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第9話「決着と救世主」
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ギャグラの本当の能力を知った少年は数時間、兵達と戦っていた。
状況を打破できる解決策を探っては攻撃を仕掛けるが、ギャグラには効かなかった。
……手数もつきかけた。
ギャグラは相変わらず空の上で少年を見下ろすばかり。
「飽きたな。もう遊ぶのもやめにしよう。〈支配の暴れ象〉! あいつを殺してしまえ!!」
ギャグラは少年の数十倍も大きな象を呼び出す、象は辺り一体の家を踏み潰し、兵の数体をも潰して行った。
「踏み潰せ。」
ギャグラは少年に指を刺した。
ニヤリ、とギャグラが勝利を確信した笑みを浮かべた時だった。
少年の頭上、踏み潰そうとする象の足を止める者がいた。
「主人よ、遅くなって申し訳ない。」
コルディスだ。
土壇場でコルディスが少年を守ってくれたのだ。
「な、なんだよあいつ! 俺の支配の邪神には何も見えなかったぞ! ……まさか、俺の魔力が尽きてるってのか!」
「主人よ、彼奴はもうすぐ魔力切れを起こすでしょう。おそらくそれが弱点です。」
コルディスは念話で少年に話しかける。
「そうか。仕掛けるなら、今か。」
「はい。主人の全力を見せてください!」
少年は頷き、目を瞑った。
「冥界神、俺に悪魔憑きを貸してくれ!」
ドクン……少年の心臓を掴もうとする何かを少年自身、感じていた。
「我に力を貸せと?」
少年の中で湧き上がる怪しげな声。
心臓を掴まれ、苦しい中話は進んでいく。
「今、お前の悪魔憑きとしての力が必要なんだ!」
「なら、お前の身体全てくれよ? それなら、俺があのガキを殺してやるよ。」
「ダメだ!」
「どうしてだ? お前の望みはあいつを倒す事だろ? この契約に不満があるのか?」
「ダメ……なんだ。」
少年は自信を無くしていた。
自分で勝てなかった相手、悪魔に渡せば確実にこの里は守られる。
だが、それと共に少年の命がこの世から消えるものでもあった。
「あの時……あの時なんで力を貸した!?」
「……気まぐれだ。貸したのはほんの2割ほどの力。あの程度の奴、本気は出さねぇよ。」
「こういう時は話すんだな。」
「持ち主の最後だ。答えるだけ答えてやるよ。さぁ、俺に身体を渡す気になったか?」
少年と冥界神は話し続ける。
そして、ここは戦場。
少年達の話を待っているはずもない。
「おいおい、僕チンを差し置いて1人突っ立ってるよ。なら、僕チンがとどめを刺してあげるよ!!」
空中から攻め入るギャグラ。
目を閉じたまま、開こうともしない少年。
「さぁ! 早く! 決めろ! 今ここで!」
冥界神は少年を急かせる。
自分の物になる好奇心と戦闘ができる喜びを今か今かと待ち望んでいる。
「最後だ。最後にこれだけ約束しろ。」
「なんだよ。早くしろよ。」
「………………」
「チッ、しょうがねぇなぁ。ま、いいだろ。それで契約は完了だ。早く変われ!」
「決着!!」
ギャグラの突きつけた剣を、少年、いや、冥界神が間一髪で受け流した。
「おっと~、真打ちの登場か? ヒーローは遅れてやってくる的な」
「騎士の英雄伝説やろ? あんな子供騙しみたいな事じゃねぇんだよ。」
「お、それそれ。僕チンも読んでたんだよねぇ」
ギャグラと冥界神は見つめ合う。
「僕チン。君を殺さなきゃいけないのが惜しいよ。残念で仕方ない。」
「それはこっちのセリフや。」
ギャグラと冥界神は速度の高い斬り合いをしていた。
技能も使わずただ、斬り合うだけ。
それだけでも速く、力強い斬撃が空中で爆発した。
「やるねぇ。でも、それってあのガキの意識無いでしょ。それって、ダサくね?」
ギャグラはアヌビスに問いかける。
皮肉っぽく、いやらしく。
相手の苛立ちを引き出そうとする目。
アヌビスも例外では無かった。
「俺はなぁ。契約したんだよ。『人格の入れ替わりは戦闘によって俺が主導権を持つ』ってなぁ!」
アヌビスは更に斬りかかる。
ギャグラも押されながらではあるが、まだまだ負けてはいなかった。
「なにそれ、戦闘で人格が変わるの? 戦闘狂じゃねぇか! ダサ! ダサすぎ!」
「お前、二刀流だろ? もう一本使えよ、お前の本気を上回ってる事証明してやるよ。」
「ヘッ! バレてたか。なら、期待に応えなきゃなぁ!」
太刀で押してたアヌビスだが、ギャグラの二刀流のもう一本の短剣を出され、状況が変わっていった。
片手剣と短剣、長さの違う2つの剣を使うギャグラはアヌビスを攻めていった。
「あれれ、君も僕チンの実力の前にその程度なんだ。がっかりだよぉ」
「お前、性格悪いだろ。」
「よく言われる。さぁ! 早く死んでもらおうか。」
ギャグラはアヌビスに剣を突き立て、向かってくる。
「無理だな。〈葬式の太刀・火葬〉!」
火を纏った太刀の斬撃はギャグラの片手剣を受け止めた。
ギャグラはその好機を見逃さず、短剣をアヌビスの脇腹に刺した。
「そんなんで、我に効くか。」
「おっと、息が切れてるぜ? アヌビスさんよぉ。僕チンの攻撃が効いてるようだけどぉ?」
「ムカつくな、お前。」
ギャグラはアヌビスの話を聞かず、アヌビスに短剣を刺したまま少し距離を置いた。
「次で最後だ! 楽しく殺り合おうぜ!」
「二刀流のくせに一本でやるのかよ。……うぅ!」
アヌビスは脇に刺さった短剣を抜き、ギャグラに投げ渡した。
「……なんの真似だ?」
「最後なんだろ? お前も全力出せよ。」
「クッ、キャキャキャキャキャッ!! そうだねぇ~、全力。出さないとねぇ。」
ギャグラは2本の剣を構えた。
「纏え! 黒毒の龍!」
ギャグラは龍を右半身に纏わせ、全身悪魔へと変貌を遂げた。
「それがお前の本気か。なら、俺も…〈制御破壊!」
アヌビスの魔力は身体から溢れ出るほど増大していった。
「いいねぇ! 君の本気! 僕チンもワクワクしちゃうよ! 行くぞ! 【二刀流】〈黒毒双剣〉!」
片手剣に黒い魔力、短剣に毒を纏わせた二刀流の技。ギャグラは素早い動きでアヌビスに詰め寄る。
それと同時にアヌビスもギャグラに向かって一直線に向かう。
「〈葬送の太刀・鬼百合桔梗〉」
一騎討ちの戦いだった。
2人が斬り合った後、先に倒れたのはアヌビスだった。
「あ~あ、僕チンの負けだぁ。だけど、次は僕チンが勝つからねぇ。本物じゃなくてごめんねぇ。」
ギャグラは黒い魔力と共に消えていった。
「あれ? 私はなぜ倒れているのだ?」
ギャグラが消え、ダークエルフ達の洗脳も解けた。
「やられた。クソッ! おい、ガキ! 契約だ。俺とお前であいつの所属する滅亡の審判団を滅亡させるぞ!」
怒れる冥界神は少年との契約を成立させた。
「ノーティ! 大丈夫!」
「主人よ! 大丈夫ですかな!?」
カトリネとの戦闘を終えたエスティとコルディスが駆け寄る。
「早く、早く里に戻りましょう! 今ならまだ間に合う。」
「あぁ! 少女よ、早く主人を我に乗せるのだ!」
エスティは少年を持ち上げようとするが、少女の力では到底持ち上げられず、結局、コルディスが持ち上げた。
「お待ちください!」
コルディス達を呼び止める女性の声。
振り返るとダークエルフの女性がそこにいた。
「どうか、我らの里でお休みください! 救世主様!」
ダークエルフは里中の者を呼び、数百人がコルディスに跪いた。
「待て、お主らはお主らで治療が必要だろ? 我らはエルフの里で治療を受ける。心配せんでもいい。」
「なら、転移門をお使いください。エルフの里へ繋がっております!」
ダークエルフは直ぐに里から少し離れた門の前にコルディス達を案内した。
「こちらをお通りください。すぐにエルフの里に着きます。」
「同盟を断ったと聞いたが、大丈夫なのか?」
「おそらく、魔力を流し込めば……よし、これで通じるはずです! ささ、早く。」
コルディス達は門をくぐった。
「着いたぞ。主人よ。」
「寝かせて置いてやれ。」
門を出たコルディス達を出迎えたのはおばば様だった。
少年を連れ、部屋で連れ行き治療し、安静に寝かせた。
状況を打破できる解決策を探っては攻撃を仕掛けるが、ギャグラには効かなかった。
……手数もつきかけた。
ギャグラは相変わらず空の上で少年を見下ろすばかり。
「飽きたな。もう遊ぶのもやめにしよう。〈支配の暴れ象〉! あいつを殺してしまえ!!」
ギャグラは少年の数十倍も大きな象を呼び出す、象は辺り一体の家を踏み潰し、兵の数体をも潰して行った。
「踏み潰せ。」
ギャグラは少年に指を刺した。
ニヤリ、とギャグラが勝利を確信した笑みを浮かべた時だった。
少年の頭上、踏み潰そうとする象の足を止める者がいた。
「主人よ、遅くなって申し訳ない。」
コルディスだ。
土壇場でコルディスが少年を守ってくれたのだ。
「な、なんだよあいつ! 俺の支配の邪神には何も見えなかったぞ! ……まさか、俺の魔力が尽きてるってのか!」
「主人よ、彼奴はもうすぐ魔力切れを起こすでしょう。おそらくそれが弱点です。」
コルディスは念話で少年に話しかける。
「そうか。仕掛けるなら、今か。」
「はい。主人の全力を見せてください!」
少年は頷き、目を瞑った。
「冥界神、俺に悪魔憑きを貸してくれ!」
ドクン……少年の心臓を掴もうとする何かを少年自身、感じていた。
「我に力を貸せと?」
少年の中で湧き上がる怪しげな声。
心臓を掴まれ、苦しい中話は進んでいく。
「今、お前の悪魔憑きとしての力が必要なんだ!」
「なら、お前の身体全てくれよ? それなら、俺があのガキを殺してやるよ。」
「ダメだ!」
「どうしてだ? お前の望みはあいつを倒す事だろ? この契約に不満があるのか?」
「ダメ……なんだ。」
少年は自信を無くしていた。
自分で勝てなかった相手、悪魔に渡せば確実にこの里は守られる。
だが、それと共に少年の命がこの世から消えるものでもあった。
「あの時……あの時なんで力を貸した!?」
「……気まぐれだ。貸したのはほんの2割ほどの力。あの程度の奴、本気は出さねぇよ。」
「こういう時は話すんだな。」
「持ち主の最後だ。答えるだけ答えてやるよ。さぁ、俺に身体を渡す気になったか?」
少年と冥界神は話し続ける。
そして、ここは戦場。
少年達の話を待っているはずもない。
「おいおい、僕チンを差し置いて1人突っ立ってるよ。なら、僕チンがとどめを刺してあげるよ!!」
空中から攻め入るギャグラ。
目を閉じたまま、開こうともしない少年。
「さぁ! 早く! 決めろ! 今ここで!」
冥界神は少年を急かせる。
自分の物になる好奇心と戦闘ができる喜びを今か今かと待ち望んでいる。
「最後だ。最後にこれだけ約束しろ。」
「なんだよ。早くしろよ。」
「………………」
「チッ、しょうがねぇなぁ。ま、いいだろ。それで契約は完了だ。早く変われ!」
「決着!!」
ギャグラの突きつけた剣を、少年、いや、冥界神が間一髪で受け流した。
「おっと~、真打ちの登場か? ヒーローは遅れてやってくる的な」
「騎士の英雄伝説やろ? あんな子供騙しみたいな事じゃねぇんだよ。」
「お、それそれ。僕チンも読んでたんだよねぇ」
ギャグラと冥界神は見つめ合う。
「僕チン。君を殺さなきゃいけないのが惜しいよ。残念で仕方ない。」
「それはこっちのセリフや。」
ギャグラと冥界神は速度の高い斬り合いをしていた。
技能も使わずただ、斬り合うだけ。
それだけでも速く、力強い斬撃が空中で爆発した。
「やるねぇ。でも、それってあのガキの意識無いでしょ。それって、ダサくね?」
ギャグラはアヌビスに問いかける。
皮肉っぽく、いやらしく。
相手の苛立ちを引き出そうとする目。
アヌビスも例外では無かった。
「俺はなぁ。契約したんだよ。『人格の入れ替わりは戦闘によって俺が主導権を持つ』ってなぁ!」
アヌビスは更に斬りかかる。
ギャグラも押されながらではあるが、まだまだ負けてはいなかった。
「なにそれ、戦闘で人格が変わるの? 戦闘狂じゃねぇか! ダサ! ダサすぎ!」
「お前、二刀流だろ? もう一本使えよ、お前の本気を上回ってる事証明してやるよ。」
「ヘッ! バレてたか。なら、期待に応えなきゃなぁ!」
太刀で押してたアヌビスだが、ギャグラの二刀流のもう一本の短剣を出され、状況が変わっていった。
片手剣と短剣、長さの違う2つの剣を使うギャグラはアヌビスを攻めていった。
「あれれ、君も僕チンの実力の前にその程度なんだ。がっかりだよぉ」
「お前、性格悪いだろ。」
「よく言われる。さぁ! 早く死んでもらおうか。」
ギャグラはアヌビスに剣を突き立て、向かってくる。
「無理だな。〈葬式の太刀・火葬〉!」
火を纏った太刀の斬撃はギャグラの片手剣を受け止めた。
ギャグラはその好機を見逃さず、短剣をアヌビスの脇腹に刺した。
「そんなんで、我に効くか。」
「おっと、息が切れてるぜ? アヌビスさんよぉ。僕チンの攻撃が効いてるようだけどぉ?」
「ムカつくな、お前。」
ギャグラはアヌビスの話を聞かず、アヌビスに短剣を刺したまま少し距離を置いた。
「次で最後だ! 楽しく殺り合おうぜ!」
「二刀流のくせに一本でやるのかよ。……うぅ!」
アヌビスは脇に刺さった短剣を抜き、ギャグラに投げ渡した。
「……なんの真似だ?」
「最後なんだろ? お前も全力出せよ。」
「クッ、キャキャキャキャキャッ!! そうだねぇ~、全力。出さないとねぇ。」
ギャグラは2本の剣を構えた。
「纏え! 黒毒の龍!」
ギャグラは龍を右半身に纏わせ、全身悪魔へと変貌を遂げた。
「それがお前の本気か。なら、俺も…〈制御破壊!」
アヌビスの魔力は身体から溢れ出るほど増大していった。
「いいねぇ! 君の本気! 僕チンもワクワクしちゃうよ! 行くぞ! 【二刀流】〈黒毒双剣〉!」
片手剣に黒い魔力、短剣に毒を纏わせた二刀流の技。ギャグラは素早い動きでアヌビスに詰め寄る。
それと同時にアヌビスもギャグラに向かって一直線に向かう。
「〈葬送の太刀・鬼百合桔梗〉」
一騎討ちの戦いだった。
2人が斬り合った後、先に倒れたのはアヌビスだった。
「あ~あ、僕チンの負けだぁ。だけど、次は僕チンが勝つからねぇ。本物じゃなくてごめんねぇ。」
ギャグラは黒い魔力と共に消えていった。
「あれ? 私はなぜ倒れているのだ?」
ギャグラが消え、ダークエルフ達の洗脳も解けた。
「やられた。クソッ! おい、ガキ! 契約だ。俺とお前であいつの所属する滅亡の審判団を滅亡させるぞ!」
怒れる冥界神は少年との契約を成立させた。
「ノーティ! 大丈夫!」
「主人よ! 大丈夫ですかな!?」
カトリネとの戦闘を終えたエスティとコルディスが駆け寄る。
「早く、早く里に戻りましょう! 今ならまだ間に合う。」
「あぁ! 少女よ、早く主人を我に乗せるのだ!」
エスティは少年を持ち上げようとするが、少女の力では到底持ち上げられず、結局、コルディスが持ち上げた。
「お待ちください!」
コルディス達を呼び止める女性の声。
振り返るとダークエルフの女性がそこにいた。
「どうか、我らの里でお休みください! 救世主様!」
ダークエルフは里中の者を呼び、数百人がコルディスに跪いた。
「待て、お主らはお主らで治療が必要だろ? 我らはエルフの里で治療を受ける。心配せんでもいい。」
「なら、転移門をお使いください。エルフの里へ繋がっております!」
ダークエルフは直ぐに里から少し離れた門の前にコルディス達を案内した。
「こちらをお通りください。すぐにエルフの里に着きます。」
「同盟を断ったと聞いたが、大丈夫なのか?」
「おそらく、魔力を流し込めば……よし、これで通じるはずです! ささ、早く。」
コルディス達は門をくぐった。
「着いたぞ。主人よ。」
「寝かせて置いてやれ。」
門を出たコルディス達を出迎えたのはおばば様だった。
少年を連れ、部屋で連れ行き治療し、安静に寝かせた。
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