拳闘哀歌

人生真っ逆さま

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契約

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俺はエディ・アラムプロモーションと契約した。
この組織はユースティティア下部組織のユートピアの傘下であること、それを承知で契約を結んだ。
ズィクタトリア、ネヴァダ州にエディ・アラムプロモーション支部に訪れていた。
本部は、デーモスクラトスにあるのだが、俺との契約は支部で行われた。
事務所の机にある、契約書にサインをする。
後ろで見守ってるタケシも緊張気味で見ていた。
契約書を受け取ったプロモーションの幹部、リカルド・クエバスは、内容の確認を求め、タケシも確認し、無事終了した。

「あんたがウチと契約するとはね、世の中、何が起きるか分かったもんじゃないね」

「別に前の所に未練がないわけじゃないが、俺にはやることがある、だからアンタらの、所と契約したまでさ」

デーモスクラトス中心に興行をやっている、エディ・アラムプロモーションだが、ズィクタトリアでも興行を行っているのは、以外だが、それもそれも勢力拡大の為だという。
もっとも、ズィクタトリアは、デーモスクラトスでのユースティティアの台頭を見て警戒し、制限をかけてるぐらいだと…しかし、それでも興行を許すのは、莫大な興行料金からの税金が魅力的だからという。

もっとも、そんな誰でも分かる話はどうでもいい…俺はある人物への面会を求めた。
父親だ。
リカルド・クエバスに、「ナンバー2と俺の兄弟は何処にいる? 」
すると、「丁度、ズィクタトリアに滞在してらっしゃてます」と言うので詳細をきいた。

「首都アイデアルに、ある方と対談しています」

「誰だ」

「この国の大統領バーノン・ルイスとです」

「大統領!?」

タケシは、驚いた様子でいた。

「タケシ、驚くことではないよ、デーモスクラトスでも同じように癒着は、していることなんだ、ただ、こっちでは少々大人しくしている筈だよ」

「二つの大国跨いで、癒着か…中々、すげぇ話しだな」

「ああ、しかし、首都か…ネヴァダ州から結構、離れてるな…飛行機で何時間ぐらいだ」

「直行便で5時間ぐらいだな…スカーフェイス様いや、ガーベラ・バルベラ様」

「スカーフェイスでいい、敬称もいらん、五時間か…んで、ナンバー2と兄弟はそのあとは何処へ? 」

「デーモスクラトスへ戻ると聞いている、会いに行くのか? 」

リカルド・クエバスに聞かれると、首を横に振った。

「ナンバー2と兄弟とは、また別の機会で会うさ、それより…次、戦う相手は…」

「ああ、それなら、早速だが、この人とやってもらう」

差しだされた書類には、ダニエル・J・コーベットと記載されていた。
見覚えのある名前に、俺はマークの死んだ時にいた警察のことを思い出していた。

「この人は、確か警察官の…」

「なんだ、知り合いか? 次の相手はソイツだ、強いぞ、8回戦のAクラス、8戦8勝6KOの強豪だ」

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