【完結】残さず食べろ

麻田夏与/Kayo Asada

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1.地の底より深く

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「今日の分だ。残さず食べろ」
 その声が響くたび、地の底の果て、『魂の悪魔の飼育場』は天地をひっくり返したような騒ぎになる。
(ああ、くそ、暑い)
 マデュは嫌そうに童顔の眉をしかめる。ここがもし人間族の居る地上だったならば、今は初夏で、ひんやりとした空気が楽しめるのに。この場所では『魂の悪魔』たちのほとぼりの所為なのか、すぐ上にあるらしい『地獄の底の釜』の熱気の所為なのか、暑さが鬱陶しい。
(今日もまたあの時間か)
 金色の絹のような、胸まである長さの三つ編みの先っぽ、枝毛を探していたマデュは、紫紺の真ん丸な目の先を、中空に上げた。座り込んだまま、溜息を吐く。音の波を拾う感覚器でもある黒い角に、意識を集中する。『魂の悪魔』であるマデュには、この『飼育場』の中ならば遠くの音まで聞こえるのだ。
(またあの足音……)
 マデュは先っぽがダイヤ型のしっぽをぷらぷらと苛立ち紛れに振って、目を閉じてしまった。剥き出しの左の二の腕にある二本線、つまり咎人のしるしを握りしめ、歯を噛みしめる。
 しばらくしたら、ここの管理者たる天使・ユイエがここに来る。管理者は二人いるが、マデュのもとにはユイエしか来ない。もう一人の管理者は、「ユイエ様、本日もよろしくお願いします」などとユイエを敬いに敬っているようだから、天使の象徴たる羽も天使の輪もないくせに、ユイエは偉い天使なのかもしれない。
 だからなのだろうか。
『魂の悪魔』たちがこれほど抵抗なく、ユイエからの給餌を受け入れているのは。
(まったく、どいつもこいつも)
 まるで囚人の身なのに、餌を与えられているだけで天使ユイエに懐くなんて、滑稽な悪魔たちだ。マデュはそう吐き捨てたくなる。
 自分だけはユイエに屈しない。そう思っているが、恐らく他の誰が見たって、マデュが一番ユイエにいいようにされている。自分でもその自覚はあった。
 
『魂の悪魔の飼育場』は、人がようやく一人寝られるくらいの狭い石牢が、四方にどこまでも並ぶ、薄暗い場所だ。天国時間で今は丁度昼の十二時のはずなのに、ここは仄暗いまま。だが、歓喜に沸く声が、その場をまるで明るく染め上げているようだ。大罪人たる『魂の悪魔』が、ここには五百ほど飼育されていると聞く。
「ユイエ、早くこっちにも魂寄越せよ」
「早く、あの快感を味わいたいんだ」
 そんな、矜持のない動物みたいな昂揚した声が、そこかしこで上がる。
 ユイエはそれに何も反応せずに、ただ『真っ黒な人間の魂』を配り歩いている。ユイエが声を上げるのは、最初の一声と、マデュの牢でだけだ。
 憎いのに、憎みきれない、天使族の男。
 彼を思うと、マデュは落ち着いていられなくなる。自然と目線が惑い、足音が聞こえないだろうかと、耳を澄ませてしまうのだった。
 そんな自分が嫌で、マデュは再び三つ編みの先に意識を集中する。枝毛探しはマデュの趣味だ。だが、三つ編みの先に枝毛があったことは一度もない。自分でもよく分からない癖だった。
「相変わらず、喜ばねえな、マデュ。可愛い顔が看守ユイエのお気に入りだからって、お高くとまりやがって」
「うるせえな。これでも二十歳だぜ、知らねえけど」
 真向かいの檻、そこに閉じ込められた奴だけは顔が見える。見るからに性根の腐り果てた、腹のでっぷりとした老人に、マデュは唾を飛ばす。届きやしないのだが。
「だいたいさ、餌っていってもアレは毒だろ。あんなに真っ黒な色して、どう見てもヘンじゃねえか。そんなの食って喜んでるお前らの方がおかしいんだ」
「こんな場所じゃ、アレくらいしかお楽しみがないだろ。マデュ、お前と違ってな。こちとら不感症じゃないんでね」
 不感症──そう言われるとマデュは言い返せない。出来損ないと言われたのに等しいが、その通りの体質だから。
 悔しいのか、よく分からない。だが、そのまま黙っているのはマデュの性に合わなかった。だから、罵声を上げた。
「は。言ってろ。お前なんかきっともうすぐ死ぬぜ。ご苦労様、『神様からの処罰』なんかのために死ぬなんてな」
「何言ってんだ、お前の方こそもうすぐだろうが」
 言い争っている間に、足音が近づいてきた。ここで唯一の、足音を立てても許される存在、ユイエだ。
 マデュは三方が壁で塞がった鉄格子の背面を見て、天使の姿が目に入らないようにした。どうせすぐに通路の側を無理矢理向かされるのだが、マデュにできるあの男への抵抗は、それしかなかった。こちらは、片足を鎖で繋がれているから、逃げようも避けようもない。
 気配で、向かいの老人が餌を受け取ったのがわかる。がつがつ、むしゃむしゃ、粗雑な咀嚼音が汚らしい。
「ああ……」
 恍惚の声が聞こえる、そこら中から。溜息だったり、あからさまな喘ぎだったり。穢らわしくて、マデュは耳を塞ぎたくなる。
 餌を消化した『魂の悪魔』は、一種の絶頂状態に陥る。そうして浄化した魂をしっぽの先から吐き出して、食事を終える。マデュを除いて、他の『魂の悪魔』は全員だ。
 マデュは黒い魂を食べても、何も感じない。だからマデュは『不感症』とあざけられているのだ。
 マデュが知らない消化の快感は、射精や膣で得られる快楽をも凌ぐという。『天国の海に浸かったかのよう』、なんて言い張る輩もいるが、天国など行ったことのない奴らの言うことなので信用はできない。
 だが、そのぼうっとした陶酔の声が、たまにそのまま断末魔になる。こちらの身体まで引き千切ってしまいそうな断末魔の示すのは、免れない宿命、否、神からの罰だ。
『魂の悪魔』は、餌に含まれる『悪』を摂取しすぎると消滅する。つまり、真っ黒な餌は、『悪』を取り込みすぎた人間の魂なのだ。
『悪』にそのまま耐えられる、言い換えるならば浄化できる身体を持つのは、神と天使だけだ。悪魔は、蓄積した『悪』に耐えられずに、その存在が消滅してしまう。その痛みは想像を絶するものらしい。そうして、輪廻から外れ二度と生まれなくなるのだ。
 散々地上で『悪行あくぎょう』を犯してきた魂が、『悪』の食べ過ぎで苦しみ藻掻き、そうして消える。そんな皮肉のような『神』からの罰を、『魂の悪魔』は受けている。
 だから、『魂の悪魔』にとって餌を食べるのは一種の賭けだった。えも言われぬ快楽を受けるか、それとも魂が消え果てるか。
 今日にも来るかもしれない、消滅の日。その恐怖にぶるりと震えると、ユイエの足音が近づいてきて、そしてマデュの牢の真ん前で止まった。
「マデュ、今日の分だ。残さず食べろ」
「嫌だね。俺は消えたくないんだ」
 あんなもの、食べてなるものかと毎日思う。
 だからマデュは拒絶するのだが、ユイエは気にした様子もなく、堂々と鍵を開けて檻の中に入ってくる。
 清浄な気配が近づく。彼の纏うこの空気は好きだ。だが、本人のことは絶望的に嫌いだ、と思う。
「マデュ、意地を張るな。今日は三つだ」
「三つ!? ふざけんなよ」
 ユイエの指が肩にふれる。無理矢理、反対方向を向かせてくる馬鹿力。
 ユイエという天使は、天使らしいところがどこにもない。
 目は鋭いし、髪は黒くて硬そうだ。無表情以外を見たことがない。背中の白い翼もなく、頭上の天使の輪もない。声は無駄にいいが、マデュの想像する『天使っぽい』優しく包み込むような声という訳ではない。
 それに、この男を天使だと思えない理由があった。
「マデュ」
 呼ばれた声にどうしてか射竦められている間に、ユイエに唇を奪われる。そうして無理矢理口を開かされて、そこから真っ黒な魂が入ってくる。この唇での接触は口付けではなく『餌の口移し』なのだ。
「ん……ふ、あ」
 口移しに抵抗できないマデュを、ユイエが何でもない顔をして、立ち襟と肩が剥き出しの囚人服を脱がしてくる。そうして、マデュが嫌がって身体をくねらせるのに、ねっとりと指を這わせた。こんないやらしい仕草をする天使が居ようはずがないと思う。だからマデュはユイエのことを、天使だなんて考えられない。
 だがこれは、マデュが不感症、ゆえの処置なのだ。
 マデュは、真っ黒な魂を食べても、絶頂が来ない。それでは魂は消化されないらしい。
 だからユイエに無理矢理、絶頂へと導かれるのだ。それゆえに、この魂の給餌時間が嫌いだ。
 そこそこの大きさのあるものが口に入ると、反射的に歯を立てて咀嚼して、ついには飲み込んでしまう。人間としての条件反射は、きっと仕組まれて身体に残っているのだろう。
(今日も、苦い……)
 マデュが食べる魂は、いつもざらざらして苦い。
 他の『魂の悪魔』はいろんな味がすると言うが、マデュに当たるのは苦いのだけだ。こんな所まで運が悪くて自分が嫌になる。
「ん……や。やめ、ろ、ユイエ」
 マデュは、ユイエの腕を嫌がって、ささやかながら抵抗する。様々な種類の羞恥が心を占めている。脱がされた服が雑に放り捨てられるのを、まるで自分のことのように見た。情けないすがただ。
「やめない。これはお前のためだ。魂を食べないと、お前たちは弱って死んでしまう」
「食べたって、死ぬ、だろ……ん、うぅっ……ああっ」
 じゅ、と音を立ててユイエがちくびに吸い付いて、そっと舐る。そんなところ、精を吐くのに関係ないだろうと最初は思っていたのに、今やそこを弄られただけでマデュの雄は硬く立ち上がるのだ。まるで女みたいで、自分が気持ち悪い。
「あ……ふ……っ」
 それでも鼻に掛かった声で喘いでしまうのを抑えられない。ちろちろと舐められる舌先の何気ない動き一つに、有り得ないほど感じさせられる。
「……相変わらず敏感だな」
「う……るせ……」
 淡々と告げられるから、客観的に見てもそうなのだろうと落ち込んでしまう。男である自分が敏感であって、嬉しいことなど何一つない。
「くそ……お前、はやく、しごと……終わらせたいからって、わざとひどく、してるだろ……っ」
 これはユイエのせい。そう思い込みたかったのに・
「そんなことはない。お前の感じる顔は……見ていて飽きない」
 いけしゃあしゃあと、ユイエがそんなことを抜かすので。
「……ちく、しょ……そんなだからお前、天使のくせに羽もねえんだ。淫乱天使!」
「……淫乱はお前の方だろう、マデュ」
 あっさりとそう告げるユイエに悔しさを覚えていると、檻の外から嘲笑う声がした。食事を終えた、他の『魂の悪魔』たちだ。
 ユイエの手のかかるマデュは、食事の順番が最後なのだ。だから、近くの『魂の悪魔』たちには、マデュが感じている声が聞こえてしまう。向かいの老人なんか、ニヤニヤしながらこちらを凝視している。反吐が出る。
 しかも今日は魂が三つもある。そんなに射精するなんてできないと思うのに、ユイエの手にふれられた身体は、素直に反応してしまう。
 長い指の辿る場所は何処もかしこも粟立って、まるでユイエの手を待っていたような気持ちになってくる。人間の魂には全く反応しないのに、彼の手には恐ろしいほど感じてしまう。
 そうして、『給餌』ではない快楽のための口付けをされると、何故だか一瞬、緑の、草のような匂いを嗅いだ気持ちになる。マデュはこの地の底の鬱屈した空気しか知らないはずなのに。
(何だ……?)
 分からなくて、いつも困る。ユイエの与える『口での快感』を拒めないのはこの所為だと思うのに、正体が掴めない。
 この魂はもういつ消えるか分からない。この感覚の正体を知らずに死ぬのは嫌だ。だからマデュは思いきって聞いてみた。
「……なあ。お前さ、ここ来る前にどっか……緑のあるような場所、行ってるか? お前にキスされるとなんか……草の匂いがする気がするんだ」
 目を合わせて尋ねたら。
 ユイエは、今まで見たことのないような顔をした。驚愕、のような。こちらの方がびっくりしてしまう。
「ユイエ……?」
 恐る恐る呼ぶと、はっとしたようなユイエは目を伏せ、知らないくらい優しいキスをくれた。のに。
「……行っていない。気のせいだろう」
 そう冷たい声が言う。偽りだと直感的に思う。だから問い詰めようとしたのに、
「あん! や、急に、さわんな……ッ!」
 ユイエの指先がマデュの足の付け根で欲を灯すふくらみに触れた。指先にひっかかれるだけで、こんなに反応するなんてあり得ないと思う。だのに、マデュの身体は勝手に、更なる刺激を欲しがる。恥ずかしい。
 剥き出しの足を擦り合わせて、淡い快楽に耐えていると、それを察したのかユイエは勃ち上がった性器を上下にしごく。それだけで、眩暈がする。
「やぁ……ん」
 ユイエに握られるのを待っていた訳ではないのに。そこは、悦んだみたいにはしたなく蜜をこぼし始める。ねちょねちょと水音が響く。
 壮絶に恥ずかしくなって、ユイエの手を退けたくなるけど、そうする前に苦いキスをされて身体ごと床に押さえ込まれる。抱き締められると抵抗できないのは心なのか身体なのか。
「マデュ……。マ、デュ」
 ユイエが自分を呼ぶときは、どうしてかいつも、切羽詰まっているように聞こえる。隠せないほどに感じているマデュを見下ろし、余裕がないような顔をする。こっちの方が余程、切迫しているのに。
「ああ……も、やぁ……だぁめ、……っ」
 そうして追い込まれ、頭が白んできて。ユイエの指に先端をぐりぐりと虐められたとき。
「……っ、あん!」
 そのまま射精してしまう。荒くなった息を整えなければと思うのに、それができない。
 ぼうっとした意識の中、背筋からしっぽを伝って、何度感じても馴れない快感と痛みの中間の何かが走る。そして、しっぽの先から、真っ白に輝く浄化された魂を、まるで雫のように落とす。
(卵でも産まされてるみたいだ)
 そんな嫌な想像を毎回してしまう。自己嫌悪が辛い。

 二回目の精を吐き出してしまえば、マデュはもう力が入らなかった。
「もう無理……」
 くたり、身を投げ出すと、ユイエがぼそりと呟く。
「ならばなかでイくか? 欲しければくれてやるが」
「絶対嫌だ!」
 そう。ユイエは何故か、マデュに欲情しているようなのだ。ユイエを天使と思えない最大の理由がこれだ。
(天使って清らかな存在じゃないのか?)
 そう思うのに、彼の男であるところは確かに欲情の証を示している。無表情はぜんぜん変わらない。だから、理解ができなくて困ってしまう。
 それに、マデュの方もユイエにこんなふうにされていると調子が狂う。それが恥ずかしいし、不思議でならない。だが。
「マデュ」
 そう彼の声で呼ばれて、愛撫されると、耳も身体も熱くなるのだ。まるでこの行為を嫌がっていないかのように。
 もう出せないと思うのに、ユイエときたら天使のくせに、マデュの弱いところをすっかり心得た手で絶頂へと導いていく。
「あ、や、ユイエ……っ!」
 三度目の射精で、間違えて彼の名を呼んでしまい、マデュは真っ赤になる。
 これではまるで求めてしまったみたいだ。
 一瞬だけ動きを止めたユイエだが、何故だかそっと優しく抱きしめてくる。
(あ……。あったかい、腕、だ)
 安心してしまいそうになって、慌てて拒絶する。何故こんな色欲天使に安らぎを覚えなければならないのだ。
「今日の餌は終わりだろ!? さっさと退けよ!」
「……そうだな」
 一度深く目を伏せて、まるで名残惜しむかのようにユイエはぎゅっと抱き締めてくる。そうして立ち上がった彼は、マデュの濾過した白い魂を集めて、袋に入れる。牢の鍵を再び開けて、天使の詰め所へと帰っていった。
 絶頂とユイエの体温の余韻のまま、服さえ着られずにいると。
「今日もまた濃厚なまぐわいしてたなあ、マデュ。人間の魂には反応しないのに、ユイエの下ではあんあん喘いで」
 向かいの老人が野卑な顔をしてこちらを見ていた。この男、魂を食べて絶頂しているのに、マデュの乱れる様を盗み見、自慰までしているようなのだ。
「まぐわってねえよ! この色ぼけじじい!」
「色ぼけはそっちの方だろう。こっちはせいぜい寿命までは愉しませてもらうぜ」
 気色悪い笑い声が嫌でたまらない。
(ちくしょう……ちくしょう)
 これがマデュの毎日だ。
 望まぬ食事と快楽。
 それだけしかない、日々だった。
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