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20話
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一刻も早くあの子を安心させたくて……足早にルウの家へと向かう。
辿り着いてノックすれば、ルウのお父さんが扉を開く。
「ナターリアさん……来てくれたのか。大変だったと聞いたが」
「申し訳ありません。私のせいで……ルウに怖い思いをさせてしまいました……」
「いえいえ! あの子もナターリアさんに会いたがってるよ。どうぞ入って」
入れば、リビングにはモーセさんとルウのお母さんが座る。
その中央に居たルウが、私を見て駆け寄ってきた。
「ナーちゃん!!」
「ルウ……!」
私に抱きつくルウの目元が赤い。
あれからも、やっぱり泣いていたんだ。
当然だ。
まだ六歳程の少年が、悪意を持つ刃を向けられ。
大人が争い合う光景が、どれだけ怖かったか……私達には計り知れない。
「ナーちゃん! ナーちゃん……」
「ごめんね……ルウ。ごめん、怖かったね」
泣き出すルウは、安心してくれない。
私の手をギュッと握って、不安そうな表情を浮かべる。
こんな時は……
『心配ない』
『もう、大丈夫だ』
長年、辺境伯領に不安を与えぬよう振る舞っていた彼を倣おう……
「ルウ、もう大丈夫だよ」
「ナーちゃん。ほんと?」
「うん。さっきの悪い人はね、皆がやっつけちゃったの」
「……もう、怖くない?」
「心配ないよ。ぜーんぶ終わったの」
明るく笑えば、不安そうだったルウの表情が和らぐ。
そして、私の頬にその小さな手を当てた。
「ナーちゃんは、だいじょぶ?」
「っ」
「もう、どこもいたくない?」
私が鼻血を出していた事を、心配してくれているのだろう。
痛い所なんて、あるはずない。
「私は大丈夫だよ。ルウのおかげで、へっちゃらになったから」
抱きしめると、ようやくルウは小さく笑った。
「ナーちゃん、ごめんね。ルウのとこ来てくれて……ありがと」
「いいの。ルウのおかげで私は……凄く幸せなんだから」
「ナーちゃん……やさしい。だいすき」
ルウは安心して笑ってくれた。もう……大丈夫だろう。
その後はルウのご両親へ、私の父親のせいで迷惑をかけたと謝罪をするが……
「謝罪は大丈夫です。ナターリアさんのせいじゃないでしょう?」
「親が罪を犯したから子のせいだなんて。俺達は思わないよ」
両親は私を責めず、むしろ心配の言葉をくれた。
責められる覚悟をしていたのに、ルウと同じ優しさが暖かい。
「さてと、儂はそろそろお暇するかの。ルウ坊も安心したようじゃ」
「モーセ講師、本当にありがとうございました。あの時来てくれなければ、どうなっていたか」
「ふはは、教え子が困っている時に駆けつけぬ講師はおらんよ。事情は……落ち着いたら、また互いに話そうか」
モーセさんには本当に感謝しかない……
彼が頬笑みながら家を後にするのを見送る。
外は暗く、すっかり遅い時間だ。
流石に私も……出て行こう。
「それでは、私もそろそろ」
「……ナーちゃん」
「っ……ルウ?」
出て行こうとした時、服の袖をルウが摘まむ。
そして、ちょいちょいと引いてきた。
「あのね、あのね。ちょっとしゃがんで」
「どうしたの?」
「ぎゅうって、するの」
私がしゃがんだ途端、ルウの小さな身体が抱きしめてくれる。
小さな手が、私の頭を撫でてくれた。
「ナーちゃん。ルウをまもってくれて、ありがと。だいすきだよ」
「私もよ、ルウ」
「こんどはね、ルウ。泣かないよ……ナーちゃんがこわくても、ルウがまもるもん」
なんて、強くて優しい子だろう。
私のためを思う言動が……撫でてくれる小さな手が愛しい。
「ありがとう。ルウ」
「うん。また明日ね……ナーちゃん。ずっとずっと、だいすきだよ」
今日は散々で、私の生きてきた人生で最悪だった。
あの父のせいで、幸せな日々が崩されたのだから。
でも……リカルド様の心強さ、モーセさんの優しさを知って。
そしてルウの言葉で、心は満たされる。
「ルウ。また明日ね」
「うん!」
ルウの不安を晴らすために来たのに、私がすっかり元気にしてもらったな。
本当にこの辺境伯領の皆には、感謝しかない。
だからこそ、この平和を崩した……あの人は……許す事ができない。
◇◇◇
「ナーちゃん! おはよう!」
「ルウ、おはよう」
朝、いつも通りに戻っていたルウの様子に安堵する。
すっかり元気だ。
「おてて、つなぎたい」
「今日は、抱っこして行こうか?」
「いいの!? ルウ、だっこしてほしい!」
ぴょんぴょんと飛び跳ねるルウを抱き上げる。
嬉しそうで、可愛らしい。
「やた! やた! ナーちゃんのだっこだ」
「ふふ、落ちないようにつかまっててね」
「えへへ、うん。うれしい」
昨日の事があっても、私の平穏は崩さぬため。
ルウに不安を与えぬためにも……いつも通り笑って過ごそう。
学び舎に着けば、モーセさんも同じ気持ちのようで。
私達に特段気を遣う様子はなく、いつも通りに授業をしてくれる。
授業が終わり、今日はルウをご両親が迎えに来てくれる。
残った私は、モーセさんが連れ添ってくれる中……
拘束された父の元へ向かった。
◇◇◇
「来たか」
待っていてくれたリカルド様は、私の背を支えてくれる。
あれから父は黙秘を貫いているらしく、なにも喋っていないらしい。
「ナターリア。君の事情も、後で聞かせてほしい」
「はい、もちろんです。でもその前に……父にあんな愚行を犯した理由を話させます」
そのため、私が来た。
父が愚行を犯した理由を明らかにするため……
「無理……してないか?」
「大丈夫です。父が私の平和を崩した瞬間から……残っていた情も消えてますから」
「……傍にいる。頼ってほしい」
「はい。ありがとうございます。リカルド様」
「ん」
大丈夫。
私はもう……覚悟を決めている。
「お父様」
父は地下に幽閉されており、牢に近づけば、足が折れて歩けぬ父が這いずり寄る。
「ナターリア……聞け。直ぐに屋敷に帰ろう。まだ……間に合う」
「そこまでして私を戻そうとする理由を、教えてください」
「……」
「お父様、これだけ大勢に迷惑をかけて……黙秘が通ると?」
父は拳を握り、歯を食いしばる。
そして、私へと叫んだ。
「ナターリア。お前が出て行ったせいで、今までの計画が全て台無しだっ!!」
「……」
「そして、今の状況で……私がお前を連れ戻す理由を話せば、我が子爵家だけでなく、クロエル伯爵家まで破滅してしまう! 家族をそんな状況に追い込んでどうす––」
「……どうでもいい。そんなの」
「…………は?」
呆然とする父へと、手を向ける。
怒りを込めて願い、行使した魔法は私の思い通りになり……
牢内の壁にかけられていた鎖が、父の首元を締めた。
「な……ナタ……リア……?」
「知っている通り、私はあらゆる魔法を実現可能です。だから……一つだけ考えてその鎖に魔法をかけました」
「なにを……?」
「今から、私達の質問に黙秘すれば……鎖が締まるという簡単な魔法ですよ」
「っ!!」
もちろん、殺したりなんて私は出来ない。
でも……脅しには充分だ。
「黙秘は許しません。それに私はもう、貴方達がどうなろうと知った事はないの」
「ナターリア……家族は大切にすべきだと、いつも言っていたはずだろ?」
「その私を大切にしなかった貴方が言いますか?」
「っ…………あがっ!!!?」
黙っていたせいか、鎖が喰い込んだようで父が咳き込む。
「さっさと話してくださいね……私、怒りでどうにかなりそうなので」
「なんてっ……事を……」
「さぁ、質問を始めましょうか」
微笑みながら、私は呟く。
出て行った日から私の考えは変わらない。
自由のためなら手段など選ぶ気はないのだから。
辿り着いてノックすれば、ルウのお父さんが扉を開く。
「ナターリアさん……来てくれたのか。大変だったと聞いたが」
「申し訳ありません。私のせいで……ルウに怖い思いをさせてしまいました……」
「いえいえ! あの子もナターリアさんに会いたがってるよ。どうぞ入って」
入れば、リビングにはモーセさんとルウのお母さんが座る。
その中央に居たルウが、私を見て駆け寄ってきた。
「ナーちゃん!!」
「ルウ……!」
私に抱きつくルウの目元が赤い。
あれからも、やっぱり泣いていたんだ。
当然だ。
まだ六歳程の少年が、悪意を持つ刃を向けられ。
大人が争い合う光景が、どれだけ怖かったか……私達には計り知れない。
「ナーちゃん! ナーちゃん……」
「ごめんね……ルウ。ごめん、怖かったね」
泣き出すルウは、安心してくれない。
私の手をギュッと握って、不安そうな表情を浮かべる。
こんな時は……
『心配ない』
『もう、大丈夫だ』
長年、辺境伯領に不安を与えぬよう振る舞っていた彼を倣おう……
「ルウ、もう大丈夫だよ」
「ナーちゃん。ほんと?」
「うん。さっきの悪い人はね、皆がやっつけちゃったの」
「……もう、怖くない?」
「心配ないよ。ぜーんぶ終わったの」
明るく笑えば、不安そうだったルウの表情が和らぐ。
そして、私の頬にその小さな手を当てた。
「ナーちゃんは、だいじょぶ?」
「っ」
「もう、どこもいたくない?」
私が鼻血を出していた事を、心配してくれているのだろう。
痛い所なんて、あるはずない。
「私は大丈夫だよ。ルウのおかげで、へっちゃらになったから」
抱きしめると、ようやくルウは小さく笑った。
「ナーちゃん、ごめんね。ルウのとこ来てくれて……ありがと」
「いいの。ルウのおかげで私は……凄く幸せなんだから」
「ナーちゃん……やさしい。だいすき」
ルウは安心して笑ってくれた。もう……大丈夫だろう。
その後はルウのご両親へ、私の父親のせいで迷惑をかけたと謝罪をするが……
「謝罪は大丈夫です。ナターリアさんのせいじゃないでしょう?」
「親が罪を犯したから子のせいだなんて。俺達は思わないよ」
両親は私を責めず、むしろ心配の言葉をくれた。
責められる覚悟をしていたのに、ルウと同じ優しさが暖かい。
「さてと、儂はそろそろお暇するかの。ルウ坊も安心したようじゃ」
「モーセ講師、本当にありがとうございました。あの時来てくれなければ、どうなっていたか」
「ふはは、教え子が困っている時に駆けつけぬ講師はおらんよ。事情は……落ち着いたら、また互いに話そうか」
モーセさんには本当に感謝しかない……
彼が頬笑みながら家を後にするのを見送る。
外は暗く、すっかり遅い時間だ。
流石に私も……出て行こう。
「それでは、私もそろそろ」
「……ナーちゃん」
「っ……ルウ?」
出て行こうとした時、服の袖をルウが摘まむ。
そして、ちょいちょいと引いてきた。
「あのね、あのね。ちょっとしゃがんで」
「どうしたの?」
「ぎゅうって、するの」
私がしゃがんだ途端、ルウの小さな身体が抱きしめてくれる。
小さな手が、私の頭を撫でてくれた。
「ナーちゃん。ルウをまもってくれて、ありがと。だいすきだよ」
「私もよ、ルウ」
「こんどはね、ルウ。泣かないよ……ナーちゃんがこわくても、ルウがまもるもん」
なんて、強くて優しい子だろう。
私のためを思う言動が……撫でてくれる小さな手が愛しい。
「ありがとう。ルウ」
「うん。また明日ね……ナーちゃん。ずっとずっと、だいすきだよ」
今日は散々で、私の生きてきた人生で最悪だった。
あの父のせいで、幸せな日々が崩されたのだから。
でも……リカルド様の心強さ、モーセさんの優しさを知って。
そしてルウの言葉で、心は満たされる。
「ルウ。また明日ね」
「うん!」
ルウの不安を晴らすために来たのに、私がすっかり元気にしてもらったな。
本当にこの辺境伯領の皆には、感謝しかない。
だからこそ、この平和を崩した……あの人は……許す事ができない。
◇◇◇
「ナーちゃん! おはよう!」
「ルウ、おはよう」
朝、いつも通りに戻っていたルウの様子に安堵する。
すっかり元気だ。
「おてて、つなぎたい」
「今日は、抱っこして行こうか?」
「いいの!? ルウ、だっこしてほしい!」
ぴょんぴょんと飛び跳ねるルウを抱き上げる。
嬉しそうで、可愛らしい。
「やた! やた! ナーちゃんのだっこだ」
「ふふ、落ちないようにつかまっててね」
「えへへ、うん。うれしい」
昨日の事があっても、私の平穏は崩さぬため。
ルウに不安を与えぬためにも……いつも通り笑って過ごそう。
学び舎に着けば、モーセさんも同じ気持ちのようで。
私達に特段気を遣う様子はなく、いつも通りに授業をしてくれる。
授業が終わり、今日はルウをご両親が迎えに来てくれる。
残った私は、モーセさんが連れ添ってくれる中……
拘束された父の元へ向かった。
◇◇◇
「来たか」
待っていてくれたリカルド様は、私の背を支えてくれる。
あれから父は黙秘を貫いているらしく、なにも喋っていないらしい。
「ナターリア。君の事情も、後で聞かせてほしい」
「はい、もちろんです。でもその前に……父にあんな愚行を犯した理由を話させます」
そのため、私が来た。
父が愚行を犯した理由を明らかにするため……
「無理……してないか?」
「大丈夫です。父が私の平和を崩した瞬間から……残っていた情も消えてますから」
「……傍にいる。頼ってほしい」
「はい。ありがとうございます。リカルド様」
「ん」
大丈夫。
私はもう……覚悟を決めている。
「お父様」
父は地下に幽閉されており、牢に近づけば、足が折れて歩けぬ父が這いずり寄る。
「ナターリア……聞け。直ぐに屋敷に帰ろう。まだ……間に合う」
「そこまでして私を戻そうとする理由を、教えてください」
「……」
「お父様、これだけ大勢に迷惑をかけて……黙秘が通ると?」
父は拳を握り、歯を食いしばる。
そして、私へと叫んだ。
「ナターリア。お前が出て行ったせいで、今までの計画が全て台無しだっ!!」
「……」
「そして、今の状況で……私がお前を連れ戻す理由を話せば、我が子爵家だけでなく、クロエル伯爵家まで破滅してしまう! 家族をそんな状況に追い込んでどうす––」
「……どうでもいい。そんなの」
「…………は?」
呆然とする父へと、手を向ける。
怒りを込めて願い、行使した魔法は私の思い通りになり……
牢内の壁にかけられていた鎖が、父の首元を締めた。
「な……ナタ……リア……?」
「知っている通り、私はあらゆる魔法を実現可能です。だから……一つだけ考えてその鎖に魔法をかけました」
「なにを……?」
「今から、私達の質問に黙秘すれば……鎖が締まるという簡単な魔法ですよ」
「っ!!」
もちろん、殺したりなんて私は出来ない。
でも……脅しには充分だ。
「黙秘は許しません。それに私はもう、貴方達がどうなろうと知った事はないの」
「ナターリア……家族は大切にすべきだと、いつも言っていたはずだろ?」
「その私を大切にしなかった貴方が言いますか?」
「っ…………あがっ!!!?」
黙っていたせいか、鎖が喰い込んだようで父が咳き込む。
「さっさと話してくださいね……私、怒りでどうにかなりそうなので」
「なんてっ……事を……」
「さぁ、質問を始めましょうか」
微笑みながら、私は呟く。
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