異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木

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初めての大物

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目が覚めた
いつもと同じようにベットから身体を起こし
小屋の外に出て朝日を浴び身体を反らす
ついでに畑の様子をみるがまだ芽は出ていない

ショウ 「さあ今日は何しようか
     ガッツに野菜の種をもらったから、そのお礼をしないとな
     今度魚を持っていくか
     あれは旨かったからぜひ食ってもらいたい
     しかしこの前のような捕まえ方は多用出来ないし
     今日は罠でも作るとするか」

身体も目を覚め一度小屋に戻り装備を整える
ついでに貰った種を持って畑による

ショウ 「種の種類はなんだろうか」

包みを開けるとキャベツ、白菜、ほうれん草の種が入っていた

ショウ 「葉物野菜か 保存がきく根菜ばかり食べていたから
     安定的に葉物が食べれるのは有難いな」

早速畑の空いているスペースに何粒か試しに植えておいた

ショウ 「さて罠の材料を探しに行くか
     森の中ならツタもしなりのある枝もあるだろう」

そして森の奥へと進んでいった

適当に歩きながらツタを採取したり、
生えてるキノコを見つけ持って帰るか悩んだりし
そろそろ帰ろうかと思った時
ギリギリ目視出来る位置で何かが動いている

ショウ 「なんだあれは?でかいぞ
     どうする?逃げるか?」

引き返すことも考えたが正直近くでみてみたい
好奇心を優先して息をひそめながら静かに近づいていく

ショウ 「あれはでかいイノシシだな
     確かビックボアだったか?ガッツに色々教えてもらったな
     直線的な突進攻撃が多くなれれば攻撃は避けれるが
     皮膚が固く攻撃が通りにくいだったか
     そして食うと旨いと」

少しづつ近づいていく 緊張はするが
なんというか絶望感、危機感などは感じない

ショウ 「狩るか
     しかし思っていたよりもでかいな
     牛くらいのサイズはありそうだ」

斧を持つ手に力が入る
その時ビックボアがこちらを向いた
殺気を感じ取ったのか?

闘牛のように後ろ足を数回ならしこちらに突進してきた

腰を低く構えいつでもサイドステップで躱せるようにする

ショウ 「あまり早く回避すると軌道が変わるかもしれない
     じっくりと引き付けてから躱す」

自分に言い聞かせるように呟く

そして1メートルくらいまで引き付けて一気に躱す

ショウ 「フンッ!!」

先ほどまで自分がいた位置をビックボアが通過する

ショウ 「ふう」

獲物からは目を離さず一息入れる

ショウ 「躱せるが大きく躱しすぎると攻撃ができないな
     次はもう少し小さく避けなければ」

ビックボアは逃げることなくまたこちらに突進してくる
数回突進を避けタイミングと距離感を掴む

ショウ 「次いくか」

斧を構え自分に向かってくるビックボアをギリギリで躱しながら
首筋に向け力いっぱい斧を降り落とす

ザシュッ!!

ショウ 「入った!!」

確かな手ごたえを感じた
ビックボアはそのまま走り続けるが数秒後勢いよく倒れた

ショウ 「やったか?」

動かなくなったビックボアに慎重に近づく
斧で突くが動かない
ビックボアの首元は骨まで両断されており大きな血だまりを作っている
完全に息絶えている事を確認すると
その場に座り込んだ

ショウ 「はぁーなんとかなったな」

緊張の糸が切れどっと疲れが押し寄せた
そこまで危機に面していなかったのに
これほどまでに消耗するとは思っていなかった

ショウ 「初めての大物だ 想像以上に消耗したが俺が勝ったんだな
     今は頂いた命に感謝しつつ少し休もう」

横たわったビックボアを観ながら一息ついた
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