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第75章:捕らわれのゴブリンデス
しおりを挟む 「ゴブリンだ!!」
「でもこんな大群で出てくるものなの!?」
「いや!あり得ねえ!!
ここはまだ地下1階だぞ!?
くそっ!!
エウレス!ミレス!!とにかく数を減らして、隙を見て逃げるんだ!!」
「分かった!!」
「ふむ…」
中々に適切な判断を下すな。
さすがは慣れているだけはある。
ここは我輩も従っておくとするか。
減らせるだけ減らすがな。
「来い。亡者ども…」
手の平を床につき、石畳の隙間から亡者の魂を呼び出す。
この体では、未だ人間の亡者しか操れぬが、これでも十分だろう。
カランッ…
その時、小魔物の一体が、武器を落とした。
カランッ…カラカラカラカラカラカラ…
それに続いて他の物どもも武器を落とす。…捨てているのか?
「な…なんだよ。これ…」
「武器を手離してるの…?」
「…殺しやすくなったな。」
あちらから進んで無防備になると言うなら好都合。
我が亡者の軍勢が、死を届けよう。
「かかれ。者ど…」
「オマチクダサイ…」
その時、小魔物どもの間から、老いた魔物が歩み出て来た。
此奴…今喋ったか?
「ゴブリンが…」
「喋った………!?」
姉も兄も驚いている。
魔物は普通喋らぬのか。また一つ学びになったな。
だが何故此奴は喋るのだ?
「なんだ貴様は。
何故人の言葉を解す。」
「オオオ…ソノ、オオイナルチカラ…
オソレオオクモコウゴウシイ…」
魔物は我輩の前に跪き、崇め始める。
ふむ。神への挨拶をよく分かっているようだ。
「…だが、貴様に崇められる筋合いは無い。答えろ。さもなくば殺すぞ。
貴様らはなんなのだ。」
「ワレラ、ゴブリンノイチゾク…
コノ迷宮二トラワレシアワレナイチゾク……デスガ、アナタサマガキテクダサッタ…!!
ワレラヲ殺シテクレル神サマ…!!」
「なんだと…捕らわれている?」
「どう言うことなんだ…」
「分からないわ…でも、エウレスを神様と勘違いしてるみたい。
殺す神様…ハデス様と…」
「…」
小魔物…ゴブリンどもは全て揃って我輩に平伏し、両手の平を晒している。
その姿からは覇気が感じられず、死への渇望が滲みでている。
いかんな…
これはいかん。
殺したくなって来るでは無いか。
しかしそれでは死が勿体無い。
使える命は存分に使わねばな。
「でもこんな大群で出てくるものなの!?」
「いや!あり得ねえ!!
ここはまだ地下1階だぞ!?
くそっ!!
エウレス!ミレス!!とにかく数を減らして、隙を見て逃げるんだ!!」
「分かった!!」
「ふむ…」
中々に適切な判断を下すな。
さすがは慣れているだけはある。
ここは我輩も従っておくとするか。
減らせるだけ減らすがな。
「来い。亡者ども…」
手の平を床につき、石畳の隙間から亡者の魂を呼び出す。
この体では、未だ人間の亡者しか操れぬが、これでも十分だろう。
カランッ…
その時、小魔物の一体が、武器を落とした。
カランッ…カラカラカラカラカラカラ…
それに続いて他の物どもも武器を落とす。…捨てているのか?
「な…なんだよ。これ…」
「武器を手離してるの…?」
「…殺しやすくなったな。」
あちらから進んで無防備になると言うなら好都合。
我が亡者の軍勢が、死を届けよう。
「かかれ。者ど…」
「オマチクダサイ…」
その時、小魔物どもの間から、老いた魔物が歩み出て来た。
此奴…今喋ったか?
「ゴブリンが…」
「喋った………!?」
姉も兄も驚いている。
魔物は普通喋らぬのか。また一つ学びになったな。
だが何故此奴は喋るのだ?
「なんだ貴様は。
何故人の言葉を解す。」
「オオオ…ソノ、オオイナルチカラ…
オソレオオクモコウゴウシイ…」
魔物は我輩の前に跪き、崇め始める。
ふむ。神への挨拶をよく分かっているようだ。
「…だが、貴様に崇められる筋合いは無い。答えろ。さもなくば殺すぞ。
貴様らはなんなのだ。」
「ワレラ、ゴブリンノイチゾク…
コノ迷宮二トラワレシアワレナイチゾク……デスガ、アナタサマガキテクダサッタ…!!
ワレラヲ殺シテクレル神サマ…!!」
「なんだと…捕らわれている?」
「どう言うことなんだ…」
「分からないわ…でも、エウレスを神様と勘違いしてるみたい。
殺す神様…ハデス様と…」
「…」
小魔物…ゴブリンどもは全て揃って我輩に平伏し、両手の平を晒している。
その姿からは覇気が感じられず、死への渇望が滲みでている。
いかんな…
これはいかん。
殺したくなって来るでは無いか。
しかしそれでは死が勿体無い。
使える命は存分に使わねばな。
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