60 / 111
二章
繋ぐ贖罪
しおりを挟む
帝国のとある地方の農村。
そこに、叫び声が響き渡った。
「や! やめて! た、たすけっ!!」
「うるせぇ! 俺の女房は大人しくしてやがれっ!! さっさと金でも稼いでこい!」
民家に響く、男の叫びと女性の助けを求める声。
ガシャンと陶器が割れる音が響き、悲鳴と怒声が混ざり合う。
「お前はな? 俺の道具なんだよ! 結婚した日からな!」
「……助け……お願いします……」
酔った男は酒瓶を握り、怯えてうずくまる女性へと振り上げた。
親同士が決めた結婚をした二人であったが、夫は日夜、暴力を繰り返す行為で妻を押さえつけている。
いくら周囲が止めても、酒に酔い……村で人一倍力の強い男を止められる者はいない。
「わかったら、酒代ぐらいは稼いでこい!」
「っ!!」
男が酒瓶を躊躇なく振り下ろし、女性が痛みに怯えて目を閉じた時だった。
「あ!? だ、だれだ。てっ!? おぶっ!! あがっ!?」
酒瓶が振り下ろされる事はなく、聞こえたのは男の不可解な声だった。
衝撃音と、乾いた音が鳴る。
女性が恐る恐ると瞳を開けば、そこに居たのは……見まがうはずもない。
帝国を護り、秩序を築く者。
この国の絶対的な強者である帝国騎士の姿が、そこにはあった。
その姿に、先程まで暴れていた男は情けない表情で許しを乞うた。
「や! やめ! やめてくだ!」
「そう言って、お前がやめたのかよ」
「あぐぁっ!?!!」
その帝国騎士は、酔った男の顔を躊躇なく蹴り上げる。
顔が大きく歪み、宙を舞った男が地面を転がって気絶した時。
帝国騎士はニコリと頬に笑みを浮かべ、女性の方へと振り返った。
「大丈夫か? 安心しろよ。この男はちゃんと牢に入れるからな」
帝国騎士の優しい声色に、途端に押し寄せる安心感。
女性は涙を流して、頭を下げた。
「ありがとうございます。ありがとうございます……」
頭を下げた女性の肩を掴んだ帝国騎士は、笑いながら首を横に振った。
「礼はいらないからさ、一つだけお願いできるか? ……俺が救ったことを広めてくれ! 頼むよ!」
「え……? そ、それぐらい……いくらでも……」
「よっしゃ! じゃあ、忘れないでくれよ、俺の名前は……」
その後、少しずつ……その帝国騎士の名は広まっていく事になる。
通常の騎士が見逃すような小さな事件さえも多く解決し、救いを求める手を決して振り払いはせず。
人の少ない辺境の村でさえも事件があれば駆けつけ、帝国騎士として職務を果たしてく。
泥臭くも、懸命に名誉を築く……とある帝国騎士。
ギルクという名が、ゆっくりとではあるが……確実に帝国へと広まりはじめていった。
◇◇◇
「レブナン様、こちらの仕事ですが……」
グラナート城内を駆けまわる文官達。
そんな彼らが王のように頼り、相談するのは大臣––レブナンだった。
「そちらは、過去の書類を参考にせよ。こちらの地方の税収に関しては時間がかかってもよいから、もう一度間違いがないか確認を」
目まぐるしく仕事に追われるレブナンであったが、そこに苦労はない。
大臣としての職務を全うする自分が誇らしくあったからだ。
「レブナン様……実は最近、貴族達が気になる動きをしているのを知っておられますか?」
「気になる動き?」
レブナンは文官達と一息つくためにコーヒーを飲みながら。
世間話のような話に耳を傾けた。
「なんでも、兵を集めているとか……どうも、かつてカーティア様が王妃だった頃に執拗に陰口を言っていた貴族家達のようで……仕返しを恐れて兵を集めているという噂が」
「ふん、下らん事を考える」
「ですね」
レブナンはコーヒーを一気に飲み干し、休憩もほどほどに立ち上がる。
そして、文官達を見つめて呟いた。
「その貴族家全てに、武力放棄させるぞ。なにが仕返しを恐れるだ。下らん事を考えている暇があれば……少しはグラナートの民のために動けと伝えにいくぞ」
「……承知いたしました!」
「我がグラナートは、今は再建のために一致団結すべき時なのだ。それをカーティア様も分かっているからこそ、過去の罪を咎めずにいてくださる。このご厚意を無駄にするような愚考は私が許さん!」
「はい! ……直ぐに準備いたします! レブナン様」
グラナートはかつての騒動により、多くの損を被った。
だからこそ、レブナンを筆頭に再建のために動き出していく。
やがて、グラナートはレブナンの活躍によりアイゼン帝国から再び自由を与えられる事となる。
その一歩を、進み始めていった。
◇◇◇
タンポポが綿毛になる季節、それを見つめる男は空を見上げて時間を過ごす。
考えている事は、誰にも分からない。
ただジッと、そよぐ風に綿毛が泳いでいくのを見守っていた。
そんな彼に、明るく笑う女性が声をかける。
「また、ここにいるの?」
「あぁ……ちょっと考え事をしてて」
「前に言ってくれた事でしょ? 幸せが広がっていくって……やつ」
「そうだな……でも、最近はちょっと考えが変わってきてな」
「?」
男性は一輪、綿毛となったタンポポを積み取ってふっと息を吐く。
ゆらゆらと跳んでいく綿毛を見守りながら、ニコリと笑った。
「幸せは広がるんじゃなくて、繋がっていくんだろうな。一人が幸せのために常識すら壊して突き進んでいけば……きっと周囲にもその勢いが広がって、幾重にも奇跡を起こして……幸せは繋がっていくんだよ」
「相変わらず、訳わかんないこと言ってるのね……」
「はは。そうだな……俺も、そう思う。でも……今俺が生きているのだって、きっとその奇跡の一つかもしれないからさ」
意味深な男の言葉に、女性はふっと微笑む。
こうして不可解な言葉を吐くのは、彼のよくある事であり……今や気にしてはいなかった。
「さぁ、もう行こうよ! 私達の式のために皆集まってくれているんだから!」
「そうだな。行こうか」
男は自身の手を引いてくれる女性の背を見て、笑みをこぼす。
後悔に包まれた人生に与えられた本当に最後の幸せ、もう二度と手放さぬよう、繋ぐ手に指を絡めて……寄り添い合い、新たな人生を歩きはじめた。
そこに、叫び声が響き渡った。
「や! やめて! た、たすけっ!!」
「うるせぇ! 俺の女房は大人しくしてやがれっ!! さっさと金でも稼いでこい!」
民家に響く、男の叫びと女性の助けを求める声。
ガシャンと陶器が割れる音が響き、悲鳴と怒声が混ざり合う。
「お前はな? 俺の道具なんだよ! 結婚した日からな!」
「……助け……お願いします……」
酔った男は酒瓶を握り、怯えてうずくまる女性へと振り上げた。
親同士が決めた結婚をした二人であったが、夫は日夜、暴力を繰り返す行為で妻を押さえつけている。
いくら周囲が止めても、酒に酔い……村で人一倍力の強い男を止められる者はいない。
「わかったら、酒代ぐらいは稼いでこい!」
「っ!!」
男が酒瓶を躊躇なく振り下ろし、女性が痛みに怯えて目を閉じた時だった。
「あ!? だ、だれだ。てっ!? おぶっ!! あがっ!?」
酒瓶が振り下ろされる事はなく、聞こえたのは男の不可解な声だった。
衝撃音と、乾いた音が鳴る。
女性が恐る恐ると瞳を開けば、そこに居たのは……見まがうはずもない。
帝国を護り、秩序を築く者。
この国の絶対的な強者である帝国騎士の姿が、そこにはあった。
その姿に、先程まで暴れていた男は情けない表情で許しを乞うた。
「や! やめ! やめてくだ!」
「そう言って、お前がやめたのかよ」
「あぐぁっ!?!!」
その帝国騎士は、酔った男の顔を躊躇なく蹴り上げる。
顔が大きく歪み、宙を舞った男が地面を転がって気絶した時。
帝国騎士はニコリと頬に笑みを浮かべ、女性の方へと振り返った。
「大丈夫か? 安心しろよ。この男はちゃんと牢に入れるからな」
帝国騎士の優しい声色に、途端に押し寄せる安心感。
女性は涙を流して、頭を下げた。
「ありがとうございます。ありがとうございます……」
頭を下げた女性の肩を掴んだ帝国騎士は、笑いながら首を横に振った。
「礼はいらないからさ、一つだけお願いできるか? ……俺が救ったことを広めてくれ! 頼むよ!」
「え……? そ、それぐらい……いくらでも……」
「よっしゃ! じゃあ、忘れないでくれよ、俺の名前は……」
その後、少しずつ……その帝国騎士の名は広まっていく事になる。
通常の騎士が見逃すような小さな事件さえも多く解決し、救いを求める手を決して振り払いはせず。
人の少ない辺境の村でさえも事件があれば駆けつけ、帝国騎士として職務を果たしてく。
泥臭くも、懸命に名誉を築く……とある帝国騎士。
ギルクという名が、ゆっくりとではあるが……確実に帝国へと広まりはじめていった。
◇◇◇
「レブナン様、こちらの仕事ですが……」
グラナート城内を駆けまわる文官達。
そんな彼らが王のように頼り、相談するのは大臣––レブナンだった。
「そちらは、過去の書類を参考にせよ。こちらの地方の税収に関しては時間がかかってもよいから、もう一度間違いがないか確認を」
目まぐるしく仕事に追われるレブナンであったが、そこに苦労はない。
大臣としての職務を全うする自分が誇らしくあったからだ。
「レブナン様……実は最近、貴族達が気になる動きをしているのを知っておられますか?」
「気になる動き?」
レブナンは文官達と一息つくためにコーヒーを飲みながら。
世間話のような話に耳を傾けた。
「なんでも、兵を集めているとか……どうも、かつてカーティア様が王妃だった頃に執拗に陰口を言っていた貴族家達のようで……仕返しを恐れて兵を集めているという噂が」
「ふん、下らん事を考える」
「ですね」
レブナンはコーヒーを一気に飲み干し、休憩もほどほどに立ち上がる。
そして、文官達を見つめて呟いた。
「その貴族家全てに、武力放棄させるぞ。なにが仕返しを恐れるだ。下らん事を考えている暇があれば……少しはグラナートの民のために動けと伝えにいくぞ」
「……承知いたしました!」
「我がグラナートは、今は再建のために一致団結すべき時なのだ。それをカーティア様も分かっているからこそ、過去の罪を咎めずにいてくださる。このご厚意を無駄にするような愚考は私が許さん!」
「はい! ……直ぐに準備いたします! レブナン様」
グラナートはかつての騒動により、多くの損を被った。
だからこそ、レブナンを筆頭に再建のために動き出していく。
やがて、グラナートはレブナンの活躍によりアイゼン帝国から再び自由を与えられる事となる。
その一歩を、進み始めていった。
◇◇◇
タンポポが綿毛になる季節、それを見つめる男は空を見上げて時間を過ごす。
考えている事は、誰にも分からない。
ただジッと、そよぐ風に綿毛が泳いでいくのを見守っていた。
そんな彼に、明るく笑う女性が声をかける。
「また、ここにいるの?」
「あぁ……ちょっと考え事をしてて」
「前に言ってくれた事でしょ? 幸せが広がっていくって……やつ」
「そうだな……でも、最近はちょっと考えが変わってきてな」
「?」
男性は一輪、綿毛となったタンポポを積み取ってふっと息を吐く。
ゆらゆらと跳んでいく綿毛を見守りながら、ニコリと笑った。
「幸せは広がるんじゃなくて、繋がっていくんだろうな。一人が幸せのために常識すら壊して突き進んでいけば……きっと周囲にもその勢いが広がって、幾重にも奇跡を起こして……幸せは繋がっていくんだよ」
「相変わらず、訳わかんないこと言ってるのね……」
「はは。そうだな……俺も、そう思う。でも……今俺が生きているのだって、きっとその奇跡の一つかもしれないからさ」
意味深な男の言葉に、女性はふっと微笑む。
こうして不可解な言葉を吐くのは、彼のよくある事であり……今や気にしてはいなかった。
「さぁ、もう行こうよ! 私達の式のために皆集まってくれているんだから!」
「そうだな。行こうか」
男は自身の手を引いてくれる女性の背を見て、笑みをこぼす。
後悔に包まれた人生に与えられた本当に最後の幸せ、もう二度と手放さぬよう、繋ぐ手に指を絡めて……寄り添い合い、新たな人生を歩きはじめた。
976
お気に入りに追加
12,231
あなたにおすすめの小説
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
私に姉など居ませんが?
山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」
「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」
「ありがとう」
私は婚約者スティーブと結婚破棄した。
書類にサインをし、慰謝料も請求した。
「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
本日、貴方を愛するのをやめます~王妃と不倫した貴方が悪いのですよ?~
なか
恋愛
私は本日、貴方と離婚します。
愛するのは、終わりだ。
◇◇◇
アーシアの夫––レジェスは王妃の護衛騎士の任についた途端、妻である彼女を冷遇する。
初めは優しくしてくれていた彼の変貌ぶりに、アーシアは戸惑いつつも、再び振り向いてもらうため献身的に尽くした。
しかし、玄関先に置かれていた見知らぬ本に、謎の日本語が書かれているのを見つける。
それを読んだ瞬間、前世の記憶を思い出し……彼女は知った。
この世界が、前世の記憶で読んだ小説であること。
レジェスとの結婚は、彼が愛する王妃と密通を交わすためのものであり……アーシアは王妃暗殺を目論んだ悪女というキャラで、このままでは断罪される宿命にあると。
全てを思い出したアーシアは覚悟を決める。
彼と離婚するため三年間の準備を整えて、断罪の未来から逃れてみせると……
この物語は、彼女の決意から三年が経ち。
離婚する日から始まっていく
戻ってこいと言われても、彼女に戻る気はなかった。
◇◇◇
設定は甘めです。
読んでくださると嬉しいです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】側妃は愛されるのをやめました
なか
恋愛
「君ではなく、彼女を正妃とする」
私は、貴方のためにこの国へと貢献してきた自負がある。
なのに……彼は。
「だが僕は、ラテシアを見捨てはしない。これから君には側妃になってもらうよ」
私のため。
そんな建前で……側妃へと下げる宣言をするのだ。
このような侮辱、恥を受けてなお……正妃を求めて抗議するか?
否。
そのような恥を晒す気は無い。
「承知いたしました。セリム陛下……私は側妃を受け入れます」
側妃を受けいれた私は、呼吸を挟まずに言葉を続ける。
今しがた決めた、たった一つの決意を込めて。
「ですが陛下。私はもう貴方を支える気はありません」
これから私は、『捨てられた妃』という汚名でなく、彼を『捨てた妃』となるために。
華々しく、私の人生を謳歌しよう。
全ては、廃妃となるために。
◇◇◇
設定はゆるめです。
読んでくださると嬉しいです!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。