上 下
30 / 41

異世界生活1日目の話をしよう。23**

しおりを挟む



僕が伸ばした手は無情にもレニーさんによって阻まれ、優しく包み込むようにその手を握り締められてしまった。


「……大丈夫だ。このまま、射精すれ出せばいい。…まぁ、最もの話だがな?」


…って?


…どういうこと?


「ひゃうっ…!?」


僕がその言葉の意味を問い掛けようとする前に、背後から回されたエルさんの手が、まるでこちらに集中しろとでも言いたげに、僕の胸の先端を摘まんだり、擦ったり、弾いたりして左右バラバラに動いて刺激するので、意識がそちらへ向かった。


「んぁ!あ、ふぁっ…やぅ、あぁ!だめ!んっ…んん、あぁ!」


ただでさえレニーさんの熱い口腔内に性器を含まれ、次々と与えられる刺激に耐えているのに、そこへ更に首筋にまで舌を這わせられたものだから、堪ったものではない。


「んぁぁっ!?」


あっ、やだやだ、だめ…!


もう、無理。


出ちゃうっ…!


「~~~~~!!」


また全身に硬直したようにぎゅっと入り、身体中ががくがくと痙攣し出し、昂る熱を僕はまた放った。


否、放ったつもりだった。


!?


「あ!?あ、いやっ、いやぁ!あぁ!うそ、なん、でぇ…?なんで、出ない、の…!?あ、あ!あぁぁんん…!」


熱は放出される間際に僕のお腹の中でぐるぐるしたまま、溢れ出ることもなく、そこに留まったままだった。


射精できイけなくて辛いか…?…そうだろうな。じゃあ、そういう時はお願いするんだ?…ん?」


僕の性器の先端を舌先で突つきながら、意地悪そうな瞳で微笑むレニーさんは、片手の指先で僕の性器の根本に結び付けた革紐をピン、と引っ張り、僕に見せつけてきた。


!!


ひょっとして…


さっき結んだ革紐は、その為の…?


「ひっ…、やぁ、あっ…!そんなの、わか、わかんなぃぃ…っ!」


射精出来ない理由は理解出来たものの、もたらされる快感に耐えられるわけもなく、レニーさんのざらりとした舌が僕の性器の裏をざりざりと擦り上げる度、びりびりとした甘い痺れが背筋を走り抜け、腰が砕けそうになった。


うそ、うそ。


こんなの、だめっ…!


射精したくても射精でき出せないせいで、身を焦がすような強い刺激が身体中に続いて、熱に浮かされたように頭が痺れ、お腹の奥でじくじくした疼きが酷くなるばかりで一向にその熱から解放されない。


お腹の中がきゅんきゅんと痙攣しているようなその感覚は、 まるで果てのない射精が延々と続いている錯覚さえ起こさせる。


「あぁぁん!やだっ…、やだぁっ!あぁ!僕、こんなの、だめっ…おかしく、なるぅっ…!!あぁ、んっ…、助けてぇ…!」


性器の機能が壊れてしまったかのように射精したいのに射精でき出せないのが辛くて、涙を溢しながら訴える。


「イク…そういう時は"お願いします。射精さイかせて下さい"って言わないとな…?」


エルさんが僕の耳に舌を差し入れながら、耳許で囁く。


二人に射精さイかせて欲しいとお願いする。


そんな恥ずかしいことを、二人は僕にしろというのか。


「そ、んな…!そんな、恥ずかしい…こと、…無理ですっ…!」


恥ずかしさから半泣きでそれを拒否すると、レニーさんが僕の性器の先端をかぷりと甘噛みし、びくびくと身体が跳ねた。


「んあぁぁっ!?」


「……言わないと、ずっとこのままだが…いいのか?」


言わないと、このまま…?


この気持ちいいのが、ずっと続くの…?


…そんなの、無理!


「あ、ぁ、んぁ…っ!やぅっ…だ、め!あ、あぁ!やあぁぁっ!」


二人からの悪戯に耐えられず、とても自分の声とは思えないような、はしたない声が口から漏れ出てしまうのをどうにかしたくて、僕は唇をきゅっと噛んだ。


「……さぁ、イク…どうする?」


耳に響くエルさんの声が僕に決断を迫る。


すごく、恥ずかしい。


でも、早く解放されたい。


その相反する葛藤から、僕は涙をぼろぼろと溢しながら辿々しくも言葉を口にした。


「ふぇ…、ひっく…、お、お願い、しますっ…、い、射精さイかせて、下さっ……ひっ!?あ、う、んあぁぁっ…!!」


僕が言い終える寸前で革紐がしゅるり、と素早く解かれ、そのままじゅるるると卑猥な音を立て、勢い良く性器を吸われた。


「~~~~~ああぁぁぁっ!!」


両胸の先端もかりり、と爪先で刺激され、首筋にも唇が吸い付く感触がして、解かれた革紐とその急激な刺激に僕が我慢出来る筈もなく、今度こそ僕はぷしゃりと精を放った。


______そして、そのまま僕の意識はブラックアウトしたのだった。
しおりを挟む
感想 31

あなたにおすすめの小説

癒し系男子はヤンデレを癒しながら甘えたい

翠雲花
BL
"癒し子"とされる獣人のユユは、かすり傷程度の癒ししかできなかったが、癒し子が貴重だったため、ユユは王太子の婚約者として、人々を癒やし続ける日々を送っていた。 そんなある日、異世界から新たな癒し子がやって来た事で、獣人としても不遇な扱いを受けていたユユは、偽物の癒し子とされてしまい、婚約破棄とともに闇ノ国に追放された。 そんな、不幸にも思えるユユだが、ユユ自身は幸運だと思っており、闇ノ国で癒し子としても、ユユ個人としても愛される、ユユの新たな生活が始まる。 (重複投稿しています)

神々にもてあそばれて転生したら神様扱いされました。

咲狛洋々
BL
子供を庇って死んでしまった神居都は、死後の世界で自分の子供が命を狙われている事を知る。その命を狙うのは異世界の神だった。子供を守る為、転生を求める神々の試練に挑む。 しかし、まさか転生先が男しかいない獣人世界とは知らず、男に転生するのか女で転生するのか。放り出された異世界で神様と崇められながら、ハーレムルートで新たな人生を歩み出す。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 『狼と人間、そして半獣の』 メインのお話が完結し、二人の子供が生まれてからの お話を始めました! 転生者の人間と獣人との間に生まれた半獣のクロウが 成長して冒険に出るまでを予定しています。 複雑な設定では無いので、気楽に読んで頂けると 嬉しいです! こちらのお話も、是非 宜しくお願いします!

俺以外美形なバンドメンバー、なぜか全員俺のことが好き

toki
BL
美形揃いのバンドメンバーの中で唯一平凡な主人公・神崎。しかし突然メンバー全員から告白されてしまった! ※美形×平凡、総受けものです。激重美形バンドマン3人に平凡くんが愛されまくるお話。 pixiv/ムーンライトノベルズでも同タイトルで投稿しています。 もしよろしければ感想などいただけましたら大変励みになります✿ 感想(匿名)➡ https://odaibako.net/u/toki_doki_ Twitter➡ https://twitter.com/toki_doki109 素敵な表紙お借りしました! https://www.pixiv.net/artworks/100148872

転生したら弟がブラコン重傷者でした!!!

Lynne
BL
俺の名前は佐々木塁、元高校生だ。俺は、ある日学校に行く途中、トラックに轢かれて死んでしまった...。 pixivの方でも、作品投稿始めました! 名前やアイコンは変わりません 主にアルファポリスで投稿するため、更新はアルファポリスのほうが早いと思います!

名前のない脇役で異世界召喚~頼む、脇役の僕を巻き込まないでくれ~

沖田さくら
BL
仕事帰り、ラノベでよく見る異世界召喚に遭遇。 巻き込まれない様、召喚される予定?らしき青年とそんな青年の救出を試みる高校生を傍観していた八乙女昌斗だが。 予想だにしない事態が起きてしまう 巻き込まれ召喚に巻き込まれ、ラノベでも登場しないポジションで異世界転移。 ”召喚された美青年リーマン”  ”人助けをしようとして召喚に巻き込まれた高校生”  じゃあ、何もせず巻き込まれた僕は”なに”? 名前のない脇役にも居場所はあるのか。 捻くれ主人公が異世界転移をきっかけに様々な”経験”と”感情”を知っていく物語。 「頼むから脇役の僕を巻き込まないでくれ!」 ーーーーーー・ーーーーーー 小説家になろう!でも更新中! 早めにお話を読みたい方は、是非其方に見に来て下さい!

異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話

深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?

悪役令嬢に転生したが弟が可愛すぎた!

ルカ
BL
悪役令嬢に転生したが男だった! ヒロインそっちのけで物語が進みゲームにはいなかった弟まで登場(弟は可愛い) 僕はいったいどうなるのー!

完結・虐げられオメガ側妃なので敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン溺愛王が甘やかしてくれました

美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!

処理中です...