほほ、なら、よかった。では、良い旅を。」
長老と里中の人が少年を見送った。
そして、少年達はコルディスに乗り帝国へと向かった。
速度を落とし、ゆっくりと飛行を続けた。
涼やかな風を感じながら帝国に着くまでの間、空の旅をまったりと、ゆったりと過ごす一行であった。
「ねぇ、ノーティの師匠って誰なの?」
エスティが唐突に少年に問いかける。
「ッア、ッアメリ。」
「え? アメリ?」
少女は少しの間考え込んだ。
「ねぇ、もしかして、アメリ=ノーラって人じゃない?」
少年はエスティの発言に驚いた。
何せ、アメリの事を一言も教えていなかったからである。
それなのに、エスティは師匠の名前を当てた。これは、偶然か、必然か。
「その反応、やっぱりね。」
エスティは少しだけ不貞腐れたような表情をした。
「……アメリは私の祖母なの。たった1人の家族だったの、だけど、私を置いてアメリは出て行っちゃったの。」
エスティは自分の身に起こった事を少年に赤裸々に話した。
「別に、こんな事であなたを嫌いになったわけじゃないわ。勘違いしないで。」
エスティは、そこから少年の顔をあまり見なくなった。
6時間ほどが経った。
夕焼けに空が色づき、目の前にはもくもくと立つ煙に、奇妙な服を着た人達が街中を歩いている。
「ねぇ! あの服何!?」
エスティはあの奇妙な服に興味津々のようだった。
さっきとは打って変わってはじゃいでいた。
「あれは、『キモノ』と言う帝国伝統の服だ。」
「コルディス、よく知ってるわね!」
「昔、あったことがあるのだ。帝国の『サムライ』と言う奴らに。その『サムライ』から我は教わったのだ。」
「ふーん、そうなんだ。」
コルディスは帝国に入る少し手前の木々の間に降り立った。
降りた少年達は帝国の入り口の門の前に行った。
「身分の確認できる物を持っているか?」
キモノを着た男の門番が少年に話しかける。
少年は首を横に振った。
「私、持ってる。前に発行してもらった冒険者カード。」
エスティは門番に自身のカードを見せる。
「はい、どうぞ。お連れの方も一緒にどうぞ。」
門番はエスティのカードを見るなり、少年も同伴させた。
「私、こう見えてもBランク冒険者なの。」
自慢げに見せるエスティはカードを少年に見せびらかす。
「主人よ、今日はもう日が暮れる。宿を取って明日にでも武器屋に参りましょう。それと、我は人族の前ではあまり話さないようにしておきます。故に少女よ、我の代わりに話してはくれないか?」
「わかった。」
「わかったわ。」
少年と少女はコルディスの言う事を受け入れ、宿屋に向かった。
帝国の中を歩き回っていると、それらしい看板を見つけた。
「アリアの宿屋。主人よ、今日はここで休みますか。」
「帝国なのに意外と王国っぽい看板なのね。」
「まぁ、最近は帝国の武具に見惚れる冒険者も多いし、立派な建造物を観にくる者もいるのだろう。そのため、あえて王国に似せた看板も多いのだ。」
「へぇ、そうなのね。ま、入りましょ。」
少年達はアリアの宿屋と書かれた看板の店に入って行った。
「いらっしゃい! お客様! アリアの宿屋へようこそ!」
扉を開けると元気な女将が忙しそうに挨拶をしてくれた。
目の前には共同で食べる場所があり、少しだけ狭そうな雰囲気だったが、先に呑み食いしている客を見ると少年達は少し落ち着いた気持ちになった。
「2つ、部屋頼めますか?」
あまり話せない少年とコルディスの代わりにエスティが積極的に話してくれた。
「すまないねぇ。生憎、今1つしか部屋が空いてないんだ。それでもいいかい?」
「あ、えぇ、まぁ。」
「なら、これ部屋の鍵だよ。3階の1番奥の角部屋だよ。それに夕飯の時間だから荷物置いたらここに来な。」
「わかりました。」
女将は少女に鍵を渡した。
そして、少女達は3階に上がって行った。
「はぁ、疲れたぁ。」
部屋に入るなり、エスティはベッドに横になって項垂れた。
「少女よ、すぐに夕飯だ。下にいくぞ?」
「はいはい。わかりました。」
少年達はすぐに下に戻り、空いてる席に着いた。
「はい、今日の夕飯ね。ちゃんと食べるんだよ。」
宿の夕飯は少年達が席に着くなりすぐに出された。
「美味そう! いただきます!」
少年と少女は目の前に置かれた輝く定食をがっついて食べた。
そして、夕飯はすぐに終わってしまった。
「いやぁ。美味かった美味かった!」
少し膨れた腹をポンッ、と弾き一時の幸せを感じていた。
そして、その夜。
「主人と我は床で寝る。少女はベッドで寝るといい。」
「わかったわ。ありがとう。」
各々は眠りにつくのだが、少女だけ眠れていなかった。
「どうしよう!? 年頃の男子と2人で1つの部屋にいるって事はそう言う事なのかしら!?」
エスティは今、この状況で緊張していた。
「落ち着け、私がノーティにそんなこと思うわけ……」
そっと、エスティは少年の顔を見る。
エスティは顔を真っ赤にして布団に包まる。
「ノーティって、あんなにかっこよかったっけ?」
エスティはそのまま悶々として、その日は上手く眠れなかった。
少年は新たな魔法を習得し、次の旅に出ようと思っていたのだが。
「ッあ、ッあの! ッこ、ッこれ! ッ返す!」
少年は貰い受けた魔法袋をおばば様に差し出す。
「いいんだよ。それは儂らからのお礼の一部として受け取ってくれりゃいいんじゃ。」
そっと、おばば様は少年に戻す。
「ッあ、ッありがとう!」
「それはよかった。それで、エスティもノーティ達の旅に本当に着いて行くのかい?」
「えぇ、もちろんよ。今の私ならあいつらを倒せる。そう信じてるから。」
「いい表情をするようになったのぅ。」
グッ、と握りしめた拳と目つきが少女の覚悟を物語っていた。
「これからどこに行くんじゃ?」
行き先の決めてない少年達は我に帰ったように焦った。
「はぁ、修行してたとは言え考えていなかったとは。なら、まず先にダークエルフの里へ行くといいと思うぞ。」
「主人に変わり礼を言う。」
コルディスがおばば様に、礼をすると少年とエスティを乗せてダークエルフの里へ向かった。
「では、行ってきます。」
「おばば様! 今までありがとう!」
「元気で行くんじゃぞ。」
おばば様は旅立つ少年達を見送り、部屋に戻った。
少年達はコルディスに乗り、ダークエルフの里に降り立った。
「あ! 救世主様!」
「本当だ! 救世主様だ!」
ダークエルフは少年達が里に着くや否や『救世主様』と、言い里中の全員が跪いた。
「お待ちしておりました救世主様。ささ、どうぞこちらへ」
エルフの里と違うのは多少なりとも男がいる事だ。
戦士の技能に恵まれたダークエルフなら生き残れるのも無理はない。
そんな、ダークエルフの長老に案内され向かったのは里1番の書庫だった。
「儂らは皆、闇の精霊と契約した言わば堕落したエルフとも呼ばれ忌み嫌われてきた。だが、ここ数百年、おばば様が我らとの同盟を結んでくれたのじゃ。そのおばば様の認めた方々じゃ、ここの書物を好きなだけ持っていくといい。」
長老はダークエルフの過去を少しだけ語り、書庫にある物を全て見せてくれた。
少年達は各々、好きな書物を取り出し魔法袋に詰めた。
「主人に変わり、礼を言う。」
コルディスが長老に礼を言う。
「いいんじゃ、救世主様のお役に立てれば。最後に、これは今後の役に立つかもしれん品物じゃ、救世主様方に使っていただきたい。」
長老は少年にナイフや日用雑貨、それに硬貨を詰めた袋を渡した。
そこには、鉱石も入っており使えそうなものばかりだった。
「有り難く受け取ろう。」
「いえいえ、これくらいしか用意出来なくですまない。今後、儂らにも出来そうなことがあればここに寄るといい。ダークエルフに伝わる転移石じゃ。これも持って行くといい。」
「こんな高価な物。本当にいいのか? 長老殿。」
「何度も言っておろう。いいんじゃ。して、救世主様は次の旅先が決まってないとか?」
「えぇ、我らはまだ行先を決めておらんかったのだ。」
「ならば、帝国に行くといい。武具の調達は必須じゃからのぅ。それに、ドラゴン用の武具も作ってくれると思うぞ。」
「なるほど、参考になる。感謝するぞ長老殿。」
「ほほほ、なら、よかった。では、良い旅を。」
長老と里中の人が少年を見送った。
そして、少年達はコルディスに乗り帝国へと向かった。
速度を落とし、ゆっくりと飛行を続けた。
涼やかな風を感じながら帝国に着くまでの間、空の旅をまったりと、ゆったりと過ごす一行であった。
「ねぇ、ノーティの師匠って誰なの?」
エスティが唐突に少年に問いかける。
「ッア、ッアメリ。」
「え? アメリ?」
少女は少しの間考え込んだ。
「ねぇ、もしかして、アメリ=ノーラって人じゃない?」
少年はエスティの発言に驚いた。
何せ、アメリの事を一言も教えていなかったからである。
それなのに、エスティは師匠の名前を当てた。これは、偶然か、必然か。
「その反応、やっぱりね。」
エスティは少しだけ不貞腐れたような表情をした。
「……アメリは私の祖母なの。たった1人の家族だったの、だけど、私を置いてアメリは出て行っちゃったの。」
エスティは自分の身に起こった事を少年に赤裸々に話した。
「別に、こんな事であなたを嫌いになったわけじゃないわ。勘違いしないで。」
エスティは、そこから少年の顔をあまり見なくなった。
6時間ほどが経った。
夕焼けに空が色づき、目の前にはもくもくと立つ煙に、奇妙な服を着た人達が街中を歩いている。
「ねぇ! あの服何!?」
エスティはあの奇妙な服に興味津々のようだった。
さっきとは打って変わってはじゃいでいた。
「あれは、『キモノ』と言う帝国伝統の服だ。」
「コルディス、よく知ってるわね!」
「昔、あったことがあるのだ。帝国の『サムライ』と言う奴らに。その『サムライ』から我は教わったのだ。」
「ふーん、そうなんだ。」
コルディスは帝国に入る少し手前の木々の間に降り立った。
降りた少年達は帝国の入り口の門の前に行った。
「身分の確認できる物を持っているか?」
キモノを着た男の門番が少年に話しかける。
少年は首を横に振った。
「私、持ってる。前に発行してもらった冒険者カード。」
エスティは門番に自身のカードを見せる。
「はい、どうぞ。お連れの方も一緒にどうぞ。」
門番はエスティのカードを見るなり、少年も同伴させた。
「私、こう見えてもBランク冒険者なの。」
自慢げに見せるエスティはカードを少年に見せびらかす。
「主人よ、今日はもう日が暮れる。宿を取って明日にでも武器屋に参りましょう。それと、我は人族の前ではあまり話さないようにしておきます。故に少女よ、我の代わりに話してはくれないか?」
「わかった。」
「わかったわ。」
少年と少女はコルディスの言う事を受け入れ、宿屋に向かった。
帝国の中を歩き回っていると、それらしい看板を見つけた。
「アリアの宿屋。主人よ、今日はここで休みますか。」
「帝国なのに意外と王国っぽい看板なのね。」
「まぁ、最近は帝国の武具に見惚れる冒険者も多いし、立派な建造物を観にくる者もいるのだろう。そのため、あえて王国に似せた看板も多いのだ。」
「へぇ、そうなのね。ま、入りましょ。」
少年達はアリアの宿屋と書かれた看板の店に入って行った。
「いらっしゃい! お客様! アリアの宿屋へようこそ!」
扉を開けると元気な女将が忙しそうに挨拶をしてくれた。
目の前には共同で食べる場所があり、少しだけ狭そうな雰囲気だったが、先に呑み食いしている客を見ると少年達は少し落ち着いた気持ちになった。
「2つ、部屋頼めますか?」
あまり話せない少年とコルディスの代わりにエスティが積極的に話してくれた。
「すまないねぇ。生憎、今1つしか部屋が空いてないんだ。それでもいいかい?」
「あ、えぇ、まぁ。」
「なら、これ部屋の鍵だよ。3階の1番奥の角部屋だよ。それに夕飯の時間だから荷物置いたらここに来な。」
「わかりました。」
女将は少女に鍵を渡した。
そして、少女達は3階に上がって行った。
「はぁ、疲れたぁ。」
部屋に入るなり、エスティはベッドに横になって項垂れた。
「少女よ、すぐに夕飯だ。下にいくぞ?」
「はいはい。わかりました。」
少年達はすぐに下に戻り、空いてる席に着いた。
「はい、今日の夕飯ね。ちゃんと食べるんだよ。」
宿の夕飯は少年達が席に着くなりすぐに出された。
「美味そう! いただきます!」
少年と少女は目の前に置かれた輝く定食をがっついて食べた。
そして、夕飯はすぐに終わってしまった。
「いやぁ。美味かった美味かった!」
少し膨れた腹をポンッ、と弾き一時の幸せを感じていた。
そして、その夜。
「主人と我は床で寝る。少女はベッドで寝るといい。」
「わかったわ。ありがとう。」
各々は眠りにつくのだが、少女だけ眠れていなかった。
「どうしよう!? 年頃の男子と2人で1つの部屋にいるって事はそう言う事なのかしら!?」
エスティは今、この状況で緊張していた。
「落ち着け、私がノーティにそんなこと思うわけ……」
そっと、エスティは少年の顔を見る。
エスティは顔を真っ赤にして布団に包まる。
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