【完結】婚約破棄された私が惨めだと笑われている?馬鹿にされているのは本当に私ですか?

なか

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6話

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「いやぁ、しかし僕もその婚約破棄の現場を見たかったよ……」

「いやいや、サイレス王子にわざわざ来てもらう程のものでは」

「んーまぁ見たかったのはその現場ではなくソフィアだったんだけどね」

サイレス王子の言葉にデイモンドは首をかしげる

(ソフィアを?そうか…きっと王子も婚約破棄されたあいつを馬鹿にしたかったのだろう………………来ていただくべきだっただろうか………何か他にあいつを呼び出して馬鹿にする方法は………!)
デイモンドはニヤリと笑う

「そうだ、それでは俺と新しい婚約者のロミエとの結婚式にソフィアを呼びましょう、そうすれば王子の見たかったものも見れますよ!」

サイレス王子はきっとこの提案に喜んでくれると思ったが
反応は違った、無表情でデイモンドを見つめていたのだ

「君は、ソフィアが来てくれると思っているのか?」

「え?そりゃあもちろんですよ、あいつは男爵家の令嬢ですし、公爵家の俺の結婚式に呼ばれて来ないなんてありえないでしょう」

デイモンドの答えに
サイレスは苦笑する

「君は変わらないな、他国に留学して何か変わるかと思ったが前のままだ」

「ええ、俺は俺ですから!まさかここまで皆に応援されているとは思っていませんでしたが」

「なるほど」


サイレス王子は笑いながらも小さく呟いた

「他国に出せば少しはその傲慢が無くなると思ったがここまで馬鹿だとはな……」

「?……………サイレス様、どうしましたか?」

「………………いや!きっとソフィアも来てくれるかもしれないな」

「ええ、俺の幸せな姿を見せつけるのが楽しみですよ」

「そうか、では僕はそろそろ帰ろうかな」

「もういいのですか?」

「あぁ、少し気分が悪くなってね」

「それはいけませんね、どうかご安静になさってください」


デイモンドはサイレスを屋敷の玄関まで見送っていると
半裸状態の寝起きのロミエが大きなあくびをしながらやって来た

「ねぇ~デイモンド、今日の朝食はなに~?」

「ロ、ロミエ!!今は部屋にいろと!」

焦った様子のデイモンドだったが、サイレスは気にしないといった様子で首を振る

「彼女が君の新しい婚約者かい?」

サイレスの質問に、デイモンドは頷く

「ええ、俺は本当に愛する人を見つけたんです!」

「んもう!デイモンドぉ!」

「そうか、いや、君に本当によくお似合いの方だ!」

「ありがとうございます!サイレス様!」

サイレスは屋敷から出ると
デイモンド達を見て微笑む

「では、これから頑張ってくださいね、デイモンド殿」

「?……………は、はい!」

(アレキシス殿といい、なぜ頑張れなのだろうな………)


不思議に思うデイモンドを置いてサイレスは馬車に乗り
去っていった

「ねぇ~デイモンドぉ?」

「ん?どうした?ロミエ」

「私ね、新しい宝石が欲しいなぁって」

「この間買ったばかりじゃないかあれじゃダメなのか?」

サイレスの答えに、ロミエは怒ったように首を横に振る

「もうあれは飽きたの!!ねぇデイモンド!!買って!!」

「わ、わかった!わかったよロミエ」

(わがままな姿も愛情表現だろうな、可愛い奴だロミエ)

デイモンドは苦笑しながら使用人達に新しい宝石類を買って来るように命令した


甘やかされて育ったデイモンドはお金の管理など考えていない
ただロミエの望む物全てを愛情だと思って買い与えた

使用人達が頭を抱えていることも知らずに







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