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十四話
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私は今、盛大に後悔をしていた。
何故こうなってしまったのだろうかと、体にタオルを巻き付けながら、風呂場の入り口で立ち止まってしまう。
風呂の中では、四人が待っている。
何故だ。
何故お願いが皆でお風呂に入ろうなのだと、ルカは体に白いタオルを巻き付けながら固まってしまって動けない。
だが、女は度胸。そして、女に二言はないと、勢いよく風呂場の扉を開けると、待ち構えていた四人の逞しい体が目に入り、鼻を押さえた。
美しすぎる。ダメだ。鼻血が出そうである。
私が身悶えていると、何故か同じように四人も顔を真っ赤にして身悶えている。
「生きてて良かった。」
「可愛い。」
「我慢です。我慢ですよ!」
「ああぁー。すぐにでも抱き締めたい。」
四人が何と言っているのかは聞こえなかったが、お互いに恥ずかしい思いをしているのは一緒である。
風呂場はスキンシップがいつもよりも多い気がしたが、この国では夫婦では当たり前のことらしく、恥ずかしがってばかりではいられないと、私も頑張った。
「私も、背中を流そうか?」
そう言うと、四人共また顔を真っ赤にしてしまいまた今度お願いしますと言われた。
背中くらい洗えるのだが、まぁ、また今度でいいかと自然と思ったが、風呂場からあがって、次またお風呂に一緒に入る約束をしてしまったことに気づくのであった。
風呂から上がると四人は満足げな顔をしていて、私も嬉しく思った。そして、その日はかなり疲れていたのか、ベッドに入ると四人の温かさに包まれて眠ることができた。
「あー。無防備な顔をして。」
「可愛いねぇ。」
「襲われる危険性なんて感じてないのか。喜んでいいものか悩みますねぇ。」
「まぁ、そのうち分かるだろ。」
ルカの寝顔を四人は優しく微笑みながら見つめるのであった。
大切な精霊の愛し子を、四人は宝物のように長い時間をかけて愛していくのであった。
四人の溺愛に、ルカが溺れていく日も、そう遠くない未来である。
完
★★★★★
今回は、あっさりめでした。
最後まで読んで下さりありがとうございました!
何故こうなってしまったのだろうかと、体にタオルを巻き付けながら、風呂場の入り口で立ち止まってしまう。
風呂の中では、四人が待っている。
何故だ。
何故お願いが皆でお風呂に入ろうなのだと、ルカは体に白いタオルを巻き付けながら固まってしまって動けない。
だが、女は度胸。そして、女に二言はないと、勢いよく風呂場の扉を開けると、待ち構えていた四人の逞しい体が目に入り、鼻を押さえた。
美しすぎる。ダメだ。鼻血が出そうである。
私が身悶えていると、何故か同じように四人も顔を真っ赤にして身悶えている。
「生きてて良かった。」
「可愛い。」
「我慢です。我慢ですよ!」
「ああぁー。すぐにでも抱き締めたい。」
四人が何と言っているのかは聞こえなかったが、お互いに恥ずかしい思いをしているのは一緒である。
風呂場はスキンシップがいつもよりも多い気がしたが、この国では夫婦では当たり前のことらしく、恥ずかしがってばかりではいられないと、私も頑張った。
「私も、背中を流そうか?」
そう言うと、四人共また顔を真っ赤にしてしまいまた今度お願いしますと言われた。
背中くらい洗えるのだが、まぁ、また今度でいいかと自然と思ったが、風呂場からあがって、次またお風呂に一緒に入る約束をしてしまったことに気づくのであった。
風呂から上がると四人は満足げな顔をしていて、私も嬉しく思った。そして、その日はかなり疲れていたのか、ベッドに入ると四人の温かさに包まれて眠ることができた。
「あー。無防備な顔をして。」
「可愛いねぇ。」
「襲われる危険性なんて感じてないのか。喜んでいいものか悩みますねぇ。」
「まぁ、そのうち分かるだろ。」
ルカの寝顔を四人は優しく微笑みながら見つめるのであった。
大切な精霊の愛し子を、四人は宝物のように長い時間をかけて愛していくのであった。
四人の溺愛に、ルカが溺れていく日も、そう遠くない未来である。
完
★★★★★
今回は、あっさりめでした。
最後まで読んで下さりありがとうございました!
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