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7話
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「さて、ミリアさんについていくつか聞きたい事があります…知っていますよね?」
「………………」
「だんまりですか」
私が目配せするとガリウス様が代わりに口を開く
「3年前、自殺したと思われる死体が見つかった…衣服や目撃情報からミリアさんだと断定しました、彼女は自殺する前日まであなたの公爵家に仕えていましたよね?」
「…あぁ…」
答えた彼は力なく頷く
だが、まだ諦めていないのだろう…
「思い出した、確かに数年前までミリアという女性が仕えていたが、それがどうした?」
すっとぼけたような彼の
その言葉に私が答える
「私がライアン様に近づいたのはミリアという女性について調べるためです」
「んあ!?」
「あなたと結婚関係になり、警戒心を無くしてくれたのでよく家に招いてくれましたね?」
「な…な…」
「普段、あなたとそのご両親は警戒されていて誰も招かない閉鎖的な屋敷…だからこそ使用人達も救いを求めて私に真実を話してくれました」
私は彼の家に仕えていた使用人達の証言が羅列された書類を見せる
そこにはライアン様がミリアというメイドに強姦し脅していた事や
さらにはその事実を隠すために家族ぐるみで隠蔽していたこと
さらには使用人を脅して真実を漏らさないようにしていたことも書かれていた
「ミリアさんは状況をみるにあなたの強姦による精神的負担によって自殺していたと思われます」
妹のマリアが怒りの表情でライアン様の手を踏む
強く勢いよく踏んだことによって彼は叫び声を上げる
「がぁぁぁぁ!!!!」
「最低なのはミリアさんが自殺してからあなたは婚約者を探し、お姉様に結婚関係を強要したのね…吐き気がしますわ」
罪の意識さえない行いにマリアも怒っていたのだろう
彼を踏む足の力が緩むことはなかった
けど、ライアン様はまだ諦めていない
痛がりながらも大きく笑う
「ふ、ふざけるな!!そんなの証拠にならないだろう?ただの証言で物的な証拠はない!!」
「ええ、確かにそうですが…あなたは少し見落としていますよ?」
「は?」
「あなたを強姦の罪に問うだけならいつでも良かった…だけどわざわざ離縁してからこの事実を明かした意味があるのですよ?」
そう、本来ならミリアさんの自殺と公爵家の関係の調査のはずだった
けど…どうしても私とライアン様が離縁しなければならない理由があったのだ
「次で最後です…あなたも…公爵家も終わりですよ」
「………………」
「だんまりですか」
私が目配せするとガリウス様が代わりに口を開く
「3年前、自殺したと思われる死体が見つかった…衣服や目撃情報からミリアさんだと断定しました、彼女は自殺する前日まであなたの公爵家に仕えていましたよね?」
「…あぁ…」
答えた彼は力なく頷く
だが、まだ諦めていないのだろう…
「思い出した、確かに数年前までミリアという女性が仕えていたが、それがどうした?」
すっとぼけたような彼の
その言葉に私が答える
「私がライアン様に近づいたのはミリアという女性について調べるためです」
「んあ!?」
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「な…な…」
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私は彼の家に仕えていた使用人達の証言が羅列された書類を見せる
そこにはライアン様がミリアというメイドに強姦し脅していた事や
さらにはその事実を隠すために家族ぐるみで隠蔽していたこと
さらには使用人を脅して真実を漏らさないようにしていたことも書かれていた
「ミリアさんは状況をみるにあなたの強姦による精神的負担によって自殺していたと思われます」
妹のマリアが怒りの表情でライアン様の手を踏む
強く勢いよく踏んだことによって彼は叫び声を上げる
「がぁぁぁぁ!!!!」
「最低なのはミリアさんが自殺してからあなたは婚約者を探し、お姉様に結婚関係を強要したのね…吐き気がしますわ」
罪の意識さえない行いにマリアも怒っていたのだろう
彼を踏む足の力が緩むことはなかった
けど、ライアン様はまだ諦めていない
痛がりながらも大きく笑う
「ふ、ふざけるな!!そんなの証拠にならないだろう?ただの証言で物的な証拠はない!!」
「ええ、確かにそうですが…あなたは少し見落としていますよ?」
「は?」
「あなたを強姦の罪に問うだけならいつでも良かった…だけどわざわざ離縁してからこの事実を明かした意味があるのですよ?」
そう、本来ならミリアさんの自殺と公爵家の関係の調査のはずだった
けど…どうしても私とライアン様が離縁しなければならない理由があったのだ
「次で最後です…あなたも…公爵家も終わりですよ」
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