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初日 読書の日

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「さて、今日は何をしようか」

 部屋の中でわたしはつぶやく。

 無論、部屋の中にはわたし以外誰もいるはずがない。

 単にわたしの独り言だ。

 昨日は何をしたんだっけと思い出そうとして、部屋の真ん中でぐるぐる回りながら記憶の断片をたどる。

 そういえば頭が痛いぞ。

 ああ、思い出した。

 棚にあったウイスキーを水で薄めて、ちびちび舐めながらテレビを見て一日を潰したんだったか。

 では今日は?

 酒は気分的にもういいから、何か別のことをしたい気分。

 本棚に目をやる。ぎゅうぎゅうに押し込まれた書物の数々がわたしの興味をそそった。

「久しぶりに読書でもしますかね」

 その日はひたすら棚にある純文学の数々を読みふけって、終わった。
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