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終章「The last battle in shangri-la eden」
「選ばれなかった者」
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ニューワールドが地面に激突した瞬間、当然ながらその巨体が持つ圧倒的な質量によって振動と土煙が舞い上がり、突風のごとく吹き付けてくる。無謬は暴風でいち早く振り払い、どさくさ紛れの行動を潰すために視界を確保する。
「……!」
だが既にニューワールドの姿はなく、今度は竜化したハルが立っていた。
「まだ立ち塞がるのか?アリアちゃんは倒した、さっさと退け」
「だぁは甘い」
「なに?」
ハルが僅かに身構えたのを見て、アルファリアが反応する。
「(同志!動けっ!)」
「なんだと――」
突如として頭上に現れた超特大の火球が着弾し、天を貫くほどの火柱が顕現する。溶岩のような軌跡を残しながら燃え尽きると、無謬の全身から煙が上がっていた。
「これは……」
「(ちっ……一連の流れで頭上への注意力が散っていたところを突かれたか……!)」
即座に修復し、落ち着き払って一歩前に出る。
「不意打ちで倒せると思ってたなら残念だったな、ハル」
「……」
ハルは沈黙したまま、副腕の爪を地面に突き刺す。そして空中から、地中から、大量の怪物たちが現れ、ハルの体へ溶け、融合していく。巨大な肉塊となったハルは更に巨大化していき、副腕を備えた超巨大四足竜へと変貌する。
「今のだぁはここで死ぬの。まぁのお腹の中から、私たちのことをちゃんと大事にしてくれる新しいだぁが生まれてくるの」
ハルは大きく口を開き、そこから不安定に明滅する火球を放つ。そして力み、背から翼を象るように紅蓮を吹き出し、右副腕を地面に押し当てて、そのまま突進してくる。無謬は左に躱しつつ交差した腕を開いて怨愛の炎を解き放ち、通り過ぎるハルの表皮を焼く。と、視界の左から見える景色では、先に吐き出された火球が瞬間的に膨張して地表に辿り着く。同時に大爆発し、電撃の膜で衝撃を受け止める。引き戻ってきたハルの副腕による一撃を両手で受け止め、抱え込んで投げ飛ばす。ハルは背から着地してすぐに姿勢を戻しつつ口から熱線を吐き出すが、無謬は高く跳躍してから両拳を地面に叩きつけ、無明の闇を伴わせながら衝撃波を走らせる。ハルの眼前で衝撃波の先端に蓄えられた膨大な魔力が爆裂し、彼女の頭部が消し飛ぶ。追撃に再びの高い跳躍から、両腕を十字に振り抜く。残ったハルの巨体が十字に切り裂かれ、そして肉片の狭間に迸る怨愛の炎が一気に質量を増大させ、焼き尽くす。
「まだ……だぁを取り戻すまで……!」
焼かれつつも肉片は接合し、強烈な副腕の一閃で無謬を後退させ、頭部を復元する。再び炎を翼のように背から放ち、今度は全身から粒子を沸き立たせながら超巨大な火球を生成する。
「(体の崩壊が見えている……耐えるか躱せば終わりじゃ!)」
「らしいな」
猛烈な咆哮と共に副腕が地面に突き立てられ、進路を示すように紅蓮が大地を走る。間髪入れずに火球が発射される。無謬は素早い挙動で、紅蓮を越えて避ける。火球はどこまでも進んでいき、遥か遠くで周囲の色が褪せるほどの超絶威力の爆発を起こし、その衝撃波がこちらに引き戻ってくる。ハルは力尽き、その場に倒れる。
「まぁ……ごめん、なさい……ハル、ちゃんと言いつけ守れなかった……」
程なくして、彼女の巨体は粒子へ変わって消えていった。
「よし、これで終わりだな。先に進むぞ」
無謬が竜化を解こうとすると、内部でアルファリアがそれを制止する。
「どうした」
「(王龍結界が崩れていない。アリアはまだ生きているぞ……!)」
地面を突き破ってニューワールドが現れ、咆哮する。同時に全身の装甲が開かれて紫光が漏れ出し、大地が砕けて浮遊しだす。急いで無謬は手近な足場に飛び乗る。
「流石にしぶといな……!」
無謬が悪態をつくと、胎児のように蹲って浮遊するニューワールドから、アリアの声が響く。
「君がどうしても白金さんのところへ辿り着きたいように、私たちも君をどうしてもこの世に留めたいのです。例えそれが、君の魂を殺すことになろうとも。世界の未来を閉ざす選択だったとしても」
ニューワールドは姿勢を戻しつつ咆哮し、猛烈な時間の衝撃波を飛ばす。単なる加速以上の加速によって激突してくる礫が、僅かに無謬を斬り付ける。
「ここまで来たら意地の問題でしかないか……」
「そうなのです。だってどっちも正解、どっちも間違いなのですから」
両手を構え、全ての指先から光線を放つ。先ほどの咆哮の影響か、全域の時間進行が歪んでいるようで、光線はでたらめな軌道・速度でそれぞれ飛んでくる。無謬は飛び立ち、足場を高速で上下しつつ、電撃の膜を張りつつある程度適当な軌道を描きつつニューワールドへ接近していく。両手にエネルギーを蓄えて刃とし、高速回転しながら突撃する。砲門の放つ弾を寄せ付けず、極太の杭さえも両断しながら進み続ける。ニューワールドは天へ吠え、虚空から縦に杭が出現し、乱雑に周回を始める。無謬は一本切り裂くものの、旋回していた別の杭に叩かれて姿勢を崩し、そのまま高速回転する杭にはじき出される。その向こうでニューワールドが力むと、展開されていた空間が彼に集中して戻っていく。その時に猛烈な吸引が発生し、無謬は強引に回転する杭に押し付けられる。鼻先から凄まじい勢いで削り取られていくが、無謬は腕を突っ込み、腕力で強引に杭の流れを止める。やがて空間が元に戻ると、力んでとどまっている無謬へ向けてニューワールドの口から圧縮された時間が吐き出される。続けて巨大な杭が吐き出され、動けぬ状態の無謬の腹に突き刺さる。展開からの爆発によって力がブレ、回転を再開した杭によって手が破壊され、無謬は落下していく。追撃に杭の雨が降り注いできたところで、無謬は目を見開く。
「終わった……」
無謬はどこか他人事のように、注いでくる杭を見ていた。体の内側から必死な声が聞こえてくるが、もはや届いてはいなかった。自分の砕けた右手をニューワールドへ向けながら、無抵抗に降下していく。
『私がもたらす審判は未だ来たらず。器の役目もまた、未だ終わらず』
灰色の蝶が通り過ぎ、そして杭が消える。意識を一気に戻した無謬は、体の制御を取り戻し、手を修復して急上昇する。全身から莫大な量の無明の闇を吹き出し、ひび割れつつも速度を上げる。光線やら、砲火やら、杭やら、全ての火力が集中する中を強引に突破し、ニューワールドを正面に捉える。両手を振りかぶってから、総力を懸けた最大威力の闇を光線状にして解き放ち、彼を貫く。
原初零核シャングリラ・エデン 再誕の拝殿
浮力を失ったニューワールドは落下し、だが地表に激突しても土埃はおろか震動すらも起きない。続いて無謬も着地し、竜化を解く。歩み寄ると、ニューワールドの巨体が消え、裸体のアリアが倒れていた。その姿を捉えてから駆け寄り、跪いて彼女の上体を起こす。
「明人くん……」
「俺の勝ちでいいよな」
「ふふ……もちろん……と言いたいのですけど、やっぱり、少し……」
アリアは自分で起き上がり、明人を抱き締める。
「明人くん。私が、私たちが傍に居たらきっと戦いにくいと思うのです。だから、私の中に残る、みんなの力だけ……君に託すのです」
「アリアちゃん……」
「私たちは、いつも君を応援してるのですよ。だからきっと、白金さんにも、勝ってなのです」
アリアは少し離れ、満面の笑みを向けて消えていく。
「君に出会えて、本当によかったのです」
「俺もだ、アリアちゃん……」
完全に消滅するとともに、明人に吸収された。彼は立ち上がり、崩壊していく草原の中を進む。
「……!」
だが既にニューワールドの姿はなく、今度は竜化したハルが立っていた。
「まだ立ち塞がるのか?アリアちゃんは倒した、さっさと退け」
「だぁは甘い」
「なに?」
ハルが僅かに身構えたのを見て、アルファリアが反応する。
「(同志!動けっ!)」
「なんだと――」
突如として頭上に現れた超特大の火球が着弾し、天を貫くほどの火柱が顕現する。溶岩のような軌跡を残しながら燃え尽きると、無謬の全身から煙が上がっていた。
「これは……」
「(ちっ……一連の流れで頭上への注意力が散っていたところを突かれたか……!)」
即座に修復し、落ち着き払って一歩前に出る。
「不意打ちで倒せると思ってたなら残念だったな、ハル」
「……」
ハルは沈黙したまま、副腕の爪を地面に突き刺す。そして空中から、地中から、大量の怪物たちが現れ、ハルの体へ溶け、融合していく。巨大な肉塊となったハルは更に巨大化していき、副腕を備えた超巨大四足竜へと変貌する。
「今のだぁはここで死ぬの。まぁのお腹の中から、私たちのことをちゃんと大事にしてくれる新しいだぁが生まれてくるの」
ハルは大きく口を開き、そこから不安定に明滅する火球を放つ。そして力み、背から翼を象るように紅蓮を吹き出し、右副腕を地面に押し当てて、そのまま突進してくる。無謬は左に躱しつつ交差した腕を開いて怨愛の炎を解き放ち、通り過ぎるハルの表皮を焼く。と、視界の左から見える景色では、先に吐き出された火球が瞬間的に膨張して地表に辿り着く。同時に大爆発し、電撃の膜で衝撃を受け止める。引き戻ってきたハルの副腕による一撃を両手で受け止め、抱え込んで投げ飛ばす。ハルは背から着地してすぐに姿勢を戻しつつ口から熱線を吐き出すが、無謬は高く跳躍してから両拳を地面に叩きつけ、無明の闇を伴わせながら衝撃波を走らせる。ハルの眼前で衝撃波の先端に蓄えられた膨大な魔力が爆裂し、彼女の頭部が消し飛ぶ。追撃に再びの高い跳躍から、両腕を十字に振り抜く。残ったハルの巨体が十字に切り裂かれ、そして肉片の狭間に迸る怨愛の炎が一気に質量を増大させ、焼き尽くす。
「まだ……だぁを取り戻すまで……!」
焼かれつつも肉片は接合し、強烈な副腕の一閃で無謬を後退させ、頭部を復元する。再び炎を翼のように背から放ち、今度は全身から粒子を沸き立たせながら超巨大な火球を生成する。
「(体の崩壊が見えている……耐えるか躱せば終わりじゃ!)」
「らしいな」
猛烈な咆哮と共に副腕が地面に突き立てられ、進路を示すように紅蓮が大地を走る。間髪入れずに火球が発射される。無謬は素早い挙動で、紅蓮を越えて避ける。火球はどこまでも進んでいき、遥か遠くで周囲の色が褪せるほどの超絶威力の爆発を起こし、その衝撃波がこちらに引き戻ってくる。ハルは力尽き、その場に倒れる。
「まぁ……ごめん、なさい……ハル、ちゃんと言いつけ守れなかった……」
程なくして、彼女の巨体は粒子へ変わって消えていった。
「よし、これで終わりだな。先に進むぞ」
無謬が竜化を解こうとすると、内部でアルファリアがそれを制止する。
「どうした」
「(王龍結界が崩れていない。アリアはまだ生きているぞ……!)」
地面を突き破ってニューワールドが現れ、咆哮する。同時に全身の装甲が開かれて紫光が漏れ出し、大地が砕けて浮遊しだす。急いで無謬は手近な足場に飛び乗る。
「流石にしぶといな……!」
無謬が悪態をつくと、胎児のように蹲って浮遊するニューワールドから、アリアの声が響く。
「君がどうしても白金さんのところへ辿り着きたいように、私たちも君をどうしてもこの世に留めたいのです。例えそれが、君の魂を殺すことになろうとも。世界の未来を閉ざす選択だったとしても」
ニューワールドは姿勢を戻しつつ咆哮し、猛烈な時間の衝撃波を飛ばす。単なる加速以上の加速によって激突してくる礫が、僅かに無謬を斬り付ける。
「ここまで来たら意地の問題でしかないか……」
「そうなのです。だってどっちも正解、どっちも間違いなのですから」
両手を構え、全ての指先から光線を放つ。先ほどの咆哮の影響か、全域の時間進行が歪んでいるようで、光線はでたらめな軌道・速度でそれぞれ飛んでくる。無謬は飛び立ち、足場を高速で上下しつつ、電撃の膜を張りつつある程度適当な軌道を描きつつニューワールドへ接近していく。両手にエネルギーを蓄えて刃とし、高速回転しながら突撃する。砲門の放つ弾を寄せ付けず、極太の杭さえも両断しながら進み続ける。ニューワールドは天へ吠え、虚空から縦に杭が出現し、乱雑に周回を始める。無謬は一本切り裂くものの、旋回していた別の杭に叩かれて姿勢を崩し、そのまま高速回転する杭にはじき出される。その向こうでニューワールドが力むと、展開されていた空間が彼に集中して戻っていく。その時に猛烈な吸引が発生し、無謬は強引に回転する杭に押し付けられる。鼻先から凄まじい勢いで削り取られていくが、無謬は腕を突っ込み、腕力で強引に杭の流れを止める。やがて空間が元に戻ると、力んでとどまっている無謬へ向けてニューワールドの口から圧縮された時間が吐き出される。続けて巨大な杭が吐き出され、動けぬ状態の無謬の腹に突き刺さる。展開からの爆発によって力がブレ、回転を再開した杭によって手が破壊され、無謬は落下していく。追撃に杭の雨が降り注いできたところで、無謬は目を見開く。
「終わった……」
無謬はどこか他人事のように、注いでくる杭を見ていた。体の内側から必死な声が聞こえてくるが、もはや届いてはいなかった。自分の砕けた右手をニューワールドへ向けながら、無抵抗に降下していく。
『私がもたらす審判は未だ来たらず。器の役目もまた、未だ終わらず』
灰色の蝶が通り過ぎ、そして杭が消える。意識を一気に戻した無謬は、体の制御を取り戻し、手を修復して急上昇する。全身から莫大な量の無明の闇を吹き出し、ひび割れつつも速度を上げる。光線やら、砲火やら、杭やら、全ての火力が集中する中を強引に突破し、ニューワールドを正面に捉える。両手を振りかぶってから、総力を懸けた最大威力の闇を光線状にして解き放ち、彼を貫く。
原初零核シャングリラ・エデン 再誕の拝殿
浮力を失ったニューワールドは落下し、だが地表に激突しても土埃はおろか震動すらも起きない。続いて無謬も着地し、竜化を解く。歩み寄ると、ニューワールドの巨体が消え、裸体のアリアが倒れていた。その姿を捉えてから駆け寄り、跪いて彼女の上体を起こす。
「明人くん……」
「俺の勝ちでいいよな」
「ふふ……もちろん……と言いたいのですけど、やっぱり、少し……」
アリアは自分で起き上がり、明人を抱き締める。
「明人くん。私が、私たちが傍に居たらきっと戦いにくいと思うのです。だから、私の中に残る、みんなの力だけ……君に託すのです」
「アリアちゃん……」
「私たちは、いつも君を応援してるのですよ。だからきっと、白金さんにも、勝ってなのです」
アリアは少し離れ、満面の笑みを向けて消えていく。
「君に出会えて、本当によかったのです」
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