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第二百話
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三人は地面動く悪魔の絵の石板を見ながら、どういう法則で動いているのかと一生懸命に考えていたが、全くわからなかった。
どう見ても石板の全部が動いていて、意味のあるような石板が見当たらない。
「なんだろ、これ。」
「ランダムに、見えるよね。」
「そうだな。」
じっと見つめていると、時間だけが過ぎていく。
アルルはふと気になった石板があり、思わずその石板に手を伸ばし、軽く触れてみた。
「アルル!」
レオはアルルの行動に驚き声をあげたが、遅かった。
「わぁ!」
石板はうっすらと黄緑色に輝くとアルルの体も巻き込むように黄緑色に光り、アルルの体は石板の上にふわりと飛んで乗った。
石板はどんどんと動き続け、アルルはレオとキースから離れていく。
「わわわ!どんどん進んでいくよー!」
焦るアルルの言葉にレオは一瞬石板の上に飛び出しそうになったが、それをキースが慌てて腕を掴んで止めた。
「おい!飛び出してどうする!」
「だけどアルルが!」
「いや、アルルは運がいいんじゃないか?おそらくだが、正解の石版に乗っている!見てみろ!」
アルルはどんどんと進み、そしてついに一番端の石版までたどり着くと、目を丸くして向かい側の道に立った。
その光景を見たレオは驚いてアルルに声をかけた。
「アルル!大丈夫?」
「大丈夫!何だか、無事、こっちにわたれたよ!」
「なんでなんだろう、、、アルル、何か分かる?」
その言葉を聞いたアルルは少し考えてから、思いついたかのように言った。
「目でずっと石版を追っていて、この石版はね、こっちの側にたどり着いていたの!」
それを聞いたレオとキースは石版をじっと目で追い、反対側からこちらへとたどり着く石版に絞って見つめた。
すると、確かにアルルの言ったように、石版が動き、反対側にたどり着いているものがいくつかある。
「なんだ、踏んじゃいけない石版があるんじゃなくて、こっちから反対側まで進む石板に選んで乗れってことなのか?」
レオの拍子抜けしたような言葉にキースは苦笑を浮かべてうなずいた。
「予想外だな。だが、アルルのファインプレーだ。ほら、レオにいこうぜ。」
キースは先に反対側までたどり着く石版に乗ると、体が黄緑色に包まれ、そしてアルルの所へとたどり着いた。
レオも同じようにしてたどり着くと、三人は石版を見てそろって笑った。
「まさか、乗って移動するとは思わなかったねぇ。」
アルルはそう言ってへにゃりと笑い、それにつられてまたレオとキースは笑う。
「あ、でもアルル、今回は上手くいったからよかったけど、次からはむやみやたらに触らないでよ。僕、驚いたんだからね。」
レオの言葉にアルルは神妙な顔でうなずいた。
「うん。次はからは絶対に気を付けるから。」
レオはその様子に小さくため息をつき、そして道の先を見つめた。
道はまだまだ細く続いており、暗闇が奥の方へと続いている。
「どこまで続いているんだろうね。」
「少し怖いね。」
「はぁ。もう少し近ければ良かったのにな。」
三人は顔を見合わせると笑い声を小さく立ててから歩き始めた。
とにかく今は進むしかないのだ。
三人は暗い中を一歩、また一歩と進んでいった。
ーーーーーーーーーーーーー
はい!今回でなんと魔法使いアルル200話を更新いたしました!
思い返せば、去年の12月から更新を始めて早八カ月。あっという間に月日が流れていっております。
魔法使いアルル、今後も楽しんで読んでいただけたら幸いです。
よろしくお願いします。
よければ、気に入り登録、またどのくらいの方が読んでくださっているのか参考にしたいので、しおりなどはさんでいただけると嬉しいです。
今後もよろしくお願いいたします。
どう見ても石板の全部が動いていて、意味のあるような石板が見当たらない。
「なんだろ、これ。」
「ランダムに、見えるよね。」
「そうだな。」
じっと見つめていると、時間だけが過ぎていく。
アルルはふと気になった石板があり、思わずその石板に手を伸ばし、軽く触れてみた。
「アルル!」
レオはアルルの行動に驚き声をあげたが、遅かった。
「わぁ!」
石板はうっすらと黄緑色に輝くとアルルの体も巻き込むように黄緑色に光り、アルルの体は石板の上にふわりと飛んで乗った。
石板はどんどんと動き続け、アルルはレオとキースから離れていく。
「わわわ!どんどん進んでいくよー!」
焦るアルルの言葉にレオは一瞬石板の上に飛び出しそうになったが、それをキースが慌てて腕を掴んで止めた。
「おい!飛び出してどうする!」
「だけどアルルが!」
「いや、アルルは運がいいんじゃないか?おそらくだが、正解の石版に乗っている!見てみろ!」
アルルはどんどんと進み、そしてついに一番端の石版までたどり着くと、目を丸くして向かい側の道に立った。
その光景を見たレオは驚いてアルルに声をかけた。
「アルル!大丈夫?」
「大丈夫!何だか、無事、こっちにわたれたよ!」
「なんでなんだろう、、、アルル、何か分かる?」
その言葉を聞いたアルルは少し考えてから、思いついたかのように言った。
「目でずっと石版を追っていて、この石版はね、こっちの側にたどり着いていたの!」
それを聞いたレオとキースは石版をじっと目で追い、反対側からこちらへとたどり着く石版に絞って見つめた。
すると、確かにアルルの言ったように、石版が動き、反対側にたどり着いているものがいくつかある。
「なんだ、踏んじゃいけない石版があるんじゃなくて、こっちから反対側まで進む石板に選んで乗れってことなのか?」
レオの拍子抜けしたような言葉にキースは苦笑を浮かべてうなずいた。
「予想外だな。だが、アルルのファインプレーだ。ほら、レオにいこうぜ。」
キースは先に反対側までたどり着く石版に乗ると、体が黄緑色に包まれ、そしてアルルの所へとたどり着いた。
レオも同じようにしてたどり着くと、三人は石版を見てそろって笑った。
「まさか、乗って移動するとは思わなかったねぇ。」
アルルはそう言ってへにゃりと笑い、それにつられてまたレオとキースは笑う。
「あ、でもアルル、今回は上手くいったからよかったけど、次からはむやみやたらに触らないでよ。僕、驚いたんだからね。」
レオの言葉にアルルは神妙な顔でうなずいた。
「うん。次はからは絶対に気を付けるから。」
レオはその様子に小さくため息をつき、そして道の先を見つめた。
道はまだまだ細く続いており、暗闇が奥の方へと続いている。
「どこまで続いているんだろうね。」
「少し怖いね。」
「はぁ。もう少し近ければ良かったのにな。」
三人は顔を見合わせると笑い声を小さく立ててから歩き始めた。
とにかく今は進むしかないのだ。
三人は暗い中を一歩、また一歩と進んでいった。
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