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14話
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ルーズベル陛下。
正直、この方に良い思いなんてあるはずがない。
クロヴィスや私を物扱いしていたのだから。
その怒りから、私は思わず陛下を睨んだ。
「ラシェル嬢……儂を憎む気持ちは分かる。だが、まず話を聞いてほしい」
「なんの用だよ。父上」
私の代わりに、クロヴィスが答えた。
陛下はクロヴィスの姿をまじまじと見つめ、頷いた。
「セドアに聞いた通り。本当に生きていたのだな」
「死んでいて欲しかったか?」
「そうは言っていない。儂は嬉しいと思っている」
「……」
「お前の母は平民階級の中から儂が選んだ女だ。その形見であるお前を大事に思う気持ちはある」
予想と違い、寄り添う語り口に戸惑ってしまう。
陛下が吐露した心境に、クロヴィスとお互いに顔を見合わせた。
「ラシェル嬢も、以前は酷い言葉を言ってすまなかった、クロヴィスを失い。自暴自棄になっていたのだ」
「父上。御託はいい。わざわざそんなことを言いにきたんじゃないんだろ?」
私は陛下のしおらしい態度に困惑していた中。
クロヴィスは逆に、今にもため息を漏らしそうな白けた顔を浮かべていた。
「クロヴィス……セドアがお前を殺そうとした件も聞いた。父として謝罪を––」
「謝罪はいいって言っただろ。さっさと要件を言えよ」
「要件は……セドアを責めるのを、止めてほしい。あれが皇帝として即位する日は……もう直ぐなんだ」
あぁ、クロヴィスが怒りを見せていた気持ちが分かった。
陛下は本心から今までの謝罪をしている訳ではなく、即位の近いセドア様の未来のためにここに来ているだけのようだ。
「セドアには皇帝としての未来がある。クロヴィス……ここでお前が台頭し、さらにラシェルの件まで公表されたなら、奴の未来は潰えてしまう」
「……」
「お前達の今後の生活は儂が保障する。だから、どうかセドアを追い詰めないでくれ」
セドア様の未来のために、今までの全てを許せと言っている。
しかし、受け入れるはずがない。
「ルーズベル陛下、それはあまりに虫のいいお話では?」
「っ……ラシェル嬢」
耐え切れず、陛下へと苦言を呈す。
「五年前にクロヴィスがどのような扱いを受けていたのかも、私が虐げられていた日々も全て知っていたのですよね?」
「あれはセドアが指示をして……」
「指示をしていたから、陛下には責任がないと本気でおっしゃっていますか?」
「っ……」
「先ほどまでの謝罪も、言い換えればセドア様と自身の保身のためですよね?」
「ラシェル嬢。口の利き方に気を付けよ。儂の謝罪の重さは、小娘に計り知れない価値があるのだぞ」
「いえ、無価値ですよ。貴方の謝罪なんて」
怒りが沸き立って仕方がない。
保身だけの謝罪など、むしろ聞きたくもないのだから。
「保身のための謝罪なんて、私は要りません。だから陛下の謝罪だろうと無価値です」
「な……」
「同意見だ。父上……ここで保身に走るとは、みっともないな」
クロヴィスも同意見だったようだ。
私の頭を撫で、「ありがとな」と呟いて、陛下を睨みつけた。
「父上、出て行ってくれ。嘘で塗り固めた謝罪なんて必要ない」
「……セドアの未来を考えてくれ。あれが人生をかけて築いてきた立場は簡単に奪っていいものではない」
「勘違いするなよ。立場を失うのはお前も一緒だ」
「っ……」
「セドアに全て責があるような言い方するなよ。あいつを止められる立場にいながら見逃していた。これだけで息子と共に落ちる理由には十分だろ?」
「それがお前の答えか……交渉決裂だな。やはり……話し合いにもならぬ愚息だ」
陛下は苛立ち交じりの声色に変わり、こちらを睨み始めた。
そして踵を返しながら、再び呟く。
「セドアの即位は直ぐに進める。民や貴族の支持など必要ない。即位さえすれば、そう簡単に皇位は覆らんのだから」
「足掻いてろ。ラシェルを虐げてきた事実を、他国に全て公表されて終わるのはお前らだ」
「他国に公表などさせんさ。今後……徹底的に儂とセドアが他国と関わる政務には箝口令を敷く。お前達が他国の使者と会う機会など与えんさ」
陛下はこちらには視線を向けず、部屋の扉を開く。
そして、吐き捨てるように言葉を残した。
「儂の謝罪を受け入れなかった事、後悔せよ」
バタリと閉じられた扉。
その後、私達はお互いに顔を見合わせると……クロヴィスが笑った。
「くっ……あはは。やっぱ……そうくるよな」
「ク、クロヴィス。わ、わらっては……だめですよ」
クロヴィスが笑ったのには、理由がある。
それは、この状況を彼が予測していたからだ。
他国が評価しているポーションを作っていた私が、虐げられていたと知られては皇族の立場は崩壊する。
だから陛下は他国の使者が来る機会を知られたくないと、箝口令を敷いて隠すはずだと。
しかし陛下に誤算があるとすれば、実はセドア様の身近にいる人が……私達の密偵となっている事だ。
「とりあえず、あいつの報告を待つか」
「そうですね。待ちましょう」
◇◇◇
それからはクロヴィスと共に、魔物討伐と同時に私のポーションで数多くの人達を救った。
加えてクロヴィスが帰還したと、各地の貴族へ報告する。
意外にも彼に皇帝になってほしいと支持する貴族は、思ったよりも多かった。
彼が不在の五年間で、皆が魔物という脅威に怯えていたおかげだろう。
帝国の不安を晴らす存在だと、貴族は評価してくれているようだ。
そうして帝国内の地盤固めを進めて一週間が経った時。
私の部屋にある人物が訪れた。
「来てくれて、ありがとうございます」
私達の密偵であるその人は、数日後にセドア様が他国の重鎮と会合するという……
まさに絶好の機会を教えてくれたのだ。
「その情報は、本当なのですね」
「えぇ。本当よ」
「もしもでまかせなら……覚悟しろよ。お前」
「そ、そんなことする訳ありませんわ! 私は十分に恐ろしさを味わいました。金輪際、クロヴィス殿下の敵になるような事はしません!」
「助かりました。エミリー」
エミリー。
少し前まで私を虐げていた彼女が、今はセドア様の情報を探る密偵となっている。
その理由は、彼女にも思惑があるからだ。
「ラシェルがクロヴィス様と結婚すれば、セドア様もラシェルを諦めて……今度こそ、私を見てくれるはずよね? だからラシェル、恥を承知で貴方に協力させてほしいの!」
そう言って、彼女はクロヴィスが帰還したその日に私達の元へ再び訪れていたのだ。
彼女は毒婦とも言うべき言葉がよく似合う。
クロヴィスが皇帝に望まれ、セドア様が立場を失えば必然的に彼は私を諦めるしかなくなる。
それこそが彼女の狙いだ。
当然セドア様の処遇がそれで終わる訳がない……彼女は楽観的だ。
しかしセドア様に振り向いてもらいたいからこそ、邪魔者は虐げ、利益になるならと協力する。
そのある意味で、恐ろしく一貫した目的は利用したい。
憎い気持ちあるが、私達も今は手段など選んでられない。
だからエミリーの力を借りていたのだ。
その結果、こうして実を結んだ。
セドア様が隠したい……私を虐げていたという事実を、他国へ公表する時がやってきた。
正直、この方に良い思いなんてあるはずがない。
クロヴィスや私を物扱いしていたのだから。
その怒りから、私は思わず陛下を睨んだ。
「ラシェル嬢……儂を憎む気持ちは分かる。だが、まず話を聞いてほしい」
「なんの用だよ。父上」
私の代わりに、クロヴィスが答えた。
陛下はクロヴィスの姿をまじまじと見つめ、頷いた。
「セドアに聞いた通り。本当に生きていたのだな」
「死んでいて欲しかったか?」
「そうは言っていない。儂は嬉しいと思っている」
「……」
「お前の母は平民階級の中から儂が選んだ女だ。その形見であるお前を大事に思う気持ちはある」
予想と違い、寄り添う語り口に戸惑ってしまう。
陛下が吐露した心境に、クロヴィスとお互いに顔を見合わせた。
「ラシェル嬢も、以前は酷い言葉を言ってすまなかった、クロヴィスを失い。自暴自棄になっていたのだ」
「父上。御託はいい。わざわざそんなことを言いにきたんじゃないんだろ?」
私は陛下のしおらしい態度に困惑していた中。
クロヴィスは逆に、今にもため息を漏らしそうな白けた顔を浮かべていた。
「クロヴィス……セドアがお前を殺そうとした件も聞いた。父として謝罪を––」
「謝罪はいいって言っただろ。さっさと要件を言えよ」
「要件は……セドアを責めるのを、止めてほしい。あれが皇帝として即位する日は……もう直ぐなんだ」
あぁ、クロヴィスが怒りを見せていた気持ちが分かった。
陛下は本心から今までの謝罪をしている訳ではなく、即位の近いセドア様の未来のためにここに来ているだけのようだ。
「セドアには皇帝としての未来がある。クロヴィス……ここでお前が台頭し、さらにラシェルの件まで公表されたなら、奴の未来は潰えてしまう」
「……」
「お前達の今後の生活は儂が保障する。だから、どうかセドアを追い詰めないでくれ」
セドア様の未来のために、今までの全てを許せと言っている。
しかし、受け入れるはずがない。
「ルーズベル陛下、それはあまりに虫のいいお話では?」
「っ……ラシェル嬢」
耐え切れず、陛下へと苦言を呈す。
「五年前にクロヴィスがどのような扱いを受けていたのかも、私が虐げられていた日々も全て知っていたのですよね?」
「あれはセドアが指示をして……」
「指示をしていたから、陛下には責任がないと本気でおっしゃっていますか?」
「っ……」
「先ほどまでの謝罪も、言い換えればセドア様と自身の保身のためですよね?」
「ラシェル嬢。口の利き方に気を付けよ。儂の謝罪の重さは、小娘に計り知れない価値があるのだぞ」
「いえ、無価値ですよ。貴方の謝罪なんて」
怒りが沸き立って仕方がない。
保身だけの謝罪など、むしろ聞きたくもないのだから。
「保身のための謝罪なんて、私は要りません。だから陛下の謝罪だろうと無価値です」
「な……」
「同意見だ。父上……ここで保身に走るとは、みっともないな」
クロヴィスも同意見だったようだ。
私の頭を撫で、「ありがとな」と呟いて、陛下を睨みつけた。
「父上、出て行ってくれ。嘘で塗り固めた謝罪なんて必要ない」
「……セドアの未来を考えてくれ。あれが人生をかけて築いてきた立場は簡単に奪っていいものではない」
「勘違いするなよ。立場を失うのはお前も一緒だ」
「っ……」
「セドアに全て責があるような言い方するなよ。あいつを止められる立場にいながら見逃していた。これだけで息子と共に落ちる理由には十分だろ?」
「それがお前の答えか……交渉決裂だな。やはり……話し合いにもならぬ愚息だ」
陛下は苛立ち交じりの声色に変わり、こちらを睨み始めた。
そして踵を返しながら、再び呟く。
「セドアの即位は直ぐに進める。民や貴族の支持など必要ない。即位さえすれば、そう簡単に皇位は覆らんのだから」
「足掻いてろ。ラシェルを虐げてきた事実を、他国に全て公表されて終わるのはお前らだ」
「他国に公表などさせんさ。今後……徹底的に儂とセドアが他国と関わる政務には箝口令を敷く。お前達が他国の使者と会う機会など与えんさ」
陛下はこちらには視線を向けず、部屋の扉を開く。
そして、吐き捨てるように言葉を残した。
「儂の謝罪を受け入れなかった事、後悔せよ」
バタリと閉じられた扉。
その後、私達はお互いに顔を見合わせると……クロヴィスが笑った。
「くっ……あはは。やっぱ……そうくるよな」
「ク、クロヴィス。わ、わらっては……だめですよ」
クロヴィスが笑ったのには、理由がある。
それは、この状況を彼が予測していたからだ。
他国が評価しているポーションを作っていた私が、虐げられていたと知られては皇族の立場は崩壊する。
だから陛下は他国の使者が来る機会を知られたくないと、箝口令を敷いて隠すはずだと。
しかし陛下に誤算があるとすれば、実はセドア様の身近にいる人が……私達の密偵となっている事だ。
「とりあえず、あいつの報告を待つか」
「そうですね。待ちましょう」
◇◇◇
それからはクロヴィスと共に、魔物討伐と同時に私のポーションで数多くの人達を救った。
加えてクロヴィスが帰還したと、各地の貴族へ報告する。
意外にも彼に皇帝になってほしいと支持する貴族は、思ったよりも多かった。
彼が不在の五年間で、皆が魔物という脅威に怯えていたおかげだろう。
帝国の不安を晴らす存在だと、貴族は評価してくれているようだ。
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「もしもでまかせなら……覚悟しろよ。お前」
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「助かりました。エミリー」
エミリー。
少し前まで私を虐げていた彼女が、今はセドア様の情報を探る密偵となっている。
その理由は、彼女にも思惑があるからだ。
「ラシェルがクロヴィス様と結婚すれば、セドア様もラシェルを諦めて……今度こそ、私を見てくれるはずよね? だからラシェル、恥を承知で貴方に協力させてほしいの!」
そう言って、彼女はクロヴィスが帰還したその日に私達の元へ再び訪れていたのだ。
彼女は毒婦とも言うべき言葉がよく似合う。
クロヴィスが皇帝に望まれ、セドア様が立場を失えば必然的に彼は私を諦めるしかなくなる。
それこそが彼女の狙いだ。
当然セドア様の処遇がそれで終わる訳がない……彼女は楽観的だ。
しかしセドア様に振り向いてもらいたいからこそ、邪魔者は虐げ、利益になるならと協力する。
そのある意味で、恐ろしく一貫した目的は利用したい。
憎い気持ちあるが、私達も今は手段など選んでられない。
だからエミリーの力を借りていたのだ。
その結果、こうして実を結んだ。
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