6 / 21
第6話「ドラゴンとエルフの里」
しおりを挟む
ドラゴン。
現在では最も珍しい伝説級の生き物のはずだった。
今、少年の目の前でボア数体を丸呑みした。
「お前、何故我を起こした?」
ドラゴンの威圧のある言葉は少年を硬直させた。
何かを話そうと焦る少年。
「ふーん、東の森か。」
唐突に、それも少年の心の内を読んだかの様に話を続けるドラゴン。
「言っておらんかったな。我は心竜、コルディス。お主の心を読むことが出来るぞ」
ドラゴンはニッコリ、微笑み少年を見つめる。
「我は心を読める。だから、お主が念じれば会話となる。」
「俺、悪魔憑きの影響で声に出すと突っ掛かる。……ッ!?」
少年の念は声に出すより素直にドラゴンの元へ通った。
「はっはっはっ! お主、悪魔憑きか! その異常なまでの魔力! 生身の人間じゃないと思ったら、そうだったのか!!」
ドラゴンは大はしゃぎしている。笑い、そして少年が旅立つのを悟った。
「あぁ、すまんすまん。我はここまで面白い奴と出会ったことがなくてな。」
少し悲しげに話すコルディスは少年に期待の念を送った。
「俺と一緒に行くか?」
「その言葉! 待っておったぞ!」
コルディスはグレニの森に影の主として村人の安全を守ってきた。
そして、グレニの森からコルディスが出なかったのにはつまらなかったからである。
何をするにもその有り余る力で魔物を薙ぎ倒し、弱すぎる人を守るにも制御をするのに精一杯だった。
気兼ねなく、自由に生活することを望んでいたコルディスは少年の夢を見て、決めた。
「俺と行くにあたってその体の大きさ、どうにか出来るか?」
「だったら、我を従属にしてみよ。」
「従属?」
「我と魔力を同調させる感じだ。やってみよ」
「こ、こうか?」
「なんと、」
ドラゴンとの従属契約は魔物と人間の魔力を同調させ、完成できる物である。
が、少年の魔力はドラゴンの魔力の数倍を上回っていた。
「これで終わりか?」
「あぁ、終了だ。これで我はお主の従属となった。これから、ついて行きます。主人」
本来、五分の契約。魔物半分、人間半分の契約だが、少年の契約は七分三分の契約。
はるかに少年とコルディスの主従がはっきりしていた。
そして、コルディスの身体は契約のおかげか自由自在に大きさを変えることができるようになった。
「まだ、念話しますか? 主人」
「こっちの方が話しやすい。」
「わかりました」
「ねぇ」
「なんでしょう? 主人」
「その話し方、やめてさっき見たいにしてくれよ」
「わかった。主人よ、これからどこへ?」
「東の森」
「なら、我が飛んで参りましょう。」
コルディスは少年を背中に乗せ、大空を舞った。
「おい! あそこにドラゴンが!!」
「んな!? 背中に悪魔憑きがいるぞ!?」
驚く兵士を横目に少年はコルディスに乗って東の森へと空の旅に出た。
「東の森までどれくらいだ?」
「おそらく2、3日ほどかと」
「わかった。頼むぞ。休憩できそうな場所があったら降りてくれ」
「承知」
真夜中に出発したこともあり、3時間ほどの飛行をして人目につかない小さな森の中で眠りについた。
翌朝
「起きましたか主人よ、さて、参ります!」
コルディスと少年は東の森へ向けて再び空の旅へと出た。
この日の飛行はかなり長く続き、干し肉を食べながら移動していた。
「まだつかないのか?」
「もう少し早く飛行すれば半日ほどで着きます」
「行けるか?」
「もちろん!」
コルディスは飛行速度を更に上げ、風を切り、空の上を走っていった。
「東の森で会いたい人がいるから東の森入る手前で降りよう」
「承知した」
少年達は翌日に備え、東の森に続く道で暖をとり眠りについた。
「あれは、」
東の森から少年達を見つめる少女。
「おばば様にすぐ伝えなければ!?」
コルディスの姿を見るや否や森の奥深くへ行ってしまった。
翌日
「コルディス! 行くぞ」
「はい!」
いつもの様に念話で話し合い、そのまま東の森へと入って行った。
東の森は他の森と違い薄暗く、不気味であった。
一歩一歩奥に入っていくほどに、その不気味さは増して行った。
かなり奥に入っただろう。
陽の光が微かに見えるほど小さくなった。
「そこの者、止まれ!」
森の中に女性の声が響き渡る。
「おい、どこにいる!!」
「ッ!? 喋る、ドラゴン?」
「我は心竜! 我は主人をここへ連れてきたまで弓を下ろし話を聞け!」
「無駄だ! お前の脅威が取れない限りこのまま武器を向けさせてもらう。それに用があるのはその人間の男の方だ!」
どこからか聞こえる女性の声に少年は木の手形を見せる。
「ッな!? お前! それを一体どこから!?」
「ッア、ッアメリ! ッから!」
少年は必死に伝えた。
「なるほど、その男を引っ捕らえよ!」
女性の声と共に他の女性が少年達を取り押さえた。
「我の主人に何をする!? 【竜族魔法】〈竜の息吹〉!!」
「【結界魔法】〈反射の鏡〉」
「何!?」
詠唱無しの魔法はドラゴン特有の技を最も簡単に弾いてしまった。
「無念。」
「そのドラゴンも捕らえよ!」
コルディスと少年はどこかへ連れて行かれてしまった。
「……」
次に少年が目覚めたのは自身が椅子に座らされ、縛られている状態だった。
「さて、聞かせてもらおうか。この手形どこで盗んで来た?」
「ッぬ、ッ盗んで、ッな、ッない!」
「嘘ね。嘘じゃなきゃこんな詰まった話し方しないはずだもの。精々、そこで反省してる事ね。もしかしたら助けが来るかもね?」
「まぁ、人間嫌いのエルフの里に来る人間っているわけないけどな!」
少年達を捕らえた女性とその取り巻きによってここが目指していたエルフの里ということがわかった。
師匠、アメリの故郷にして少年が冤罪を被られた場所となった。
コルディスは封印され、少年達はしばらく何も出来なかった。
2日が経った。
縛られたまま牢屋に入れられ、何も食えず少年は気力を失っていた。
「あなたが手形を盗んだ犯人?」
少年が顔を上げる。
その先には、少し背が高く銀色の細く整った毛並みのエルフが立っていた。
「さっきの質問に答えて、あなたが手形を盗んだの?」
少年は首を横に振る。
「やっぱり、私はエスティ。エスティ=ノーラ。あなたの師匠、アメリ=ノーラの孫よ。」
彼女はアメリの孫と言った。
少年は聞き間違えか疑った。
だが、それは今は関係ない事だった。
1人のエルフとエスティがバチバチに睨み合っていたからである。
「あれ? 里1番の天才、エスティさんじゃありませんか! あれれ? 今その囚人を逃がそうとしてた?」
「いえ、逃がそうとはしてないわ。ただ、これは私の客。私が面会して当然でしょ?」
「いや、今回の囚人当番は私よ? いくら天才さんでも出させるとあなたまで牢屋に入れなくてはなりません。」
「それでは、囚人当番なのに彼に一口もご飯を食べずに縛られたままっておかしいのでは?」
「それは、あいつが人間だから!」
「人間だから? それがなんの理由に?」
2人の話は徐々にヒートアップして行った。
2人の口論はエスティが勝ったのか、食事の提供と面会の許可を貰えた。
「別にあんたのためじゃないから、ただ、お婆ちゃんにあなたの事頼まれただけだから」
エスティは少年に1通の手紙を渡した。
「これ、お婆ちゃんからあなたに渡せってじゃあ、私はこれで」
エスティは用事を済ませ、帰って行った。
エスティから貰ったアメリの手紙にはこんなことが書かれていた。
『ノーティへ
これが届く頃にはあなたは牢屋にいる事でしょう。ですが、儂の孫のエスティがどうにかしてくれます。それまでの間、しばしの休憩をしてみてくだされ。
アメリより』
この手紙を見た少年は少し、昔のことを思い出してアメリの言ったエスティを信じてみることにした。
少年は安心して疲れ切った体が倒れる様に眠りに入って行った。
現在では最も珍しい伝説級の生き物のはずだった。
今、少年の目の前でボア数体を丸呑みした。
「お前、何故我を起こした?」
ドラゴンの威圧のある言葉は少年を硬直させた。
何かを話そうと焦る少年。
「ふーん、東の森か。」
唐突に、それも少年の心の内を読んだかの様に話を続けるドラゴン。
「言っておらんかったな。我は心竜、コルディス。お主の心を読むことが出来るぞ」
ドラゴンはニッコリ、微笑み少年を見つめる。
「我は心を読める。だから、お主が念じれば会話となる。」
「俺、悪魔憑きの影響で声に出すと突っ掛かる。……ッ!?」
少年の念は声に出すより素直にドラゴンの元へ通った。
「はっはっはっ! お主、悪魔憑きか! その異常なまでの魔力! 生身の人間じゃないと思ったら、そうだったのか!!」
ドラゴンは大はしゃぎしている。笑い、そして少年が旅立つのを悟った。
「あぁ、すまんすまん。我はここまで面白い奴と出会ったことがなくてな。」
少し悲しげに話すコルディスは少年に期待の念を送った。
「俺と一緒に行くか?」
「その言葉! 待っておったぞ!」
コルディスはグレニの森に影の主として村人の安全を守ってきた。
そして、グレニの森からコルディスが出なかったのにはつまらなかったからである。
何をするにもその有り余る力で魔物を薙ぎ倒し、弱すぎる人を守るにも制御をするのに精一杯だった。
気兼ねなく、自由に生活することを望んでいたコルディスは少年の夢を見て、決めた。
「俺と行くにあたってその体の大きさ、どうにか出来るか?」
「だったら、我を従属にしてみよ。」
「従属?」
「我と魔力を同調させる感じだ。やってみよ」
「こ、こうか?」
「なんと、」
ドラゴンとの従属契約は魔物と人間の魔力を同調させ、完成できる物である。
が、少年の魔力はドラゴンの魔力の数倍を上回っていた。
「これで終わりか?」
「あぁ、終了だ。これで我はお主の従属となった。これから、ついて行きます。主人」
本来、五分の契約。魔物半分、人間半分の契約だが、少年の契約は七分三分の契約。
はるかに少年とコルディスの主従がはっきりしていた。
そして、コルディスの身体は契約のおかげか自由自在に大きさを変えることができるようになった。
「まだ、念話しますか? 主人」
「こっちの方が話しやすい。」
「わかりました」
「ねぇ」
「なんでしょう? 主人」
「その話し方、やめてさっき見たいにしてくれよ」
「わかった。主人よ、これからどこへ?」
「東の森」
「なら、我が飛んで参りましょう。」
コルディスは少年を背中に乗せ、大空を舞った。
「おい! あそこにドラゴンが!!」
「んな!? 背中に悪魔憑きがいるぞ!?」
驚く兵士を横目に少年はコルディスに乗って東の森へと空の旅に出た。
「東の森までどれくらいだ?」
「おそらく2、3日ほどかと」
「わかった。頼むぞ。休憩できそうな場所があったら降りてくれ」
「承知」
真夜中に出発したこともあり、3時間ほどの飛行をして人目につかない小さな森の中で眠りについた。
翌朝
「起きましたか主人よ、さて、参ります!」
コルディスと少年は東の森へ向けて再び空の旅へと出た。
この日の飛行はかなり長く続き、干し肉を食べながら移動していた。
「まだつかないのか?」
「もう少し早く飛行すれば半日ほどで着きます」
「行けるか?」
「もちろん!」
コルディスは飛行速度を更に上げ、風を切り、空の上を走っていった。
「東の森で会いたい人がいるから東の森入る手前で降りよう」
「承知した」
少年達は翌日に備え、東の森に続く道で暖をとり眠りについた。
「あれは、」
東の森から少年達を見つめる少女。
「おばば様にすぐ伝えなければ!?」
コルディスの姿を見るや否や森の奥深くへ行ってしまった。
翌日
「コルディス! 行くぞ」
「はい!」
いつもの様に念話で話し合い、そのまま東の森へと入って行った。
東の森は他の森と違い薄暗く、不気味であった。
一歩一歩奥に入っていくほどに、その不気味さは増して行った。
かなり奥に入っただろう。
陽の光が微かに見えるほど小さくなった。
「そこの者、止まれ!」
森の中に女性の声が響き渡る。
「おい、どこにいる!!」
「ッ!? 喋る、ドラゴン?」
「我は心竜! 我は主人をここへ連れてきたまで弓を下ろし話を聞け!」
「無駄だ! お前の脅威が取れない限りこのまま武器を向けさせてもらう。それに用があるのはその人間の男の方だ!」
どこからか聞こえる女性の声に少年は木の手形を見せる。
「ッな!? お前! それを一体どこから!?」
「ッア、ッアメリ! ッから!」
少年は必死に伝えた。
「なるほど、その男を引っ捕らえよ!」
女性の声と共に他の女性が少年達を取り押さえた。
「我の主人に何をする!? 【竜族魔法】〈竜の息吹〉!!」
「【結界魔法】〈反射の鏡〉」
「何!?」
詠唱無しの魔法はドラゴン特有の技を最も簡単に弾いてしまった。
「無念。」
「そのドラゴンも捕らえよ!」
コルディスと少年はどこかへ連れて行かれてしまった。
「……」
次に少年が目覚めたのは自身が椅子に座らされ、縛られている状態だった。
「さて、聞かせてもらおうか。この手形どこで盗んで来た?」
「ッぬ、ッ盗んで、ッな、ッない!」
「嘘ね。嘘じゃなきゃこんな詰まった話し方しないはずだもの。精々、そこで反省してる事ね。もしかしたら助けが来るかもね?」
「まぁ、人間嫌いのエルフの里に来る人間っているわけないけどな!」
少年達を捕らえた女性とその取り巻きによってここが目指していたエルフの里ということがわかった。
師匠、アメリの故郷にして少年が冤罪を被られた場所となった。
コルディスは封印され、少年達はしばらく何も出来なかった。
2日が経った。
縛られたまま牢屋に入れられ、何も食えず少年は気力を失っていた。
「あなたが手形を盗んだ犯人?」
少年が顔を上げる。
その先には、少し背が高く銀色の細く整った毛並みのエルフが立っていた。
「さっきの質問に答えて、あなたが手形を盗んだの?」
少年は首を横に振る。
「やっぱり、私はエスティ。エスティ=ノーラ。あなたの師匠、アメリ=ノーラの孫よ。」
彼女はアメリの孫と言った。
少年は聞き間違えか疑った。
だが、それは今は関係ない事だった。
1人のエルフとエスティがバチバチに睨み合っていたからである。
「あれ? 里1番の天才、エスティさんじゃありませんか! あれれ? 今その囚人を逃がそうとしてた?」
「いえ、逃がそうとはしてないわ。ただ、これは私の客。私が面会して当然でしょ?」
「いや、今回の囚人当番は私よ? いくら天才さんでも出させるとあなたまで牢屋に入れなくてはなりません。」
「それでは、囚人当番なのに彼に一口もご飯を食べずに縛られたままっておかしいのでは?」
「それは、あいつが人間だから!」
「人間だから? それがなんの理由に?」
2人の話は徐々にヒートアップして行った。
2人の口論はエスティが勝ったのか、食事の提供と面会の許可を貰えた。
「別にあんたのためじゃないから、ただ、お婆ちゃんにあなたの事頼まれただけだから」
エスティは少年に1通の手紙を渡した。
「これ、お婆ちゃんからあなたに渡せってじゃあ、私はこれで」
エスティは用事を済ませ、帰って行った。
エスティから貰ったアメリの手紙にはこんなことが書かれていた。
『ノーティへ
これが届く頃にはあなたは牢屋にいる事でしょう。ですが、儂の孫のエスティがどうにかしてくれます。それまでの間、しばしの休憩をしてみてくだされ。
アメリより』
この手紙を見た少年は少し、昔のことを思い出してアメリの言ったエスティを信じてみることにした。
少年は安心して疲れ切った体が倒れる様に眠りに入って行った。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説

収納大魔導士と呼ばれたい少年
カタナヅキ
ファンタジー
収納魔術師は異空間に繋がる出入口を作り出し、あらゆる物体を取り込むことができる。但し、他の魔術師と違って彼等が扱える魔法は一つに限られ、戦闘面での活躍は期待できない――それが一般常識だった。だが、一人の少年が収納魔法を極めた事で常識は覆される。
「収納魔術師だって戦えるんだよ」
戦闘には不向きと思われていた収納魔法を利用し、少年は世間の収納魔術師の常識を一変させる伝説を次々と作り出す――
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。


勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる