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三話
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令嬢らはラルフ王子の登場に拍手を送り、そして挨拶が終わったのちに席に着いた。
8テーブルほどが用意されており、今回集まっている令嬢らは8歳から12歳くらいまでであった。1テーブルに4人ほど。つまり30数名の中からラルフ王子の婚約者候補が絞られていく予定である。
シルビアンヌは公爵家令嬢であるので、王子に一番近い席が用意されていた。
「皆さん、今日は来てくれてありがとうございます。」
金色の髪に青色の瞳。王子様の王道ともいえるラルフ王子は天使のような可愛らしさがあり、令嬢らは他の令嬢に負けるものかと瞳をぎらつかせている。
そんな様子を見つめながら、シルビアンヌは優雅に微笑んでラルフに言った。
「本日はお招きありがとうございます。公爵家より参りましたシルビアンヌ・レストでございます。」
シルビアンヌの挨拶を筆頭に、他の令嬢らも爵位ごとに挨拶をしていき、しばらくの間殿下との談笑が続いた。
そしてラルフは次の席へと移動していく。
令嬢らはぎらついた瞳でそれを名残惜しそうに見送り、シルビアンヌは取りあえずは挨拶は難なく済ませられたことに安堵した。
ゲームの中でシルビアンヌは殿下の婚約者筆頭であり、ヒロインを魔法を使ってあの手この手でいじめた倒す。それで悪しき魔女として断罪される。そんな事にはならないように、大人しい令嬢の仮面をかぶっておかなければ。
殿下が全ての席を回り終わり、いよいよ物語の令嬢達の殿下争奪戦とも言えるダンスの時間が訪れる。
さぁ始まるぞ!っとシルビアンヌは意気込んでいたのだが、何故か争奪戦が始まらない。
令嬢達はお互いを牽制しあいながら、睨み合いを続けている。
何故だろうと思っていると、はっと思い出す。
そうなのである。この争奪戦の最初の火蓋を落とすのはシルビアンヌであった。だから争奪戦が起こらないのである。
「アリア・・・私どうしたらいいのかしら。」
殿下は最初に誰とダンスを踊ろうかと視線を泳がせている。
「シルビアンヌ様?令嬢達の喧嘩が起こらないなら、それでいいじゃないですか。」
「そう・・・なのかしら。」
だが、その時であった。ラルフの視線がシルビアンヌを捕えると、真っ直ぐにこちらに歩いてくるのである。
シルビアンヌの背筋はひやりとする。
「来るわ・・・」
「来ますね。」
後ろにそっと控えているマリア手を握りたくなるのをぐっと堪え、シルビアンヌは顔に笑顔を張り付ける。
「シルビアンヌ嬢。どうか一曲お願いできますか?」
「え・・・えぇ。もちろん。私で良ければ。」
ラルフはとても爽やかな笑顔でシルビアンヌの手を引き、優雅にダンスを行う。
「お上手ですね。」
シルビアンヌはこれまで練習を頑張ってきたダンスが褒められ、思わず顔がにやけてしまった。その気の抜けた表情にラルフが思わず目を見張り、くすりと笑う。
「ふふ。実は侍女とたくさん練習しましたの。」
「侍女と?・・・それは、あそこに控えている者ですか?」
チラリと踊りながらラルフの視線がアリアへと向かう。
ヒロインちゃんに気付いているのか!さすが攻略対象者であるとシルビアンヌは興奮気味に頷いた。
「そうですの。アリアはとってもダンスが上手なんですよ。」
「へぇ・・・僕とどっちが上手いですか?」
にこりと微笑まれながらそう尋ねられたのに、何故か威圧感を感じ、シルビアンヌは正直にどういうか迷って、建前を取った。
「も、もちろん殿下の方が上手ですわ。」
「ふふふ。今の間はなんだろうね。」
笑っているのに、何故背筋が寒くなるのでしょうか。
シルビアンヌは笑顔を返し、そして一曲終わるのを必死に待った。
やっと曲が終わったシルビアンヌは、次こそは踊ってもらおうと待ち構えていた令嬢方に押されるようにその場から離れ、いそいそとアリアの傍へと戻った。
アリアは少し不安そうな顔をしており、そんな顔ですら可愛いと思える。
シルビアンヌはほっと息をつくと、アリアの手を引いて少し離れた庭のベンチへと促す。
「シルビアンヌ様?大丈夫ですか?」
アリアはさっとベンチにハンカチを引き、シルビアンヌを座らせる。
「少し、休憩。アリア、肩を貸して。」
「え?あ・・・はい。」
シルビアンヌはアリアも自分の横に座らせると、その肩に頭をもたげて息を吐いた。
「あぁ・・・癒される。」
チラリと見上げると、アリアは首筋まで真っ赤になっていた。
「貴方熱でもあるの?大丈夫?」
「大丈夫です。熱いだけですから!」
「そう。・・・はぁ。アリアは私の癒しね。」
「で・・殿下とのダンス、とても素敵でした。・・本当に・・・・・。」
その言葉にシルビアンヌはクスリとほほ笑むと言った。
「殿下には建前を言ったけれど・・本当は貴方の方がダンス上手よ。」
「え?」
「何でもないわ。」
シルビアンヌは息をつき、このままずっこここにいたいなと内心思っていると、庭を一人の少年が通りすぎていくのが見えた。
この国には珍しい、黒目黒髪。
魔女と同じように忌むべき存在と言われる色を持って生まれた少年。
シルビアンヌはゲームにちらりと登場するモブの彼のことも知っていた。
一瞬登場しただけで、腐女子の心を拐った攻略不可能なモブキャラ。
そんな彼がどうしてここに?
視線が重なりあい、シルビアンヌは思わず微笑みを向けた。
黒い大きな瞳が見開かれたのか見えた。
その時、令嬢らの声が騒がしくなり始め、シルビアンヌはハッと顔を上げるとアリアに言った。
「出番が来たかもしれないわ!」
「え?えぇ~~~~・・・。」
出来ればもう少しシルビアンヌと一緒にいたかったと、アリアは息を吐いた。
シルビアンヌが視線を彼に戻した時には、すでに彼のその姿はなかった。
8テーブルほどが用意されており、今回集まっている令嬢らは8歳から12歳くらいまでであった。1テーブルに4人ほど。つまり30数名の中からラルフ王子の婚約者候補が絞られていく予定である。
シルビアンヌは公爵家令嬢であるので、王子に一番近い席が用意されていた。
「皆さん、今日は来てくれてありがとうございます。」
金色の髪に青色の瞳。王子様の王道ともいえるラルフ王子は天使のような可愛らしさがあり、令嬢らは他の令嬢に負けるものかと瞳をぎらつかせている。
そんな様子を見つめながら、シルビアンヌは優雅に微笑んでラルフに言った。
「本日はお招きありがとうございます。公爵家より参りましたシルビアンヌ・レストでございます。」
シルビアンヌの挨拶を筆頭に、他の令嬢らも爵位ごとに挨拶をしていき、しばらくの間殿下との談笑が続いた。
そしてラルフは次の席へと移動していく。
令嬢らはぎらついた瞳でそれを名残惜しそうに見送り、シルビアンヌは取りあえずは挨拶は難なく済ませられたことに安堵した。
ゲームの中でシルビアンヌは殿下の婚約者筆頭であり、ヒロインを魔法を使ってあの手この手でいじめた倒す。それで悪しき魔女として断罪される。そんな事にはならないように、大人しい令嬢の仮面をかぶっておかなければ。
殿下が全ての席を回り終わり、いよいよ物語の令嬢達の殿下争奪戦とも言えるダンスの時間が訪れる。
さぁ始まるぞ!っとシルビアンヌは意気込んでいたのだが、何故か争奪戦が始まらない。
令嬢達はお互いを牽制しあいながら、睨み合いを続けている。
何故だろうと思っていると、はっと思い出す。
そうなのである。この争奪戦の最初の火蓋を落とすのはシルビアンヌであった。だから争奪戦が起こらないのである。
「アリア・・・私どうしたらいいのかしら。」
殿下は最初に誰とダンスを踊ろうかと視線を泳がせている。
「シルビアンヌ様?令嬢達の喧嘩が起こらないなら、それでいいじゃないですか。」
「そう・・・なのかしら。」
だが、その時であった。ラルフの視線がシルビアンヌを捕えると、真っ直ぐにこちらに歩いてくるのである。
シルビアンヌの背筋はひやりとする。
「来るわ・・・」
「来ますね。」
後ろにそっと控えているマリア手を握りたくなるのをぐっと堪え、シルビアンヌは顔に笑顔を張り付ける。
「シルビアンヌ嬢。どうか一曲お願いできますか?」
「え・・・えぇ。もちろん。私で良ければ。」
ラルフはとても爽やかな笑顔でシルビアンヌの手を引き、優雅にダンスを行う。
「お上手ですね。」
シルビアンヌはこれまで練習を頑張ってきたダンスが褒められ、思わず顔がにやけてしまった。その気の抜けた表情にラルフが思わず目を見張り、くすりと笑う。
「ふふ。実は侍女とたくさん練習しましたの。」
「侍女と?・・・それは、あそこに控えている者ですか?」
チラリと踊りながらラルフの視線がアリアへと向かう。
ヒロインちゃんに気付いているのか!さすが攻略対象者であるとシルビアンヌは興奮気味に頷いた。
「そうですの。アリアはとってもダンスが上手なんですよ。」
「へぇ・・・僕とどっちが上手いですか?」
にこりと微笑まれながらそう尋ねられたのに、何故か威圧感を感じ、シルビアンヌは正直にどういうか迷って、建前を取った。
「も、もちろん殿下の方が上手ですわ。」
「ふふふ。今の間はなんだろうね。」
笑っているのに、何故背筋が寒くなるのでしょうか。
シルビアンヌは笑顔を返し、そして一曲終わるのを必死に待った。
やっと曲が終わったシルビアンヌは、次こそは踊ってもらおうと待ち構えていた令嬢方に押されるようにその場から離れ、いそいそとアリアの傍へと戻った。
アリアは少し不安そうな顔をしており、そんな顔ですら可愛いと思える。
シルビアンヌはほっと息をつくと、アリアの手を引いて少し離れた庭のベンチへと促す。
「シルビアンヌ様?大丈夫ですか?」
アリアはさっとベンチにハンカチを引き、シルビアンヌを座らせる。
「少し、休憩。アリア、肩を貸して。」
「え?あ・・・はい。」
シルビアンヌはアリアも自分の横に座らせると、その肩に頭をもたげて息を吐いた。
「あぁ・・・癒される。」
チラリと見上げると、アリアは首筋まで真っ赤になっていた。
「貴方熱でもあるの?大丈夫?」
「大丈夫です。熱いだけですから!」
「そう。・・・はぁ。アリアは私の癒しね。」
「で・・殿下とのダンス、とても素敵でした。・・本当に・・・・・。」
その言葉にシルビアンヌはクスリとほほ笑むと言った。
「殿下には建前を言ったけれど・・本当は貴方の方がダンス上手よ。」
「え?」
「何でもないわ。」
シルビアンヌは息をつき、このままずっこここにいたいなと内心思っていると、庭を一人の少年が通りすぎていくのが見えた。
この国には珍しい、黒目黒髪。
魔女と同じように忌むべき存在と言われる色を持って生まれた少年。
シルビアンヌはゲームにちらりと登場するモブの彼のことも知っていた。
一瞬登場しただけで、腐女子の心を拐った攻略不可能なモブキャラ。
そんな彼がどうしてここに?
視線が重なりあい、シルビアンヌは思わず微笑みを向けた。
黒い大きな瞳が見開かれたのか見えた。
その時、令嬢らの声が騒がしくなり始め、シルビアンヌはハッと顔を上げるとアリアに言った。
「出番が来たかもしれないわ!」
「え?えぇ~~~~・・・。」
出来ればもう少しシルビアンヌと一緒にいたかったと、アリアは息を吐いた。
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