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「傷は大丈夫? 簡単な治療だけど」
「はい……大丈夫です」
「少し落ち着いた?」
「ごめんなさい……あと少しだけ」
「気が済むまでこうしていいよ」
副団長執務室のソファに座り、彼の胸に顔をうずめながら不安だった心を落ち着かせる。
頬に付けられた切り傷、赤くなった首元を見て察してくれているのだろう。
ユリウスはポンポンと子供を安心させるように私の背中を撫でてくれる、気恥ずかしいが今だけは甘えさせてもらう。
「騎士として生きる事は私の憧れでした……でも、ガディウスに見つかって短剣を突き付けられた時、死ぬ事が怖くて仕方なかった」
「リルレット……」
「奴は、殺されるか、娶られるかを私に選択させようとして……一瞬、死ぬのを恐れて誇りを捨てようと考えてしまったのが悔しくて仕方ないのです」
「でも、君は誇りを捨てずに今この場にいるじゃないか。なにも恥ずべき事じゃない」
「それでも、次は分かりません……」
「何を言われたの? リルレット」
私が怯えてしまっている理由を尋ねてくる彼になんと答えるか迷ってしまう。
貴方の命を天秤にかけられて選択を迫られるかもしれないなどと……言えるはずがない。
私は確かにユリウスが死ぬなど考えていない。
しかし心の底では恐れてしまっているのだ、ユリウスが殺されてしまうと。
だから、言えなかった……信用していないと告げる事はできない。
「言えません……」
「なら、僕にも考えがあるよ」
頬を緩めた彼の笑みは、久しく見ていなかったいたずらっぽく笑ういつもの表情であった。
その笑みのまま、肩を押されてソファに押し倒される。
「なっ……にを?」
頬に赤みを帯び、妖艶な顔を近づけた彼の吐息が耳元をくすぐる。
「打ち明けるまで、徹底的に甘やかそうと思ってね」
「ふ、ふざけているのですか?ユリウス」
「ふざけてない。僕は真剣だ」
そっと首元を噛むように落とされたキスに身体が痺れ、身をよじる
何を考えているのだと問い詰めようとした瞬間、私は気付いてしまった。
微笑みながらも彼の視線は鋭く、その瞳には確かに怒りの色が浮かんでいたのだ。
「ユリウス……怒ってるの?」
「当たり前。君が身体を震わせてしまう程に恐怖させたガディウスを許せるはずがない……君には怒気を見せないようにしているけど、こう見えても激情に駆られているし、奴には必ず相応の報いを受けてもらう」
そう言って、彼は私の唇に指を当てて言葉を続けた。
「なによりも、君を不安にさせている僕自身に腹が立つ」
「……リウス」
「僕は信用できないかリルレット? こう見えても僕は誰にも負けた事がないよ」
「本当、ですか?」
「どんな手を使ってでも最後には必ず勝ってきた、皆が言うように僕は狡猾な騎士だ。どんな手を使ってでも最後に勝つのは僕だからね」
額に再度キスを落としてくれたユリウスは怒りを納めてニコリと微笑む。
「だから……信用して欲しい。ガディウスに何を言われたのか教えてくれないか?」
やっぱり、この人には敵わない。
隠し事はできないな。
見つめてくる彼を見て、観念して口を開く。
「次はユリウスの命を狙うと……それが嫌なら身を捧げて妻になれと」
「そうか、そんな事を」
「ごめんなさい、貴方を信用していない訳じゃないの。ただ怖くて仕方がない……奴の考えていることが分からなくて、得体の知れない存在に狙われて血が凍るような思いなんです」
また、ボロボロと涙をこぼれてしまう。
自分が弱くて嫌になる、こんな姿を見せたくない。
幼き頃から憧れていた勇敢な騎士と臆病な私が乖離して、それがたまらなく悔しい。
「私は騎士として生きていこうと考えていたのに、覚悟がなく臆病な自分が嫌になる。貴方を失うかもしれないと考えれば戦慄してしまう」
本音がこぼれ落ちていく、それを何も言わずに聞いてくれた彼は全てを理解して優しい笑みを見せてくれた。
「リルレット、それは恥ずべき事じゃないよ」
「っ?」
「僕だって怖い時はある、未だに悪漢と対峙した時は冷や汗が背中を伝う。それは百戦錬磨だった君の父であり、元騎士団長であるギーデウス伯だって変わらなかった。あの人も剣を握る手はいつだって震えていたよ」
「父が? でも、父は一度もそんな姿を見せませんでした。一度も弱音など聞いた事がありません」
「あの人にとって守るべき人が君であったからだよ、命を賭しても守りたい人のためなら勇気に関係なく奮い立つ、それが騎士って生き物さ」
彼はそう言って、私の胸に拳を当てる。
その時に気付いた、今、彼の紅い瞳は私を女性ではなく……同じ騎士として見てくれている。
憧れて、夢見ていた騎士が……私を騎士として見つめていたのだ。
「だから、君には僕を守って欲しい。そして、僕は君を必ず守って見せる。お互いに背中を預け合って守り合えば……僕らは臆さず戦えるはずだよリルレット」
「ユリウス……」
ずるい、今まで女性だと実感させるような事ばかりしてきたのに……こんな時は騎士として認めて、頼ってくれる。
嬉しくてたまらない、やっぱりこの人が好きだと改めて思わせられる。
今すぐ抱きつきたくて、甘えたいけど……私が取るべき行動は騎士として認めてくれた彼に答える事。
拳を握り、同じく彼の胸に当てて視線を合わせる。
「ありがとう……背中を頼みますよ、ユリウス」
「こちらこそ、頼むよリルレット」
今、この瞬間に私はよくやく騎士になったのかもしれない。
そう思うほどに先程までの不安は消えて、奮い立つような勇気が溢れたから。
「もう怖くないかい?」
「はい」
「それは良かった。それに君が思うほどガディウスは怖がらなくてもいい。僕を狙ってくれるなら好都合だからね」
「どういう意味ですか?……っ!!」
意味深な言葉と共に彼は突然、私の唇を奪って妖艶な笑みを見せる。
顔が熱くなりながら見つめると、彼は耳元で囁いた。
「これが合図だ。覚えていて欲しい……奴に気付かれないように今は計画を話さない、だけどこの合図を君が受け取れば僕を信じて剣を握って欲しい」
「な……なにを言って」
「狡猾騎士として、奴には必ず勝つ。君と一緒にね」
意味深な言葉の羅列、彼が考えているのは私が知ってしまうと意味がなくなってしまう計画なのだろう。
分かりました、狡猾騎士様。
私を信じてくれた貴方を、私も信じて見ようと思います。
「信じます。だから合図とは関係なく……もう一度してくれますか? 今度は女性として」
懇願するように発した言葉。
彼は答えるように無言で顔を近づけ、甘い吐息が漏れるようなキスをしてくれる。
女性でもあり、騎士でもある。
それに気付かせてくれた彼と言葉でなく、行動で愛を伝え合う。
その瞬間、無事に帰ってきたのだと改めて実感できた。
◇◇◇
一時が過ぎ、私とユリウスは騎士団長執務室へと向かった。
全てを報告しよう、特命騎士として成し遂げた成果を見せ時だ。
ジェイソン様を殺害したガディウスの件。
私を探しているアルフレッド。
ガディウスの計画や、アルフレッドの考えは私だけでは答えが見つからない。
しかし、ユリウスとシュレイン団長に全てを報告すれば……その答えが見つかるかもしれない。
不安を失くし、希望と誇りを胸に秘めた私の足どりは軽い。
だが、その足どりは騎士団長室の前に立っていた人物によって止まってしまう。
久しく見ていなかったゆるやかな美しい青色の瞳で私を見つめてくる彼の姿がそこにはあった。
陽光に反射するようにキラキラと輝くライトブルーの髪色の彼は、私を見て口を開く。
「人目を忍び、誰にも見つからぬように来て正解だった。やはりここにいたのかリルレット」
「ア……アルフレッド」
そこにいたのは、かつて愛して止まなかったアルフレッド。
私を捨てたのに、私を探していた彼と久しく会ったこの瞬間、時が止まったように感じた。
「はい……大丈夫です」
「少し落ち着いた?」
「ごめんなさい……あと少しだけ」
「気が済むまでこうしていいよ」
副団長執務室のソファに座り、彼の胸に顔をうずめながら不安だった心を落ち着かせる。
頬に付けられた切り傷、赤くなった首元を見て察してくれているのだろう。
ユリウスはポンポンと子供を安心させるように私の背中を撫でてくれる、気恥ずかしいが今だけは甘えさせてもらう。
「騎士として生きる事は私の憧れでした……でも、ガディウスに見つかって短剣を突き付けられた時、死ぬ事が怖くて仕方なかった」
「リルレット……」
「奴は、殺されるか、娶られるかを私に選択させようとして……一瞬、死ぬのを恐れて誇りを捨てようと考えてしまったのが悔しくて仕方ないのです」
「でも、君は誇りを捨てずに今この場にいるじゃないか。なにも恥ずべき事じゃない」
「それでも、次は分かりません……」
「何を言われたの? リルレット」
私が怯えてしまっている理由を尋ねてくる彼になんと答えるか迷ってしまう。
貴方の命を天秤にかけられて選択を迫られるかもしれないなどと……言えるはずがない。
私は確かにユリウスが死ぬなど考えていない。
しかし心の底では恐れてしまっているのだ、ユリウスが殺されてしまうと。
だから、言えなかった……信用していないと告げる事はできない。
「言えません……」
「なら、僕にも考えがあるよ」
頬を緩めた彼の笑みは、久しく見ていなかったいたずらっぽく笑ういつもの表情であった。
その笑みのまま、肩を押されてソファに押し倒される。
「なっ……にを?」
頬に赤みを帯び、妖艶な顔を近づけた彼の吐息が耳元をくすぐる。
「打ち明けるまで、徹底的に甘やかそうと思ってね」
「ふ、ふざけているのですか?ユリウス」
「ふざけてない。僕は真剣だ」
そっと首元を噛むように落とされたキスに身体が痺れ、身をよじる
何を考えているのだと問い詰めようとした瞬間、私は気付いてしまった。
微笑みながらも彼の視線は鋭く、その瞳には確かに怒りの色が浮かんでいたのだ。
「ユリウス……怒ってるの?」
「当たり前。君が身体を震わせてしまう程に恐怖させたガディウスを許せるはずがない……君には怒気を見せないようにしているけど、こう見えても激情に駆られているし、奴には必ず相応の報いを受けてもらう」
そう言って、彼は私の唇に指を当てて言葉を続けた。
「なによりも、君を不安にさせている僕自身に腹が立つ」
「……リウス」
「僕は信用できないかリルレット? こう見えても僕は誰にも負けた事がないよ」
「本当、ですか?」
「どんな手を使ってでも最後には必ず勝ってきた、皆が言うように僕は狡猾な騎士だ。どんな手を使ってでも最後に勝つのは僕だからね」
額に再度キスを落としてくれたユリウスは怒りを納めてニコリと微笑む。
「だから……信用して欲しい。ガディウスに何を言われたのか教えてくれないか?」
やっぱり、この人には敵わない。
隠し事はできないな。
見つめてくる彼を見て、観念して口を開く。
「次はユリウスの命を狙うと……それが嫌なら身を捧げて妻になれと」
「そうか、そんな事を」
「ごめんなさい、貴方を信用していない訳じゃないの。ただ怖くて仕方がない……奴の考えていることが分からなくて、得体の知れない存在に狙われて血が凍るような思いなんです」
また、ボロボロと涙をこぼれてしまう。
自分が弱くて嫌になる、こんな姿を見せたくない。
幼き頃から憧れていた勇敢な騎士と臆病な私が乖離して、それがたまらなく悔しい。
「私は騎士として生きていこうと考えていたのに、覚悟がなく臆病な自分が嫌になる。貴方を失うかもしれないと考えれば戦慄してしまう」
本音がこぼれ落ちていく、それを何も言わずに聞いてくれた彼は全てを理解して優しい笑みを見せてくれた。
「リルレット、それは恥ずべき事じゃないよ」
「っ?」
「僕だって怖い時はある、未だに悪漢と対峙した時は冷や汗が背中を伝う。それは百戦錬磨だった君の父であり、元騎士団長であるギーデウス伯だって変わらなかった。あの人も剣を握る手はいつだって震えていたよ」
「父が? でも、父は一度もそんな姿を見せませんでした。一度も弱音など聞いた事がありません」
「あの人にとって守るべき人が君であったからだよ、命を賭しても守りたい人のためなら勇気に関係なく奮い立つ、それが騎士って生き物さ」
彼はそう言って、私の胸に拳を当てる。
その時に気付いた、今、彼の紅い瞳は私を女性ではなく……同じ騎士として見てくれている。
憧れて、夢見ていた騎士が……私を騎士として見つめていたのだ。
「だから、君には僕を守って欲しい。そして、僕は君を必ず守って見せる。お互いに背中を預け合って守り合えば……僕らは臆さず戦えるはずだよリルレット」
「ユリウス……」
ずるい、今まで女性だと実感させるような事ばかりしてきたのに……こんな時は騎士として認めて、頼ってくれる。
嬉しくてたまらない、やっぱりこの人が好きだと改めて思わせられる。
今すぐ抱きつきたくて、甘えたいけど……私が取るべき行動は騎士として認めてくれた彼に答える事。
拳を握り、同じく彼の胸に当てて視線を合わせる。
「ありがとう……背中を頼みますよ、ユリウス」
「こちらこそ、頼むよリルレット」
今、この瞬間に私はよくやく騎士になったのかもしれない。
そう思うほどに先程までの不安は消えて、奮い立つような勇気が溢れたから。
「もう怖くないかい?」
「はい」
「それは良かった。それに君が思うほどガディウスは怖がらなくてもいい。僕を狙ってくれるなら好都合だからね」
「どういう意味ですか?……っ!!」
意味深な言葉と共に彼は突然、私の唇を奪って妖艶な笑みを見せる。
顔が熱くなりながら見つめると、彼は耳元で囁いた。
「これが合図だ。覚えていて欲しい……奴に気付かれないように今は計画を話さない、だけどこの合図を君が受け取れば僕を信じて剣を握って欲しい」
「な……なにを言って」
「狡猾騎士として、奴には必ず勝つ。君と一緒にね」
意味深な言葉の羅列、彼が考えているのは私が知ってしまうと意味がなくなってしまう計画なのだろう。
分かりました、狡猾騎士様。
私を信じてくれた貴方を、私も信じて見ようと思います。
「信じます。だから合図とは関係なく……もう一度してくれますか? 今度は女性として」
懇願するように発した言葉。
彼は答えるように無言で顔を近づけ、甘い吐息が漏れるようなキスをしてくれる。
女性でもあり、騎士でもある。
それに気付かせてくれた彼と言葉でなく、行動で愛を伝え合う。
その瞬間、無事に帰ってきたのだと改めて実感できた。
◇◇◇
一時が過ぎ、私とユリウスは騎士団長執務室へと向かった。
全てを報告しよう、特命騎士として成し遂げた成果を見せ時だ。
ジェイソン様を殺害したガディウスの件。
私を探しているアルフレッド。
ガディウスの計画や、アルフレッドの考えは私だけでは答えが見つからない。
しかし、ユリウスとシュレイン団長に全てを報告すれば……その答えが見つかるかもしれない。
不安を失くし、希望と誇りを胸に秘めた私の足どりは軽い。
だが、その足どりは騎士団長室の前に立っていた人物によって止まってしまう。
久しく見ていなかったゆるやかな美しい青色の瞳で私を見つめてくる彼の姿がそこにはあった。
陽光に反射するようにキラキラと輝くライトブルーの髪色の彼は、私を見て口を開く。
「人目を忍び、誰にも見つからぬように来て正解だった。やはりここにいたのかリルレット」
「ア……アルフレッド」
そこにいたのは、かつて愛して止まなかったアルフレッド。
私を捨てたのに、私を探していた彼と久しく会ったこの瞬間、時が止まったように感じた。
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