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第百七十六話
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その後はかなりどたばたとする事になった。
ドワーフ達は混乱はしたものの、ドワーフの王ドザザクとドロロのおかげでどうにか落ち着いた。
だが、落ち着いてはいても住まいへの不安はある。
なので、アルル達は皆で再会を喜び会いたいところをグッと我慢してドワーフ達の住みかを直す事に力を貸した。
それが全て終わるまでには5日間もかかり、その頃にはアルルもレオもルビーもくたくたに疲れきっていた。
その為、助けてくれたお礼にとドザザクが開いてくれるという宴会の話を聞いた時、はっきり言ってゆっくりしたいと内心思ったが、アルルはある事を思い付くと、この宴会に呼んで欲しい人がいると伝えた。
「ドルフおじいさんと、ユンゲルを呼んで欲しいの。お願いします。」
その名を聞いた時、ドワーフの中でどよめきが起こった。
「ドルフって、あの?」
「はぐれドワーフの?」
ざわざわと聞こえる声に、アルルは言った。
「ドルフおじいさんが居なかったら、ルルを助けられなかったもの。」
そもそもの事の発端はドワーフと黒い魔法使いであるノアとが取引をしてしまった事が原因だ。
知らなかったにしろ、悪気はなかったにしろ、ルルは十年もの間、閉じ込められ、ドワーフに使われてきた。
ドワーフ達はそれを聞き動揺した。
ドワーフの王は皆を代表してルルに頭を下げたが、ルルは何も言えずにいた。
許すと、簡単に言えるほどその年月は短くない。
「分かった。こちらで手紙をだそう。」
ドザザクの言葉に皆が内心驚いたものの、王の決定に異を唱える者はいなかった。
アルルは喜び、ドザザクの側に歩み寄ると小さな声で言った。
「王様。現実の世界でも仲直り頑張ってね。」
ドザザクは決まり悪そうに頭をポリポリと掻くと小さくうなずいた。
「あぁ。今回の事で、ドワーフの在り方も見直さなければならないと思いしった。」
それにアルルが首をかしげると、ドザザクはアルルの頭をわしわしと撫でながら言った。
「無知で在る故に罪をおかした。好きなことばかりでは駄目なのではないかと思えたのはお前達のおかげだ。」
その言葉にアルルは笑い声をあげた。
「ふふ。私も苦手な勉強あるから、好きなものばかりしたい気持ちは分かるけどね。」
「あぁ。たが今回の事でそれでは知識が片寄りすぎて騙されたり、過ちをおかす要因になると分かった。だからこそ、まずははじめの一歩としてドルフに謝りたいと思う。」
「そっかぁ。良かった。」
「あぁ。」
楽しく好きな事だけをしてきた日々は、確かに楽しいものであった。だが、その中で、自分達とは違う物を排除してきた。
それが間違いであったと、今回学んだ。
「ありがとう。」
ドワーフの王ドザザクは噛み締めるようにそう呟いた。
ドワーフ達は混乱はしたものの、ドワーフの王ドザザクとドロロのおかげでどうにか落ち着いた。
だが、落ち着いてはいても住まいへの不安はある。
なので、アルル達は皆で再会を喜び会いたいところをグッと我慢してドワーフ達の住みかを直す事に力を貸した。
それが全て終わるまでには5日間もかかり、その頃にはアルルもレオもルビーもくたくたに疲れきっていた。
その為、助けてくれたお礼にとドザザクが開いてくれるという宴会の話を聞いた時、はっきり言ってゆっくりしたいと内心思ったが、アルルはある事を思い付くと、この宴会に呼んで欲しい人がいると伝えた。
「ドルフおじいさんと、ユンゲルを呼んで欲しいの。お願いします。」
その名を聞いた時、ドワーフの中でどよめきが起こった。
「ドルフって、あの?」
「はぐれドワーフの?」
ざわざわと聞こえる声に、アルルは言った。
「ドルフおじいさんが居なかったら、ルルを助けられなかったもの。」
そもそもの事の発端はドワーフと黒い魔法使いであるノアとが取引をしてしまった事が原因だ。
知らなかったにしろ、悪気はなかったにしろ、ルルは十年もの間、閉じ込められ、ドワーフに使われてきた。
ドワーフ達はそれを聞き動揺した。
ドワーフの王は皆を代表してルルに頭を下げたが、ルルは何も言えずにいた。
許すと、簡単に言えるほどその年月は短くない。
「分かった。こちらで手紙をだそう。」
ドザザクの言葉に皆が内心驚いたものの、王の決定に異を唱える者はいなかった。
アルルは喜び、ドザザクの側に歩み寄ると小さな声で言った。
「王様。現実の世界でも仲直り頑張ってね。」
ドザザクは決まり悪そうに頭をポリポリと掻くと小さくうなずいた。
「あぁ。今回の事で、ドワーフの在り方も見直さなければならないと思いしった。」
それにアルルが首をかしげると、ドザザクはアルルの頭をわしわしと撫でながら言った。
「無知で在る故に罪をおかした。好きなことばかりでは駄目なのではないかと思えたのはお前達のおかげだ。」
その言葉にアルルは笑い声をあげた。
「ふふ。私も苦手な勉強あるから、好きなものばかりしたい気持ちは分かるけどね。」
「あぁ。たが今回の事でそれでは知識が片寄りすぎて騙されたり、過ちをおかす要因になると分かった。だからこそ、まずははじめの一歩としてドルフに謝りたいと思う。」
「そっかぁ。良かった。」
「あぁ。」
楽しく好きな事だけをしてきた日々は、確かに楽しいものであった。だが、その中で、自分達とは違う物を排除してきた。
それが間違いであったと、今回学んだ。
「ありがとう。」
ドワーフの王ドザザクは噛み締めるようにそう呟いた。
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