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悪政の華② セリムside
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山のように積もった、書類の山。
見ているだけで嫌になる書類から目を離し、僕は彼を見つめた。
「……ラテシアについて、報告を述べろ」
執務室に呼び出したリガル大臣へと言葉を告げる。
彼に命じたのは、当主代理となったラテシアの近況調査だ。
「ラテシア様は、さっそく目覚ましいご活躍をなさっておられます」
「王宮を出て、まだ半月程だろう? なにを活躍する事がある……」
「まずは、公爵領の農地管理を徹底しておられます」
「……」
「加えて周辺の貴族家の領地でも治水管理の協力を行い。僅かな期間で貴族家からの支持を高まっています」
聞かなければ良かったと、思ってしまう自分がいる。
王となる僕と、出て行ったラテシア。
たった僅かな期間で名声を集め出す彼女に、学園時代の嫉妬が胸を焼く。
それゆえに、苦し紛れに否定の言葉が漏れる。
「農地管理や治水管理など、すでに城の文官共によって国中に施されているはずだ。ラテシアは虚業でも始めたか?」
「いえ、ラテシア様は……他国留学にて学んだ技術を広めたのです」
「……」
「連作障害を防ぐ取り組みで公爵領の農作を安定化を目指し。そして川の上流側に位置する他領の治水管理にて、水害対策を行なわれました」
耳が痛い。
否定の言葉を吐いた僕が惨めになるほどに、ラテシアの功績に不備はない。
「本来ならば、彼女が王妃としてこの技術を王国に広めてくださる予定だったはずが…」
「僕の決定が間違いはない。責めるなら、無責任に離宮したラテシアであるべきだ!!」
吠えた言葉、苛立つ心のままにリガルを睨む。
だが彼は、頑として僕を見つめて言葉を続ける。
「ラテシア様へと非を認め、謝罪をなさってください」
「馬鹿を言え。王たる僕が頭を下げれば、王家の権威は地に落ちる!」
「もう……落ち始めているのですよ。陛下」
リガルはキッパリと告げて、言葉を続けた。
「現に、ラテシア様が人材を引き抜いたため。即位式の準備は遅れ、式が二ヶ月は伸びます」
「即位式が遅れるだと!? どうして僕に報告がない!」
「自らの即位式の準備状況も知らぬのが、王家の権威が落ちている証に他なりませぬ」
告げられた言葉が腹立たしいのに、反論の言葉が出てこない。
現在の自分自身への評価と、ラテシアの近況を比べて……惨めな気持ちが襲い掛かる。
「僕は、間違っていないはずなんだ」
学園時代の頃から、僕はいつだって……ラテシアや、賢王と呼ばれた父のオマケ。
王としての期待はされず、食器に添えられて残される菜のような扱いだった。
だが、それは間違っている。
王家の顔はいつだって王であるべきだ、父のような安定な王政を築くにはラテシアが前に出る王政は不純。
それゆえに、彼女を王妃から下げたのだから。
「……ラテシアではなく。僕自身が王として認められるべきだ。父のように皆から王として期待を受け……晴れて王政は安定する」
「セリム陛下……」
「ミラの血筋の公表と同時に。僕自身も王国の改革案を宣言する。これで誰もが僕を王として認めるはずだ……ラテシアだって、きっと……」
僕はラテシアを好いていたが、同時に憎かった。
いつだって評価される彼女が、妬ましくて仕方なかった。
だからミラを王妃にして……心から安堵できた。
「っ……」
あぁそうだ、僕は……
ラテシアに王として認められたいのではなく、見返したかったのだ。
ミラの血統など建前で、僕より期待されるラテシアを政治から遠ざけたかった。
そんな感情に今更気付き、ため息をこぼす。
「やはり、ラテシアへの謝罪はしない」
「セリム陛下……どうか権威やプライドに拘らず。柔軟なお考えを!」
「むしろ好機だ。僕はラテシアに証明してみせる! 僕こそが王であると」
そうだ、ラテシアの威光になど……もうあやかる気はない。
離宮したなら結構、僕自身の裁量にて王家の威光を集めてみせよう。
「陛下、お考え直しくだ––」
「流石です! セリム!」
リガル大臣の諌める言葉をかき消し、聞き慣れた女性の言葉が耳に届く。
顔を上げれば、執務室へとミラが入ってきていた。
「ミラ……聞いていたのか」
「凄く、凄く感動したよ。やっぱりセリムは王様として凄く立派だよ……」
「ありがとう、ミラ」
「頑張ってるセリムに迷惑をかけたラテシアが、私は絶対に許せない。嫉妬に駆られて無責任に出ていくなんて、最低な女ね」
「それ以上はいい。王妃の君が貶める口を開くべきじゃない」
そう言って、ミラを抱きしめる。
すると耳元で「やっぱりセリムは優しくて、立派な王様だね」と褒める声が心を癒す。
やはり彼女は僕を王として見てくれて、安心する。
「セリム……運命を変えたせいで、こんな状況になったけど。安心して」
「ミラ? なにを言って……」
「ちゃんと、セリムの味方になってくれる人がいるから」
「なにを?」
ミラがそんな言葉を呟いたと同時に、執務室の扉が開く。
入ってきたのは、豪奢な身なりの男性。
白髪の生えかかった金髪だが、衰えを見せぬ鋭い眼光のまま彼は僕へと跪いた。
「お久しぶりです。セリム陛下」
「ゼブル公爵……」
我が王国にて、ラテシアのフロレイス公爵家と並ぶ貴族。
彼––ゼブル公爵の姿に、思わず驚きの声が漏れた。
「本日は、貴方様へのご助力のために馳せ参じました」
「助力……?」
「その前に、リガル殿。この場を出ていってくれるか?」
「っ……」
「お前のような軟弱な案しか出せぬ者は必要ない」
ゼブル公爵は大臣のリガルへと視線を移す。
戸惑うリガルであったが、ミラに促されて黙って部屋を出て行く。
「それでは、邪魔者も払ったのでお話をしましょう」
「話とは……なんだ」
「なに、簡単です。今の危機的な王政を救うための助言です」
「助言……?」
「良いですかな、陛下。王家がなによりも庇護すべきは、民よりも……我らのような貴族であるべきなのです」
なにを言っているんだ。
戸惑う僕に対し、ゼブル公爵は頬笑みと共に言葉を続けた。
「そのため、貴方はこの状況を打破するため。貴族への優遇を進めてください」
「貴族の……優遇?」
「ええ、結局のところ。民がどれだけ喚こうが王家に仇成せるのは貴族のみ。なれば民など捨て置き、貴族のみへ力を注ぐのが王政の安定化への道」
確かに、ゼブル公爵の言葉は一理ある。
だがそれは、今は亡き父王から教わっていた思想とは真逆で、受け入れ難い。
「ゼブル公爵、民をぞんざいに扱うのは……」
「ですが、以前にセリム陛下がミラへとこぼした法案ならば……貴族の支持は急速に得られましょう。それもラテシア以上の支持がね」
「っ!!」
以前、僕がミラへとこぼしたある法案。
それは確かに貴族からの支持を得られるが、非道なものだ。
ゆえに憚られていたが、ゼブル公爵の助力があれば実現は容易でもあった。
「ゼブル公爵……僕は……」
「ミラ王妃と、幸せになりたいのでしょう? なれば迷う事は無い」
「……」
「それに、もし政策が間違っていると分かれば……リガルを切ればよい」
驚愕の言葉を漏らしかけた僕に、ゼブル公爵はニマリと微笑む。
「権力の使い方を誤りなさるな。甘さを持っていては、大局は成せませぬ」
「……僕は」
「何より相手はラテシア。フロレイスの血を継ぐ傑物の類い。甘さを捨てねば喰らわれるのは陛下です」
ゼブル公爵の言葉に、僕は……迷いながらも頷く。
この時、僕は貴族から支持を集めるため、非道な法案を進める決意をした。
そして、それが始まりだった。
この判断こそが、ラテシアと二度と戻らぬ亀裂を生み。
王家の知恵たるリガル大臣が出て行くことに繋がると……この時は思いもしなかった。
見ているだけで嫌になる書類から目を離し、僕は彼を見つめた。
「……ラテシアについて、報告を述べろ」
執務室に呼び出したリガル大臣へと言葉を告げる。
彼に命じたのは、当主代理となったラテシアの近況調査だ。
「ラテシア様は、さっそく目覚ましいご活躍をなさっておられます」
「王宮を出て、まだ半月程だろう? なにを活躍する事がある……」
「まずは、公爵領の農地管理を徹底しておられます」
「……」
「加えて周辺の貴族家の領地でも治水管理の協力を行い。僅かな期間で貴族家からの支持を高まっています」
聞かなければ良かったと、思ってしまう自分がいる。
王となる僕と、出て行ったラテシア。
たった僅かな期間で名声を集め出す彼女に、学園時代の嫉妬が胸を焼く。
それゆえに、苦し紛れに否定の言葉が漏れる。
「農地管理や治水管理など、すでに城の文官共によって国中に施されているはずだ。ラテシアは虚業でも始めたか?」
「いえ、ラテシア様は……他国留学にて学んだ技術を広めたのです」
「……」
「連作障害を防ぐ取り組みで公爵領の農作を安定化を目指し。そして川の上流側に位置する他領の治水管理にて、水害対策を行なわれました」
耳が痛い。
否定の言葉を吐いた僕が惨めになるほどに、ラテシアの功績に不備はない。
「本来ならば、彼女が王妃としてこの技術を王国に広めてくださる予定だったはずが…」
「僕の決定が間違いはない。責めるなら、無責任に離宮したラテシアであるべきだ!!」
吠えた言葉、苛立つ心のままにリガルを睨む。
だが彼は、頑として僕を見つめて言葉を続ける。
「ラテシア様へと非を認め、謝罪をなさってください」
「馬鹿を言え。王たる僕が頭を下げれば、王家の権威は地に落ちる!」
「もう……落ち始めているのですよ。陛下」
リガルはキッパリと告げて、言葉を続けた。
「現に、ラテシア様が人材を引き抜いたため。即位式の準備は遅れ、式が二ヶ月は伸びます」
「即位式が遅れるだと!? どうして僕に報告がない!」
「自らの即位式の準備状況も知らぬのが、王家の権威が落ちている証に他なりませぬ」
告げられた言葉が腹立たしいのに、反論の言葉が出てこない。
現在の自分自身への評価と、ラテシアの近況を比べて……惨めな気持ちが襲い掛かる。
「僕は、間違っていないはずなんだ」
学園時代の頃から、僕はいつだって……ラテシアや、賢王と呼ばれた父のオマケ。
王としての期待はされず、食器に添えられて残される菜のような扱いだった。
だが、それは間違っている。
王家の顔はいつだって王であるべきだ、父のような安定な王政を築くにはラテシアが前に出る王政は不純。
それゆえに、彼女を王妃から下げたのだから。
「……ラテシアではなく。僕自身が王として認められるべきだ。父のように皆から王として期待を受け……晴れて王政は安定する」
「セリム陛下……」
「ミラの血筋の公表と同時に。僕自身も王国の改革案を宣言する。これで誰もが僕を王として認めるはずだ……ラテシアだって、きっと……」
僕はラテシアを好いていたが、同時に憎かった。
いつだって評価される彼女が、妬ましくて仕方なかった。
だからミラを王妃にして……心から安堵できた。
「っ……」
あぁそうだ、僕は……
ラテシアに王として認められたいのではなく、見返したかったのだ。
ミラの血統など建前で、僕より期待されるラテシアを政治から遠ざけたかった。
そんな感情に今更気付き、ため息をこぼす。
「やはり、ラテシアへの謝罪はしない」
「セリム陛下……どうか権威やプライドに拘らず。柔軟なお考えを!」
「むしろ好機だ。僕はラテシアに証明してみせる! 僕こそが王であると」
そうだ、ラテシアの威光になど……もうあやかる気はない。
離宮したなら結構、僕自身の裁量にて王家の威光を集めてみせよう。
「陛下、お考え直しくだ––」
「流石です! セリム!」
リガル大臣の諌める言葉をかき消し、聞き慣れた女性の言葉が耳に届く。
顔を上げれば、執務室へとミラが入ってきていた。
「ミラ……聞いていたのか」
「凄く、凄く感動したよ。やっぱりセリムは王様として凄く立派だよ……」
「ありがとう、ミラ」
「頑張ってるセリムに迷惑をかけたラテシアが、私は絶対に許せない。嫉妬に駆られて無責任に出ていくなんて、最低な女ね」
「それ以上はいい。王妃の君が貶める口を開くべきじゃない」
そう言って、ミラを抱きしめる。
すると耳元で「やっぱりセリムは優しくて、立派な王様だね」と褒める声が心を癒す。
やはり彼女は僕を王として見てくれて、安心する。
「セリム……運命を変えたせいで、こんな状況になったけど。安心して」
「ミラ? なにを言って……」
「ちゃんと、セリムの味方になってくれる人がいるから」
「なにを?」
ミラがそんな言葉を呟いたと同時に、執務室の扉が開く。
入ってきたのは、豪奢な身なりの男性。
白髪の生えかかった金髪だが、衰えを見せぬ鋭い眼光のまま彼は僕へと跪いた。
「お久しぶりです。セリム陛下」
「ゼブル公爵……」
我が王国にて、ラテシアのフロレイス公爵家と並ぶ貴族。
彼––ゼブル公爵の姿に、思わず驚きの声が漏れた。
「本日は、貴方様へのご助力のために馳せ参じました」
「助力……?」
「その前に、リガル殿。この場を出ていってくれるか?」
「っ……」
「お前のような軟弱な案しか出せぬ者は必要ない」
ゼブル公爵は大臣のリガルへと視線を移す。
戸惑うリガルであったが、ミラに促されて黙って部屋を出て行く。
「それでは、邪魔者も払ったのでお話をしましょう」
「話とは……なんだ」
「なに、簡単です。今の危機的な王政を救うための助言です」
「助言……?」
「良いですかな、陛下。王家がなによりも庇護すべきは、民よりも……我らのような貴族であるべきなのです」
なにを言っているんだ。
戸惑う僕に対し、ゼブル公爵は頬笑みと共に言葉を続けた。
「そのため、貴方はこの状況を打破するため。貴族への優遇を進めてください」
「貴族の……優遇?」
「ええ、結局のところ。民がどれだけ喚こうが王家に仇成せるのは貴族のみ。なれば民など捨て置き、貴族のみへ力を注ぐのが王政の安定化への道」
確かに、ゼブル公爵の言葉は一理ある。
だがそれは、今は亡き父王から教わっていた思想とは真逆で、受け入れ難い。
「ゼブル公爵、民をぞんざいに扱うのは……」
「ですが、以前にセリム陛下がミラへとこぼした法案ならば……貴族の支持は急速に得られましょう。それもラテシア以上の支持がね」
「っ!!」
以前、僕がミラへとこぼしたある法案。
それは確かに貴族からの支持を得られるが、非道なものだ。
ゆえに憚られていたが、ゼブル公爵の助力があれば実現は容易でもあった。
「ゼブル公爵……僕は……」
「ミラ王妃と、幸せになりたいのでしょう? なれば迷う事は無い」
「……」
「それに、もし政策が間違っていると分かれば……リガルを切ればよい」
驚愕の言葉を漏らしかけた僕に、ゼブル公爵はニマリと微笑む。
「権力の使い方を誤りなさるな。甘さを持っていては、大局は成せませぬ」
「……僕は」
「何より相手はラテシア。フロレイスの血を継ぐ傑物の類い。甘さを捨てねば喰らわれるのは陛下です」
ゼブル公爵の言葉に、僕は……迷いながらも頷く。
この時、僕は貴族から支持を集めるため、非道な法案を進める決意をした。
そして、それが始まりだった。
この判断こそが、ラテシアと二度と戻らぬ亀裂を生み。
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