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第四章

権力者は思うがままに命ずる⑧

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「続けて‥」

その言葉に一番驚いているのは真野君自身だった。

「え、私、きゃっ」

私の両手は彼女のブラジャーのホックを外した。

目を逸らすべきだ。しかし私の目線は彼女の綺麗な乳房で止まる。

「さぁ、奥さんにやっていたかのように」

大門入人の声が引き金になり、私の手の動きは加速する。
左手で乳首を弄り、右手は真野君の下着の中へと伸びる。

「こう、ちょう‥。お願い、続け、て」

「真野、気持ちいいか?」

キッと睨みつけるが、真野君は「何言ってるのよ、気持ちいいに、決まってるでしょ」と口にする。

信じられないと言った具合に真野君の顔が歪む。

分かっている。
これは、全てあの妙な機械のせいだ。

私も、真野君も、教頭も。
この男に操られているだけだ!

なのに、何故‥。

彼女の髪が動くたびに、甘い匂いが鼻を掠めた。

「あれ?校長、ますます息子が元気になっている気がしますねぇ。なぁ、真野」

「い、いい。もっと見ていたい」

また、涙が出てくる。
彼女はこんな事を望んでいないはずだ。

今すぐにでも止めるべきなのに、私の意思とは裏腹に手は彼女の感度がいいところを探すかのように動く。

「んっ、あっ。き、きもち、わるい」

‥え?

慌てて口を押さえる真野君。
すぐ隣から「あはは!真野、感じてるじゃないか!」と楽しげな声がした。

「ち、違わない、き、きもちいいの」

「ははっ。流石日本が誇る先帝高校のトップだ。ほら校長、もっと気持ちよくしないと」

「もう、やめたまえっ」

私は彼女の乳頭を舐める。
その度に溢れ出す愛液。

「あんっ、い、い。つ、づけて」

彼女の心からの言葉では無い。そんなことは分かっているが、分かって、いるが。

激しく動く私の手と舌。
そして、遂に彼女は「あ、いいっ、その、まま!あ、ああ、あ~~っ!」と喘ぎ声をあげ、何度か体を上下させた。

「お見事、校長。まだまだ現役じゃ無いですか」

「はぁ、はぁ‥あんた、本当、最高ね。生きてほしい。一生、許すわ」

真野君が吐く言葉は全て反対なので、妙な言葉の並びに聞こえる。そう、反対だ。私の脳はそう認識している、が。

「嬉しいね。さて、次のステップだ」

大門入人は真野君の耳元で何かを囁いた。
瞳から光は消え、彼女はまた固まる。

「次に指を鳴らす音が聞こえた時、お前は暗示をかけられる前の状態に戻る。しかし、戻った後は校長が射精するまでご奉仕するんだ。やり方は問わない」

「こうちょう、射精‥はい」

ふ、ふざけたことを!
将来有望な、真野君が、私相手に、そんな‥!しかも、彼女には、確か。

大門入人は続ける。

「ただし、婚約者に電話を掛けながらだ。お前の意識はハッキリしているが、決して助けを求めることはできない。婚約者は今自宅にいると言っていたな。普段通りの会話をしながら、お前の体は校長を射精させることに夢中になる」

「馬鹿な事を!!」

私は叫んだが、真野君は「ふだんどおり、かいわ、こうちょう、しゃせい、はい」と呟いた。

「そして、射精させたあとは‥」

小さな耳打ちは聞こえなかった。
大門入人は、さもおかしそうに笑い、「ショータイムだ」と指を鳴らした。

パチン、と音がした。

真野君の瞳から光が宿る。そして「あっ、や、やだ」と慌てながらも私の身体を押し倒した。

「ま、真野君?」

「校長、ち、違うんです。これ、私の意思じゃ」

「あ、ああ!分かっているとも。しかし、私にもどうにも」

彼女は私の服のボタンを器用に片手で外していく。
そして、大門入人に渡されたスマホを手に取り操作を始めた。
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