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第五章
氷姫は機嫌良く歌わない⑥
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虚ろな表情で立っており、目線は斜め上を向いている。
バタン、という扉が閉まる音でビクッと反応し、「ここは‥」と辺りを見渡した。
「生徒会室?ってあれ、会長!その格好‥」
まずい。
河合さんは風紀委員長の風花さんよりも校内の風紀に厳しい。
学校の模範的存在である私がこんな格好をしているなんて、彼女にとっては卒倒ものだろう。
「違うの、これは」
私が必死に否定しようとするが、瞬間、河合さんは恍惚の表情を浮かべながら床に座り、足を開脚した。
「会長、駄目じゃないですか。そんな、エッチな格好なんかしたら‥」
あろうことか、彼女は、自分の下着の中に指を入れ、動かし始めた。
「な、何をしているんですか!」
私は必死に止めようとするが、また身体が思うように動かない。
「あ、あれ、体が、勝手に‥」
真中信雄は、河合さんの横に立ち、下着を下ろした。
彼の、隆起した男性器が、間に飛び込んでくる。
「い、イヤァァァァ!!」
腹の底からの叫び声。
それが自分のものだとは理解していても、どこかこの状況をフィクションのように思っている自分もいる。
「か、会長、だから、違うんですよ」
泣きながら真中信雄は自分の男性器を河合さんに向かって上下に動かしている。
「なにが、違うのよ」
口ではそう言いながらも、何が違うのかは分かっている。
私自身、嫌だと言いながらもこの二人の行為に目を背けずにいるのだから。
『アハ、ハハハハ!!!いい!いい反応だよ二人とも!』
人間のものとは思えない笑い声。
私はトランシーバーを睨みつける。
『役者も揃ったところで本題に入ろうか。今からとあるゲームを始めたいと思う。このゲームに勝てば、君たちはこの部屋から出られるし、副会長は解放される』
喘ぎ声を発しながら、手の動きを早める河合さん。
私は、トランシーバーに再び話しかけた。
「早く要件を言いなさい!」
1秒でも早く、この状況から解放されたい。
『強気だな。そんな偉そうな態度をとってもいいのか?望みとあれば、そこの真中信雄とのセックスを強要することも出来るが』
「なっ!」
そんな悍ましい行為、死んでもお断りだ。
『クハッ。安心しろ、催眠アプリは万能じゃない。根底からやりたくない事まで強制出来ないんだよ。特にお前はランク5。意識まで操る事が出来ない事はここ数ヶ月で実証済みだ』
ランク?数ヶ月?
私は頭の中で情報を整理する。
催眠を掛けられた事は記憶にない。
でも、おそらく私はどこかで暗示を掛けられたらしい。でなければ、この状況が説明できない。
数ヶ月間?
一体、どこで‥。
『考えるだけ無駄だ。話を戻そうか。ゲームのルールは至って簡単。この部屋で、射精か潮吹きをしたら脱出成功だ』
「は?」
私は言われた意味が理解できなかった。
『おいおい、しっかり聞けよ。真中信雄が射精をするか、一ノ瀬詩が潮吹きをするか、合計3回で脱出成功。更に、副会長の今行なっている記憶も本人から完全に消してやろう』
「そんなの、無理に決まってるでしょ!」
目に映る、真中信雄の男性器の先端から何かが出ている。
『ほら、急がないと真中が一発目を射精してしまうぞ?それほど副会長のオナニー姿は興奮するらしい。あぁ、言い忘れていたが、ゲームには罰ゲームがつきものだ。もし失敗したら、この場で起こった全ての内容をネットにアップする』
そう言われて初めてビデオカメラの存在に気がついた。
そのカメラは部屋の一番奥に位置しており、レンズは部屋全体を映していた。
バタン、という扉が閉まる音でビクッと反応し、「ここは‥」と辺りを見渡した。
「生徒会室?ってあれ、会長!その格好‥」
まずい。
河合さんは風紀委員長の風花さんよりも校内の風紀に厳しい。
学校の模範的存在である私がこんな格好をしているなんて、彼女にとっては卒倒ものだろう。
「違うの、これは」
私が必死に否定しようとするが、瞬間、河合さんは恍惚の表情を浮かべながら床に座り、足を開脚した。
「会長、駄目じゃないですか。そんな、エッチな格好なんかしたら‥」
あろうことか、彼女は、自分の下着の中に指を入れ、動かし始めた。
「な、何をしているんですか!」
私は必死に止めようとするが、また身体が思うように動かない。
「あ、あれ、体が、勝手に‥」
真中信雄は、河合さんの横に立ち、下着を下ろした。
彼の、隆起した男性器が、間に飛び込んでくる。
「い、イヤァァァァ!!」
腹の底からの叫び声。
それが自分のものだとは理解していても、どこかこの状況をフィクションのように思っている自分もいる。
「か、会長、だから、違うんですよ」
泣きながら真中信雄は自分の男性器を河合さんに向かって上下に動かしている。
「なにが、違うのよ」
口ではそう言いながらも、何が違うのかは分かっている。
私自身、嫌だと言いながらもこの二人の行為に目を背けずにいるのだから。
『アハ、ハハハハ!!!いい!いい反応だよ二人とも!』
人間のものとは思えない笑い声。
私はトランシーバーを睨みつける。
『役者も揃ったところで本題に入ろうか。今からとあるゲームを始めたいと思う。このゲームに勝てば、君たちはこの部屋から出られるし、副会長は解放される』
喘ぎ声を発しながら、手の動きを早める河合さん。
私は、トランシーバーに再び話しかけた。
「早く要件を言いなさい!」
1秒でも早く、この状況から解放されたい。
『強気だな。そんな偉そうな態度をとってもいいのか?望みとあれば、そこの真中信雄とのセックスを強要することも出来るが』
「なっ!」
そんな悍ましい行為、死んでもお断りだ。
『クハッ。安心しろ、催眠アプリは万能じゃない。根底からやりたくない事まで強制出来ないんだよ。特にお前はランク5。意識まで操る事が出来ない事はここ数ヶ月で実証済みだ』
ランク?数ヶ月?
私は頭の中で情報を整理する。
催眠を掛けられた事は記憶にない。
でも、おそらく私はどこかで暗示を掛けられたらしい。でなければ、この状況が説明できない。
数ヶ月間?
一体、どこで‥。
『考えるだけ無駄だ。話を戻そうか。ゲームのルールは至って簡単。この部屋で、射精か潮吹きをしたら脱出成功だ』
「は?」
私は言われた意味が理解できなかった。
『おいおい、しっかり聞けよ。真中信雄が射精をするか、一ノ瀬詩が潮吹きをするか、合計3回で脱出成功。更に、副会長の今行なっている記憶も本人から完全に消してやろう』
「そんなの、無理に決まってるでしょ!」
目に映る、真中信雄の男性器の先端から何かが出ている。
『ほら、急がないと真中が一発目を射精してしまうぞ?それほど副会長のオナニー姿は興奮するらしい。あぁ、言い忘れていたが、ゲームには罰ゲームがつきものだ。もし失敗したら、この場で起こった全ての内容をネットにアップする』
そう言われて初めてビデオカメラの存在に気がついた。
そのカメラは部屋の一番奥に位置しており、レンズは部屋全体を映していた。
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